第24話『罪と罰(ゲーム)』
夏のフォルスの使い手アルティスとマティアスの戦闘によりボロボロになった船は運行が不可能という状況になっていた。
しかし幸いにも乗船客の中に職人がおり、応急ではあるが修理を請け負ってくれた。
その職人は船大工という訳ではないが金槌さえあれば大抵のことはできると言い、代わりに多額の報酬を要求されたとヴェイグ達は船長から聞いた。
「軍の関係者が半分壊したようなものだし、その報酬は国から出すよ」
「それはありがたい!」
マオが言うと船長は深々と頭を下げた。
そしてユージーンがその額を聞くと、マオは顔が青くなった。
「元老院のおじいちゃん達に頼めば出してくれるかな・・・・・・?」
「孫を可愛がるタイプなら良いがな」
一方フィオナとヒルダは船内に残された食料の確認と保護のために倉庫へと向かっていた。
これから何日間漂流生活をすることになるのか分からないうえにマジカルポットから支給される食材では船客全員の食事はまかえない。
そのため食料の確保は優先事項となる。
「あら?」
倉庫へと向かう途中、ヒルダが途中で立ち止まった。
「どうしたの?」
「あんた、香水ってつけてないわよね?」
「たまに付けるけど今日は付けてないわよ?」
「じゃあこれは・・・・・・」
そう言ってヒルダはフラフラと歩き始め、倉庫を通りすぎた後廊下を何回か曲がっていった。
フィオナは不思議に思いながら黙ってついていくと、しだいに工具が打ち付けられる音が大きくなっていった。
そして最後の角を曲がると緑色の短髪で前髪が目にかからないようにバンダナを巻いたヒューマが壁に貼った鉄板を打ち付けていた。
恐らくマティアスが空けた穴だろう。
「薔薇の香水の正体はあなただったのね。滅多に売っていないのによく手に入れられたわね」
「え!?このヒトが香水付けてるの!?」
「ぁあ?」
フィオナはヒルダの発言に驚いたが、緑色の短髪ヒューマが振り返ったことで更に驚愕した。
「お、女!?」
口は悪く服装はタンクトップだったが、そのタンクトップから溢れんばかりのメロンが性別を雄弁に語っていた。
「別にあたしは香水なんて付けちゃいないよ。あたしの街、最近になって薔薇の養殖始めて薔薇だらけなもんだから染み込んじまってるんだ」
「そんな街あったかしら・・・・・・」
ヒルダは唇に指をあて、思考を巡らせてみる。
1年前に世界中を旅したがそんな街に心当たりはなかった。
「最近だって言ったろ?知られてなくて当然さ」
緑の女性は鉄板をさすりながら答える。
どうやらここはもう終わりのようだ。
「よし!あとはエンジン部だけだな!あと1日もあれば終わるから気長に待っててくれよ!」
「そんなに早く終わるの!?」
「あたしをなめんじゃないわよ。それに、早く帰って大事な妹を安心させてやりたいしな」
(大事な妹ねぇ〜・・・・・・)
フィオナは妹に対して過保護なジークを思いだし肩を落とした。
そしてそのジークはというと拳を壁に殴り付けていた。
「くそっ!」
ジークの拳は固く握られ、心は悔しさで埋め尽くされていた。
タイダルウェーブを前にした時、フィオナの異変には気付いた。
だが何もできなかった。
何も言うことができなかった。
反対にマティアスは簡単にソレをやってのけた。
別にマティアスに嫉妬している訳ではない。
ジークは彼女の努力を知っている。だからこその結果なのだと。
だから余計に自分の無力さが悔しかった。
ジークはより一層拳を強く壁に押し当てると突然壁が開き顔面にぶつかった。
「うっさいわね!喧嘩売ってきたのはどこの誰!?」
出てきたのはマティアスだった。
どうやらジークが殴ったのは壁ではなくドアだったようだ。
「すまん・・・・・・」
ジークは一言謝るとさっさと立ち去り、マティアスは首を傾げるだけだった。
とりあえず甲板にいこうと思ったジークだったが途中でティトレイに捕獲されてしまう。
「ちょうど呼びに行こうと思ってたんだ!ブライトがフィオナとヒルダの帰りが遅いから手伝ってこいってよ」
「確か倉庫だったな」
そういえばあそこでティトレイをボコボコにした時のことを思い出してジークは吹き出した。
「どうした?」
「いや、なんでもない」
ティトレイにはヒトを明るくする不思議な力がある。
ジークは言うか迷ったが、しゃくなので心にしまっておくことにした。
そして倉庫に着くとフィオナとヒルダが食材のチェックをしていた。
「何?あんた達暇なの?」
「ちっげぇよ!いや違わないけどよぉ!お前らが帰ってくんの遅いから手伝いに行けって言われたんだよ!」
「あ、そう」
ヒルダが茶化し、ティトレイが遊ばれる。
相変わらずの2人であった。
「あ、そうそう」
何かを思い出したかのようにフィオナは両手を合わせた。
「兄妹って大事なの?」
「「当たり前だろ!!」」
ジークとティトレイは即答だった。
早押しクイズだったならば間違いなく世界を狙える速さにフィオナは若干引いた。
「あ、そう・・・・・・」
その後、一同はブライトにより船首に集められた。
この船では船首に来るためには一度甲板を経由し連絡通路を使う必要があるのだが、穴だらけだった甲板もマストもパッチワークのようだったが完璧に修理されていた。
「船首の方は無傷だったようだな。んじゃ、夜までまだ時間あるし特訓すんぞ!」
その意見に反対する者も面倒臭がる者もいなかった。
船は今日一日で治る。
そこから出航したとして明日の夜にはバルカ港に着くだろう。
つまり仲間内で特訓できるのは今回を入れて後2回しかない。
全員真剣な眼差しで武器を構える。
そして特訓が開始されるが船首は甲板の半分の広さのため流れ弾が飛んできたり背中がぶつかったりピーチパイを踏みそうになったりしながら極限の集中力が必要とされた。
「って、ピーチパイ持ってきたの誰!?」
「俺だ」
こうして今日も日が暮れていく。
「これから授業ですね!」
アニーは楽しそうにジークに話しかける。
アニーはこれまで父親のドクターバースの元で勉強し、その後は彼の残した本等で基本的に一人で勉強をしてきたため大勢で受ける授業というのが新鮮なのだろう。
逆にフィオナは憂鬱なのか背中が小さく見えた。
「そういえば・・・・・・」
授業という言葉でジークはふと思い出した。
昔ブライトがフォルスは心から起因していると。
普段は便利なフォルスだが所持者の心が乱れると簡単に暴走を引き起こすケースがあると以前ブライトは言っていた。
そして今の自分を見つめ直してみると結構な震度で心が揺れているのではないかという疑問が浮かび上がった。
最近心が乱れることが多々あるが暴走は起きていない。
仮に暴走が起きたとしたらジークの場合大惨事になってしまうため起きないにこしたことはないのだが、どの程度心が乱れると暴走するのかジークは少し不安だった。
「ねぇジーク」
そんな時、不意にマオに話しかけられ視線を少し落とす。
「えっと、大丈夫?体のどこかに痛いところとかない?」
「いや、別に?」
「そ、そっか!なら良いんだ!」
マオの不思議な質問にジークは首を傾げると、マオは後ろ髪をかきながら目線を逸した。
「ほら、特訓の後だから怪我とかまだ残ってないかなって思ったんだよ」
「あ、あぁ。アニーがちゃんと手当してくれたから大丈夫だ」
「そっか・・・そうだよネ!」
それだけ言ってマオは踵を返しジークに背を向けた。
そしてマオは両手を胸の前に出し何かを見ていたがジークからの位置ではよく見えず少し斜めに移動した。
すると、マオの両手の上に高速回転しているフォルスキューブが浮かんでいた。
だがジークにはフォルスキューブが高速回転していることが何を意味するのか分からない。
ジークの視線に気づいていないマオはフォルスキューブをしまってから「故障かな?」と呟きながら歩いていった。
授業が終わると食事のために食堂へ向かう。
そこにはマティアスも同席した。
「マティアスさんも一緒に食事だなんて珍しいですね?」
「まぁそうね。というか酒飲むわよ酒!もうイライラしてしょうがないわ!」
「あんた・・・・・・巻き込みに来たのね」
ヒルダが呆れたように言うとマティアスはキッとヒルダを睨んだ。
「どうせあんたも飲むんでしょ?」
「えぇ、当然」
「なら文句言えないはずよね」
そう言ってマティアスはバルカ名産の地酒を注文すると水を飲むようにガブガブと飲んでいった。
「マティアス、少し抑えたほうが良いのではないか?」
「うっさいわねぇ!飲んでなきゃやってらんないっつの!何よ秋だの夏だの私を馬鹿にして!!」
マティアスの愚痴が始まり、ヴェイグ達は聞いているフリをしながら食事を続けた。
アニーは真摯に聞いていたが。
しかし突然マティアスの声が聞こえなくなり、皆一斉にマティアスを見る。
すると、彼女は机に突っ伏していた。
「寝てしまったみたいです」
「そんなに飲んだのかよ?」
ブライトが呆れるとヒルダは酒が入っている瓶を揺すった。
「まだ半分も残っているわよ?それにアニーがこっそり水で薄めながら飲んだからそこまでアルコールが強いはずもないのだけど・・・・・・」
「要するに、マティアスは酒が弱い訳か」
ヴェイグが納得したように言う。
「でもそれ本人に言ったら口止めとして殺されそうだね」
ジンがさらりと言うと、全員沈黙した。
先日マティアスは誰かに薬を盛られてずっと寝ていたと言っていたが、恐らく原因は薬ではなくコレだろう。
ということはマティアスは明日まで起きることはない。
仕方がなくユージーンとアニーがマティアスを船室まで運び、食事を再開した。
翌日、意外にもマティアスは昼過ぎに目覚めた。
本人は目覚めスッキリと言っていたが、アニーがアルコールを薄め、船室でも処置を施したおかげだろう。
そして、カレーパンのような形の月が見える頃、船は無事にバルカ港へ到着した。
「久しぶりの陸地だニャ〜!」
「ティトレイその語尾どうしたの?病気?」
ジンがからかい気味に言うとティトレイは笑顔のままヒルダを見た。
ヒルダは何も喋ろうとしない。
「ヒルダ?」
ルルが心配そうに見上げるがヒルダは黙ったまま頭を撫でた。
「ヒルダさん、もしかして船酔いを引きずってるんですか?」
アニーにも心配され、ヒルダは観念したかのように口を小さく開いた。
「な・・・なんでもない・・・・・・ニャ」
「「にゃ?」」
一同の視線が一瞬でヒルダに集まる。
「貴方、なにその語尾!最高ね!ギャップ萌え!?ギャップ萌えなの!?」
マティアスは大爆笑しヒルダは兎に角ティトレイを睨み続けた。
「さてと、私はもう行くわね。元老院に報告しにいかないといけないし」
マティアスは言い終わるやいなや高く跳躍すると龍のフォルスを纏いながら空に軌跡を描いていった。
気付けばマティアスの槍もなくなっていた。
「挨拶をする暇もありませんでしたね・・・・・・」
アニーは名残惜しそうに空を見つめるがマオは心底安心したのか大きな溜息をついた。
しかし空を見てある違和感を覚える。
「気のせいだろうか。以前来た時より霧が濃くなっていないか?」
ヴェイグの疑問は全員感じており、マティアスの軌跡も数メートルで見えなくなるほどだった。
そんな時、一人の兵士が近づいてくると突然ジークに手錠をかけた。
「・・・・・・は?」
突然のことすぎて誰も対処ができなかった。
「ジーク・フリィース。あなたをテロの疑いで連行します」
「テロ!?」
マオが驚いた様子で言うが兵士は淡々と続ける。
「先日の船爆破事件。無罪となったようだが再審の結果有罪と認められた。異議は留置所で聞く」
「待て。いきなり留置所というのは異例だ。再審というのはいつ行われたものだ?」
「そうだよ。そもそも君・・・・・・本当にガレギア軍?」
ユージーンとマオの問いを聞いた兵士はジークの手を握った。
その手は軍人にしてはとても華奢なものだった。
「は!疑われるのでしたら所属、隊兵番号の照合をいたしてください」
所属はともかく番号は1人に一つのもの。
偽造すれば即座に正体が判明する。
「良いんだマオ。留置所でも弁解はできるんだろ?ちょっと説得してくる」
「ジーク兄さん・・・・・・」
心配する2人の兄妹に向けて笑顔を送った後、ジークと兵士は首都バルカより北西にある留置所へ向かった。
〜続く〜
【※緑のモブ子ちゃんが人物名鑑・下に登録されました】
しかし幸いにも乗船客の中に職人がおり、応急ではあるが修理を請け負ってくれた。
その職人は船大工という訳ではないが金槌さえあれば大抵のことはできると言い、代わりに多額の報酬を要求されたとヴェイグ達は船長から聞いた。
「軍の関係者が半分壊したようなものだし、その報酬は国から出すよ」
「それはありがたい!」
マオが言うと船長は深々と頭を下げた。
そしてユージーンがその額を聞くと、マオは顔が青くなった。
「元老院のおじいちゃん達に頼めば出してくれるかな・・・・・・?」
「孫を可愛がるタイプなら良いがな」
一方フィオナとヒルダは船内に残された食料の確認と保護のために倉庫へと向かっていた。
これから何日間漂流生活をすることになるのか分からないうえにマジカルポットから支給される食材では船客全員の食事はまかえない。
そのため食料の確保は優先事項となる。
「あら?」
倉庫へと向かう途中、ヒルダが途中で立ち止まった。
「どうしたの?」
「あんた、香水ってつけてないわよね?」
「たまに付けるけど今日は付けてないわよ?」
「じゃあこれは・・・・・・」
そう言ってヒルダはフラフラと歩き始め、倉庫を通りすぎた後廊下を何回か曲がっていった。
フィオナは不思議に思いながら黙ってついていくと、しだいに工具が打ち付けられる音が大きくなっていった。
そして最後の角を曲がると緑色の短髪で前髪が目にかからないようにバンダナを巻いたヒューマが壁に貼った鉄板を打ち付けていた。
恐らくマティアスが空けた穴だろう。
「薔薇の香水の正体はあなただったのね。滅多に売っていないのによく手に入れられたわね」
「え!?このヒトが香水付けてるの!?」
「ぁあ?」
フィオナはヒルダの発言に驚いたが、緑色の短髪ヒューマが振り返ったことで更に驚愕した。
「お、女!?」
口は悪く服装はタンクトップだったが、そのタンクトップから溢れんばかりのメロンが性別を雄弁に語っていた。
「別にあたしは香水なんて付けちゃいないよ。あたしの街、最近になって薔薇の養殖始めて薔薇だらけなもんだから染み込んじまってるんだ」
「そんな街あったかしら・・・・・・」
ヒルダは唇に指をあて、思考を巡らせてみる。
1年前に世界中を旅したがそんな街に心当たりはなかった。
「最近だって言ったろ?知られてなくて当然さ」
緑の女性は鉄板をさすりながら答える。
どうやらここはもう終わりのようだ。
「よし!あとはエンジン部だけだな!あと1日もあれば終わるから気長に待っててくれよ!」
「そんなに早く終わるの!?」
「あたしをなめんじゃないわよ。それに、早く帰って大事な妹を安心させてやりたいしな」
(大事な妹ねぇ〜・・・・・・)
フィオナは妹に対して過保護なジークを思いだし肩を落とした。
そしてそのジークはというと拳を壁に殴り付けていた。
「くそっ!」
ジークの拳は固く握られ、心は悔しさで埋め尽くされていた。
タイダルウェーブを前にした時、フィオナの異変には気付いた。
だが何もできなかった。
何も言うことができなかった。
反対にマティアスは簡単にソレをやってのけた。
別にマティアスに嫉妬している訳ではない。
ジークは彼女の努力を知っている。だからこその結果なのだと。
だから余計に自分の無力さが悔しかった。
ジークはより一層拳を強く壁に押し当てると突然壁が開き顔面にぶつかった。
「うっさいわね!喧嘩売ってきたのはどこの誰!?」
出てきたのはマティアスだった。
どうやらジークが殴ったのは壁ではなくドアだったようだ。
「すまん・・・・・・」
ジークは一言謝るとさっさと立ち去り、マティアスは首を傾げるだけだった。
とりあえず甲板にいこうと思ったジークだったが途中でティトレイに捕獲されてしまう。
「ちょうど呼びに行こうと思ってたんだ!ブライトがフィオナとヒルダの帰りが遅いから手伝ってこいってよ」
「確か倉庫だったな」
そういえばあそこでティトレイをボコボコにした時のことを思い出してジークは吹き出した。
「どうした?」
「いや、なんでもない」
ティトレイにはヒトを明るくする不思議な力がある。
ジークは言うか迷ったが、しゃくなので心にしまっておくことにした。
そして倉庫に着くとフィオナとヒルダが食材のチェックをしていた。
「何?あんた達暇なの?」
「ちっげぇよ!いや違わないけどよぉ!お前らが帰ってくんの遅いから手伝いに行けって言われたんだよ!」
「あ、そう」
ヒルダが茶化し、ティトレイが遊ばれる。
相変わらずの2人であった。
「あ、そうそう」
何かを思い出したかのようにフィオナは両手を合わせた。
「兄妹って大事なの?」
「「当たり前だろ!!」」
ジークとティトレイは即答だった。
早押しクイズだったならば間違いなく世界を狙える速さにフィオナは若干引いた。
「あ、そう・・・・・・」
その後、一同はブライトにより船首に集められた。
この船では船首に来るためには一度甲板を経由し連絡通路を使う必要があるのだが、穴だらけだった甲板もマストもパッチワークのようだったが完璧に修理されていた。
「船首の方は無傷だったようだな。んじゃ、夜までまだ時間あるし特訓すんぞ!」
その意見に反対する者も面倒臭がる者もいなかった。
船は今日一日で治る。
そこから出航したとして明日の夜にはバルカ港に着くだろう。
つまり仲間内で特訓できるのは今回を入れて後2回しかない。
全員真剣な眼差しで武器を構える。
そして特訓が開始されるが船首は甲板の半分の広さのため流れ弾が飛んできたり背中がぶつかったりピーチパイを踏みそうになったりしながら極限の集中力が必要とされた。
「って、ピーチパイ持ってきたの誰!?」
「俺だ」
こうして今日も日が暮れていく。
「これから授業ですね!」
アニーは楽しそうにジークに話しかける。
アニーはこれまで父親のドクターバースの元で勉強し、その後は彼の残した本等で基本的に一人で勉強をしてきたため大勢で受ける授業というのが新鮮なのだろう。
逆にフィオナは憂鬱なのか背中が小さく見えた。
「そういえば・・・・・・」
授業という言葉でジークはふと思い出した。
昔ブライトがフォルスは心から起因していると。
普段は便利なフォルスだが所持者の心が乱れると簡単に暴走を引き起こすケースがあると以前ブライトは言っていた。
そして今の自分を見つめ直してみると結構な震度で心が揺れているのではないかという疑問が浮かび上がった。
最近心が乱れることが多々あるが暴走は起きていない。
仮に暴走が起きたとしたらジークの場合大惨事になってしまうため起きないにこしたことはないのだが、どの程度心が乱れると暴走するのかジークは少し不安だった。
「ねぇジーク」
そんな時、不意にマオに話しかけられ視線を少し落とす。
「えっと、大丈夫?体のどこかに痛いところとかない?」
「いや、別に?」
「そ、そっか!なら良いんだ!」
マオの不思議な質問にジークは首を傾げると、マオは後ろ髪をかきながら目線を逸した。
「ほら、特訓の後だから怪我とかまだ残ってないかなって思ったんだよ」
「あ、あぁ。アニーがちゃんと手当してくれたから大丈夫だ」
「そっか・・・そうだよネ!」
それだけ言ってマオは踵を返しジークに背を向けた。
そしてマオは両手を胸の前に出し何かを見ていたがジークからの位置ではよく見えず少し斜めに移動した。
すると、マオの両手の上に高速回転しているフォルスキューブが浮かんでいた。
だがジークにはフォルスキューブが高速回転していることが何を意味するのか分からない。
ジークの視線に気づいていないマオはフォルスキューブをしまってから「故障かな?」と呟きながら歩いていった。
授業が終わると食事のために食堂へ向かう。
そこにはマティアスも同席した。
「マティアスさんも一緒に食事だなんて珍しいですね?」
「まぁそうね。というか酒飲むわよ酒!もうイライラしてしょうがないわ!」
「あんた・・・・・・巻き込みに来たのね」
ヒルダが呆れたように言うとマティアスはキッとヒルダを睨んだ。
「どうせあんたも飲むんでしょ?」
「えぇ、当然」
「なら文句言えないはずよね」
そう言ってマティアスはバルカ名産の地酒を注文すると水を飲むようにガブガブと飲んでいった。
「マティアス、少し抑えたほうが良いのではないか?」
「うっさいわねぇ!飲んでなきゃやってらんないっつの!何よ秋だの夏だの私を馬鹿にして!!」
マティアスの愚痴が始まり、ヴェイグ達は聞いているフリをしながら食事を続けた。
アニーは真摯に聞いていたが。
しかし突然マティアスの声が聞こえなくなり、皆一斉にマティアスを見る。
すると、彼女は机に突っ伏していた。
「寝てしまったみたいです」
「そんなに飲んだのかよ?」
ブライトが呆れるとヒルダは酒が入っている瓶を揺すった。
「まだ半分も残っているわよ?それにアニーがこっそり水で薄めながら飲んだからそこまでアルコールが強いはずもないのだけど・・・・・・」
「要するに、マティアスは酒が弱い訳か」
ヴェイグが納得したように言う。
「でもそれ本人に言ったら口止めとして殺されそうだね」
ジンがさらりと言うと、全員沈黙した。
先日マティアスは誰かに薬を盛られてずっと寝ていたと言っていたが、恐らく原因は薬ではなくコレだろう。
ということはマティアスは明日まで起きることはない。
仕方がなくユージーンとアニーがマティアスを船室まで運び、食事を再開した。
翌日、意外にもマティアスは昼過ぎに目覚めた。
本人は目覚めスッキリと言っていたが、アニーがアルコールを薄め、船室でも処置を施したおかげだろう。
そして、カレーパンのような形の月が見える頃、船は無事にバルカ港へ到着した。
「久しぶりの陸地だニャ〜!」
「ティトレイその語尾どうしたの?病気?」
ジンがからかい気味に言うとティトレイは笑顔のままヒルダを見た。
ヒルダは何も喋ろうとしない。
「ヒルダ?」
ルルが心配そうに見上げるがヒルダは黙ったまま頭を撫でた。
「ヒルダさん、もしかして船酔いを引きずってるんですか?」
アニーにも心配され、ヒルダは観念したかのように口を小さく開いた。
「な・・・なんでもない・・・・・・ニャ」
「「にゃ?」」
一同の視線が一瞬でヒルダに集まる。
「貴方、なにその語尾!最高ね!ギャップ萌え!?ギャップ萌えなの!?」
マティアスは大爆笑しヒルダは兎に角ティトレイを睨み続けた。
「さてと、私はもう行くわね。元老院に報告しにいかないといけないし」
マティアスは言い終わるやいなや高く跳躍すると龍のフォルスを纏いながら空に軌跡を描いていった。
気付けばマティアスの槍もなくなっていた。
「挨拶をする暇もありませんでしたね・・・・・・」
アニーは名残惜しそうに空を見つめるがマオは心底安心したのか大きな溜息をついた。
しかし空を見てある違和感を覚える。
「気のせいだろうか。以前来た時より霧が濃くなっていないか?」
ヴェイグの疑問は全員感じており、マティアスの軌跡も数メートルで見えなくなるほどだった。
そんな時、一人の兵士が近づいてくると突然ジークに手錠をかけた。
「・・・・・・は?」
突然のことすぎて誰も対処ができなかった。
「ジーク・フリィース。あなたをテロの疑いで連行します」
「テロ!?」
マオが驚いた様子で言うが兵士は淡々と続ける。
「先日の船爆破事件。無罪となったようだが再審の結果有罪と認められた。異議は留置所で聞く」
「待て。いきなり留置所というのは異例だ。再審というのはいつ行われたものだ?」
「そうだよ。そもそも君・・・・・・本当にガレギア軍?」
ユージーンとマオの問いを聞いた兵士はジークの手を握った。
その手は軍人にしてはとても華奢なものだった。
「は!疑われるのでしたら所属、隊兵番号の照合をいたしてください」
所属はともかく番号は1人に一つのもの。
偽造すれば即座に正体が判明する。
「良いんだマオ。留置所でも弁解はできるんだろ?ちょっと説得してくる」
「ジーク兄さん・・・・・・」
心配する2人の兄妹に向けて笑顔を送った後、ジークと兵士は首都バルカより北西にある留置所へ向かった。
〜続く〜
【※緑のモブ子ちゃんが人物名鑑・下に登録されました】
■作者メッセージ
【楽談パート8】
takeshi「ども〜!マビノギオンを確実に更新しているような気がするtakeshiです」
チャリティ「海の青より深い蒼って何?青とどう違うの?ねぇねぇ?」
takeshi「や〜め〜て〜・・・・・・。ちなみに今回はリバースだったので蒼ですがレジェンディアの場合は滄という字を使います」
チャリティ「どうでもいいんですけど?」
takeshi「ど、どうでもいい!?意外とそこらへんこだわって書いてるんですよ!?しかも滄ってパソコン次第では出てきにくいし」
チャリティ「だからどうでもいいって」
takeshi「・・・・・・そういえば今回は1週間以内に更新できたおかげで9月ギリギリ。明日から10月というわけで秋ですよ秋。どうしますかチャリティさん」
チャリティ「食欲の秋ね!腹が・・・じゃなかった、腕がなるわ!!」
takeshi「さてさてチャリティさんのテンションも上がったところで本編の話しなのですが、緑のモブ子さんが登録されました」
チャリティ「何でモブなのに登録すんのよ?」
takeshi「昔遊び半分で金髪の少年を登録したじゃないですか。あれ、実はキーキャラなんじゃないかという根も葉もない妄想が浮き始めているらしいので、モブだって登録するんだぜ的なことを示そうかと」
チャリティ「じゃあ船長も登録すればいいじゃない」
takeshi「船長はむさいおっさんなので嫌です」
チャリティ「だから職人のモブを女の子にしたのね」
takeshi「意外性あったんじゃないですか?ちなみに声はプリキュアみたいな声をしています」
チャリティ「ていうかやっとバルカまで帰ってきたわね」
takeshi「いやぁまったく。往復で1週間もたっていないのに1年くらい船の上にいた気分ですよ。ところでKeyの話しをしても良いですか?」
チャリティ「は?ていうかシャフトの話しをするって言ってなかった?」
takeshi「シャフトの話しをしてほしいんですか?」
チャリティ「で?keyが何?」
takeshi「key作品って非常に有名なので知らない人はいないと思いますが一応説明しますと、CLAMPやタイプムーンといったものと同じですね」
チャリティ「アニメの原作者みたいなものね」
takeshi「そのkeyっていうのはこれまで京アニと二人三脚でやってきた訳で、双方が売れたのは恐らく相乗効果があったからだと思う訳ですよ。でもね、最近keyと京アニが別々に歩き始めたんですよ。エンジェルビートもそうでしたが、何でリトルバスターズよりたまこまーけっとをとったのか。私には理解できません!」
チャリティ「あんたそんなにたまこ嫌ってると刺されるわよ?」
takeshi「嫌いじゃないですよ?ただ気に入らないだけです。AIRという神アニメを作った名コンビにまた復活してほしいだけです。ていうかAIRの話しすると色々な意味で涙が出てくるのでやめていいですか?」
チャリティ「勝手にすれば?」
takeshi「最後に言わせていただくと中二病でも恋がしたいの二期をひっそりと期待していたのですが京アニは映画化すると二期は出ないジンクスがある気がするのでどうやらなさそうですね」
チャリティ「ポケモンの映画は未来永劫に続くけどね!」
takeshi「さてさて、本編ではマッティが離脱しましたがそろそろキーキャラが出てきます!」
チャリティ「マッティはパーティキャラになるものだと思っていたんだけどね〜」
takeshi「あんまり仲良くなりすぎると本当にそうなりかねないので距離を取らせるようにしていたのですが、ほっとくとマッティはズイズイ入っていこうとするので制するのが大変でした・・・・・・」
チャリティ「前回会話だけだったからか今回は随分駆け足だったわね」
takeshi「これからはこのペースで物語を進められたら良いんですけどね!それではまた次回!」
チャリティ「次回はシャフトの話ね」
takeshi「そうですね!ではまた〜」
―――おまけ―――
マオ「すいませ〜ん!料理が違うんですケド」
エトス「え?」
ヴェイグ「チーズの塊が出てきたんだが」
メル「えっとね、その中にハンバーグが入ってるみたいだよ?」
ヒルダ「それじゃあチーズインハンバーグじゃなくてハンバーグインチーズにゃ」
アニー「ヒルダさん、おまけでも罰ゲームは継続なんですね・・・・・・」
ルーク「こっちのは普通にチーズが入ってるな」
アニス「でもこのチーズ臭〜い!ていうかマズっ!!!」
ジェイド「これはブルーチーズですねぇ。この大人な味が分からないとは、アニスもまだまだ子供ですね」
ティア「ですが大佐、普通ハンバーグにブルーチーズは入れないのでは?」
ジェイド「普通は入れませんね。どうやら食べられるのは私だけのようですがガイは配膳でもう使えないようですし、ここは助っ人を呼びましょう。さぁルーク」
ルーク「俺かよ!?ったく、たすけてけすた!」
ピオニー「来てやったぜ?」
ロンドリーネ「おかえりなさいませ!ご主人様!」
チェスター「ここファミマじゃなかったのかよ!?」
ロンドリーネ「へ?ワグ○リアだけど?」
チェスター(こいつ・・・・・・!!!)
ジェイド「よりにもよってあなたですか〜。まっ、陛下なら二皿ぐらい余裕ですよね?」
ピオニー「おいおい俺が全部食うのかよ?ハンバーグは好きだから良いけどな」
アルヴィン「バ、バラン・・・・・・。バランじゃねぇか!お前いつの間に王様になったんだ?」
ピオニー「は?あんた誰?」
ティトレイ「あの王様、ヨッツァと声がそっくりだにゃ」
ヴェイグ「あ、あぁ・・・・・・。ティトレイ、今回お前は喋るな」
ティトレイ「何でだにゃ!?」
ヒルダ「こっちも助っ人カードを使うにゃ!」
マオ「分かったにゃ!」
アニー「マオまで!?」
クレア「なんだか面白そうね♪」
マオ「スペリオルコール!」
ジュード「スペリオルコールだって!?」
サレ「サレ、華麗に参上」
ヒルダ「帰れ」
キール「あ、あれは!伝説の不採用通知!!」
フォッグ「知っているのか雷電!!」
エトス「就活氷河期になんてことを・・・・・・」
シャオルーン『代わりに僕が来たよ!』
コレット「でっかいワンちゃんだね〜」
ナナリー「あれは犬なのかい!?」
クレア「聖獣をペットだなんてとんでもないにゃ」
アニー「クレアさんまで・・・・・・」
ヴェイグ「・・・・・・」
アニー「ヴェイグさんはダメですよ?」
ヴェイグ「なぜ分かった!?」
ロンドリーネ「テイルズ的に聖獣なら仕方ないわね。特例とするわ」
ルーク「じゃあブタザルも喋って大丈夫だな」
ミュウ「もう喋っていいんですの?」
メル「ぬいぐるみじゃなかったの?」
ティア「この子はチーグルといって聖獣なのよ」
ユーリ「俺には魔物にしか見えねぇけどな」
ジュード「だよね・・・・・・」
ロンドリーネ「ちなみに助っ人を呼ぶときは心を込めて呼べば掛け声は何でも良いわよ?」
ルーク&レイヴン「「何だって!?」」
カノンノG「イアハート、私達も助っ人呼ばない?こんな黒い塊食べられないわよ?」
カノンノE「そうだね。ほら、パスカ!出番だよ!」
Pカノンノ「任せて!真の姿を我の前に示せ。レリーズ!!」
スタン「伏字しないのか!?」
ゼロス「言ったもん勝ちかよ・・・・・・」
ミント「でもなんかそんな言い方では納得できません・・・・・・」
ジーニアス「まったくだね!」
シャーリィ「でも誰か来たみたいだよ」
ラザリス「私を呼んだのは誰?」
カノンノG「ラザリス!?」
モルモ「僕達も来たよ〜」
パニール「あらあら良い香りがするわね〜」
ロックス「でも焦げ臭いですよ?」
ロンドリーネ「って、ちょっとちょっと!何で1枚のカードで4人も来てるの!?ルール違反だよ!?」
ラザリス「4人じゃない。1人」
ロンドリーネ「いやいや!何堂々と嘘ついてんの!あなたの周りをウヨウヨ飛んでるじゃない!」
ラザリス「これはぬいぐるみ」
エトス「でも喋ってるよ?」
ラザリス「ぬいぐるみだって言ってるじゃない!!!!」
エトス「ひぃっ!!シショー御免なさ〜い!」
メル「エトが怯んだ!?」
レイア「腹パンされる前に許したほうが身のためだよ?」
Pカノンノ「これでカノンノ4人揃ったね!」
ラザリス「私をお前達と一緒にするな!!!」
カノンノG「まぁまぁ。一緒にハンバーグ食べよ?」
ラザリス「ハンバーグって、こんなの黒い塊じゃないか。・・・・・・そうか、僕がお腹を壊したところを三人で痛めつける作戦なんだね。この偽善者が!!!」
カノンノE「違うよ!じゃあこれは全部モルモに食べさせるから、ドリンクくみにいこ?」
ソフィ「私も一緒にいく」
ロイド「へ〜ドリンクバーなんてあるのか」
パスカル「ねぇねぇ!牛乳ある!?」
ガイ「いや、牛乳はさすがにないな」
ロイド「マジかよ!?男ならアレだろ!」
ロイド&パスカル「「武蔵野牛乳!!」」
ピオニー「おいジェイド。流石に二人前を1人では辛いんだが・・・・・・」
ジェイド「そこは陛下の人徳に期待しますよ♪」
ピオニー「人徳ねぇ〜。これだけは使いたくなかったが、仕方ないか」
ヴァン「む?この気配は・・・・・・」
カロル「え?何?」
ピオニー「令呪をもって命ず。ジューダス、俺の代わりに食べろ!」
ジューダス「な、何だ!?体が勝手に!?」
デューク「させん!令呪をもって命ず。グリューネ、妨害しろ!」
グリューネ「お姉さん、お腹が空いちゃうわよぉ〜?」
リチャード「令呪をもって命ず。リーガル、2人を粉砕しろ」
リーガル「ラーイライライライライ!!!」
ウッドロウ「いかん!このままでは店が壊れてしまう!令呪をもって命ず。スタン、暴動を止めるんだ!」
スタン「あれ?ウッドロウさんいたんですか?」
ウッドロウ「何・・・・・・だと?」
ヴァン「令呪をもって命ず。スタン、この場をおさめろ」
スタン「全員ひれ伏せ!雑種の分際でやかましいぞ!!」
パスカル「君は令呪使わないの?」
リッド「あんたと同じ理由だよ」
〜続く〜
takeshi「ども〜!マビノギオンを確実に更新しているような気がするtakeshiです」
チャリティ「海の青より深い蒼って何?青とどう違うの?ねぇねぇ?」
takeshi「や〜め〜て〜・・・・・・。ちなみに今回はリバースだったので蒼ですがレジェンディアの場合は滄という字を使います」
チャリティ「どうでもいいんですけど?」
takeshi「ど、どうでもいい!?意外とそこらへんこだわって書いてるんですよ!?しかも滄ってパソコン次第では出てきにくいし」
チャリティ「だからどうでもいいって」
takeshi「・・・・・・そういえば今回は1週間以内に更新できたおかげで9月ギリギリ。明日から10月というわけで秋ですよ秋。どうしますかチャリティさん」
チャリティ「食欲の秋ね!腹が・・・じゃなかった、腕がなるわ!!」
takeshi「さてさてチャリティさんのテンションも上がったところで本編の話しなのですが、緑のモブ子さんが登録されました」
チャリティ「何でモブなのに登録すんのよ?」
takeshi「昔遊び半分で金髪の少年を登録したじゃないですか。あれ、実はキーキャラなんじゃないかという根も葉もない妄想が浮き始めているらしいので、モブだって登録するんだぜ的なことを示そうかと」
チャリティ「じゃあ船長も登録すればいいじゃない」
takeshi「船長はむさいおっさんなので嫌です」
チャリティ「だから職人のモブを女の子にしたのね」
takeshi「意外性あったんじゃないですか?ちなみに声はプリキュアみたいな声をしています」
チャリティ「ていうかやっとバルカまで帰ってきたわね」
takeshi「いやぁまったく。往復で1週間もたっていないのに1年くらい船の上にいた気分ですよ。ところでKeyの話しをしても良いですか?」
チャリティ「は?ていうかシャフトの話しをするって言ってなかった?」
takeshi「シャフトの話しをしてほしいんですか?」
チャリティ「で?keyが何?」
takeshi「key作品って非常に有名なので知らない人はいないと思いますが一応説明しますと、CLAMPやタイプムーンといったものと同じですね」
チャリティ「アニメの原作者みたいなものね」
takeshi「そのkeyっていうのはこれまで京アニと二人三脚でやってきた訳で、双方が売れたのは恐らく相乗効果があったからだと思う訳ですよ。でもね、最近keyと京アニが別々に歩き始めたんですよ。エンジェルビートもそうでしたが、何でリトルバスターズよりたまこまーけっとをとったのか。私には理解できません!」
チャリティ「あんたそんなにたまこ嫌ってると刺されるわよ?」
takeshi「嫌いじゃないですよ?ただ気に入らないだけです。AIRという神アニメを作った名コンビにまた復活してほしいだけです。ていうかAIRの話しすると色々な意味で涙が出てくるのでやめていいですか?」
チャリティ「勝手にすれば?」
takeshi「最後に言わせていただくと中二病でも恋がしたいの二期をひっそりと期待していたのですが京アニは映画化すると二期は出ないジンクスがある気がするのでどうやらなさそうですね」
チャリティ「ポケモンの映画は未来永劫に続くけどね!」
takeshi「さてさて、本編ではマッティが離脱しましたがそろそろキーキャラが出てきます!」
チャリティ「マッティはパーティキャラになるものだと思っていたんだけどね〜」
takeshi「あんまり仲良くなりすぎると本当にそうなりかねないので距離を取らせるようにしていたのですが、ほっとくとマッティはズイズイ入っていこうとするので制するのが大変でした・・・・・・」
チャリティ「前回会話だけだったからか今回は随分駆け足だったわね」
takeshi「これからはこのペースで物語を進められたら良いんですけどね!それではまた次回!」
チャリティ「次回はシャフトの話ね」
takeshi「そうですね!ではまた〜」
―――おまけ―――
マオ「すいませ〜ん!料理が違うんですケド」
エトス「え?」
ヴェイグ「チーズの塊が出てきたんだが」
メル「えっとね、その中にハンバーグが入ってるみたいだよ?」
ヒルダ「それじゃあチーズインハンバーグじゃなくてハンバーグインチーズにゃ」
アニー「ヒルダさん、おまけでも罰ゲームは継続なんですね・・・・・・」
ルーク「こっちのは普通にチーズが入ってるな」
アニス「でもこのチーズ臭〜い!ていうかマズっ!!!」
ジェイド「これはブルーチーズですねぇ。この大人な味が分からないとは、アニスもまだまだ子供ですね」
ティア「ですが大佐、普通ハンバーグにブルーチーズは入れないのでは?」
ジェイド「普通は入れませんね。どうやら食べられるのは私だけのようですがガイは配膳でもう使えないようですし、ここは助っ人を呼びましょう。さぁルーク」
ルーク「俺かよ!?ったく、たすけてけすた!」
ピオニー「来てやったぜ?」
ロンドリーネ「おかえりなさいませ!ご主人様!」
チェスター「ここファミマじゃなかったのかよ!?」
ロンドリーネ「へ?ワグ○リアだけど?」
チェスター(こいつ・・・・・・!!!)
ジェイド「よりにもよってあなたですか〜。まっ、陛下なら二皿ぐらい余裕ですよね?」
ピオニー「おいおい俺が全部食うのかよ?ハンバーグは好きだから良いけどな」
アルヴィン「バ、バラン・・・・・・。バランじゃねぇか!お前いつの間に王様になったんだ?」
ピオニー「は?あんた誰?」
ティトレイ「あの王様、ヨッツァと声がそっくりだにゃ」
ヴェイグ「あ、あぁ・・・・・・。ティトレイ、今回お前は喋るな」
ティトレイ「何でだにゃ!?」
ヒルダ「こっちも助っ人カードを使うにゃ!」
マオ「分かったにゃ!」
アニー「マオまで!?」
クレア「なんだか面白そうね♪」
マオ「スペリオルコール!」
ジュード「スペリオルコールだって!?」
サレ「サレ、華麗に参上」
ヒルダ「帰れ」
キール「あ、あれは!伝説の不採用通知!!」
フォッグ「知っているのか雷電!!」
エトス「就活氷河期になんてことを・・・・・・」
シャオルーン『代わりに僕が来たよ!』
コレット「でっかいワンちゃんだね〜」
ナナリー「あれは犬なのかい!?」
クレア「聖獣をペットだなんてとんでもないにゃ」
アニー「クレアさんまで・・・・・・」
ヴェイグ「・・・・・・」
アニー「ヴェイグさんはダメですよ?」
ヴェイグ「なぜ分かった!?」
ロンドリーネ「テイルズ的に聖獣なら仕方ないわね。特例とするわ」
ルーク「じゃあブタザルも喋って大丈夫だな」
ミュウ「もう喋っていいんですの?」
メル「ぬいぐるみじゃなかったの?」
ティア「この子はチーグルといって聖獣なのよ」
ユーリ「俺には魔物にしか見えねぇけどな」
ジュード「だよね・・・・・・」
ロンドリーネ「ちなみに助っ人を呼ぶときは心を込めて呼べば掛け声は何でも良いわよ?」
ルーク&レイヴン「「何だって!?」」
カノンノG「イアハート、私達も助っ人呼ばない?こんな黒い塊食べられないわよ?」
カノンノE「そうだね。ほら、パスカ!出番だよ!」
Pカノンノ「任せて!真の姿を我の前に示せ。レリーズ!!」
スタン「伏字しないのか!?」
ゼロス「言ったもん勝ちかよ・・・・・・」
ミント「でもなんかそんな言い方では納得できません・・・・・・」
ジーニアス「まったくだね!」
シャーリィ「でも誰か来たみたいだよ」
ラザリス「私を呼んだのは誰?」
カノンノG「ラザリス!?」
モルモ「僕達も来たよ〜」
パニール「あらあら良い香りがするわね〜」
ロックス「でも焦げ臭いですよ?」
ロンドリーネ「って、ちょっとちょっと!何で1枚のカードで4人も来てるの!?ルール違反だよ!?」
ラザリス「4人じゃない。1人」
ロンドリーネ「いやいや!何堂々と嘘ついてんの!あなたの周りをウヨウヨ飛んでるじゃない!」
ラザリス「これはぬいぐるみ」
エトス「でも喋ってるよ?」
ラザリス「ぬいぐるみだって言ってるじゃない!!!!」
エトス「ひぃっ!!シショー御免なさ〜い!」
メル「エトが怯んだ!?」
レイア「腹パンされる前に許したほうが身のためだよ?」
Pカノンノ「これでカノンノ4人揃ったね!」
ラザリス「私をお前達と一緒にするな!!!」
カノンノG「まぁまぁ。一緒にハンバーグ食べよ?」
ラザリス「ハンバーグって、こんなの黒い塊じゃないか。・・・・・・そうか、僕がお腹を壊したところを三人で痛めつける作戦なんだね。この偽善者が!!!」
カノンノE「違うよ!じゃあこれは全部モルモに食べさせるから、ドリンクくみにいこ?」
ソフィ「私も一緒にいく」
ロイド「へ〜ドリンクバーなんてあるのか」
パスカル「ねぇねぇ!牛乳ある!?」
ガイ「いや、牛乳はさすがにないな」
ロイド「マジかよ!?男ならアレだろ!」
ロイド&パスカル「「武蔵野牛乳!!」」
ピオニー「おいジェイド。流石に二人前を1人では辛いんだが・・・・・・」
ジェイド「そこは陛下の人徳に期待しますよ♪」
ピオニー「人徳ねぇ〜。これだけは使いたくなかったが、仕方ないか」
ヴァン「む?この気配は・・・・・・」
カロル「え?何?」
ピオニー「令呪をもって命ず。ジューダス、俺の代わりに食べろ!」
ジューダス「な、何だ!?体が勝手に!?」
デューク「させん!令呪をもって命ず。グリューネ、妨害しろ!」
グリューネ「お姉さん、お腹が空いちゃうわよぉ〜?」
リチャード「令呪をもって命ず。リーガル、2人を粉砕しろ」
リーガル「ラーイライライライライ!!!」
ウッドロウ「いかん!このままでは店が壊れてしまう!令呪をもって命ず。スタン、暴動を止めるんだ!」
スタン「あれ?ウッドロウさんいたんですか?」
ウッドロウ「何・・・・・・だと?」
ヴァン「令呪をもって命ず。スタン、この場をおさめろ」
スタン「全員ひれ伏せ!雑種の分際でやかましいぞ!!」
パスカル「君は令呪使わないの?」
リッド「あんたと同じ理由だよ」
〜続く〜