あらすじ『今回の騒動の発端〜六芒星との戦いを踏まえて〜』
なんだ、全員揃いも揃って飽きるのが早いんじゃないか?
いや、それでもフィオナは長く書き続けたほうか。
ユージーン・ガラルドだ。
俺達はリフトを降りた後、案の定カイン達と遭遇した。
しかしそこにいたのはカイン達だけではなかった。
登山道入り口でワルトゥから聞いてはいたが、血まみれになったミルハウストもいた。
どうやら彼等は船の出港を阻むミルハウストと一戦交えていたようだ。
多勢に無勢とは言えあのミルハウストを倒したやつらだ、相当の戦力だということが伺える。
俺達はすぐさま戦闘態勢に入ると、ミルハウストの治療はアニーに任せ剣を交えた。
カインは自分を取り巻く6人を六芒星(ロクボウセイ)と呼んだ。
アニカマルで会った時より1人増えていることを考えると、この街で1人仲間を増やしたと考えられる。
それとも元々仲間にする者を定めていたのか……。
新しく加わった敵の名前はフィレンツェという香のフォルスの持ち主だった。
そのフォルスによりティトレイが操られてしまった。
さらにもう1人、アニカマルから正体不明だった敵の正体も掴むことに成功した。
だがその正体というのがジークの弟であり、ルルの兄であるジンだった。
どうやらジーク達は亡くなった姉を含め4姉弟らしいのだが、カインが今回の行動に至る原因というのがどうやら長女であったチャリティにあるとのことだった。
話を聞くと長女であるチャリティはジークに殺されたとのことだった。
カインはチャリティに心酔していたらしく、心の支えを失ったカインは存在意義を疑い始め世界滅亡という結論に至った。
今思うと最近のゆとりは発想が極端過ぎるという点が伺える。
早急に改善の手を打たなければ。
なにはともあれ戦闘中は全員が苦戦を強いられる結果となった。
これは俺も感じていたことなのだが、やはりジークは銃の使いに慣れていないようだ。
そしてルルもまた同様に。
しかし俺も周りを気にしている余裕は無かった。
敵が6人となると戦力は分散させざるを得なくなり、俺はトーマを1人で相手にしていた。
しかしそれでもやはりあの兄弟が気がかりだったため、視界の隅においておくと窮地に立たされたジークの手から黒いオーラが発せられた。
最初はファルブのフォルスかとも思ったが、闇のフォルスにしてはそこまで禍々しくもなく、だが恐ろしく殺意を感じるオーラだった。
そのオーラを見てそれまで優勢だったジンが突然おののき始めると、ルルも慌て始めた。
どうやらあのオーラとジークのフォルスに関係があるようだ。
しかし、その時上空より1人の男性が降ってきた。
彼は何かのフォルスによりジークとジンの上から圧力をかけ地面にめり込ませていた。
更にその男の顔を見るなり全員に撤退を命じたカインの慌てようにも疑問が残る。
結局ジンを置いてカイン達六芒星は姿を消した。
そして、突如空より舞い降りたこの男の正体もきがかりだったが、まずは操られたままのティトレイをどうにかしなければならなかった。
困ったことにあいつは戦闘が終わった後でさえもヒルダを追いかけまわしていた。
しかし、あの呪縛を解く術を俺は知らない。
そんな時だ。
空よりまた1人、今度はワルトゥが現れた。
ワルトゥはこのフォルスに心当たりがあるらしく、彼の音のフォルスによりティトレイの呪縛は無事に解けた。
やはりあの男は頼りになる。
しかし無理をしてきたのだろう。
あのワルトゥがたまに顔を顰めていた。
俺達はワルトゥに少し休むように言うと、まずは先程降ってきた男に話を聞いた。
すると男はジョン・ブライトと名乗り、重力のフォルスの持ち主でありジーク達の教師をやっていると言った。
どうやらブライトは事件が起こった日、チャリティとジークの側にいたらしく、俺達は二年前に起きた出来事をブライトから聞いた。
ちなみにブライトはジョンという名前は好きではないらしく、ブライトと呼んでほしいとのことだ。
そしてブライトの話を以下に記す。
まずブライト達が住む街は絶海の孤島にあり、代々拒絶のフォルスの持ち主により外海の者の進入を許さなかった。
理由は、彼等の持つフォルスにある。
俺達「鋼」のフォルスといったような物とは違い「重力」といった二文字のフォルスは言霊により性質が異なり、そういった観点から研究対象や軍事利用されることを避けるためである。
そして、その街の拒絶のフォルスの持ち主がジーク達の姉であるチャリティであった。
彼女は常に街全体へフォルスを展開していなければならないが、体力消費等も自分のフォルスで拒絶きるらしく平々凡々と暮らしていたようだ。
しかしラドラスの落日、不登校により補修を受けていたジークとそれに付き合っていたチャリティが学校から帰ろうとすると空から光が降り注ぎ、それはジークの体へ入ったというのだという。
もともとジークは分裂のフォルスを持っていたらしいのだが、いつもとは違う反応にブライトは自らのフォルスである重力を使うことにより身動きを封じた。
しかし、その重力の中でもジークは平然と立ち上がると黒いオーラが体を包み込み、次にブライトが気がついた時には地面に倒れていたらしい。
そしてジークのフォルスが暴走する間際、ルルが通りかかったらしくチャリティは何でもないから先に帰るように促していたらしいのだが、ブライトが気がついた時には泣きわめくルルと地面を睨み付けるジークの姿しか無かったという。
このことから考えられるのは元々ジークが持っていた分裂のフォルスに破のフォルスが加わり、破壊のフォルスになったとブライトは推測した。
そして、絶対防御を誇る拒絶のフォルスも、弟までは拒絶できなかったというなんとも哀れな話であった。
しかし、ジークと同様に新たなフォルスに目覚めた者がおり、それがそれまでは無能力者だったカインだった。
カインは再生のフォルスを暴走させると一度粉々になった島全体を一瞬にして再生したらしい。
その現場をジンがカインの腕の中で見ていたというのだから間違いないだろう。
しかし、島の再生はされたが倒壊した家屋がほとんどであったため、カインの暴走は全ての家屋が再生されるまで続いたらしい。
何故暴走状態の者がそこまでできたのかは分からないが、それは街一番親切者で有名だったカインだったからこそできたものだとブライトは語った。
しかし街の再生には2年の月日を要したらしく、それまで街の外で起きた出来事は全てジークがこまめに伝えに行っていたらしい。
そして暴走が収まり倒れこんだカインは、ジークの手によって自室に運ばれ、次に目を覚ました時にはジーク本人よりチャリティは自分が殺したと告げられた。
それによりショックを受けたカインは復讐を宣言し、街を飛び出しそれを追ってジーク達も飛び出したということだった。
これが事の始まりだったらしいのだが、どうやらミルハウストの容態も思わしくないようだ。
この街の宿屋はカインとミルハウストの戦闘により巻き込まれたヒト達を休ませるために今は満員で使えない。
どうしたものか……。
いや、それでもフィオナは長く書き続けたほうか。
ユージーン・ガラルドだ。
俺達はリフトを降りた後、案の定カイン達と遭遇した。
しかしそこにいたのはカイン達だけではなかった。
登山道入り口でワルトゥから聞いてはいたが、血まみれになったミルハウストもいた。
どうやら彼等は船の出港を阻むミルハウストと一戦交えていたようだ。
多勢に無勢とは言えあのミルハウストを倒したやつらだ、相当の戦力だということが伺える。
俺達はすぐさま戦闘態勢に入ると、ミルハウストの治療はアニーに任せ剣を交えた。
カインは自分を取り巻く6人を六芒星(ロクボウセイ)と呼んだ。
アニカマルで会った時より1人増えていることを考えると、この街で1人仲間を増やしたと考えられる。
それとも元々仲間にする者を定めていたのか……。
新しく加わった敵の名前はフィレンツェという香のフォルスの持ち主だった。
そのフォルスによりティトレイが操られてしまった。
さらにもう1人、アニカマルから正体不明だった敵の正体も掴むことに成功した。
だがその正体というのがジークの弟であり、ルルの兄であるジンだった。
どうやらジーク達は亡くなった姉を含め4姉弟らしいのだが、カインが今回の行動に至る原因というのがどうやら長女であったチャリティにあるとのことだった。
話を聞くと長女であるチャリティはジークに殺されたとのことだった。
カインはチャリティに心酔していたらしく、心の支えを失ったカインは存在意義を疑い始め世界滅亡という結論に至った。
今思うと最近のゆとりは発想が極端過ぎるという点が伺える。
早急に改善の手を打たなければ。
なにはともあれ戦闘中は全員が苦戦を強いられる結果となった。
これは俺も感じていたことなのだが、やはりジークは銃の使いに慣れていないようだ。
そしてルルもまた同様に。
しかし俺も周りを気にしている余裕は無かった。
敵が6人となると戦力は分散させざるを得なくなり、俺はトーマを1人で相手にしていた。
しかしそれでもやはりあの兄弟が気がかりだったため、視界の隅においておくと窮地に立たされたジークの手から黒いオーラが発せられた。
最初はファルブのフォルスかとも思ったが、闇のフォルスにしてはそこまで禍々しくもなく、だが恐ろしく殺意を感じるオーラだった。
そのオーラを見てそれまで優勢だったジンが突然おののき始めると、ルルも慌て始めた。
どうやらあのオーラとジークのフォルスに関係があるようだ。
しかし、その時上空より1人の男性が降ってきた。
彼は何かのフォルスによりジークとジンの上から圧力をかけ地面にめり込ませていた。
更にその男の顔を見るなり全員に撤退を命じたカインの慌てようにも疑問が残る。
結局ジンを置いてカイン達六芒星は姿を消した。
そして、突如空より舞い降りたこの男の正体もきがかりだったが、まずは操られたままのティトレイをどうにかしなければならなかった。
困ったことにあいつは戦闘が終わった後でさえもヒルダを追いかけまわしていた。
しかし、あの呪縛を解く術を俺は知らない。
そんな時だ。
空よりまた1人、今度はワルトゥが現れた。
ワルトゥはこのフォルスに心当たりがあるらしく、彼の音のフォルスによりティトレイの呪縛は無事に解けた。
やはりあの男は頼りになる。
しかし無理をしてきたのだろう。
あのワルトゥがたまに顔を顰めていた。
俺達はワルトゥに少し休むように言うと、まずは先程降ってきた男に話を聞いた。
すると男はジョン・ブライトと名乗り、重力のフォルスの持ち主でありジーク達の教師をやっていると言った。
どうやらブライトは事件が起こった日、チャリティとジークの側にいたらしく、俺達は二年前に起きた出来事をブライトから聞いた。
ちなみにブライトはジョンという名前は好きではないらしく、ブライトと呼んでほしいとのことだ。
そしてブライトの話を以下に記す。
まずブライト達が住む街は絶海の孤島にあり、代々拒絶のフォルスの持ち主により外海の者の進入を許さなかった。
理由は、彼等の持つフォルスにある。
俺達「鋼」のフォルスといったような物とは違い「重力」といった二文字のフォルスは言霊により性質が異なり、そういった観点から研究対象や軍事利用されることを避けるためである。
そして、その街の拒絶のフォルスの持ち主がジーク達の姉であるチャリティであった。
彼女は常に街全体へフォルスを展開していなければならないが、体力消費等も自分のフォルスで拒絶きるらしく平々凡々と暮らしていたようだ。
しかしラドラスの落日、不登校により補修を受けていたジークとそれに付き合っていたチャリティが学校から帰ろうとすると空から光が降り注ぎ、それはジークの体へ入ったというのだという。
もともとジークは分裂のフォルスを持っていたらしいのだが、いつもとは違う反応にブライトは自らのフォルスである重力を使うことにより身動きを封じた。
しかし、その重力の中でもジークは平然と立ち上がると黒いオーラが体を包み込み、次にブライトが気がついた時には地面に倒れていたらしい。
そしてジークのフォルスが暴走する間際、ルルが通りかかったらしくチャリティは何でもないから先に帰るように促していたらしいのだが、ブライトが気がついた時には泣きわめくルルと地面を睨み付けるジークの姿しか無かったという。
このことから考えられるのは元々ジークが持っていた分裂のフォルスに破のフォルスが加わり、破壊のフォルスになったとブライトは推測した。
そして、絶対防御を誇る拒絶のフォルスも、弟までは拒絶できなかったというなんとも哀れな話であった。
しかし、ジークと同様に新たなフォルスに目覚めた者がおり、それがそれまでは無能力者だったカインだった。
カインは再生のフォルスを暴走させると一度粉々になった島全体を一瞬にして再生したらしい。
その現場をジンがカインの腕の中で見ていたというのだから間違いないだろう。
しかし、島の再生はされたが倒壊した家屋がほとんどであったため、カインの暴走は全ての家屋が再生されるまで続いたらしい。
何故暴走状態の者がそこまでできたのかは分からないが、それは街一番親切者で有名だったカインだったからこそできたものだとブライトは語った。
しかし街の再生には2年の月日を要したらしく、それまで街の外で起きた出来事は全てジークがこまめに伝えに行っていたらしい。
そして暴走が収まり倒れこんだカインは、ジークの手によって自室に運ばれ、次に目を覚ました時にはジーク本人よりチャリティは自分が殺したと告げられた。
それによりショックを受けたカインは復讐を宣言し、街を飛び出しそれを追ってジーク達も飛び出したということだった。
これが事の始まりだったらしいのだが、どうやらミルハウストの容態も思わしくないようだ。
この街の宿屋はカインとミルハウストの戦闘により巻き込まれたヒト達を休ませるために今は満員で使えない。
どうしたものか……。
■作者メッセージ
何これ報告書?・・・的なものを目指したのですが、なかなか難しいですね。
というかこの欄があると余計な裏話までしてしまいそうで怖いです・・・。
というかこの欄があると余計な裏話までしてしまいそうで怖いです・・・。