第26話『要塞と防衛』
ヴェイグ達はバルカの酒場にいた。
首都は相変わらず壊滅状態でほとんど機能していなかった。
その一因としてヒューマとガジュマが別々に作業をしていることにあった。
本来頭脳で指揮をとるヒューマが重い瓦礫を持ち上げ、本来肉体で活躍するガジュマが復興の手順等を考えていた。
お互いがお互いを頼ろうとせず、結果非効率性だけが生まれてしまう。
「これも思念の影響ってやつか・・・・・・」
ブライトが眉間に皺を寄せながら言うと、ヴェイグが黙って頷いた。
だが、ティトレイには何かが引っかかっているのか机の上で指をトントン叩いていた。
「なぁ、本当にこれは思念の影響なのか?」
「何言ってんのティトレイ。思念の影響で種族間で争いが起きちゃうからユリスを倒すんでしょ?一年前もそうだったじゃん」
マオは当然のように言うがティトレイは納得できないのか額を抑えた。
「いや、だからよぉ。ホントにユリスを倒してそれでハッピーエンドなのかよ?」
「ではお前は、ユリスをこのままにしておくのか?」
ヴェイグが冷たい口調で言うとティトレイは怯んだ。
「そういう訳じゃねぇ・・・・・・。ユリスを倒さなきゃいけないのは分かってるつもりだ。だけどよぉ・・・・・・。あぁもう何なんだよ!?この気持ちは!!」
「ティトレイ、俺はまだお前と出会って日が浅いがお前がヒトを大切にする人間だってのは知ってる。だけどユリスはヒトじゃねぇ。そこんとこ、間違えんなよ?」
「ブライト・・・・・・」
「ヒトじゃ・・・・・・ない・・・・・・」
俯くマオにルルは首を傾げる。
と、その時鎧が重なり合う音を響かせながら金髪の青年が酒場に入ってきた。
「ここにいたか」
「ミルハウスト!?」
ミルハウストの姿を見てヴェイグは思わず立ち上がった。
「王の剣の隊長から貴様等が戻ってきていると聞いたのでな。探したぞ」
「探したって、何でよ?」
フィオナが口を尖らせながら言うとミルハウストはユージーンとマオを見た。
「元老院への招集か?」
ユージーンが尋ねるとミルハウストは頷いた。
「ねぇミルハウスト。一つ聞いて良いかな?」
「何だ?」
「僕達が留守の間に行われた再審って分かる?」
「いや、お前達がいない間は再審等一つも行われていないが・・・・・・。そもそも再審を行うには大佐職以上5名、隊長1名、将軍1名の認可が必要となる。お前等が留守なのでは再審を行えるはずもない」
「じゃあさっき兄さんを連れて行ったのって・・・・・・」
ジンが心配になっていると突然マオがフォルスキューブを具現化させた。
「あれ?何だろうこのフォルス。留置所の方だけどこんな強力なフォルスさっきまで無かったヨ?」
「留置所にはジークさんもいますよね?大丈夫でしょうか・・・・・・」
アニーが心配そうに指を組むと、ミルハウストが口元に人差し指を当て静かにするよう促した。
すると、外から悲鳴が聞こえてきた。
「暴動かもしれん。止めに行くぞ!」
ユージーンの号令により一同は外に飛び出す。
遅れてティトレイも外に出ようとするが、後ろからヒルダに肩を掴まれた。
「残念で最悪だけど、私もあんたと同じ考えよ。なぜかは分からないけどね」
「ヒルダ・・・・・・」
「でもユリスを倒さなければならいのも事実。まずは思念を払う方法を探すのが先よ」
「あぁ、そうだな・・・・・・そうだよな・・・・・・」
まだ納得はできないが理解はしている。
二人はヴェイグ達の後を追って外に出ると全員上を見上げていた。
その空には濃霧越しに赤い斑点のような物が星のように並んでいた。
しかしその赤い点は各々バラバラに確実に動いている。
「まさか・・・・・・バイラスなのか?」
ミルハウストが驚愕していると城門へと続く階段の方から紫のツインテールのような髪型をした少女が歩み寄ってきた。
「バイラスの大群が迫ってるっていうのに天体観測?随分余裕ね。それとも自殺志願?」
マティアスは相変わらず殺意満々な笑みで声をかける。
「どういうことだ?あれが全てバイラスだと言うのか?」
ミルハウストは構わず尋ねると、マティアスはつまらなそうに溜息をついた。
「あれは飛行型のバイラスだけで、大群の中のほんの一部よ」
一部、ということは他にもいるということになる。
「もうバルカはバイラス達に完全に包囲されてしまっているの」
マティアスの言葉に誰もが驚きを隠せなかった。
「で、ここからが貴方達英雄の出番よ。北は私とこの金髪ロングが。東は残りの王の剣3人で守備するから貴方達は東と南に行ってちょうだい」
「北は2人で大丈夫なの?」
マオが心配するとマティアスは鬼のような形相で睨んできた。
「あら?なんならここで私の力を証明してみせましょうか?戦力が落ちることになるけど」
「すいません・・・・・・」
また地雷を踏み、マオは小さくなった。
「東と南なんてミナール方面とバビログラード方面のバイラスしか来ないから楽勝よね♪」
マティアスはウィンクしながらそれだけ言い残して北門へ向かった。
ヴェイグ達はミルハウストを見送った後、東と南に別れた。
門まで来た一同は唖然となった。
バイラスの大群がどこかの谷のオウムの群れのように軍勢をなしてこちらに向かっていた。
一方ジークはヤコ、ウォーレスと共にバイラスの集団のど真ん中を突き進んでいた。
留置所があるのはバルカから見て北東。
つまりミナールからノルゼン方面までのバイラスが集中している。
柄と刃は細いが、身の丈ほどある鎌を操るヤコとジークが先頭を走り、後方を槍を持つウォーレスが対処するという布陣でバイラスを切り散らす。
「狐火!」
ヤコは自分の前に九つの青い炎を浮かべると、その炎を横凪に鎌で切り裂く。
すると青い炎は大爆発を起こしバイラスを焼き尽くした。
しかしその爆風を突き破るようにして皇帝ペンギンのようなバイラスが空中からダイブ
してきた。
「飛燕連脚!」
それを迎え打つようにジークも跳躍すると、クチバシを三回蹴り飛ばした。
バイラスのクチバシは折れ、地面に落下すると消滅した。
そしてジークはそのまま空中で右手に闘気を込めると地面に闘気の塊を投げつけた。
「鳳墜閃!!」
地面に叩きつけられた闘気は地面を捲り上げ、バイラスが次々と宙に舞う。
「強くなったね、ジーク」
「強くなるしかなかったんだよ」
ジークが着地し、落下した衝撃で屈むと頭上を砲弾のような赤い閃光が通り過ぎていった。
「アルテミス」
その閃光は遠方で詠唱をしていた粘土に手と頭を付けたようなバイラス達を焼き払った。
「油断するな」
振り向くとウォーレスは弓を構えていた。
「あぁ」
今の攻撃でだいぶ視界が晴れ、城が見えるようになった。
すると城の周囲では花火のように色取り取りの爆発が起きており、その中でも特に特徴的だったのは城の北側で暴れている龍だった。
龍が腕を振るうたびにオコジョを熊サイズにしたようなバイラスがおもちゃのように空を舞っていくのが見えた。
あれだけ派手なのならばレラーブやアルティスが龍のフォルスに反応する気持ちが分かるような気がした。
(あいつだけは敵にしたくねぇな・・・・・・)
「あら、他の女の子の事を考えている場合?」
「考えてねぇ!!」
ジークは怒鳴るが気付けばバイラスに包囲されていた。
「これはまずいぞヤコ」
ウォーレスが冷静に言うとヤコは溜息をついた。
「仕方ないね」
ヤコはまたジークの背中に触れる。
「おい、こんな時に・・・・・・」
「ごめんね、ちょっと休んでて。大丈夫、この子は暴走させないから」
ヤコは再び訳の分からないことを呟き始める。
明らかなのはジークへの言葉ではないということだけ。
しかしヤコが手を離すと、ジークの全身から黒いオーラが湧き始めた。
「これは・・・・・・」
「はい、行ってらっしゃい♪」
ヤコがジークの背中を押すと、その勢いでジークの体はバイラスの群れに放り込まれた。
「おい!!」
するとバイラス達は餌に群がるかのように飛びかかる。
飛びかかったバイラスはあっという間に山のように積み重なり、中の様子は全く伺えない。
しかしヤコとウォーレスは取り乱すことはなかった。
次の瞬間、バイラスの山が一瞬で弾け飛んだ。
1人呆然と立ち尽くすジークは拳を握りしめた。
「フォルスが・・・・・・使える!」
包囲網を突破すると今度はジークを真ん中に右にヤコが、左にウォーレスが一列に並ぶように隊列を組んで再び走り始めた。
「城までもう少しだな」
ウォーレスがバイラスを三匹、横凪に一斉になぎ払いながら言う。
しかし次の瞬間地響きが鳴り渡り、あまりの揺れに三人は足を止めた。
「何だ!?」
「近いぞ」
ウォーレスは冷静に周囲を観察し、一瞬足元を見た後ヤコとジークを抱えて背中の翼で空へ羽ばたいた。
すると、三人を追いかけるように地面が盛り上がり始めた。
「天変地異かよ・・・・・・」
ジークが目を見開いているとヤコは首を振った。
「バイラスかも」
尚も盛り上がり続ける大地は土砂崩れのように土が流れ、大地の下に隠れていたものが塔のようにそびえ立った。
「あれは・・・・・・亀か?」
そう、見た目だけなら亀だった。
しかし背中には甲羅の変わりに塔を背負っており、その塔のあちこちには砲台のようなものが突き出していた。
「こんなバイラスもいるのかよ・・・・・・」
ジークは思わず感心するがウォーレスは巌しい表情をしていた。
「ウォーレス、あれって・・・・・・」
「あぁ、この世界のバイラスではないな」
この世界のという言葉にジークは首を傾げた。
「新種かもしれん。どちらにしろ倒すがな」
ウォーレスが作戦を簡単に話すと二人は頷き、地面に着地する。
しかし着地した瞬間、要塞亀の砲台から城に向けて主砲が放たれた。
ジークに一瞬嫌な汗が流れる。
しかし、弾は城壁に当たる前に鋼の塊のようなものに撃ち落とされた。
「頼りになる仲間だね」
「まぁ・・・な!」
ジークはオーラを右手に集中させ、地面を殴る。
「岩砕滅殺陣!!」
ジークの腕を頂点として黒いオーラが扇形に走ると、ちょうど要塞亀を囲んだ。
すると、扇形の内部の地面が崩れ始め要塞亀は体制を崩しながら成すすべなく埋まっていった。
「陽牢(かげろう)!」
ヤコは人差し指に息を吹きかけると青白い炎が蛇のようにうねり、要塞亀の周りを囲んだ。
亀は何とか這い出そうとするが、囲んだ炎に触れるだけで脚が火傷してしまいダウンしてしまう。
そしてウォーレスが空中から槍を振りかぶる。
「はぁああああ!!!」
ウォーレスから放たれた槍は塔の中央から甲羅まで貫通し、地面へと突き刺さった。
要塞亀は断末魔を上げながら消滅し、槍だけが残された。
「うん、いい感じだね」
「あぁ、いい感じだ」
「ウォーレスがいい感じって似合わねぇな」
要塞亀を倒すと、バイラスは既にまばらに残っているだけだった。
「このまま一気に行くぞ」
「あぁ!」
三人は再び走り出し、程なくしてバルカの東門付近までたどり着いた。
「この辺りで良いだろう」
ウォーレスが足を止めると、ヤコも「そうだね」と言って止まった。
「私達はここまで」
「は?」
「私達のことはうまく誤魔化してね?」
ヤコはニコリと微笑むと、ウォーレスと共に消えてしまった。
「おい!」
ジークが呼びかけるが返事は返ってこなかった。
代わりにジークの後ろから呼び声が聞こえた。
「お〜い!!」
声の主はマオであり、ヴェイグ達全員が揃っていた。
とりあえずジークは合流することにする。
〜続く〜
首都は相変わらず壊滅状態でほとんど機能していなかった。
その一因としてヒューマとガジュマが別々に作業をしていることにあった。
本来頭脳で指揮をとるヒューマが重い瓦礫を持ち上げ、本来肉体で活躍するガジュマが復興の手順等を考えていた。
お互いがお互いを頼ろうとせず、結果非効率性だけが生まれてしまう。
「これも思念の影響ってやつか・・・・・・」
ブライトが眉間に皺を寄せながら言うと、ヴェイグが黙って頷いた。
だが、ティトレイには何かが引っかかっているのか机の上で指をトントン叩いていた。
「なぁ、本当にこれは思念の影響なのか?」
「何言ってんのティトレイ。思念の影響で種族間で争いが起きちゃうからユリスを倒すんでしょ?一年前もそうだったじゃん」
マオは当然のように言うがティトレイは納得できないのか額を抑えた。
「いや、だからよぉ。ホントにユリスを倒してそれでハッピーエンドなのかよ?」
「ではお前は、ユリスをこのままにしておくのか?」
ヴェイグが冷たい口調で言うとティトレイは怯んだ。
「そういう訳じゃねぇ・・・・・・。ユリスを倒さなきゃいけないのは分かってるつもりだ。だけどよぉ・・・・・・。あぁもう何なんだよ!?この気持ちは!!」
「ティトレイ、俺はまだお前と出会って日が浅いがお前がヒトを大切にする人間だってのは知ってる。だけどユリスはヒトじゃねぇ。そこんとこ、間違えんなよ?」
「ブライト・・・・・・」
「ヒトじゃ・・・・・・ない・・・・・・」
俯くマオにルルは首を傾げる。
と、その時鎧が重なり合う音を響かせながら金髪の青年が酒場に入ってきた。
「ここにいたか」
「ミルハウスト!?」
ミルハウストの姿を見てヴェイグは思わず立ち上がった。
「王の剣の隊長から貴様等が戻ってきていると聞いたのでな。探したぞ」
「探したって、何でよ?」
フィオナが口を尖らせながら言うとミルハウストはユージーンとマオを見た。
「元老院への招集か?」
ユージーンが尋ねるとミルハウストは頷いた。
「ねぇミルハウスト。一つ聞いて良いかな?」
「何だ?」
「僕達が留守の間に行われた再審って分かる?」
「いや、お前達がいない間は再審等一つも行われていないが・・・・・・。そもそも再審を行うには大佐職以上5名、隊長1名、将軍1名の認可が必要となる。お前等が留守なのでは再審を行えるはずもない」
「じゃあさっき兄さんを連れて行ったのって・・・・・・」
ジンが心配になっていると突然マオがフォルスキューブを具現化させた。
「あれ?何だろうこのフォルス。留置所の方だけどこんな強力なフォルスさっきまで無かったヨ?」
「留置所にはジークさんもいますよね?大丈夫でしょうか・・・・・・」
アニーが心配そうに指を組むと、ミルハウストが口元に人差し指を当て静かにするよう促した。
すると、外から悲鳴が聞こえてきた。
「暴動かもしれん。止めに行くぞ!」
ユージーンの号令により一同は外に飛び出す。
遅れてティトレイも外に出ようとするが、後ろからヒルダに肩を掴まれた。
「残念で最悪だけど、私もあんたと同じ考えよ。なぜかは分からないけどね」
「ヒルダ・・・・・・」
「でもユリスを倒さなければならいのも事実。まずは思念を払う方法を探すのが先よ」
「あぁ、そうだな・・・・・・そうだよな・・・・・・」
まだ納得はできないが理解はしている。
二人はヴェイグ達の後を追って外に出ると全員上を見上げていた。
その空には濃霧越しに赤い斑点のような物が星のように並んでいた。
しかしその赤い点は各々バラバラに確実に動いている。
「まさか・・・・・・バイラスなのか?」
ミルハウストが驚愕していると城門へと続く階段の方から紫のツインテールのような髪型をした少女が歩み寄ってきた。
「バイラスの大群が迫ってるっていうのに天体観測?随分余裕ね。それとも自殺志願?」
マティアスは相変わらず殺意満々な笑みで声をかける。
「どういうことだ?あれが全てバイラスだと言うのか?」
ミルハウストは構わず尋ねると、マティアスはつまらなそうに溜息をついた。
「あれは飛行型のバイラスだけで、大群の中のほんの一部よ」
一部、ということは他にもいるということになる。
「もうバルカはバイラス達に完全に包囲されてしまっているの」
マティアスの言葉に誰もが驚きを隠せなかった。
「で、ここからが貴方達英雄の出番よ。北は私とこの金髪ロングが。東は残りの王の剣3人で守備するから貴方達は東と南に行ってちょうだい」
「北は2人で大丈夫なの?」
マオが心配するとマティアスは鬼のような形相で睨んできた。
「あら?なんならここで私の力を証明してみせましょうか?戦力が落ちることになるけど」
「すいません・・・・・・」
また地雷を踏み、マオは小さくなった。
「東と南なんてミナール方面とバビログラード方面のバイラスしか来ないから楽勝よね♪」
マティアスはウィンクしながらそれだけ言い残して北門へ向かった。
ヴェイグ達はミルハウストを見送った後、東と南に別れた。
門まで来た一同は唖然となった。
バイラスの大群がどこかの谷のオウムの群れのように軍勢をなしてこちらに向かっていた。
一方ジークはヤコ、ウォーレスと共にバイラスの集団のど真ん中を突き進んでいた。
留置所があるのはバルカから見て北東。
つまりミナールからノルゼン方面までのバイラスが集中している。
柄と刃は細いが、身の丈ほどある鎌を操るヤコとジークが先頭を走り、後方を槍を持つウォーレスが対処するという布陣でバイラスを切り散らす。
「狐火!」
ヤコは自分の前に九つの青い炎を浮かべると、その炎を横凪に鎌で切り裂く。
すると青い炎は大爆発を起こしバイラスを焼き尽くした。
しかしその爆風を突き破るようにして皇帝ペンギンのようなバイラスが空中からダイブ
してきた。
「飛燕連脚!」
それを迎え打つようにジークも跳躍すると、クチバシを三回蹴り飛ばした。
バイラスのクチバシは折れ、地面に落下すると消滅した。
そしてジークはそのまま空中で右手に闘気を込めると地面に闘気の塊を投げつけた。
「鳳墜閃!!」
地面に叩きつけられた闘気は地面を捲り上げ、バイラスが次々と宙に舞う。
「強くなったね、ジーク」
「強くなるしかなかったんだよ」
ジークが着地し、落下した衝撃で屈むと頭上を砲弾のような赤い閃光が通り過ぎていった。
「アルテミス」
その閃光は遠方で詠唱をしていた粘土に手と頭を付けたようなバイラス達を焼き払った。
「油断するな」
振り向くとウォーレスは弓を構えていた。
「あぁ」
今の攻撃でだいぶ視界が晴れ、城が見えるようになった。
すると城の周囲では花火のように色取り取りの爆発が起きており、その中でも特に特徴的だったのは城の北側で暴れている龍だった。
龍が腕を振るうたびにオコジョを熊サイズにしたようなバイラスがおもちゃのように空を舞っていくのが見えた。
あれだけ派手なのならばレラーブやアルティスが龍のフォルスに反応する気持ちが分かるような気がした。
(あいつだけは敵にしたくねぇな・・・・・・)
「あら、他の女の子の事を考えている場合?」
「考えてねぇ!!」
ジークは怒鳴るが気付けばバイラスに包囲されていた。
「これはまずいぞヤコ」
ウォーレスが冷静に言うとヤコは溜息をついた。
「仕方ないね」
ヤコはまたジークの背中に触れる。
「おい、こんな時に・・・・・・」
「ごめんね、ちょっと休んでて。大丈夫、この子は暴走させないから」
ヤコは再び訳の分からないことを呟き始める。
明らかなのはジークへの言葉ではないということだけ。
しかしヤコが手を離すと、ジークの全身から黒いオーラが湧き始めた。
「これは・・・・・・」
「はい、行ってらっしゃい♪」
ヤコがジークの背中を押すと、その勢いでジークの体はバイラスの群れに放り込まれた。
「おい!!」
するとバイラス達は餌に群がるかのように飛びかかる。
飛びかかったバイラスはあっという間に山のように積み重なり、中の様子は全く伺えない。
しかしヤコとウォーレスは取り乱すことはなかった。
次の瞬間、バイラスの山が一瞬で弾け飛んだ。
1人呆然と立ち尽くすジークは拳を握りしめた。
「フォルスが・・・・・・使える!」
包囲網を突破すると今度はジークを真ん中に右にヤコが、左にウォーレスが一列に並ぶように隊列を組んで再び走り始めた。
「城までもう少しだな」
ウォーレスがバイラスを三匹、横凪に一斉になぎ払いながら言う。
しかし次の瞬間地響きが鳴り渡り、あまりの揺れに三人は足を止めた。
「何だ!?」
「近いぞ」
ウォーレスは冷静に周囲を観察し、一瞬足元を見た後ヤコとジークを抱えて背中の翼で空へ羽ばたいた。
すると、三人を追いかけるように地面が盛り上がり始めた。
「天変地異かよ・・・・・・」
ジークが目を見開いているとヤコは首を振った。
「バイラスかも」
尚も盛り上がり続ける大地は土砂崩れのように土が流れ、大地の下に隠れていたものが塔のようにそびえ立った。
「あれは・・・・・・亀か?」
そう、見た目だけなら亀だった。
しかし背中には甲羅の変わりに塔を背負っており、その塔のあちこちには砲台のようなものが突き出していた。
「こんなバイラスもいるのかよ・・・・・・」
ジークは思わず感心するがウォーレスは巌しい表情をしていた。
「ウォーレス、あれって・・・・・・」
「あぁ、この世界のバイラスではないな」
この世界のという言葉にジークは首を傾げた。
「新種かもしれん。どちらにしろ倒すがな」
ウォーレスが作戦を簡単に話すと二人は頷き、地面に着地する。
しかし着地した瞬間、要塞亀の砲台から城に向けて主砲が放たれた。
ジークに一瞬嫌な汗が流れる。
しかし、弾は城壁に当たる前に鋼の塊のようなものに撃ち落とされた。
「頼りになる仲間だね」
「まぁ・・・な!」
ジークはオーラを右手に集中させ、地面を殴る。
「岩砕滅殺陣!!」
ジークの腕を頂点として黒いオーラが扇形に走ると、ちょうど要塞亀を囲んだ。
すると、扇形の内部の地面が崩れ始め要塞亀は体制を崩しながら成すすべなく埋まっていった。
「陽牢(かげろう)!」
ヤコは人差し指に息を吹きかけると青白い炎が蛇のようにうねり、要塞亀の周りを囲んだ。
亀は何とか這い出そうとするが、囲んだ炎に触れるだけで脚が火傷してしまいダウンしてしまう。
そしてウォーレスが空中から槍を振りかぶる。
「はぁああああ!!!」
ウォーレスから放たれた槍は塔の中央から甲羅まで貫通し、地面へと突き刺さった。
要塞亀は断末魔を上げながら消滅し、槍だけが残された。
「うん、いい感じだね」
「あぁ、いい感じだ」
「ウォーレスがいい感じって似合わねぇな」
要塞亀を倒すと、バイラスは既にまばらに残っているだけだった。
「このまま一気に行くぞ」
「あぁ!」
三人は再び走り出し、程なくしてバルカの東門付近までたどり着いた。
「この辺りで良いだろう」
ウォーレスが足を止めると、ヤコも「そうだね」と言って止まった。
「私達はここまで」
「は?」
「私達のことはうまく誤魔化してね?」
ヤコはニコリと微笑むと、ウォーレスと共に消えてしまった。
「おい!」
ジークが呼びかけるが返事は返ってこなかった。
代わりにジークの後ろから呼び声が聞こえた。
「お〜い!!」
声の主はマオであり、ヴェイグ達全員が揃っていた。
とりあえずジークは合流することにする。
〜続く〜
■作者メッセージ
【楽談パート10】
takeshi「ども〜!続けていくよ!なtakeshiです」
チャリティ「懐かしいわね、それ」
takeshi「昔は連続投稿する度に使っていたものですが、今ではすっかり死語ですね」
チャリティ「ていうか、連投したのに楽談やるの?」
takeshi「いやだって記念すべきパート10ですよ!?ちょうどヤコさん達とも別れたことですし」
チャリティ「結局あの子達は何だったの?」
takeshi「さぁ?」
チャリティ「おい」
takeshi「それより今回出てきた巨大バイラスですが・・・・・・」
チャリティ「ねぇ、あれどっかにいたわよね?絶対見たことあるんだけど!」
takeshi「ちなみにオリジナルは塔の部分に洗濯物が干してあります。ここまで言っちゃったらテイルズファンなら分かっちゃうかな!?」
チャリティ「ちなみにユリスに次元を超える設定は無いわよね?」
takeshi「無いです。そもそもバイラスというものはラドラスの落日に自然界のものがフォルスと混ざり合うことにより発生したものなんですね?なのでカレギアに存在する素材を使ってあのバイラスは作られたと考えてください」
チャリティ「ほ〜い」
takeshi「そうそう、テイルズファンと言えばですね?」
チャリティ「なに?」
takeshi「エクシリア2ってマルチエンディングじゃないですか?」
チャリティ「だから何?」
ユージーン「質問に質問で返すのは感心せんな」
チャリティ「ッ!?」
takeshi「私思うんですよ。シンフォニアを通った人間なら必ず兄さんルートに行くんじゃないかって」
チャリティ「ねぇ今誰か・・・・・・」
takeshi「選択肢を選ぶ度にですね、蘇るんですよ。目の前の人も救えないで世界再生なんてできるかよっ!ていうヒーローの言葉が」
チャリティ「ちょっと無視しないでよ!怖いじゃない!!」
takeshi「私の脳内選択肢がトゥルーエンドを全力で邪魔しているってやつですね」
チャリティ「・・・・・・うまくないわよ?」
takeshi「いや〜眠い所為かテンションがあれなもので。これを投稿する時間は分かりませんが今何時だと思ってるんですか?あっ、汝、何時だと思ってる?っていうのはどうですか?」
チャリティ「とりあえず今は4時ね」
takeshi「もう目蓋が重すぎて本編とおまけに誤字脱字がないか心配ですよ。まぁ確かにいつも何かしらありますけどね?今回は割増で多い気がします」
チャリティ「投稿する時に確認しなさいよ」
takeshi「知ってます?書いた本人が10回読み直しても別の人が読むと誤字って見つかるんですよ?」
チャリティ「それはただの注意不足じゃない」
takeshi「それもありますけど自分で書いた文なだけに思い込みが働いてしまうんです。なのでゼミ等の提出書類を提出する際には一回全員で回し読みしてから提出するんですよ?」
チャリティ「面倒ね」
takeshi「えぇ」
チャリティ「オマケの子達はいつまでチーズハンバーグを食べてるの?こっちにも試食とかこないわけ?」
takeshi「チャリティさん、よだれ」
チャリティ「あっ・・・・・・」
takeshi「じゃあ今リバースのみんなが食べてるやつを食べてみます?」
チャリティ「あるの!?」
takeshi「まぁ、無を有にできるのが作者の特権ですから」
チャリティ「難しい事はいいから早く!!」
takeshi「はいはい。えっと、これです。ちなみにシャオルーンに錬金術は使わせていないので味はそのまんまのはずですよ」
チャリティ「本当にチーズの塊みたいね・・・・・・」
takeshi「中からハンバーグじゃなくて真理の手とか出てこないといいですね」
チャリティ「もっていかれる!?き、切るわよ?」
takeshi「・・・・・・普通の肉が出てきましたね」
チャリティ「あ、美味しい!しかもこのチーズ良い香り!」
takeshi「ここまで香りがするってことはパルミジャーノ・レッジャーノですかね?」
チャリティ「何それ?ていうか、何でそんなに離れてんのよ!?」
takeshi「支払えるような対価がないので・・・・・・。ちなみにパルミジャーノ・レッジャーノというのはイタリアではポピュラーに扱われているのですが日本で買うと馬鹿みたいに高いチーズのことです」
チャリティ「へぇ〜。やるじゃないジャンレノ」
takeshi「それはハリウッドスターです。さぁ!おまけでは予想外にも料理に対するコメントができなかったため敢えてここでやらせていただきましたが、画面の前の君も考えてみよう!!」
チャリティ「私も予想してみたんだけどちょっと言って良い?」
takeshi「どうぞ?」
チャリティ「パルミンって高級食材なのよね?」
takeshi「随分と可愛くなりましたね・・・・・・」
チャリティ「じゃあナタリアなんじゃない!?」
takeshi「さぁどうなんでしょうか!?ちなみに日本では高いですがイタリアでは普通に使えますからね!」
チャリティ「当たったら次の料理も試食させてもらうから」
takeshi「げっ・・・・・・。で、ではまた〜(はずれろ〜〜!!!!)」
―――おまけ―――
アニス「誰が時代遅れよ!?いつかブッ殺す!!」
ディオ「唐突に何だ!?」
ロンドリーネ「あぁ、やっぱりエトちゃんじゃなきゃダメみたいね・・・・・・」
ディオ「何でだよ!?」
ユージーン「ディオ」
ディオ「な、何だよ・・・?」
ユージーン「質問に質問で返すのは感心せんな」
ディオ「あんたそれさっき言いに行ってただろ!?」
アニー「許してあげてください。ユージーン、本編で全く言う機会がないから鬱憤が溜まっているんです」
マオ「作者が万全の注意を払っちゃってるからね〜」
ユージーン「俺も留置所に行っていればチャンスはあったのだが・・・・・・。むおおおおお!!!俺様最強とか気取ってるあの厨二小娘が憎ぃいいいい!!!!」
ヴェイグ「本人に言ったら殺されるな」
ティトレイ「鎮魂錠飲むか?」
マオ「で、どうするの?チャリティの言うとおりナタリア?」
ヒルダ「他人の意見を鵜呑みにするなんて、やっぱりお子様ね」
マオ「じゃあ大人なヒルダは誰だと思うのさ?」
ヒルダ「作者が言っていたでしょう?このチーズは外国なら安く買えるって。つまり、世界中を飛び回っている人間なら持ってても不思議ではないわ」
クレア「ということは・・・・・・ワンダーシェフかしら」
アニー「でも偶然手に入れたという可能性もあるんじゃ・・・・・・」
ヒルダ「この世に偶然なんてないわ。あるのは必然だけ」
ユーリ「おいまずいぞ!みんな食べ終わってシェフを考え始めてやがる」
レイヴン「つったってどうしようもないでしょ〜よ」
ジュディス「私、やればできる人がやらないのってよくないと思うの」
ユーリ「懐かしいセリフだな」
ジュディス「あの時はあなたと2人だったわね」
リタ「なっ!?」
ユーリ「兎に角だ。全員おっさんの口にぶち込め!!」
レイヴン「ギィヤアアアアアア!!!!!」
ハティ「ユーリ!おっさんの魔導器が点滅し始めたのじゃ!」
ユーリ「ウルトラ○ンみてぇだな」
エステリーゼ「わ、私は一体どうしたら・・・・・・!?」
アルヴィン「おっかね〜。あんな扱いだけは受けたくねぇな」
ジュード「あれ?アルヴィン全然食べてないね?」
アルヴィン「いやいやいやジュード君?それを言うなら何でハンバーグ丸ごと一個俺の前にあんの?」
ミラ「何を言う。ここは俺に任せて先に行けと言ったのはお前ではないか」
アルヴィン「それ死亡フラグ!!つうか食べきれねぇって!」
エリーゼ「アルヴィンは嘘つきですからきっと食べ切れます」
アルヴィン「嘘じゃねぇって!限界超えちゃうよ?」
ジュード「アルヴィン・・・・・・」
アルヴィン「ジュード、お前は手伝ってくれるよな?」
ジュード「限界を突き破れ!リミットブレイク!!」
ローエン「ジュードさん。そこはテイルズ的にオーバーリミッツのほうが良いのでは?」
アルヴィン「テイルズじゃなくて俺に気を使えぇぇ!!!」
アスベル「コーチ、この料理どう思いますか?」
マリク「アスベル、俺はコーチではなく教官なのだが」
クロエ「そうだ。艦長に失礼だぞ?」
マリク「だから俺は艦長ではなくコーチ!間違えた、教官だ!!」
クレス「そうか分かったぞ!」
ロンドリーネ「お?ついに正解かな?」
クレス「あぁ、これを作ったのはハリエットで間違いないよ!!」
ロンドリーネ「さぁファンタジアのチーズインハンバーグを作ったのはハリエットなのか!?合ってますかー!?」
ハリエット「正解よ!」
ディオ「おぉ!ついに正解者が出たか!」
メル「何で分かったの?」
クレス「ハンバーグが星の形をしてたんだ。そういう遊びをするのってハリエットみたいな小さい子がするんじゃないかって思ったんだ」
ミント「可愛い星さんでした」
ハリエット「一応ヒトデなんだけど・・・・・・」
クラース「そう!ヒトデだったな!あれは!!」
ロンドリーネ「じゃあそこで何故か死んでるチェスターは放っておいて勝利の一言をどうぞ!」
クレス「天才ですから」
ジューダス「どあほう」
ロンドリーネ「ファンタジアチームは一応勝ち抜けだけどチェスターが生き返るまでここにいていいよ?ご飯もだすし」
ミント「ではお言葉に甘えて・・・・・・」
クラース「ようやくまともな飯が食べられるな」
ロイド「俺達も分かったぜ!!」
ロンドリーネ「おぉ!世界観繋がりで抜けられるか!?」
ロイド「フレン、お前だろ!?」
ロンドリーネ「さぁ、合ってますかー!?」
フレン「残念だけどハズレだよ」
ロイド「何・・・だと・・・!?俺の鉛筆はテストでそれなりに役に立つのに!!」
リフィル「・・・・・・ロイド?」
ロイド「ひぃっ!!」
ロンドリーネ「ちなみにシンフォニアの料理を作ったのは?」
リフィル「私です」
ロイド「ぎゃぁあああああ!!!!」
ジーニアス「あ、死んだ」
クラトス「ロイドォォオオオオ!!!!」
シャオルーン『この勝負もらったね!』
ロンドリーネ「ついに分かったかな!?」
ヴェイグ「あぁ、何も深く考える必要は無かったんだ。そうだろう?コーチ」
マリク「だから俺はコーチじゃねぇ!!」
ユージーン「俺達のチーズインハンバーグ、もといハンバーグインチーズを作ったのはミミー・ブレッドだ」
ロンドリーネ「ありゃ?ナタリアじゃなくて良いの?」
マオ「ミミーってデスティニーとかレディアントマイソロジーとかいろんな世界に行ってるんだよね?だったら高級食材も安い所で手に入れられるはずだヨ!」
ロンドリーネ「さぁ果たして結果は!?合ってますかー!?」
ミミー「ハズレに決まってるパン!小生、もう少しうまく作れるパン!!」
ティトレイ「あいつもワンダー職人だってこと忘れてたぜ〜」
セネル「だよな・・・・・・」
アニー「じゃあもしかして作ったのは・・・・・・」
ナタリア「私ですわ!」
マオ「嘘!?」
クレア「だから信じようって言ったのに・・・・・・」
ヴェイグ「そうだ。クレアを信じなかった罰だ」
ティトレイ「お前だって最後はミミーだって言ってたじゃねぇか!!」
ヴェイグ「忘れたな」
ロンドリーネ「さて!とりあえずファンタジアが一抜けしたことだし、次いこうか!」
ガイ「次はエターニアが注文する番だな」
ファラ「みんな、真剣に考えるよ!!」
〜続く〜
takeshi「ども〜!続けていくよ!なtakeshiです」
チャリティ「懐かしいわね、それ」
takeshi「昔は連続投稿する度に使っていたものですが、今ではすっかり死語ですね」
チャリティ「ていうか、連投したのに楽談やるの?」
takeshi「いやだって記念すべきパート10ですよ!?ちょうどヤコさん達とも別れたことですし」
チャリティ「結局あの子達は何だったの?」
takeshi「さぁ?」
チャリティ「おい」
takeshi「それより今回出てきた巨大バイラスですが・・・・・・」
チャリティ「ねぇ、あれどっかにいたわよね?絶対見たことあるんだけど!」
takeshi「ちなみにオリジナルは塔の部分に洗濯物が干してあります。ここまで言っちゃったらテイルズファンなら分かっちゃうかな!?」
チャリティ「ちなみにユリスに次元を超える設定は無いわよね?」
takeshi「無いです。そもそもバイラスというものはラドラスの落日に自然界のものがフォルスと混ざり合うことにより発生したものなんですね?なのでカレギアに存在する素材を使ってあのバイラスは作られたと考えてください」
チャリティ「ほ〜い」
takeshi「そうそう、テイルズファンと言えばですね?」
チャリティ「なに?」
takeshi「エクシリア2ってマルチエンディングじゃないですか?」
チャリティ「だから何?」
ユージーン「質問に質問で返すのは感心せんな」
チャリティ「ッ!?」
takeshi「私思うんですよ。シンフォニアを通った人間なら必ず兄さんルートに行くんじゃないかって」
チャリティ「ねぇ今誰か・・・・・・」
takeshi「選択肢を選ぶ度にですね、蘇るんですよ。目の前の人も救えないで世界再生なんてできるかよっ!ていうヒーローの言葉が」
チャリティ「ちょっと無視しないでよ!怖いじゃない!!」
takeshi「私の脳内選択肢がトゥルーエンドを全力で邪魔しているってやつですね」
チャリティ「・・・・・・うまくないわよ?」
takeshi「いや〜眠い所為かテンションがあれなもので。これを投稿する時間は分かりませんが今何時だと思ってるんですか?あっ、汝、何時だと思ってる?っていうのはどうですか?」
チャリティ「とりあえず今は4時ね」
takeshi「もう目蓋が重すぎて本編とおまけに誤字脱字がないか心配ですよ。まぁ確かにいつも何かしらありますけどね?今回は割増で多い気がします」
チャリティ「投稿する時に確認しなさいよ」
takeshi「知ってます?書いた本人が10回読み直しても別の人が読むと誤字って見つかるんですよ?」
チャリティ「それはただの注意不足じゃない」
takeshi「それもありますけど自分で書いた文なだけに思い込みが働いてしまうんです。なのでゼミ等の提出書類を提出する際には一回全員で回し読みしてから提出するんですよ?」
チャリティ「面倒ね」
takeshi「えぇ」
チャリティ「オマケの子達はいつまでチーズハンバーグを食べてるの?こっちにも試食とかこないわけ?」
takeshi「チャリティさん、よだれ」
チャリティ「あっ・・・・・・」
takeshi「じゃあ今リバースのみんなが食べてるやつを食べてみます?」
チャリティ「あるの!?」
takeshi「まぁ、無を有にできるのが作者の特権ですから」
チャリティ「難しい事はいいから早く!!」
takeshi「はいはい。えっと、これです。ちなみにシャオルーンに錬金術は使わせていないので味はそのまんまのはずですよ」
チャリティ「本当にチーズの塊みたいね・・・・・・」
takeshi「中からハンバーグじゃなくて真理の手とか出てこないといいですね」
チャリティ「もっていかれる!?き、切るわよ?」
takeshi「・・・・・・普通の肉が出てきましたね」
チャリティ「あ、美味しい!しかもこのチーズ良い香り!」
takeshi「ここまで香りがするってことはパルミジャーノ・レッジャーノですかね?」
チャリティ「何それ?ていうか、何でそんなに離れてんのよ!?」
takeshi「支払えるような対価がないので・・・・・・。ちなみにパルミジャーノ・レッジャーノというのはイタリアではポピュラーに扱われているのですが日本で買うと馬鹿みたいに高いチーズのことです」
チャリティ「へぇ〜。やるじゃないジャンレノ」
takeshi「それはハリウッドスターです。さぁ!おまけでは予想外にも料理に対するコメントができなかったため敢えてここでやらせていただきましたが、画面の前の君も考えてみよう!!」
チャリティ「私も予想してみたんだけどちょっと言って良い?」
takeshi「どうぞ?」
チャリティ「パルミンって高級食材なのよね?」
takeshi「随分と可愛くなりましたね・・・・・・」
チャリティ「じゃあナタリアなんじゃない!?」
takeshi「さぁどうなんでしょうか!?ちなみに日本では高いですがイタリアでは普通に使えますからね!」
チャリティ「当たったら次の料理も試食させてもらうから」
takeshi「げっ・・・・・・。で、ではまた〜(はずれろ〜〜!!!!)」
―――おまけ―――
アニス「誰が時代遅れよ!?いつかブッ殺す!!」
ディオ「唐突に何だ!?」
ロンドリーネ「あぁ、やっぱりエトちゃんじゃなきゃダメみたいね・・・・・・」
ディオ「何でだよ!?」
ユージーン「ディオ」
ディオ「な、何だよ・・・?」
ユージーン「質問に質問で返すのは感心せんな」
ディオ「あんたそれさっき言いに行ってただろ!?」
アニー「許してあげてください。ユージーン、本編で全く言う機会がないから鬱憤が溜まっているんです」
マオ「作者が万全の注意を払っちゃってるからね〜」
ユージーン「俺も留置所に行っていればチャンスはあったのだが・・・・・・。むおおおおお!!!俺様最強とか気取ってるあの厨二小娘が憎ぃいいいい!!!!」
ヴェイグ「本人に言ったら殺されるな」
ティトレイ「鎮魂錠飲むか?」
マオ「で、どうするの?チャリティの言うとおりナタリア?」
ヒルダ「他人の意見を鵜呑みにするなんて、やっぱりお子様ね」
マオ「じゃあ大人なヒルダは誰だと思うのさ?」
ヒルダ「作者が言っていたでしょう?このチーズは外国なら安く買えるって。つまり、世界中を飛び回っている人間なら持ってても不思議ではないわ」
クレア「ということは・・・・・・ワンダーシェフかしら」
アニー「でも偶然手に入れたという可能性もあるんじゃ・・・・・・」
ヒルダ「この世に偶然なんてないわ。あるのは必然だけ」
ユーリ「おいまずいぞ!みんな食べ終わってシェフを考え始めてやがる」
レイヴン「つったってどうしようもないでしょ〜よ」
ジュディス「私、やればできる人がやらないのってよくないと思うの」
ユーリ「懐かしいセリフだな」
ジュディス「あの時はあなたと2人だったわね」
リタ「なっ!?」
ユーリ「兎に角だ。全員おっさんの口にぶち込め!!」
レイヴン「ギィヤアアアアアア!!!!!」
ハティ「ユーリ!おっさんの魔導器が点滅し始めたのじゃ!」
ユーリ「ウルトラ○ンみてぇだな」
エステリーゼ「わ、私は一体どうしたら・・・・・・!?」
アルヴィン「おっかね〜。あんな扱いだけは受けたくねぇな」
ジュード「あれ?アルヴィン全然食べてないね?」
アルヴィン「いやいやいやジュード君?それを言うなら何でハンバーグ丸ごと一個俺の前にあんの?」
ミラ「何を言う。ここは俺に任せて先に行けと言ったのはお前ではないか」
アルヴィン「それ死亡フラグ!!つうか食べきれねぇって!」
エリーゼ「アルヴィンは嘘つきですからきっと食べ切れます」
アルヴィン「嘘じゃねぇって!限界超えちゃうよ?」
ジュード「アルヴィン・・・・・・」
アルヴィン「ジュード、お前は手伝ってくれるよな?」
ジュード「限界を突き破れ!リミットブレイク!!」
ローエン「ジュードさん。そこはテイルズ的にオーバーリミッツのほうが良いのでは?」
アルヴィン「テイルズじゃなくて俺に気を使えぇぇ!!!」
アスベル「コーチ、この料理どう思いますか?」
マリク「アスベル、俺はコーチではなく教官なのだが」
クロエ「そうだ。艦長に失礼だぞ?」
マリク「だから俺は艦長ではなくコーチ!間違えた、教官だ!!」
クレス「そうか分かったぞ!」
ロンドリーネ「お?ついに正解かな?」
クレス「あぁ、これを作ったのはハリエットで間違いないよ!!」
ロンドリーネ「さぁファンタジアのチーズインハンバーグを作ったのはハリエットなのか!?合ってますかー!?」
ハリエット「正解よ!」
ディオ「おぉ!ついに正解者が出たか!」
メル「何で分かったの?」
クレス「ハンバーグが星の形をしてたんだ。そういう遊びをするのってハリエットみたいな小さい子がするんじゃないかって思ったんだ」
ミント「可愛い星さんでした」
ハリエット「一応ヒトデなんだけど・・・・・・」
クラース「そう!ヒトデだったな!あれは!!」
ロンドリーネ「じゃあそこで何故か死んでるチェスターは放っておいて勝利の一言をどうぞ!」
クレス「天才ですから」
ジューダス「どあほう」
ロンドリーネ「ファンタジアチームは一応勝ち抜けだけどチェスターが生き返るまでここにいていいよ?ご飯もだすし」
ミント「ではお言葉に甘えて・・・・・・」
クラース「ようやくまともな飯が食べられるな」
ロイド「俺達も分かったぜ!!」
ロンドリーネ「おぉ!世界観繋がりで抜けられるか!?」
ロイド「フレン、お前だろ!?」
ロンドリーネ「さぁ、合ってますかー!?」
フレン「残念だけどハズレだよ」
ロイド「何・・・だと・・・!?俺の鉛筆はテストでそれなりに役に立つのに!!」
リフィル「・・・・・・ロイド?」
ロイド「ひぃっ!!」
ロンドリーネ「ちなみにシンフォニアの料理を作ったのは?」
リフィル「私です」
ロイド「ぎゃぁあああああ!!!!」
ジーニアス「あ、死んだ」
クラトス「ロイドォォオオオオ!!!!」
シャオルーン『この勝負もらったね!』
ロンドリーネ「ついに分かったかな!?」
ヴェイグ「あぁ、何も深く考える必要は無かったんだ。そうだろう?コーチ」
マリク「だから俺はコーチじゃねぇ!!」
ユージーン「俺達のチーズインハンバーグ、もといハンバーグインチーズを作ったのはミミー・ブレッドだ」
ロンドリーネ「ありゃ?ナタリアじゃなくて良いの?」
マオ「ミミーってデスティニーとかレディアントマイソロジーとかいろんな世界に行ってるんだよね?だったら高級食材も安い所で手に入れられるはずだヨ!」
ロンドリーネ「さぁ果たして結果は!?合ってますかー!?」
ミミー「ハズレに決まってるパン!小生、もう少しうまく作れるパン!!」
ティトレイ「あいつもワンダー職人だってこと忘れてたぜ〜」
セネル「だよな・・・・・・」
アニー「じゃあもしかして作ったのは・・・・・・」
ナタリア「私ですわ!」
マオ「嘘!?」
クレア「だから信じようって言ったのに・・・・・・」
ヴェイグ「そうだ。クレアを信じなかった罰だ」
ティトレイ「お前だって最後はミミーだって言ってたじゃねぇか!!」
ヴェイグ「忘れたな」
ロンドリーネ「さて!とりあえずファンタジアが一抜けしたことだし、次いこうか!」
ガイ「次はエターニアが注文する番だな」
ファラ「みんな、真剣に考えるよ!!」
〜続く〜