第32話『校内学習と校外学習』
「ジンお兄ちゃんの阿呆・・・・・・」
翌朝ルルとジンはリュックを背負いながら集団に混じって橋を歩いていた。
その中でも特にルルは不機嫌そうに俯きながら歩いていた。
確かに昨夜ジンが余計な一言を言わなければどちからかは付いてきたかもしれない。
ルルは早朝も諦めきれずにジークを説得しようとしていた。
「ねぇ本当に付いてきてくれないの?」
昨夜のうちに仕込みをしておいたおかずを弁当箱に詰める隣でルルはこれで通算5回目になる質問を投げつける。
「だから行かねぇって」
洗面所でジンが顔を洗っているがチャリティはまだ起きてこない。
港までは距離があるため校外学習へ行く生徒は何時もより数時間早く学校へ行かなければならないため、チャリティが起きてこないのも当然ではある。
「1人で行くなんて寂しいよ〜。無理だよ〜」
ルルは辛抱たまらずジークの腕を揺するが弁当詰めに夢中なジークはパッと振りほどいた。
「ジンも行くんだから1人じゃねぇだろうが。よしできた!」
弁当箱を覗いてみると動物の顔が彩られたキャラ弁なるものが完成していた。
「何これ可愛い!!」
「大陸に生息してるノースタリアケナガリス族・・・・・・だったか?この前文献で読んだだけだったけど、うまくできたな」
ヴェイグが連れているザピィのことである。
「俺は姉さんを起こしてくるから、後は自分で包んどけよ」
「うん!!」
そのままなんやかんやではぐらかされ、現在に至るのであった。
「恐るべしノース何とかかんとか・・・・・・」
「ルルちゃん具合悪いの?」
ルルがモフモフ族に恐れを抱いていると、ジンの隣へイーリスがやってきた。
「兄さんが付いてきてくれなかったから拗ねてるんだよ」
「下ばっかり見てたら転んじゃうよ?手、繋ごうか?」
ルルはしばらく差し出されたイーリスの手を見つめたが、頷き手を伸ばした。
「超!心配だわ!!」
一方、学校ではチャリティが情緒不安定となっていた。
「昨日、ジンが付いてるんだから大丈夫って話しになったじゃねぇか」
「そうだけど・・・・・・でも心配じゃない!港まで行ったらどんなに早くても夕方までは帰ってこれないのよ!?夕方までルルちゃんの顔を見れないなんて・・・耐えられない!」
(だったらせめて朝起きて見送ってやれよ・・・・・・)
あたふたする姉を見てどうしたものかと思案するジークだったが、他の生徒は特に気にも留めずに他愛無いお喋りをしていた。
そしてまた2人、リーゼントの髪をした生徒が教室に入るなりチャリティに深々とお辞儀をした。
「「姉さんおはようございまっす!」」
1人は金、もう1人は銀のリーゼントだった。
ちなみにこの2人は後の世紀末コンビである。
「おっ、なんだ今日はジークも来てんのか!」
金のリーゼントが頭を上げるなり慣れ慣れしくジークの肩に腕を回した。
「俺のことは良いから姉さんの心配性をどうにかしてくれよ・・・・・・」
それを聞いて銀のリーゼントが高笑いする。
「ヒャッハッハッハ!そいつは無理な相談ってもんだぜ!姉さんが妹さんを想う気持ちは誰にも止められねぇからなぁ!」
「だよな・・・・・・。ホント、ルルが嫁に行くって言ったら姉さんどうすんだよ?」
「まずは相手を殴る!話しはそこからよ!」
それを聞いて金銀リーゼントは拍手をし、ジークは苦笑いをした。
そう、これが本来平和だった時の関係。
喧嘩もするがそこには恨みも遺恨も何もない、ただただ何も考えずに笑っていられる時間がそこにはあった。
「はーい、みなさん席についてくださ〜い」
全員の注目を集めるように栗色の髪をなびかせながらリノアが教室に入ってきた。
しかし生徒達は先生の声よりも、なびく髪よりもまず第1にある一点に視線を集中させていた。
「みんなそろってるかな?」
一歩一歩あるく度に揺れる豊満な果実。
教壇に立ち、教材を置く動作と呼応するように弾むたわわな果実。
それは声で全員の注目を集めるよりも遥かに効率が良く思われた。
「ほんと、男ってバカばっかり」
青い髪のヴィーナが冷めた目つきで言うと、「なんだとぅ!?」という男性陣からの反論が飛び出し、女性陣も負けじと席を立つ。
そこから数分、禁断の果実についての口論が行われるところだったがリノアが二回手を叩くと瞬時に場は静まった。
「みんな元気良いね〜。これなら出欠とらなくてもよさそうだね。授業始めよっか」
「「は〜い」」
先程のいがみ合いはどこへやらといった調子で生徒達はそれぞれ問題集をとりだし、勉強を始める。
「ふふふ」
リノアはそんな様子を嬉しそうに見つめながら笑うとそれに伴ってメロンが一回揺れる。
昼下がり、校外学習組は港へと到着した。
ブライトの後ろには大きな船が船舶しており、空を見上げるとたくさんのカモメが飛んでいた。
途中橋の名前と製造年、作者やその背景などを説明されたが真剣に聞いていた者がいるのかどうか危うい。
「ここからは自由時間だ!見学なり昼食なり好きにしろ!2時間後にここに集合、船の汽笛を合図にするから、それを目安にするように!」
ブライトが声を張って言い終わると、全員バラバラに散りはじめる。
「さてと、あいつらはどこだ?」
全員居なくなったのを見届けたブライトは先導からフリィース家保護者へとシフトチェンジする。
カモメの鳴く声をバックに軽く周辺を探し回っていると港の入口に近いゲート付近でルルとジンがイーリス一家と一緒にレジャーシートを敷いていた。
「おう!フリィース兄妹!俺も交ぜな!」
ブライトは毎回保護者としても引率するが、保護者面をしないというのをモットーにしていた。
それは他の家族と自分達を比較して惨めな思いをさせないように、あくまでも友達を装う形で見守ろうという考えからだった。
「しっかし今日はカモメが多いな」
「もしかして弁当を狙ってるのかな?」
ジンが冗談混じりに言うと全員まさかと笑いあった。
「ていうか先生、まだ自分で作ってるの?いい加減リノア先生に作ってもらったら?」
「う、うっせぇ!!」
ブライトはシートに座り風呂敷を開け始め、ルルもその隣でリュックから弁当箱を取り出す。
その瞬間だった。
一瞬の隙を狙っていたのか、カモメの1羽が急降下し風呂敷の結び目を咥えるとロケットのように空へと舞い上がった。
「あ・・・・・・」
一瞬の出来事にルルは一言、言葉を出すだけで精一杯だった。
「でもこの前リノア先生、がさつな人は嫌いだって言ってたよ?」
「何だと!?」
ジンとブライトは話しに夢中。
イーリスはさっきからジンしか見ていない。
イーリスの両親もジンとブライトの会話を微笑ましく眺めているだけ。
「お前、嫌いなタイプを聞いたってことは逆も聞いたよな!?」
「え〜?どうだったかな〜」
(お弁当取り返さなきゃ!)
ルルはカモメから目を離さずに立ち上がると、カモメを追いかけていった。
「待ってルルちゃん!!」
チャリティは寝言を叫びながら机に伏せていた顔をガバっと上げた。
「チャリティちゃん、まだ授業中だから静かにしようね〜」
教室は静まり返っており、鉛筆の音しか聞こえない。
唯一聞こえたといえばヴィーナの呆れた溜息ぐらいか。
しかしチャリティを咎める声は一つもない。
最早チャリティの居眠りは日常であり、それでいて成績もトップなため咎める必要がないのである。
一般常識的には咎める理由は大アリな訳だが。
休み時間になるとチャリティはジークの机に向かい、バンと彼の机を叩いた。
「ルルちゃんが私を誘惑しようとして谷間におっこちる夢を見たの!!」
「待て。いろいろおかしい」
「つまりルルちゃんが谷に落ちる夢を見たのよ!これはきっと不吉の予兆だわ!早く助けに行かなきゃ!」
「ルルが行ってるのは港だろ?谷なんてねぇよ」
「谷じゃなくても心配じゃない!もう我慢できない!ジーク、行くわよ!!」
「まさか港にか?」
「他にどこへ行くってのよ!?さぁ早く!」
チャリティは興奮してジークの机をバンバン叩き、クラスの注目が自然と集まり始まる。
「お、落ち着けって!」
ジークは兎に角チャリティの腕を両手で掴んで叩くのを止めた。
「今から港に行っても着くのは夕方だぞ。すれ違いになるだけだろ」
「じゃあどうすんのよ!?」
気付けば二人共お互いの手を組み合い、取っ組み合いのようなことになっていた。
そこへ教室の扉が勢い良く開かれた。
「チャリティさん、助っ人を呼んできました!」
扉を明けたのはカインだった。
しかしその後ろから立派なクチバシ、茶色の大きな羽を持つトンビのようなガジュマが教室に入ってきた。
「ワッシー先輩!!」
「馬鹿な!ワッシー先輩は就活中じゃなかったのか!?」
「話は聞かせてもらった」
ワッシー先輩は立派な鈎爪でミシミシと音を立てながら取っ組み合ったまま止まっているジークとチャリティに歩み寄る。
そして立派な羽でクチバシをさする。
「俺の翼ならば港まで音速で運べるが?」
「い、良いんですか?」
チャリティは恐縮気味に訪ねるがワッシー先輩は答えなかった。
「俺の尊敬する言葉の中にこんな言葉がある。質問を質問で返すのは感心せんな・・・と」
それを聞いてチャリティは急いで頭を下げた。
「お、お願いします!!」
ワッシー先輩は軽く笑うと次にジークを見た。
「俺も・・・・・・行きます」
目を見ただけで分かった。
いや、目が全てを語っていた。
「では行こうか、俺が最も尊敬する鷲のように」
ワッシー先輩の背中を追うように二人は校庭へ飛び出した。
一方、いよいよイーリス特製弁当と御対面という所でジンはブライトの隣に空白があることに気付いた。
確かあの空白にはルルがいたはずである。
「あれ?ルルは?」
「ぁあ?ルルなら俺の隣に・・・・・・」
見るとその姿はなく、ブライトの顔から血の気が引いた。
さっき座った時には確かにいた。
イーリスの弁当が出てきたのはジンとの話しの途中でまだリノアの好きなタイプも聞けていないため、いなくなってからまだ時間は経っていないはず。
「ルルー!どこだー!?」
「わ、私トイレ探してくるね!」
ブライトが慌てて立ち上がると、イーリスも心当たりを探そうと協力してくれた。
そして肝心のルルはというと港のすぐ脇を流れる川をひたすら下流に向かって走っていた。
目的は勿論川の流れにそって飛んでいくカモメである。
「待って〜〜!!」
走っても走っても追いつけるはずもなく、ルルも涙目になっていた。
しかしそんな時、ポケットに違和感を感じた。
「あ、そうだ。如意棒持ってきてるんだった」
ルルはポケットの中からペンのキャップサイズの如意棒を取り出すと一旦1メートルサイズまで伸ばし、狙いを定めた。
「いっけぇえええ!!!」
それを渾身の力で投げると如意棒はカモメにヒットし、思わず口を開いたカモメの口から風呂敷が離れた。
すると風呂敷は壁を隔てて隣接する港の倉庫の方へ落ちていった。
しかし今はそれどころではない。
如意棒を勢い良く投げた反動でバランスを崩したルルは川べりまでよたつき、自分の体重を支えきれずそのまま川へ落ちてしまった。
「ん?」
ジンの耳が水の音を捉え、ピクっと動いた。
〜続く〜
翌朝ルルとジンはリュックを背負いながら集団に混じって橋を歩いていた。
その中でも特にルルは不機嫌そうに俯きながら歩いていた。
確かに昨夜ジンが余計な一言を言わなければどちからかは付いてきたかもしれない。
ルルは早朝も諦めきれずにジークを説得しようとしていた。
「ねぇ本当に付いてきてくれないの?」
昨夜のうちに仕込みをしておいたおかずを弁当箱に詰める隣でルルはこれで通算5回目になる質問を投げつける。
「だから行かねぇって」
洗面所でジンが顔を洗っているがチャリティはまだ起きてこない。
港までは距離があるため校外学習へ行く生徒は何時もより数時間早く学校へ行かなければならないため、チャリティが起きてこないのも当然ではある。
「1人で行くなんて寂しいよ〜。無理だよ〜」
ルルは辛抱たまらずジークの腕を揺するが弁当詰めに夢中なジークはパッと振りほどいた。
「ジンも行くんだから1人じゃねぇだろうが。よしできた!」
弁当箱を覗いてみると動物の顔が彩られたキャラ弁なるものが完成していた。
「何これ可愛い!!」
「大陸に生息してるノースタリアケナガリス族・・・・・・だったか?この前文献で読んだだけだったけど、うまくできたな」
ヴェイグが連れているザピィのことである。
「俺は姉さんを起こしてくるから、後は自分で包んどけよ」
「うん!!」
そのままなんやかんやではぐらかされ、現在に至るのであった。
「恐るべしノース何とかかんとか・・・・・・」
「ルルちゃん具合悪いの?」
ルルがモフモフ族に恐れを抱いていると、ジンの隣へイーリスがやってきた。
「兄さんが付いてきてくれなかったから拗ねてるんだよ」
「下ばっかり見てたら転んじゃうよ?手、繋ごうか?」
ルルはしばらく差し出されたイーリスの手を見つめたが、頷き手を伸ばした。
「超!心配だわ!!」
一方、学校ではチャリティが情緒不安定となっていた。
「昨日、ジンが付いてるんだから大丈夫って話しになったじゃねぇか」
「そうだけど・・・・・・でも心配じゃない!港まで行ったらどんなに早くても夕方までは帰ってこれないのよ!?夕方までルルちゃんの顔を見れないなんて・・・耐えられない!」
(だったらせめて朝起きて見送ってやれよ・・・・・・)
あたふたする姉を見てどうしたものかと思案するジークだったが、他の生徒は特に気にも留めずに他愛無いお喋りをしていた。
そしてまた2人、リーゼントの髪をした生徒が教室に入るなりチャリティに深々とお辞儀をした。
「「姉さんおはようございまっす!」」
1人は金、もう1人は銀のリーゼントだった。
ちなみにこの2人は後の世紀末コンビである。
「おっ、なんだ今日はジークも来てんのか!」
金のリーゼントが頭を上げるなり慣れ慣れしくジークの肩に腕を回した。
「俺のことは良いから姉さんの心配性をどうにかしてくれよ・・・・・・」
それを聞いて銀のリーゼントが高笑いする。
「ヒャッハッハッハ!そいつは無理な相談ってもんだぜ!姉さんが妹さんを想う気持ちは誰にも止められねぇからなぁ!」
「だよな・・・・・・。ホント、ルルが嫁に行くって言ったら姉さんどうすんだよ?」
「まずは相手を殴る!話しはそこからよ!」
それを聞いて金銀リーゼントは拍手をし、ジークは苦笑いをした。
そう、これが本来平和だった時の関係。
喧嘩もするがそこには恨みも遺恨も何もない、ただただ何も考えずに笑っていられる時間がそこにはあった。
「はーい、みなさん席についてくださ〜い」
全員の注目を集めるように栗色の髪をなびかせながらリノアが教室に入ってきた。
しかし生徒達は先生の声よりも、なびく髪よりもまず第1にある一点に視線を集中させていた。
「みんなそろってるかな?」
一歩一歩あるく度に揺れる豊満な果実。
教壇に立ち、教材を置く動作と呼応するように弾むたわわな果実。
それは声で全員の注目を集めるよりも遥かに効率が良く思われた。
「ほんと、男ってバカばっかり」
青い髪のヴィーナが冷めた目つきで言うと、「なんだとぅ!?」という男性陣からの反論が飛び出し、女性陣も負けじと席を立つ。
そこから数分、禁断の果実についての口論が行われるところだったがリノアが二回手を叩くと瞬時に場は静まった。
「みんな元気良いね〜。これなら出欠とらなくてもよさそうだね。授業始めよっか」
「「は〜い」」
先程のいがみ合いはどこへやらといった調子で生徒達はそれぞれ問題集をとりだし、勉強を始める。
「ふふふ」
リノアはそんな様子を嬉しそうに見つめながら笑うとそれに伴ってメロンが一回揺れる。
昼下がり、校外学習組は港へと到着した。
ブライトの後ろには大きな船が船舶しており、空を見上げるとたくさんのカモメが飛んでいた。
途中橋の名前と製造年、作者やその背景などを説明されたが真剣に聞いていた者がいるのかどうか危うい。
「ここからは自由時間だ!見学なり昼食なり好きにしろ!2時間後にここに集合、船の汽笛を合図にするから、それを目安にするように!」
ブライトが声を張って言い終わると、全員バラバラに散りはじめる。
「さてと、あいつらはどこだ?」
全員居なくなったのを見届けたブライトは先導からフリィース家保護者へとシフトチェンジする。
カモメの鳴く声をバックに軽く周辺を探し回っていると港の入口に近いゲート付近でルルとジンがイーリス一家と一緒にレジャーシートを敷いていた。
「おう!フリィース兄妹!俺も交ぜな!」
ブライトは毎回保護者としても引率するが、保護者面をしないというのをモットーにしていた。
それは他の家族と自分達を比較して惨めな思いをさせないように、あくまでも友達を装う形で見守ろうという考えからだった。
「しっかし今日はカモメが多いな」
「もしかして弁当を狙ってるのかな?」
ジンが冗談混じりに言うと全員まさかと笑いあった。
「ていうか先生、まだ自分で作ってるの?いい加減リノア先生に作ってもらったら?」
「う、うっせぇ!!」
ブライトはシートに座り風呂敷を開け始め、ルルもその隣でリュックから弁当箱を取り出す。
その瞬間だった。
一瞬の隙を狙っていたのか、カモメの1羽が急降下し風呂敷の結び目を咥えるとロケットのように空へと舞い上がった。
「あ・・・・・・」
一瞬の出来事にルルは一言、言葉を出すだけで精一杯だった。
「でもこの前リノア先生、がさつな人は嫌いだって言ってたよ?」
「何だと!?」
ジンとブライトは話しに夢中。
イーリスはさっきからジンしか見ていない。
イーリスの両親もジンとブライトの会話を微笑ましく眺めているだけ。
「お前、嫌いなタイプを聞いたってことは逆も聞いたよな!?」
「え〜?どうだったかな〜」
(お弁当取り返さなきゃ!)
ルルはカモメから目を離さずに立ち上がると、カモメを追いかけていった。
「待ってルルちゃん!!」
チャリティは寝言を叫びながら机に伏せていた顔をガバっと上げた。
「チャリティちゃん、まだ授業中だから静かにしようね〜」
教室は静まり返っており、鉛筆の音しか聞こえない。
唯一聞こえたといえばヴィーナの呆れた溜息ぐらいか。
しかしチャリティを咎める声は一つもない。
最早チャリティの居眠りは日常であり、それでいて成績もトップなため咎める必要がないのである。
一般常識的には咎める理由は大アリな訳だが。
休み時間になるとチャリティはジークの机に向かい、バンと彼の机を叩いた。
「ルルちゃんが私を誘惑しようとして谷間におっこちる夢を見たの!!」
「待て。いろいろおかしい」
「つまりルルちゃんが谷に落ちる夢を見たのよ!これはきっと不吉の予兆だわ!早く助けに行かなきゃ!」
「ルルが行ってるのは港だろ?谷なんてねぇよ」
「谷じゃなくても心配じゃない!もう我慢できない!ジーク、行くわよ!!」
「まさか港にか?」
「他にどこへ行くってのよ!?さぁ早く!」
チャリティは興奮してジークの机をバンバン叩き、クラスの注目が自然と集まり始まる。
「お、落ち着けって!」
ジークは兎に角チャリティの腕を両手で掴んで叩くのを止めた。
「今から港に行っても着くのは夕方だぞ。すれ違いになるだけだろ」
「じゃあどうすんのよ!?」
気付けば二人共お互いの手を組み合い、取っ組み合いのようなことになっていた。
そこへ教室の扉が勢い良く開かれた。
「チャリティさん、助っ人を呼んできました!」
扉を明けたのはカインだった。
しかしその後ろから立派なクチバシ、茶色の大きな羽を持つトンビのようなガジュマが教室に入ってきた。
「ワッシー先輩!!」
「馬鹿な!ワッシー先輩は就活中じゃなかったのか!?」
「話は聞かせてもらった」
ワッシー先輩は立派な鈎爪でミシミシと音を立てながら取っ組み合ったまま止まっているジークとチャリティに歩み寄る。
そして立派な羽でクチバシをさする。
「俺の翼ならば港まで音速で運べるが?」
「い、良いんですか?」
チャリティは恐縮気味に訪ねるがワッシー先輩は答えなかった。
「俺の尊敬する言葉の中にこんな言葉がある。質問を質問で返すのは感心せんな・・・と」
それを聞いてチャリティは急いで頭を下げた。
「お、お願いします!!」
ワッシー先輩は軽く笑うと次にジークを見た。
「俺も・・・・・・行きます」
目を見ただけで分かった。
いや、目が全てを語っていた。
「では行こうか、俺が最も尊敬する鷲のように」
ワッシー先輩の背中を追うように二人は校庭へ飛び出した。
一方、いよいよイーリス特製弁当と御対面という所でジンはブライトの隣に空白があることに気付いた。
確かあの空白にはルルがいたはずである。
「あれ?ルルは?」
「ぁあ?ルルなら俺の隣に・・・・・・」
見るとその姿はなく、ブライトの顔から血の気が引いた。
さっき座った時には確かにいた。
イーリスの弁当が出てきたのはジンとの話しの途中でまだリノアの好きなタイプも聞けていないため、いなくなってからまだ時間は経っていないはず。
「ルルー!どこだー!?」
「わ、私トイレ探してくるね!」
ブライトが慌てて立ち上がると、イーリスも心当たりを探そうと協力してくれた。
そして肝心のルルはというと港のすぐ脇を流れる川をひたすら下流に向かって走っていた。
目的は勿論川の流れにそって飛んでいくカモメである。
「待って〜〜!!」
走っても走っても追いつけるはずもなく、ルルも涙目になっていた。
しかしそんな時、ポケットに違和感を感じた。
「あ、そうだ。如意棒持ってきてるんだった」
ルルはポケットの中からペンのキャップサイズの如意棒を取り出すと一旦1メートルサイズまで伸ばし、狙いを定めた。
「いっけぇえええ!!!」
それを渾身の力で投げると如意棒はカモメにヒットし、思わず口を開いたカモメの口から風呂敷が離れた。
すると風呂敷は壁を隔てて隣接する港の倉庫の方へ落ちていった。
しかし今はそれどころではない。
如意棒を勢い良く投げた反動でバランスを崩したルルは川べりまでよたつき、自分の体重を支えきれずそのまま川へ落ちてしまった。
「ん?」
ジンの耳が水の音を捉え、ピクっと動いた。
〜続く〜
■作者メッセージ
【楽談パート16】
takeshi「ども〜!抹殺のファイナルブリットのtakeshiです。衝撃、撃滅と読み進めてきた方はお久しぶりです!そしてファイナルブリットというからにはここで皆様お疲れ様でしたと言いたいところなのですが!」
ケナード「過去編が終わっとらんの」
takeshi「いや〜、予定では終わってるはずだったんですけどね。もうちょっと続くんじゃよ?」
ケナード「しっかしあの時はわしもヒヤヒヤしたぞ」
takeshi「今回は前回の過去編やヴェイグ達と一緒にクインシェルに行った時には描けなかった平和な時の学園生活を描いてみたのですが、いかがでしたでしょうか?」
ケナード「一つ言っておくとわしらの集落にクラスは存在せんのだ。1人、時には2人の教師が年齢の違う生徒全員を受け持っておる」
takeshi「行う教科は一緒なのですが、レベルは年齢に合わせる必要があるので授業内容は基本的に用意された問題集を解くこととなります。ただカレギアは地球と比べて歴史も浅く、古代カレギア時代の文献も多くは残っていないので学ぶ範囲が極端に狭くなっています。なので社会と道徳(総合学習)は全学年共通で行っているのです」
ケナード「問題集等は複製のフォルスを持ってる者が大量に複製したため、有り余っているほどじゃよ。しかし、こういっては何じゃが・・・・・・なぜワッシーを出した?」
takeshi「あのですね、あれは夜のテンションの産物といいますか、「のうりん」を見た後だったから何かネジが緩んだといいますか・・・・・・つまりは勢いによる産物です」
ケナード「お主は今も眠そうにしておるがの」
takeshi「これ久しぶりに言っちゃって良いですか?言っちゃいますよ?汝、今何時だと思ってる?」
ケナード「4時じゃな」
takeshi「もう眠いよ!過去編が無駄に長くなったせいでおまけを沢山書けるからって、眠いよ!!」
ケナード「落ち着かんか馬鹿者」
takeshi「いや〜でも今回は結構リノア先生をリスペクトして書けたと思うんですよ。良いですよね、メロン。私は果物の中で1番好きです」
ケナード「何の話をしとる!?」
takeshi「さて!ルルの運命や如何に!?まぁ、現在生きてるんだから普通に助かるんですけどね」
ケナード「身も蓋もない・・・・・・。しゃっきりせんか!!」
takeshi「はっ!危うく前言撤回宣言をするところでした・・・・・・。これからは締めていくと決めたというのに」
ケナード「さぁ、もうひと踏ん張りじゃ!」
takeshi「私、おまけを書き終わったらベッドで寝るんだ。ではまた〜」
―――おまけ―――
ディオ「作者が死亡フラグ立ててったぞ!大丈夫なのか!?このおまけ!」
エトス「随分前かラダメな気がするけドね・・・・・・」
クラトス「う〜む、見た目は普通だが肉を食べている気がしないのは何故だ」
ジーニアス「多分これ豆腐ハンバーグなんじゃないかな?」
リーガル「ジーニアスもそう思ったか」
ウィル「俺達のハンバーグは他所のテーブルのハンバーグに比べて薄く見えるのは俺の気の所為だろうか・・・・・・」
モーゼス「見事にペッタンコじゃの。まるでシャボン娘の・・・ぐぼはぁッ!!!」
ノーマ「何ですって!?」
モーゼス「ワイ・・・・・・まだ何も言うちょらんのに・・・・・・」
ルーク「おい!唐揚げなのに骨付いてんぞこれ!ふざけてんのか!?」
ティア「ルーク、ファーストフード店等に行けば骨付きのものだって売っているのよ?まぁ、今回の場合は特例だけど・・・・・・」
ユーリ「おいおい、とんだおぼっちゃまがいたもんだな」
リタ「ほんと、恥ずかしいったらありゃしないわ」
ジュディス「ふふふ、同感ね」
エステリーゼ「ちょっと三人共!失礼ですよ!」
レイヴン「で?青年はさっきから何をキョロキョロしてるわけ?」
ユーリ「いや、タッパーはどこかな〜と思ってよ。こんだけあれば下町のチビ共も喜ぶだろ?」
リタ「あんたが1番恥ずかしいわ!!」
アスベル「何だこの油の量は!?ハンバーグを切って出てくる物は良いとしても、ウィンナーやチキンを切っても油が溢れでてくるというのはどういうことなんだ!?」
マリク「アスベル、唐揚げにいたっては鳥がいないぞ」
パスカル「逃げたの?」
マリク「いや、衣しかない」
シェリア「ちょっと待って。ハンバーグから出てくるこの汁。肉汁かと思ったけど、これも油よ!」
ソフィ「油のナイアガラや〜」
ジュード「なんか・・・・・・すごいね・・・・・・」
ティポ「おっき〜」
アルヴィン「このハンバーグ、ハンバーグというよりマンガ肉だな」
レイア「唐揚げなんてティポと同じくらいじゃない?」
ローエン「どうやら衣を付けすぎたようですね」
フォッグ「おう!俺はもう満腹だ!!」
チャット「唐揚げはベチョベチョですしハンバーグは形が崩れて肉団子のようになっていますし、まともに食べられそうなのはチキンのグリルとウィンナーぐらいですよ?」
キール「これまでの法則から考えればもう答えは分かったようなものだ」
リッド「本当かよキール!?」
ファラ「でもどうやってこんな量を食べきるの?」
キール「普通ならここでカードを使って助っ人に食べさせるところだが、それはヴァカのやることだ」
ファラ「ヴァ、ヴァカ!?」
キール「助っ人カードを使わずとも、これがあるのだからな!!」
ミルハウスト「あ、あのカードは!!」
キール「レイア!マスターの命令だ、この料理を全部食べろ!」
レイア「イエス、マスター」
ジュード「レイア!?どこ行くの!?」
アニス「はうあ!その手があったか!」
ジェイド「アニス、やってしまいなさい」
アニス「人魚古代歌詞(エンシェントリック)!英雄の詩!」
ヒューバート「力がみなぎる!!」
アニス「永澄・・・じゃなかった、ヒューバートさん、私の料理食べて〜」
ヒューバート「喜んで!!」
アスベル「何だって!?」
エトス「あ〜浮気ったい!!うち、許さんとよ!?」
ヒューバート「君とは付き合った覚えはない!!」
パスカル「ホント、弟君は人魚にモテるね〜」
ロンドリーネ「悩ましい」
リタ「ブビビビビ〜!!!何してんのあんたら!!あたしが社会、もといこのゲームのルールを教えてあげよっか!?」
ロンドリーネ「別にルールには他のテーブルの人に食べてもらうのは禁止って載ってないけど?」
リタ「何ですって!?」
カメニン「ふっ、だったらそこの娘。男だとバラされたくなければここの料理を食うっす!」
リタ「はぁ?」
パティ「リタ姉男じゃったのか!いや、この場合はリタ兄かの・・・・・・」
リタ「なっ!?」
ユーリ「あ〜、どうりで」
レイヴン「おっさん、納得だわ〜」
エステリーゼ「ふ、2人とも、悪ノリが過ぎるんじゃ・・・・・・」
リタ「全員燃えろぉおおお!!!!」
エステリーゼ「ジュディス?顔が汗だくですよ?」
ジュディス「そう?リタの炎の所為じゃないかしら」
プレザ「まったく女の子に向かって何てことを言っているのかしら。リタと言ったわね。こっちにいらっしゃい」
リタ「ま、まぁ、行ってやらないこともないけど・・・・・・」
カメニン「やはり巨乳が良いんすか!?」
ヒューバート「おやじですね」
ウィル「ふん!」
ヒューバート「いたっ!何をするんですか!?」
ウィル「すまん、おやじと聞くと反射でついな」
カメニン「こうなったら、カメニンも突撃するっす!」
マリク「勝手に動くな!」
コレット「私も行く〜」
ロイド「コレットーーーー!!!!」
ジュード「すごいよプレザ!こんなに人を集められるなんて!」
アルヴィン「まっ、魅惑の虜にするのがこいつの武器の一つだからな」
カノンノG「さぁアルヴィン、団長命令よ!私達の分まで食べさせてあげるんだから感謝しなさい!!」
アルヴィン「誰が従うかそんなもん!」
ジェイ「そうですよ。そもそもアルヴィンさんは貴方のような非公式な団体員ではなく、僕達の団員です。ということで仲間のよしみで食べてくれませんか?」
アルヴィン「言っとくが、俺は猿と仲間になった覚えはねぇぞ」
ジェイ「何の話ですか?」
アルヴィン「へっ、どうやら全部言わなきゃ分からねぇようだなぁ。寿限無寿限無ウンコ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生バルムンク=フェザリオンアイザック=シュナイダー三分の一の純情な感情の残った三分の二はさかむけが気になる感情裏切りは僕の名前を知っているようでしらないのをぼくは知っている留守スルメめだかかずのここえだめめだか・・・・・・このめだかはさっきと違う奴だから池乃めだかの方だからラー油ゆうていみやおうきむこうペペペペペペペペペペペビチクソ丸さんよぉ!」
ジェイ「あなた1人で何十文字使う気ですか!?」
リッド「そういやいたなぁ。寿限無寿限無ウンコ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生バルムンク=フェザリオンアイザック=シュナイダー三分の一の純情な感情の残った三分の二はさかむけが気になる感情裏切りは僕の名前を知っているようでしらないのをぼくは知っている留守スルメめだかかずのここえだめめだか・・・・・・このめだかはさっきと違う奴だから池乃めだかの方だからラー油ゆうていみやおうきむこうペペペペペペペペペペペビチクソ丸とかいう猿が」
チャット「リッドさん、流石にコピペ丸分かりですよ・・・・・・」
リッド「リッドじゃない桂だ」
チャット「いやリッドさんでしょう!!」
アルヴィン「ったく、どいつもこいつも好き勝手言いやがって。さてソフィちゃん、君の分は俺が全部食べてあげるから橋とスプーンを貸してくれるかな?」
エリーゼ「アルヴィンが本当にセクハラしてます!!」
ソフィ「杉田さん怖い」
フレン「ホントに中の人ネタだね・・・・・・」
シェリア「中の・・・・・・人?」
アスベル「わあああ!!!このお肉美味しいなぁ!!グルメ細胞が活性化しそうだよ!!」
リチャード「油を飲んでるようにしか見えないのだが・・・・・・」
ソフィ「油のIT革命や〜」
ガイ「ハハハハハ、収集つかなくなってきたな・・・・・・」
メル「ディオ、どうしよう?」
ディオ「とりあえず1番最初に料理を無くしたテーブルから答えを聞いていけば良いんじゃね?」
フレン「何故チャリティさんは俺には応援してくれなかったんだろうか。俺もスターチャイルドだというのに」
ゼロス「顔がうるせぇからだろ」
フレン「君にだけは言われたくないセリフだな」
プレザ「あぁ、ちょうど良いわ。あなたも一緒に食べてくれないかしら?」
ゼロス「喜んで〜!!」
リフィル「ゼロス?」
ゼロス「り、リフィル様!?」
リフィル「貴方、これ以上みんなの足を引っ張るようなことをすればどうなるか、分かっているわね?」
ゼロス「しょ、承知しております!」
リフィル「ならよろしい」
プレザ「アザゼルさ〜ん!仕事ですよ〜」
ゼロス「グリモアだと!?おのれ卑怯な!!」
マルタ「行っちゃだめだよゼロス!私、信じてるから!」
ゼロス「マルタ・・・・・・」
リチャード「ゼロス、こちらの料理を全て食べろ」
ゼロス「へっ、男の言うことなんぞそれこそ聞けるかよ」
リチャード「モーゼスのようになりたいのか?」
セネル「いつの間にかモーゼスが真っ二つにされてるぞ!!」
ウィル「悲鳴を上げる暇も無かったということか・・・・・」
ゼロス「よし、食ってやるか!シェリアちゃんのためにもなぁ!!」
ジーニアス「こうなるとは思ったよ・・・・・・」
〜続く〜
takeshi「ども〜!抹殺のファイナルブリットのtakeshiです。衝撃、撃滅と読み進めてきた方はお久しぶりです!そしてファイナルブリットというからにはここで皆様お疲れ様でしたと言いたいところなのですが!」
ケナード「過去編が終わっとらんの」
takeshi「いや〜、予定では終わってるはずだったんですけどね。もうちょっと続くんじゃよ?」
ケナード「しっかしあの時はわしもヒヤヒヤしたぞ」
takeshi「今回は前回の過去編やヴェイグ達と一緒にクインシェルに行った時には描けなかった平和な時の学園生活を描いてみたのですが、いかがでしたでしょうか?」
ケナード「一つ言っておくとわしらの集落にクラスは存在せんのだ。1人、時には2人の教師が年齢の違う生徒全員を受け持っておる」
takeshi「行う教科は一緒なのですが、レベルは年齢に合わせる必要があるので授業内容は基本的に用意された問題集を解くこととなります。ただカレギアは地球と比べて歴史も浅く、古代カレギア時代の文献も多くは残っていないので学ぶ範囲が極端に狭くなっています。なので社会と道徳(総合学習)は全学年共通で行っているのです」
ケナード「問題集等は複製のフォルスを持ってる者が大量に複製したため、有り余っているほどじゃよ。しかし、こういっては何じゃが・・・・・・なぜワッシーを出した?」
takeshi「あのですね、あれは夜のテンションの産物といいますか、「のうりん」を見た後だったから何かネジが緩んだといいますか・・・・・・つまりは勢いによる産物です」
ケナード「お主は今も眠そうにしておるがの」
takeshi「これ久しぶりに言っちゃって良いですか?言っちゃいますよ?汝、今何時だと思ってる?」
ケナード「4時じゃな」
takeshi「もう眠いよ!過去編が無駄に長くなったせいでおまけを沢山書けるからって、眠いよ!!」
ケナード「落ち着かんか馬鹿者」
takeshi「いや〜でも今回は結構リノア先生をリスペクトして書けたと思うんですよ。良いですよね、メロン。私は果物の中で1番好きです」
ケナード「何の話をしとる!?」
takeshi「さて!ルルの運命や如何に!?まぁ、現在生きてるんだから普通に助かるんですけどね」
ケナード「身も蓋もない・・・・・・。しゃっきりせんか!!」
takeshi「はっ!危うく前言撤回宣言をするところでした・・・・・・。これからは締めていくと決めたというのに」
ケナード「さぁ、もうひと踏ん張りじゃ!」
takeshi「私、おまけを書き終わったらベッドで寝るんだ。ではまた〜」
―――おまけ―――
ディオ「作者が死亡フラグ立ててったぞ!大丈夫なのか!?このおまけ!」
エトス「随分前かラダメな気がするけドね・・・・・・」
クラトス「う〜む、見た目は普通だが肉を食べている気がしないのは何故だ」
ジーニアス「多分これ豆腐ハンバーグなんじゃないかな?」
リーガル「ジーニアスもそう思ったか」
ウィル「俺達のハンバーグは他所のテーブルのハンバーグに比べて薄く見えるのは俺の気の所為だろうか・・・・・・」
モーゼス「見事にペッタンコじゃの。まるでシャボン娘の・・・ぐぼはぁッ!!!」
ノーマ「何ですって!?」
モーゼス「ワイ・・・・・・まだ何も言うちょらんのに・・・・・・」
ルーク「おい!唐揚げなのに骨付いてんぞこれ!ふざけてんのか!?」
ティア「ルーク、ファーストフード店等に行けば骨付きのものだって売っているのよ?まぁ、今回の場合は特例だけど・・・・・・」
ユーリ「おいおい、とんだおぼっちゃまがいたもんだな」
リタ「ほんと、恥ずかしいったらありゃしないわ」
ジュディス「ふふふ、同感ね」
エステリーゼ「ちょっと三人共!失礼ですよ!」
レイヴン「で?青年はさっきから何をキョロキョロしてるわけ?」
ユーリ「いや、タッパーはどこかな〜と思ってよ。こんだけあれば下町のチビ共も喜ぶだろ?」
リタ「あんたが1番恥ずかしいわ!!」
アスベル「何だこの油の量は!?ハンバーグを切って出てくる物は良いとしても、ウィンナーやチキンを切っても油が溢れでてくるというのはどういうことなんだ!?」
マリク「アスベル、唐揚げにいたっては鳥がいないぞ」
パスカル「逃げたの?」
マリク「いや、衣しかない」
シェリア「ちょっと待って。ハンバーグから出てくるこの汁。肉汁かと思ったけど、これも油よ!」
ソフィ「油のナイアガラや〜」
ジュード「なんか・・・・・・すごいね・・・・・・」
ティポ「おっき〜」
アルヴィン「このハンバーグ、ハンバーグというよりマンガ肉だな」
レイア「唐揚げなんてティポと同じくらいじゃない?」
ローエン「どうやら衣を付けすぎたようですね」
フォッグ「おう!俺はもう満腹だ!!」
チャット「唐揚げはベチョベチョですしハンバーグは形が崩れて肉団子のようになっていますし、まともに食べられそうなのはチキンのグリルとウィンナーぐらいですよ?」
キール「これまでの法則から考えればもう答えは分かったようなものだ」
リッド「本当かよキール!?」
ファラ「でもどうやってこんな量を食べきるの?」
キール「普通ならここでカードを使って助っ人に食べさせるところだが、それはヴァカのやることだ」
ファラ「ヴァ、ヴァカ!?」
キール「助っ人カードを使わずとも、これがあるのだからな!!」
ミルハウスト「あ、あのカードは!!」
キール「レイア!マスターの命令だ、この料理を全部食べろ!」
レイア「イエス、マスター」
ジュード「レイア!?どこ行くの!?」
アニス「はうあ!その手があったか!」
ジェイド「アニス、やってしまいなさい」
アニス「人魚古代歌詞(エンシェントリック)!英雄の詩!」
ヒューバート「力がみなぎる!!」
アニス「永澄・・・じゃなかった、ヒューバートさん、私の料理食べて〜」
ヒューバート「喜んで!!」
アスベル「何だって!?」
エトス「あ〜浮気ったい!!うち、許さんとよ!?」
ヒューバート「君とは付き合った覚えはない!!」
パスカル「ホント、弟君は人魚にモテるね〜」
ロンドリーネ「悩ましい」
リタ「ブビビビビ〜!!!何してんのあんたら!!あたしが社会、もといこのゲームのルールを教えてあげよっか!?」
ロンドリーネ「別にルールには他のテーブルの人に食べてもらうのは禁止って載ってないけど?」
リタ「何ですって!?」
カメニン「ふっ、だったらそこの娘。男だとバラされたくなければここの料理を食うっす!」
リタ「はぁ?」
パティ「リタ姉男じゃったのか!いや、この場合はリタ兄かの・・・・・・」
リタ「なっ!?」
ユーリ「あ〜、どうりで」
レイヴン「おっさん、納得だわ〜」
エステリーゼ「ふ、2人とも、悪ノリが過ぎるんじゃ・・・・・・」
リタ「全員燃えろぉおおお!!!!」
エステリーゼ「ジュディス?顔が汗だくですよ?」
ジュディス「そう?リタの炎の所為じゃないかしら」
プレザ「まったく女の子に向かって何てことを言っているのかしら。リタと言ったわね。こっちにいらっしゃい」
リタ「ま、まぁ、行ってやらないこともないけど・・・・・・」
カメニン「やはり巨乳が良いんすか!?」
ヒューバート「おやじですね」
ウィル「ふん!」
ヒューバート「いたっ!何をするんですか!?」
ウィル「すまん、おやじと聞くと反射でついな」
カメニン「こうなったら、カメニンも突撃するっす!」
マリク「勝手に動くな!」
コレット「私も行く〜」
ロイド「コレットーーーー!!!!」
ジュード「すごいよプレザ!こんなに人を集められるなんて!」
アルヴィン「まっ、魅惑の虜にするのがこいつの武器の一つだからな」
カノンノG「さぁアルヴィン、団長命令よ!私達の分まで食べさせてあげるんだから感謝しなさい!!」
アルヴィン「誰が従うかそんなもん!」
ジェイ「そうですよ。そもそもアルヴィンさんは貴方のような非公式な団体員ではなく、僕達の団員です。ということで仲間のよしみで食べてくれませんか?」
アルヴィン「言っとくが、俺は猿と仲間になった覚えはねぇぞ」
ジェイ「何の話ですか?」
アルヴィン「へっ、どうやら全部言わなきゃ分からねぇようだなぁ。寿限無寿限無ウンコ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生バルムンク=フェザリオンアイザック=シュナイダー三分の一の純情な感情の残った三分の二はさかむけが気になる感情裏切りは僕の名前を知っているようでしらないのをぼくは知っている留守スルメめだかかずのここえだめめだか・・・・・・このめだかはさっきと違う奴だから池乃めだかの方だからラー油ゆうていみやおうきむこうペペペペペペペペペペペビチクソ丸さんよぉ!」
ジェイ「あなた1人で何十文字使う気ですか!?」
リッド「そういやいたなぁ。寿限無寿限無ウンコ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生バルムンク=フェザリオンアイザック=シュナイダー三分の一の純情な感情の残った三分の二はさかむけが気になる感情裏切りは僕の名前を知っているようでしらないのをぼくは知っている留守スルメめだかかずのここえだめめだか・・・・・・このめだかはさっきと違う奴だから池乃めだかの方だからラー油ゆうていみやおうきむこうペペペペペペペペペペペビチクソ丸とかいう猿が」
チャット「リッドさん、流石にコピペ丸分かりですよ・・・・・・」
リッド「リッドじゃない桂だ」
チャット「いやリッドさんでしょう!!」
アルヴィン「ったく、どいつもこいつも好き勝手言いやがって。さてソフィちゃん、君の分は俺が全部食べてあげるから橋とスプーンを貸してくれるかな?」
エリーゼ「アルヴィンが本当にセクハラしてます!!」
ソフィ「杉田さん怖い」
フレン「ホントに中の人ネタだね・・・・・・」
シェリア「中の・・・・・・人?」
アスベル「わあああ!!!このお肉美味しいなぁ!!グルメ細胞が活性化しそうだよ!!」
リチャード「油を飲んでるようにしか見えないのだが・・・・・・」
ソフィ「油のIT革命や〜」
ガイ「ハハハハハ、収集つかなくなってきたな・・・・・・」
メル「ディオ、どうしよう?」
ディオ「とりあえず1番最初に料理を無くしたテーブルから答えを聞いていけば良いんじゃね?」
フレン「何故チャリティさんは俺には応援してくれなかったんだろうか。俺もスターチャイルドだというのに」
ゼロス「顔がうるせぇからだろ」
フレン「君にだけは言われたくないセリフだな」
プレザ「あぁ、ちょうど良いわ。あなたも一緒に食べてくれないかしら?」
ゼロス「喜んで〜!!」
リフィル「ゼロス?」
ゼロス「り、リフィル様!?」
リフィル「貴方、これ以上みんなの足を引っ張るようなことをすればどうなるか、分かっているわね?」
ゼロス「しょ、承知しております!」
リフィル「ならよろしい」
プレザ「アザゼルさ〜ん!仕事ですよ〜」
ゼロス「グリモアだと!?おのれ卑怯な!!」
マルタ「行っちゃだめだよゼロス!私、信じてるから!」
ゼロス「マルタ・・・・・・」
リチャード「ゼロス、こちらの料理を全て食べろ」
ゼロス「へっ、男の言うことなんぞそれこそ聞けるかよ」
リチャード「モーゼスのようになりたいのか?」
セネル「いつの間にかモーゼスが真っ二つにされてるぞ!!」
ウィル「悲鳴を上げる暇も無かったということか・・・・・」
ゼロス「よし、食ってやるか!シェリアちゃんのためにもなぁ!!」
ジーニアス「こうなるとは思ったよ・・・・・・」
〜続く〜