下
そこには顔面に無数の破片が突き刺さった男が居た
「ぐあああぁぁ!!」
「ふぅ、」
「うぅ」
痛みに悶える男、落ち着いて息を吐くゼアウス、銃の轟音に怯む鈴木美玲、
「何故!、何が起こった!」
「何故?日頃の行いが悪いんじゃねーの?」
ゼアウスは男を無視して鈴木美玲に駆け寄る
「大丈夫か?」
「うぅ、怖かった…」
「はいはい、もう大丈夫だからな」
ゼアウスは美玲を抱え頭を撫でる、身長差が二十センチもある2人だから親子にも見える、
「くふふ…残念だったな」
「は?」
ゼアウスは男の方を見る、
「この病院は後13分後に爆発する、後三分後にヘリが来る予定だったが今中止させた」
「なんだと?!爆発?!」
ゼアウスはすぐに男を担いで走り出した
「ゼ、ゼアウス?」
「悪い!美玲!早く避難してくれ!」
「う、うん分かった」
そしてゼアウスは駆け出した
残り13分
「い、今更何をやっても無駄だ、我らに逆らった者は」
「黙れ」
ゼアウスは男を殴る、よほど強く殴ったのか意識を失った
そして院長室に着くと倒れている男を起こして無理矢理事情を理解させて避難させる
そしてマイクを探して放送器具の電源をオンにする
「マイクは何処だ?、ああ、あったあった、あーあー病院にいる者に言う、今すぐに避難しろ、病院が爆発する、とりあえず生きたい奴は逃げろ」
そしてゼアウスは放送器具の電源をオフにする
「良し、次はと」
院長室の横にあるモニタールームにゼアウスは男を担いで向かった
残り11分
「病院が爆発?!どう言う事だ!」
「とりあえず逃げるぞ!」
病院に居た患者や医師はこぞって逃げ出した
「さてと、モニタールームについたわけだが、」
そこには無数の画面に病院の内部が映し出されていた
「放送器具ここにもあるんだ…」
また電源を入れるゼアウス
「あーあーエレベーターは患者を優先させろ!協力して逃げろ!、まだ間に合う」
そしてしばらくモニターに目をやっていると
「まさか…」
全ての人が避難して行く中、4〜5才くらいの子供が取り残されていた、
「クソッ」
ゼアウスは子供を助けるために走り出した
残り8分
エレベーターを下り、エレベーターの前に男を置いておく、六階に着くとまた走り出す
すると途中の手術室で呻き声が聞こえた
ゼアウスはすかさず駆け込む
「お前は…」
「頼む!この縄をほどいてくれぇ!」
最初に倒した男だった
「クソッ、時間がねぇ時に」
近寄り縄をほどき始めるが
「畜生、こんなにきつくするんじゃなかった」
思ったよりキツく縛ったせいか、なかなか外れない
「刃物かなんかないか…」
すると手術台の机にハサミがあるのを見つける
「よし、これで…」
ゼアウスはハサミで一気に縄を切り裂いた
「ああ!、ありがとう!」
「さっさと行け!」
男は悲鳴のような声をだして逃げていく
それを見送った後、ゼアウスは駆け出す
「はぁはぁ…畜生疲れてきた」
ゼアウスは肩で息をし始めた
懸命に子供を探すが中々見つからない、
「何処いった?!」
すると廊下に子供がふらふら歩いているのを見つける
「み、みんな何処〜」
その子供を背後から捕まえてエレベーターに向かって走り出す、
「何?、何?、何?、」
「好奇心旺盛なのはいいが周りの行動に合わせようぜ」
そのままエレベーターに向かい、男をエレベーターに放り投げて子供と共にエレベーターに乗る
残り1分
「はぁ、はぁ」
エレベーターの中で座り込み息を整える、
「実質三十過ぎのおっさんにはきついだろこれ…」
すると子供が聞いて来る
「おじちゃんなんでみんないないの?」
「ああ、それは怪獣がやって来るから皆逃げたんだ」
「えっ!」
「だからエレベーターから降りたら走って逃げろよ」
「うん」
そうこうしている間にエレベーターが1階着く、
扉が開いた瞬間、子供は飛び出してゼアウスは男を担いで出口目掛けて走り出す、
三人でなんとか出口を抜け出す
「はぁ…間に合ったか?」
「わーー!」
外にはしっかり距離をとった状態で警察や特殊部隊が病院を包囲していた
息も絶え絶えに男を担いだままゼアウスは病院から距離を取ろうと歩を進める
遠くに目を凝らして見ると院長がこっちに向かって手を振っていた
「ああ、疲れたぞ畜生め」
子供は元気なのかもう既に遠くに行って向こうで保護されていた
ゼアウスがゆっくりと歩みを進める中、背後から轟音が鳴り響いた
「よかったぁ…」
美玲は心から安心した、命の恩人と言っても差し支えない自分の大親友が、この事件の首謀者を担いで出てきたのだ
思わず飛び出したくなる気持ちを抑えてめいいっぱい手を振る
ゼアウスもこちらに気付いたのだろう、特に何をする事もなかったが、美玲の方に歩んで行く
だが、
最悪の事態が起きた
ゼアウスの後ろの病院が爆発したのだ
不意に近くの警察の人に手を引かれパトカーの後ろに隠れる
だが、かなりの距離をとった状態でも粉塵がこちらにものすごい勢いで突っ込んで来る
「ゼアウス!」
美玲は親友の名前を呼び安否を確かめようと駆け出そうとするが
「駄目です!今飛び出したら危険です!」
となりの警官に抑えられてしまう
「ゼアウスー!!」
今の美玲にできることは親友の名前を呼ぶ事だけだった
病院が爆発してから数分が経つ、
粉塵もあらかた収まったようで、なんとか視界が開けるほどだ
まだ危険だ、という警官の声を無視してゼアウスが
いた場所に美玲は向かうがそこには瓦礫の山があるだけで
銀髪の男の姿は何処にもなかった
美玲の目に涙が溜まるそして泣き崩れてしまった
「う、うぅぅ、ヒドイ、ヒドすぎるよ」
泣き崩れる美玲の肩に手が置かれた
そして手の主は言い放った
「だから勝手に殺すなバカヤロー」
そこにはやる気のなさそうな銀髪の男が怠そうにこちらを向いていた
「ゼ、ゼアウス?、」
「はい、ゼアウスです、幽霊じゃありません」
するといきなりガバッと抱きついて来た美玲院長をゼアウスは優しく受け止める
そして泣き出す美玲、
「え?マジ?泣き出すほど心配してくれてたの?」
ゼアウスは動揺しながらも美玲の頭を撫でる
そしてしばらく動かないまま時間がすぎて行った…
「ぐあああぁぁ!!」
「ふぅ、」
「うぅ」
痛みに悶える男、落ち着いて息を吐くゼアウス、銃の轟音に怯む鈴木美玲、
「何故!、何が起こった!」
「何故?日頃の行いが悪いんじゃねーの?」
ゼアウスは男を無視して鈴木美玲に駆け寄る
「大丈夫か?」
「うぅ、怖かった…」
「はいはい、もう大丈夫だからな」
ゼアウスは美玲を抱え頭を撫でる、身長差が二十センチもある2人だから親子にも見える、
「くふふ…残念だったな」
「は?」
ゼアウスは男の方を見る、
「この病院は後13分後に爆発する、後三分後にヘリが来る予定だったが今中止させた」
「なんだと?!爆発?!」
ゼアウスはすぐに男を担いで走り出した
「ゼ、ゼアウス?」
「悪い!美玲!早く避難してくれ!」
「う、うん分かった」
そしてゼアウスは駆け出した
残り13分
「い、今更何をやっても無駄だ、我らに逆らった者は」
「黙れ」
ゼアウスは男を殴る、よほど強く殴ったのか意識を失った
そして院長室に着くと倒れている男を起こして無理矢理事情を理解させて避難させる
そしてマイクを探して放送器具の電源をオンにする
「マイクは何処だ?、ああ、あったあった、あーあー病院にいる者に言う、今すぐに避難しろ、病院が爆発する、とりあえず生きたい奴は逃げろ」
そしてゼアウスは放送器具の電源をオフにする
「良し、次はと」
院長室の横にあるモニタールームにゼアウスは男を担いで向かった
残り11分
「病院が爆発?!どう言う事だ!」
「とりあえず逃げるぞ!」
病院に居た患者や医師はこぞって逃げ出した
「さてと、モニタールームについたわけだが、」
そこには無数の画面に病院の内部が映し出されていた
「放送器具ここにもあるんだ…」
また電源を入れるゼアウス
「あーあーエレベーターは患者を優先させろ!協力して逃げろ!、まだ間に合う」
そしてしばらくモニターに目をやっていると
「まさか…」
全ての人が避難して行く中、4〜5才くらいの子供が取り残されていた、
「クソッ」
ゼアウスは子供を助けるために走り出した
残り8分
エレベーターを下り、エレベーターの前に男を置いておく、六階に着くとまた走り出す
すると途中の手術室で呻き声が聞こえた
ゼアウスはすかさず駆け込む
「お前は…」
「頼む!この縄をほどいてくれぇ!」
最初に倒した男だった
「クソッ、時間がねぇ時に」
近寄り縄をほどき始めるが
「畜生、こんなにきつくするんじゃなかった」
思ったよりキツく縛ったせいか、なかなか外れない
「刃物かなんかないか…」
すると手術台の机にハサミがあるのを見つける
「よし、これで…」
ゼアウスはハサミで一気に縄を切り裂いた
「ああ!、ありがとう!」
「さっさと行け!」
男は悲鳴のような声をだして逃げていく
それを見送った後、ゼアウスは駆け出す
「はぁはぁ…畜生疲れてきた」
ゼアウスは肩で息をし始めた
懸命に子供を探すが中々見つからない、
「何処いった?!」
すると廊下に子供がふらふら歩いているのを見つける
「み、みんな何処〜」
その子供を背後から捕まえてエレベーターに向かって走り出す、
「何?、何?、何?、」
「好奇心旺盛なのはいいが周りの行動に合わせようぜ」
そのままエレベーターに向かい、男をエレベーターに放り投げて子供と共にエレベーターに乗る
残り1分
「はぁ、はぁ」
エレベーターの中で座り込み息を整える、
「実質三十過ぎのおっさんにはきついだろこれ…」
すると子供が聞いて来る
「おじちゃんなんでみんないないの?」
「ああ、それは怪獣がやって来るから皆逃げたんだ」
「えっ!」
「だからエレベーターから降りたら走って逃げろよ」
「うん」
そうこうしている間にエレベーターが1階着く、
扉が開いた瞬間、子供は飛び出してゼアウスは男を担いで出口目掛けて走り出す、
三人でなんとか出口を抜け出す
「はぁ…間に合ったか?」
「わーー!」
外にはしっかり距離をとった状態で警察や特殊部隊が病院を包囲していた
息も絶え絶えに男を担いだままゼアウスは病院から距離を取ろうと歩を進める
遠くに目を凝らして見ると院長がこっちに向かって手を振っていた
「ああ、疲れたぞ畜生め」
子供は元気なのかもう既に遠くに行って向こうで保護されていた
ゼアウスがゆっくりと歩みを進める中、背後から轟音が鳴り響いた
「よかったぁ…」
美玲は心から安心した、命の恩人と言っても差し支えない自分の大親友が、この事件の首謀者を担いで出てきたのだ
思わず飛び出したくなる気持ちを抑えてめいいっぱい手を振る
ゼアウスもこちらに気付いたのだろう、特に何をする事もなかったが、美玲の方に歩んで行く
だが、
最悪の事態が起きた
ゼアウスの後ろの病院が爆発したのだ
不意に近くの警察の人に手を引かれパトカーの後ろに隠れる
だが、かなりの距離をとった状態でも粉塵がこちらにものすごい勢いで突っ込んで来る
「ゼアウス!」
美玲は親友の名前を呼び安否を確かめようと駆け出そうとするが
「駄目です!今飛び出したら危険です!」
となりの警官に抑えられてしまう
「ゼアウスー!!」
今の美玲にできることは親友の名前を呼ぶ事だけだった
病院が爆発してから数分が経つ、
粉塵もあらかた収まったようで、なんとか視界が開けるほどだ
まだ危険だ、という警官の声を無視してゼアウスが
いた場所に美玲は向かうがそこには瓦礫の山があるだけで
銀髪の男の姿は何処にもなかった
美玲の目に涙が溜まるそして泣き崩れてしまった
「う、うぅぅ、ヒドイ、ヒドすぎるよ」
泣き崩れる美玲の肩に手が置かれた
そして手の主は言い放った
「だから勝手に殺すなバカヤロー」
そこにはやる気のなさそうな銀髪の男が怠そうにこちらを向いていた
「ゼ、ゼアウス?、」
「はい、ゼアウスです、幽霊じゃありません」
するといきなりガバッと抱きついて来た美玲院長をゼアウスは優しく受け止める
そして泣き出す美玲、
「え?マジ?泣き出すほど心配してくれてたの?」
ゼアウスは動揺しながらも美玲の頭を撫でる
そしてしばらく動かないまま時間がすぎて行った…