第33話『家族とピクニック』
「ワッシー先輩急いで!!」
チャリティとジークを足の鈎爪に引っ掛け、ワッシー先輩は大きな翼を2回、3回と羽ばたかせた。
羽が羽ばたく度に加速するのが分かる。
本来トンビやワシのような鳥類は大きな羽のおかげで風を捉えることができるため、滅多なことが起きない限り羽を動かすことはしない。
それが羽ばたくというのだからジークとチャリティのために最善を尽くそうとしてくれているのだろう。
「見えてきたぞ」
そうこうしているうちに港が見え、烈風を巻き起こしながら着地すると何やらざわついていた。
「兄さん!?姉さんも!」
港入口のゲートにてジンと運良く鉢合わせることができたが、ジンはえらく慌てており額にはびっしょり汗をかいている。
「ジン君、どうしたの?」
「ルルが・・・・・・」
あちこち走り回ったのか息も絶え絶えに何とか言葉を搾り出す。
「ルルがいないんだ!」
「マジかよ・・・・・・」
ジークはチャリティを見ながら驚いたような呆れたような奇跡のような複雑な心境だった。
しかしチャリティはみるみるうちに顔が青ざめていった。
「そんな・・・・・・じゃあさっきの夢はやっぱり・・・・・・。ねぇジン君、何か心当たりとかないの?」
「確証は持てないけど、さっき水の音が聞こえたんだ。もしかしたら・・・・・・」
それを聞いて4人はすぐ後ろを流れている川の橋の上に向かった。
「ここに落ちたってことか」
「いや、ただの石の音かもしれないし・・・・・・」
「んなことねぇだろ」
「そうね、ここで間違いないわ」
二人は確信していた。
ジンは気付いていないかもしれないが、ジンの耳は4姉弟の中で1番良く勘も鋭い。
常に全体を見ているため、ジークとチャリティは安心してルルを任せることができたのだ。
「ワッシー先輩、俺を下流に向けて投げてください。多分、飛んでいくよりそっちの方が速い」
ジークが言うとワッシー先輩は了解したと言わんばかりにジークを肩に乗せた。
「ジーク・・・・・・」
不安そうに見つめる姉をジークは見下ろす。
「そんなに心配しなくても・・・・・・」
「ルルちゃんを見つけても怒ったり、怒鳴ったりしちゃダメだからね!帰ってきた時にルルちゃんが泣いてたらぶっ殺すからね!」
「・・・・・・覚えてたらな」
ジークの中の何かが白けたがワッシー先輩は砲丸投げのようにジークを投げ、ジークは弾丸の如く下流へと飛んでいった。
川は思ったより深く、そして流れも速かった。
一度潜ってしまえば足が着く程度ではあったので着地した後、飛び跳ねて息継ぎをすることでなんとか凌ぐことはできる。
しかし川の流れとは海のものとは違い横だけではなく縦もあるため跳ねようとした瞬間下へ向かう流れに飲み込まれ、水を飲みそうになったりした。
そんな工程を何回も続けていれば体力の限界も近づいてくる。
「だ、誰か・・・・・・」
助けを請おうと口を空けた所為で水が口に入り呼吸が苦しくなる。
そんな時ちょうどジークが川の中を流される少女を見つけた。
あとは投げられた勢いを殺して川に飛び込めば助けることはできる。
ジークは空中で屈み、自分の足に手をかざして分解のフォルスを送る。
別に自分の足や靴を分解する訳ではない。
ジークは物質ではなく投げられた時に足に加えられたベクトルの向きを分解した。
下流方面へと向いていたベクトルを四散させると、まるで空中で止まっていたかのように真っ逆さまに川へと落下した。
しかしこれで良い。
ベクトルを分解している間にルルの真上まで来ていた。
(もう・・・・・・駄目・・・・・・)
最早川底を蹴る力も無く、ルルは上に手を伸ばしながら沈んでいった。
そして目を閉じようとした時、ドボンという音と共に水しぶきにより大量の小さな泡がルルの視界を覆った。
そしてその泡の中でルルは腕を強く握られる感触を感じた。
そのまま腕を引っ張られ胸に抱かれ川面へと浮上する。
「しっかりしろ!!」
声が聞こえたのと同時に空が見え、ルルは飲んだ水を吐き出しながら酸素を肺にかきこんだ。
ジークはルルを背中から羽交い絞めするような格好ながらも妹の無事を確かめると流れには逆らわないようにしつつ岸へと近付き、片手で岸部を掴んでからルルを陸へ上げた。
「ったく・・・・・・」
何で川の近くを歩いていたのか、何故ジンの側(そば)を離れたのか、等、怒鳴りたいことは沢山あった。
しかし姉に釘を刺されていたことを思い出し歯痒そうに後ろ髪をかいた後、ジークは膝を地面に付き、背中をルルに向けた。
「・・・・・・戻るぞ。どうせまだ歩けねぇだろ」
ルルの膝はガクガク震えていた。
ルルは座ったまますがるようにジークの肩に手を伸ばすとジークはルルの太ももまで腕を伸ばして立ち上がった。
「・・・・・・怒らないの?」
こういう時、怒られるのは当然である。
ジークの場合はルルに対して特に。
にもかかわらず先程から何も言わないジークがかえってルルにとっては不気味だった。
「俺は怒らねぇよ・・・・・・」
チャリティに怒るなと言われているなどとはとても言えなかった。
ただ、一つだけ言っておきたいことはあった。
怒っていると思われたとしても、それで例え泣かれたとしても言っておきたいことが。
「あんまり姉さんに心配かけんじゃねぇ」
「・・・・・・うん、ごめんなさい」
この程度で泣くことはないとは思っていたが、何故か今の一言で安心したかのように体重を預けてきたルルの心境がジークには理解できなかった。
汽笛が鳴る頃、ルルを背負ったジークはようやく港のゲートまで辿りついた。
「ジークお兄ちゃん、ありがとう」
もう歩けるようになったらしくジークはルルを降ろすと、船着場の方からチャリティが走ってきた。
その後ろにはブライトとジン、イーリスもいる。
「ルルちゃーん!!」
チャリティは即座にルルを抱きしめる。
「大丈夫!?怪我とかしてない!?」
「うん・・・・・・大丈、夫・・・・・・」
無事に戻れて安心したのかルルの目から自然と涙が溢れ出した。
やれやれとジークが2人を見つめていると姉の視線がこちらを向いていた。
珍しく褒めてもらえるのかと思ったがルルの背中にある親指は下を向いており、顔は笑っていたが黒い影のようなものが見える。
(泣かせたのは俺じゃねぇだろ・・・・・・)
その後、集合時間にはなったものの騒動のためお昼を食べる時間が無く、ジークとチャリティもお昼前に飛び出してきてしまったためランチだけここでとっていくこととなった。
「でも私達お弁当無いわよ?」
「あ・・・・・・私のも・・・・・・」
ルルは申し訳なさそうに俯いた。
「ルルのなら俺が持ってるぞ?」
ブライトはさも当然かのようにルルの弁当が入っている風呂敷を取り出した。
「倉庫を探してたら空から降ってきたから、キャッチしておいたぜ?」
風呂敷を開き、蓋を開けるとおかずも崩れておらず、完璧な形で残っていた。
安定の重力キャッチである。
「お前また腕上げたな」
マフマフ弁当を見てブライトが感心している傍らでイーリスは笑顔を引きつらせていた。
「あの良かったら、お姉さん達は私達のお弁当を一緒に食べませんか?沢山作りすぎてしまったので・・・・・・」
「おねえさん?」
イーリスからの呼ばれ方に違和感を覚えたチャリティはピクッと眉を釣り上げた。
「良いのか?」
「はい!多分お口に合わない、というか絶対に口に合わないし雑なお弁当ですけど!!」
ジークが確認しただけでイーリスは恐縮したように何度も頭を下げながら卑下した。
しかし張り切って作り過ぎてしまったのは本当らしく重箱5段の豪華絢爛セットだった。
「誕生日か何かか?」
「それだけ楽しみだったのよね〜」
チャリティは誂(からか)うように言うとジンは顔を真っ赤にした。
とりあえずジークは定番である卵焼きを摘んで食べてみた。
何故か祈るように見つめるイーリスが気になったが。
「これ・・・・・・もう少し塩を足せば姉さんの好きな味になるな。俺はこっちの方が好きだけど」
それを聞いてイーリスは小さくガッツポーズをした。
「改良の余地ありってことですね!?が、頑張ります!!」
ジークが首を傾げる傍らでチャリティは肉を頬張りながら辺りを見回す。
「ワッシー先輩は?」
「あいつなら就活に戻ったぞ?」
多忙なワッシー先輩に感謝をしつつ弁当を平らげるとジーク、チャリティを加えたピクニック組は帰路へついた。
「結局、姉弟揃ってピクニックになっちゃったわね〜」
夕焼けに染まる空の下でルルと手を繋いでいるチャリティは空を見上げた。
「ルル、嬉しそうだね」
先程から鼻歌を歌いながら歩くルルは大きく頷いた。
「みんなでピクニックできてすっごく楽しかった!」
「お前等ピクニックじゃなくて校外学習な」
ブライトが呆れるように言うが三人は笑いながら返事をするだけだった。
そしてジークも夕空を見上げる。
そして思いを馳せる。
この島って就活必要なのか?・・・・・・と。
ジークは再び空を見上げる。
ここは霧が立ち込めているせいか星が見えない。
「ワッシー先輩って誰?」
ここまで黙って聞いていたフィオナが率直な疑問を口にする。
「ワッシー先輩はワッシー先輩だろ」
「私達がクインシェルに行った時には会わなかったわよね?」
「ワッシー先輩は結界が消えてから1番に外界へ飛んで行ったからな。今どこで何をしてるのか誰も知らない」
飛んで行ったということは己の翼のみであの孤島を出たことになる。
無事に大陸に辿りつけたのかどうかも怪しいものである。
「平和になったらまた行ってみたいかも」
「あぁ、平和になったらまた来いよ」
「うん・・・・・・平和になったら・・・・・・」
突然フィオナは俯き、ジークは首を傾げる。
そして少し間を置いたあと、フィオナは顔を上げた。
「ねぇ、平和って本当にユリスを倒すことなの?」
唐突な質問にジークはすぐに返事をすることができなかった。
何故なら今日の昼間にヤコと出会い、彼女はユリスを救って欲しいと言っていた。
フィオナは何か知っているのであろうか。
「なんかおかしいの。昼間ティトレイが、ユリスを倒してハッピーエンドなのかって騒いでた時は、当たり前でしょ?って思ってた。でも今はなんか違う気がするの。ねぇ、なんか私おかしいのかな?」
ティトレイも疑問を感じていると言う。
ウォーレスは確かヴェイグ達はユリスを倒すために動いていると言っていたが、ヴェイグ達英雄6人全員が同意見という訳ではないのか。
ジークが思考を逡巡させていると、フィオナは雑念を振り払うように首を振った。
「考えすぎかも!もう寝るわね」
「あ、あぁ」
フィオナはバルコニーから立ち去ると、ジークもいい加減寝ようと寝室へ戻る。
寝室では既に男性陣は全員ベッドの中で熟睡していた。
ティトレイとジンは掛け布団を蹴飛ばし、ヴェイグは寝言でクレアと呟いており、ユージーンは相変わらずトンガリ帽子を付けて寝ている。
何時もと変わらない光景だ。
しかしさっきフィオナに話したクインシェルのように、何時どのように変わるか分からない。
ジークは変えないよう努力しようと決意しながらベッドに入った。
〜続く〜
チャリティとジークを足の鈎爪に引っ掛け、ワッシー先輩は大きな翼を2回、3回と羽ばたかせた。
羽が羽ばたく度に加速するのが分かる。
本来トンビやワシのような鳥類は大きな羽のおかげで風を捉えることができるため、滅多なことが起きない限り羽を動かすことはしない。
それが羽ばたくというのだからジークとチャリティのために最善を尽くそうとしてくれているのだろう。
「見えてきたぞ」
そうこうしているうちに港が見え、烈風を巻き起こしながら着地すると何やらざわついていた。
「兄さん!?姉さんも!」
港入口のゲートにてジンと運良く鉢合わせることができたが、ジンはえらく慌てており額にはびっしょり汗をかいている。
「ジン君、どうしたの?」
「ルルが・・・・・・」
あちこち走り回ったのか息も絶え絶えに何とか言葉を搾り出す。
「ルルがいないんだ!」
「マジかよ・・・・・・」
ジークはチャリティを見ながら驚いたような呆れたような奇跡のような複雑な心境だった。
しかしチャリティはみるみるうちに顔が青ざめていった。
「そんな・・・・・・じゃあさっきの夢はやっぱり・・・・・・。ねぇジン君、何か心当たりとかないの?」
「確証は持てないけど、さっき水の音が聞こえたんだ。もしかしたら・・・・・・」
それを聞いて4人はすぐ後ろを流れている川の橋の上に向かった。
「ここに落ちたってことか」
「いや、ただの石の音かもしれないし・・・・・・」
「んなことねぇだろ」
「そうね、ここで間違いないわ」
二人は確信していた。
ジンは気付いていないかもしれないが、ジンの耳は4姉弟の中で1番良く勘も鋭い。
常に全体を見ているため、ジークとチャリティは安心してルルを任せることができたのだ。
「ワッシー先輩、俺を下流に向けて投げてください。多分、飛んでいくよりそっちの方が速い」
ジークが言うとワッシー先輩は了解したと言わんばかりにジークを肩に乗せた。
「ジーク・・・・・・」
不安そうに見つめる姉をジークは見下ろす。
「そんなに心配しなくても・・・・・・」
「ルルちゃんを見つけても怒ったり、怒鳴ったりしちゃダメだからね!帰ってきた時にルルちゃんが泣いてたらぶっ殺すからね!」
「・・・・・・覚えてたらな」
ジークの中の何かが白けたがワッシー先輩は砲丸投げのようにジークを投げ、ジークは弾丸の如く下流へと飛んでいった。
川は思ったより深く、そして流れも速かった。
一度潜ってしまえば足が着く程度ではあったので着地した後、飛び跳ねて息継ぎをすることでなんとか凌ぐことはできる。
しかし川の流れとは海のものとは違い横だけではなく縦もあるため跳ねようとした瞬間下へ向かう流れに飲み込まれ、水を飲みそうになったりした。
そんな工程を何回も続けていれば体力の限界も近づいてくる。
「だ、誰か・・・・・・」
助けを請おうと口を空けた所為で水が口に入り呼吸が苦しくなる。
そんな時ちょうどジークが川の中を流される少女を見つけた。
あとは投げられた勢いを殺して川に飛び込めば助けることはできる。
ジークは空中で屈み、自分の足に手をかざして分解のフォルスを送る。
別に自分の足や靴を分解する訳ではない。
ジークは物質ではなく投げられた時に足に加えられたベクトルの向きを分解した。
下流方面へと向いていたベクトルを四散させると、まるで空中で止まっていたかのように真っ逆さまに川へと落下した。
しかしこれで良い。
ベクトルを分解している間にルルの真上まで来ていた。
(もう・・・・・・駄目・・・・・・)
最早川底を蹴る力も無く、ルルは上に手を伸ばしながら沈んでいった。
そして目を閉じようとした時、ドボンという音と共に水しぶきにより大量の小さな泡がルルの視界を覆った。
そしてその泡の中でルルは腕を強く握られる感触を感じた。
そのまま腕を引っ張られ胸に抱かれ川面へと浮上する。
「しっかりしろ!!」
声が聞こえたのと同時に空が見え、ルルは飲んだ水を吐き出しながら酸素を肺にかきこんだ。
ジークはルルを背中から羽交い絞めするような格好ながらも妹の無事を確かめると流れには逆らわないようにしつつ岸へと近付き、片手で岸部を掴んでからルルを陸へ上げた。
「ったく・・・・・・」
何で川の近くを歩いていたのか、何故ジンの側(そば)を離れたのか、等、怒鳴りたいことは沢山あった。
しかし姉に釘を刺されていたことを思い出し歯痒そうに後ろ髪をかいた後、ジークは膝を地面に付き、背中をルルに向けた。
「・・・・・・戻るぞ。どうせまだ歩けねぇだろ」
ルルの膝はガクガク震えていた。
ルルは座ったまますがるようにジークの肩に手を伸ばすとジークはルルの太ももまで腕を伸ばして立ち上がった。
「・・・・・・怒らないの?」
こういう時、怒られるのは当然である。
ジークの場合はルルに対して特に。
にもかかわらず先程から何も言わないジークがかえってルルにとっては不気味だった。
「俺は怒らねぇよ・・・・・・」
チャリティに怒るなと言われているなどとはとても言えなかった。
ただ、一つだけ言っておきたいことはあった。
怒っていると思われたとしても、それで例え泣かれたとしても言っておきたいことが。
「あんまり姉さんに心配かけんじゃねぇ」
「・・・・・・うん、ごめんなさい」
この程度で泣くことはないとは思っていたが、何故か今の一言で安心したかのように体重を預けてきたルルの心境がジークには理解できなかった。
汽笛が鳴る頃、ルルを背負ったジークはようやく港のゲートまで辿りついた。
「ジークお兄ちゃん、ありがとう」
もう歩けるようになったらしくジークはルルを降ろすと、船着場の方からチャリティが走ってきた。
その後ろにはブライトとジン、イーリスもいる。
「ルルちゃーん!!」
チャリティは即座にルルを抱きしめる。
「大丈夫!?怪我とかしてない!?」
「うん・・・・・・大丈、夫・・・・・・」
無事に戻れて安心したのかルルの目から自然と涙が溢れ出した。
やれやれとジークが2人を見つめていると姉の視線がこちらを向いていた。
珍しく褒めてもらえるのかと思ったがルルの背中にある親指は下を向いており、顔は笑っていたが黒い影のようなものが見える。
(泣かせたのは俺じゃねぇだろ・・・・・・)
その後、集合時間にはなったものの騒動のためお昼を食べる時間が無く、ジークとチャリティもお昼前に飛び出してきてしまったためランチだけここでとっていくこととなった。
「でも私達お弁当無いわよ?」
「あ・・・・・・私のも・・・・・・」
ルルは申し訳なさそうに俯いた。
「ルルのなら俺が持ってるぞ?」
ブライトはさも当然かのようにルルの弁当が入っている風呂敷を取り出した。
「倉庫を探してたら空から降ってきたから、キャッチしておいたぜ?」
風呂敷を開き、蓋を開けるとおかずも崩れておらず、完璧な形で残っていた。
安定の重力キャッチである。
「お前また腕上げたな」
マフマフ弁当を見てブライトが感心している傍らでイーリスは笑顔を引きつらせていた。
「あの良かったら、お姉さん達は私達のお弁当を一緒に食べませんか?沢山作りすぎてしまったので・・・・・・」
「おねえさん?」
イーリスからの呼ばれ方に違和感を覚えたチャリティはピクッと眉を釣り上げた。
「良いのか?」
「はい!多分お口に合わない、というか絶対に口に合わないし雑なお弁当ですけど!!」
ジークが確認しただけでイーリスは恐縮したように何度も頭を下げながら卑下した。
しかし張り切って作り過ぎてしまったのは本当らしく重箱5段の豪華絢爛セットだった。
「誕生日か何かか?」
「それだけ楽しみだったのよね〜」
チャリティは誂(からか)うように言うとジンは顔を真っ赤にした。
とりあえずジークは定番である卵焼きを摘んで食べてみた。
何故か祈るように見つめるイーリスが気になったが。
「これ・・・・・・もう少し塩を足せば姉さんの好きな味になるな。俺はこっちの方が好きだけど」
それを聞いてイーリスは小さくガッツポーズをした。
「改良の余地ありってことですね!?が、頑張ります!!」
ジークが首を傾げる傍らでチャリティは肉を頬張りながら辺りを見回す。
「ワッシー先輩は?」
「あいつなら就活に戻ったぞ?」
多忙なワッシー先輩に感謝をしつつ弁当を平らげるとジーク、チャリティを加えたピクニック組は帰路へついた。
「結局、姉弟揃ってピクニックになっちゃったわね〜」
夕焼けに染まる空の下でルルと手を繋いでいるチャリティは空を見上げた。
「ルル、嬉しそうだね」
先程から鼻歌を歌いながら歩くルルは大きく頷いた。
「みんなでピクニックできてすっごく楽しかった!」
「お前等ピクニックじゃなくて校外学習な」
ブライトが呆れるように言うが三人は笑いながら返事をするだけだった。
そしてジークも夕空を見上げる。
そして思いを馳せる。
この島って就活必要なのか?・・・・・・と。
ジークは再び空を見上げる。
ここは霧が立ち込めているせいか星が見えない。
「ワッシー先輩って誰?」
ここまで黙って聞いていたフィオナが率直な疑問を口にする。
「ワッシー先輩はワッシー先輩だろ」
「私達がクインシェルに行った時には会わなかったわよね?」
「ワッシー先輩は結界が消えてから1番に外界へ飛んで行ったからな。今どこで何をしてるのか誰も知らない」
飛んで行ったということは己の翼のみであの孤島を出たことになる。
無事に大陸に辿りつけたのかどうかも怪しいものである。
「平和になったらまた行ってみたいかも」
「あぁ、平和になったらまた来いよ」
「うん・・・・・・平和になったら・・・・・・」
突然フィオナは俯き、ジークは首を傾げる。
そして少し間を置いたあと、フィオナは顔を上げた。
「ねぇ、平和って本当にユリスを倒すことなの?」
唐突な質問にジークはすぐに返事をすることができなかった。
何故なら今日の昼間にヤコと出会い、彼女はユリスを救って欲しいと言っていた。
フィオナは何か知っているのであろうか。
「なんかおかしいの。昼間ティトレイが、ユリスを倒してハッピーエンドなのかって騒いでた時は、当たり前でしょ?って思ってた。でも今はなんか違う気がするの。ねぇ、なんか私おかしいのかな?」
ティトレイも疑問を感じていると言う。
ウォーレスは確かヴェイグ達はユリスを倒すために動いていると言っていたが、ヴェイグ達英雄6人全員が同意見という訳ではないのか。
ジークが思考を逡巡させていると、フィオナは雑念を振り払うように首を振った。
「考えすぎかも!もう寝るわね」
「あ、あぁ」
フィオナはバルコニーから立ち去ると、ジークもいい加減寝ようと寝室へ戻る。
寝室では既に男性陣は全員ベッドの中で熟睡していた。
ティトレイとジンは掛け布団を蹴飛ばし、ヴェイグは寝言でクレアと呟いており、ユージーンは相変わらずトンガリ帽子を付けて寝ている。
何時もと変わらない光景だ。
しかしさっきフィオナに話したクインシェルのように、何時どのように変わるか分からない。
ジークは変えないよう努力しようと決意しながらベッドに入った。
〜続く〜
■作者メッセージ
【楽談パート17】
takeshi「突然ですが!2014年冬アニメ!この原作者は良い意味で変態さんランキングー!!イエーイ!!」
ケナード「な、なんじゃこれは!?いつのまにこのようなパーティグッズを」
takeshi「シェルブリットをくぐり抜けてきた皆さんはお久しぶりです!更にここまで一気に読んでくださった方はお疲れ様です!ちょいと息抜きがてらアニメの話しでもしていってはいかがでしょうか?」
ケナード「アニメの話しじゃと?それより本編の話しをしたらどうじゃ?」
takeshi「それはちゃんと後でやるので!では早速参りましょう!まず第3位!」
ケナード「お、おぉ。ベスト3なのか。わしはてっきり10位まで説明するものかと思ったわい」
takeshi「そんなことしたらおまけを食い潰してしまいますよ。栄えあるまだ微妙に正気を保っている第3位、それは、「のうりん」です!」
ケナード「あれは健全な農業学園生活を描いていたはずじゃが?」
takeshi「まぁ多少(?)のパロはあるとしても、ついこの前まではストブラの方が上だったんですよ。しかし!お、男の子と、男の子が・・・あ、あれをやるところなんて見たくねぇ訳ですよ!しかも第二話ではパンツしか言ってないし」
ケナード「パンツが空を飛ぶよりもマシだとは思うがの」
takeshi「続いて第2位!俺のダークマターには常識は通用しねぇとか言い出しそうなオーラを放つアニメ。それがずばり「最近妹の様子がちょっとおかしいんだが」です!」
ケナード「これは納得じゃな。反論の余地もないわ」
takeshi「まさかの夜帯から深夜帯への時間移動ですからね。そりゃ10時に放送するほうがおかしいですよ」
ケナード「昨今のアニメは穢れておる」
takeshi「そして!栄えある第1位!!もはやどうしようもない、病院が来い、いや、病院逃げてと言われても仕方がない。既に手遅れな第1位なアニメは「桜trick」です!!」
ケナード「お主が週に3回は見てるやつじゃな」
takeshi「いや〜、男の子同士は最悪ですけど女の子同士は最高ですよ!いい時代になったものです!!」
ケナード「ちなみに百合アニメというのは昔からあったんじゃよ?」
takeshi「ちなみに、こいつ悪い意味で変態すぎる部門でダントツ1位を獲得したアニメがあるのでそれも発表させてもらうと、言わずもがな「マケン姫っ!通」です。ツーの通の字は痛の字でも良いくらいです」
ケナード「最近の若者は何でもかんでも当て字を使いおって。けしからん!!」
takeshi「まったくですね!」
ケナード「貴様もじゃ!!」
takeshi「さてさて、ケナードさんに叱られたところで本編の話に入るのですが、ようやく今回で過去編が終わりました」
ケナード「イーリスとジンはまだ付き合う前じゃったな」
takeshi「まぁ2人の関係はサイドストーリーとしてあるのですが、別に敢えて取り上げる必要性も感じられないので文に起こすことはないと思います。おそらくそんな要望は無いと思いますが、万が一要望があれば書きます」
ケナード「ホッホッホゥ!ロクに感想ももらえんやつがよく言うわ」
takeshi「ここは人口が少ないので仕方無いですよ。テイルズ系を執筆されてる方も少ないですし、読んでみたくてもやったことのないシリーズだから一歩を踏み出せずになよなよしている今日この頃です」
ケナード「じゃが最近ヴェスペリアの方へは読みに行っているではないか」
takeshi「あー!それ内緒の話です!!かなり続きを楽しみにしてるとか、恥ずかしゅうて恥ずかしゅうて」
ケナード「なぜにエセ京都弁なのじゃ?」
takeshi「京都といえば「いなりこんこん恋いろは」良いですね!今期の中であれが1番癒されるので1番好きです!!ていうかキツネ可愛い!!そして主人公可愛い!!ニッコニッコニ〜♪って言ってもらいたい!!」
ケナード「結局アニメの話に戻っているえはないか。本編の話はどうした?」
takeshi「おっと!もうこんなに字数を使ってしまった!次回はチャリティさんが帰ってくるのでケナードさんとはここでお別れです。3回だけでしたがどうもありがとうございました!」
ケナード「何じゃ、わしちっとも喋っとらんぞ?わし専用のコーナーとか用意しとらんのか?」
takeshi「ケナードさんの止まり木百選とかやっちゃうと本当におまけを食い潰してしまうので、今回はお引き取りください。お体に気をつけるんですよ?」
ケナード「バカもん。わしの体調は主のさじ加減じゃろうが。くれぐれも忘れんようにな」
takeshi「イエッサー。ではまた〜」
―――おまけ―――
レイア「マスター、そろそろ限界です」
キール「限界って、まだ1割しか減ってないじゃないか!」
レイア「もともとお腹いっぱいだったので。これ以上食べると暴走します」
キール「そ、それは困る・・・・・・」
ミルハウスト「ふっ、哀れだな蛆虫が」
キール「何!?」
ミルハウスト「では問おう。目の前に女子更衣室があります。どうしますか?」
キール「ふっ、そんなもの決まっているだろう。お前はヴァカか」
ミルハウスト「では答えを聞こうか」
キール「覗きます!!」
メルディ「キール最低な!!」
ミント「不潔です・・・・・・!!」
リアラ「女の敵!!」
シェリア「死刑よ死刑!!」
リッド「イケメンボイスのキールがタコ殴りにされるとかすげぇな!!」
ヴァーツラフ「なぁ・・・・・・人は死んだらどこへ行くんだ?」
キール「テキ屋のおっちゃん!?」
リッド「ったく、こんなに残して勿体ねぇなぁ。俺が全部食ってやるよ」
ファラ「リッドまだ食べられるの!?」
リッド「美食会の胃袋は宇宙だからな。・・・・・・と、ごちそうさん!」
キール「それじゃあ今までの僕の苦労は・・・・・・」
ディオ「それで?答えは?」
チャット「ただ焼くことしか工程のないチキンのグリルとウィンナーのみしか上手に料理できない料理人は限られているんです」
ティトレイ「なんか推理しはじめたぞ?」
キール「つまり、これを作ったのはアーチェだ」
ロンドリーネ「さぁ、合ってますかーっ!?」
ディオ「そこだけはやんのかよ!?」
アーチェ「なんかムカつくけど正解〜」
ファラ「やった!」
アーチェ「ハンバーグ焼いてると何でか割れちゃうのよね〜」
メル「じゃあ勝利の一言をどうぞ!」
リッド「何が綺羅星だバカバカしい」
カイル「お前が言うな!!」
カロル「これで正解できるのは後2テーブルだね」
ガイ「ん?もうパフェは食わなくて良いのか?」
カロル「まぁね。ロディもさっきから悩ましいとしか言わなくちゃったっし」
Pカノンノ「わ、私もうお腹いっぱい・・・・・・」
カノンノG「魔法少女の力で何とかしなさいよ!!」
Pカノンノ「・・・・・・魔法少女?何だっけそれ?」
モルモ「あぁ、完全に素に戻っちゃってるよ・・・・・・」
パニール「大変美味しいのだけれど、これだけ食べたら太ってしまうわ」
カノンノE「(パニールが困ってる!助けなきゃ!!)私が主人公君を呼ぶよ!」
主人公「え?私ならここにいるよ?」
カノンノG「あなたじゃなくて!でもできるの?」
カノンノE「いくよメル!」
メル「私?」
カノンノE「私の心、アンロック!」
カノンノE&メル「「キャラなり!アミュレットハート!!」」
コレット「ロイド!私達もセレスを呼んでキャラなりだよ!!」
ロイド「ダメだろ!!」
ディオ「なりきり士とは違うのか?」
リッちゃん「ちょ〜っと違うんだなぁ〜」
カノンノE「ネガティブハートにロックオン!」
主人公「ぇえっ!?私バツタマじゃないよ!」
カノンノE「オープンハァアアアト!!!」
主人公「キャーーー!!!」
ロクス「おぉ!主人公さんが浄化されていきますよ!」
主人公「・・・・・・ここは?」
Pカノンノ「主人公ちゃんが主人公君になった!」
カノンノG「選択肢が無いってことはレディアントマイソロジー2以降の主人公君ね!」
モルモ「初代以降の主人公は選択肢以外でも自分で喋ろうとするからね」
主人公「イアハートは俺の嫁」
カノンノG「・・・・・・で?何でイアハートにべったりなの?」
カノンノE「だから呼びたくなったのに・・・・・・」
主人公「イアハート可愛いよイアハート」
Pカノンノ「どういうこと?」
カノンノE「3になってから出撃回数っていうのが表示されるようになったでしょ?パスカとカノンノは何回か覚えてる?」
カノンノG「私は確か50回ぐらいだったような」
Pカノンノ「私3回・・・・・・」
カノンノE「私はね、200回なの・・・・・・。もう何ヶ月も部屋に戻ってない」
主人公「イアハートマジ天使」
パニール「ふふふ。2人とも仲が良くて私はとっても嬉しいわ」
ロックス「仲が良すぎるような気が・・・・・・」
カノンノE「兎に角!一度来たからには全部食べてもらうからね!!」
主人公「はい」
モルモ「テンプレ選択肢だね・・・・・・」
イバル「勝負だジュード!お前が俺に勝てたら巫子の座を譲ってやる!」
ジュード「うん、良いよ。そっちの方がやる気だせそうだしね」
イバル「後悔するなよ?自転車でもカードファイトでもアイドル対決でも勝負が付かないが、ここで貴様をコテンパンにしてやる!!」
ジュード「それはこっちのセリフだよ!」
イバル「という訳でミラ様!俺とリンクしてスピードアップです!!」
ミラ「こらイバル!貴様勝手に・・・・・・」
ジュード「エリーゼ!僕達もやるよ!」
エリーゼ「あ、はい!でも・・・・・・私もうお腹いっぱいです・・・・・・」
ミラ「すまないイバル。私もだ・・・・・・」
ティポ「2人ともなんか吐きそう!!」
アルヴィン「満腹感もリンクしてんじゃねぇか!!」
ミトス「あれれ〜、おっかしぃぞぉ〜?」
ジーニアス「ど、どうしたのミトス?」
ミトス「この唐揚げも、チキングリルも油が少ない気がしない?」
プレセア「確かにカロリー値が全て極端に抑えられています」
リーガル「まるでお年寄りに配慮したような食事だな」
ロイド「そうか分かったぜ!多分これはクラトスをいたわって作られた料理なんだ!」
クラトス「何故私なのだ?」
ロイド「だってクラトスって4000歳だろ?」
クラトス「それはそうだが・・・・・・」
コレット「それで、ミトスは腕時計で何をしているの?」
ミトス「黙って見てなよ」
デューク「はうっ!!」
ユーリ「どうしたデューク!?」
リタ「放っときなさいよ。どうせまた異次元と交信でもしてんでしょ?」
デューク「ふっ、その通り。ちょうど今第35次元異相よりお告げが来たところだ」
レイヴン「眠りながら喋ってるけど、大丈夫なの?ていうかお告げって何よ?」
デューク「決まっている。この料理を作った犯人の名前だ!」
ゴーシュ「寝言に決まってる」
リーガル「寝言ではない。あれが噂の眠りのデュークというやつだ」
クラース「推理ショーの始まりというわけか」
デューク「先程から一人だけ、食事をする人間のことを考えて妙なアレンジを加える料理人がいただろう」
パティ「そうじゃったかの?」
デューク「今回も恐らく同じ料理人であることは間違い無い。そう、4000歳のクラトスの胃のことを考慮し油を控えめにした犯人。それは・・・・・・」
パティ「そ、それは?」
デューク「次回に明かそう」
〜続く〜
takeshi「突然ですが!2014年冬アニメ!この原作者は良い意味で変態さんランキングー!!イエーイ!!」
ケナード「な、なんじゃこれは!?いつのまにこのようなパーティグッズを」
takeshi「シェルブリットをくぐり抜けてきた皆さんはお久しぶりです!更にここまで一気に読んでくださった方はお疲れ様です!ちょいと息抜きがてらアニメの話しでもしていってはいかがでしょうか?」
ケナード「アニメの話しじゃと?それより本編の話しをしたらどうじゃ?」
takeshi「それはちゃんと後でやるので!では早速参りましょう!まず第3位!」
ケナード「お、おぉ。ベスト3なのか。わしはてっきり10位まで説明するものかと思ったわい」
takeshi「そんなことしたらおまけを食い潰してしまいますよ。栄えあるまだ微妙に正気を保っている第3位、それは、「のうりん」です!」
ケナード「あれは健全な農業学園生活を描いていたはずじゃが?」
takeshi「まぁ多少(?)のパロはあるとしても、ついこの前まではストブラの方が上だったんですよ。しかし!お、男の子と、男の子が・・・あ、あれをやるところなんて見たくねぇ訳ですよ!しかも第二話ではパンツしか言ってないし」
ケナード「パンツが空を飛ぶよりもマシだとは思うがの」
takeshi「続いて第2位!俺のダークマターには常識は通用しねぇとか言い出しそうなオーラを放つアニメ。それがずばり「最近妹の様子がちょっとおかしいんだが」です!」
ケナード「これは納得じゃな。反論の余地もないわ」
takeshi「まさかの夜帯から深夜帯への時間移動ですからね。そりゃ10時に放送するほうがおかしいですよ」
ケナード「昨今のアニメは穢れておる」
takeshi「そして!栄えある第1位!!もはやどうしようもない、病院が来い、いや、病院逃げてと言われても仕方がない。既に手遅れな第1位なアニメは「桜trick」です!!」
ケナード「お主が週に3回は見てるやつじゃな」
takeshi「いや〜、男の子同士は最悪ですけど女の子同士は最高ですよ!いい時代になったものです!!」
ケナード「ちなみに百合アニメというのは昔からあったんじゃよ?」
takeshi「ちなみに、こいつ悪い意味で変態すぎる部門でダントツ1位を獲得したアニメがあるのでそれも発表させてもらうと、言わずもがな「マケン姫っ!通」です。ツーの通の字は痛の字でも良いくらいです」
ケナード「最近の若者は何でもかんでも当て字を使いおって。けしからん!!」
takeshi「まったくですね!」
ケナード「貴様もじゃ!!」
takeshi「さてさて、ケナードさんに叱られたところで本編の話に入るのですが、ようやく今回で過去編が終わりました」
ケナード「イーリスとジンはまだ付き合う前じゃったな」
takeshi「まぁ2人の関係はサイドストーリーとしてあるのですが、別に敢えて取り上げる必要性も感じられないので文に起こすことはないと思います。おそらくそんな要望は無いと思いますが、万が一要望があれば書きます」
ケナード「ホッホッホゥ!ロクに感想ももらえんやつがよく言うわ」
takeshi「ここは人口が少ないので仕方無いですよ。テイルズ系を執筆されてる方も少ないですし、読んでみたくてもやったことのないシリーズだから一歩を踏み出せずになよなよしている今日この頃です」
ケナード「じゃが最近ヴェスペリアの方へは読みに行っているではないか」
takeshi「あー!それ内緒の話です!!かなり続きを楽しみにしてるとか、恥ずかしゅうて恥ずかしゅうて」
ケナード「なぜにエセ京都弁なのじゃ?」
takeshi「京都といえば「いなりこんこん恋いろは」良いですね!今期の中であれが1番癒されるので1番好きです!!ていうかキツネ可愛い!!そして主人公可愛い!!ニッコニッコニ〜♪って言ってもらいたい!!」
ケナード「結局アニメの話に戻っているえはないか。本編の話はどうした?」
takeshi「おっと!もうこんなに字数を使ってしまった!次回はチャリティさんが帰ってくるのでケナードさんとはここでお別れです。3回だけでしたがどうもありがとうございました!」
ケナード「何じゃ、わしちっとも喋っとらんぞ?わし専用のコーナーとか用意しとらんのか?」
takeshi「ケナードさんの止まり木百選とかやっちゃうと本当におまけを食い潰してしまうので、今回はお引き取りください。お体に気をつけるんですよ?」
ケナード「バカもん。わしの体調は主のさじ加減じゃろうが。くれぐれも忘れんようにな」
takeshi「イエッサー。ではまた〜」
―――おまけ―――
レイア「マスター、そろそろ限界です」
キール「限界って、まだ1割しか減ってないじゃないか!」
レイア「もともとお腹いっぱいだったので。これ以上食べると暴走します」
キール「そ、それは困る・・・・・・」
ミルハウスト「ふっ、哀れだな蛆虫が」
キール「何!?」
ミルハウスト「では問おう。目の前に女子更衣室があります。どうしますか?」
キール「ふっ、そんなもの決まっているだろう。お前はヴァカか」
ミルハウスト「では答えを聞こうか」
キール「覗きます!!」
メルディ「キール最低な!!」
ミント「不潔です・・・・・・!!」
リアラ「女の敵!!」
シェリア「死刑よ死刑!!」
リッド「イケメンボイスのキールがタコ殴りにされるとかすげぇな!!」
ヴァーツラフ「なぁ・・・・・・人は死んだらどこへ行くんだ?」
キール「テキ屋のおっちゃん!?」
リッド「ったく、こんなに残して勿体ねぇなぁ。俺が全部食ってやるよ」
ファラ「リッドまだ食べられるの!?」
リッド「美食会の胃袋は宇宙だからな。・・・・・・と、ごちそうさん!」
キール「それじゃあ今までの僕の苦労は・・・・・・」
ディオ「それで?答えは?」
チャット「ただ焼くことしか工程のないチキンのグリルとウィンナーのみしか上手に料理できない料理人は限られているんです」
ティトレイ「なんか推理しはじめたぞ?」
キール「つまり、これを作ったのはアーチェだ」
ロンドリーネ「さぁ、合ってますかーっ!?」
ディオ「そこだけはやんのかよ!?」
アーチェ「なんかムカつくけど正解〜」
ファラ「やった!」
アーチェ「ハンバーグ焼いてると何でか割れちゃうのよね〜」
メル「じゃあ勝利の一言をどうぞ!」
リッド「何が綺羅星だバカバカしい」
カイル「お前が言うな!!」
カロル「これで正解できるのは後2テーブルだね」
ガイ「ん?もうパフェは食わなくて良いのか?」
カロル「まぁね。ロディもさっきから悩ましいとしか言わなくちゃったっし」
Pカノンノ「わ、私もうお腹いっぱい・・・・・・」
カノンノG「魔法少女の力で何とかしなさいよ!!」
Pカノンノ「・・・・・・魔法少女?何だっけそれ?」
モルモ「あぁ、完全に素に戻っちゃってるよ・・・・・・」
パニール「大変美味しいのだけれど、これだけ食べたら太ってしまうわ」
カノンノE「(パニールが困ってる!助けなきゃ!!)私が主人公君を呼ぶよ!」
主人公「え?私ならここにいるよ?」
カノンノG「あなたじゃなくて!でもできるの?」
カノンノE「いくよメル!」
メル「私?」
カノンノE「私の心、アンロック!」
カノンノE&メル「「キャラなり!アミュレットハート!!」」
コレット「ロイド!私達もセレスを呼んでキャラなりだよ!!」
ロイド「ダメだろ!!」
ディオ「なりきり士とは違うのか?」
リッちゃん「ちょ〜っと違うんだなぁ〜」
カノンノE「ネガティブハートにロックオン!」
主人公「ぇえっ!?私バツタマじゃないよ!」
カノンノE「オープンハァアアアト!!!」
主人公「キャーーー!!!」
ロクス「おぉ!主人公さんが浄化されていきますよ!」
主人公「・・・・・・ここは?」
Pカノンノ「主人公ちゃんが主人公君になった!」
カノンノG「選択肢が無いってことはレディアントマイソロジー2以降の主人公君ね!」
モルモ「初代以降の主人公は選択肢以外でも自分で喋ろうとするからね」
主人公「イアハートは俺の嫁」
カノンノG「・・・・・・で?何でイアハートにべったりなの?」
カノンノE「だから呼びたくなったのに・・・・・・」
主人公「イアハート可愛いよイアハート」
Pカノンノ「どういうこと?」
カノンノE「3になってから出撃回数っていうのが表示されるようになったでしょ?パスカとカノンノは何回か覚えてる?」
カノンノG「私は確か50回ぐらいだったような」
Pカノンノ「私3回・・・・・・」
カノンノE「私はね、200回なの・・・・・・。もう何ヶ月も部屋に戻ってない」
主人公「イアハートマジ天使」
パニール「ふふふ。2人とも仲が良くて私はとっても嬉しいわ」
ロックス「仲が良すぎるような気が・・・・・・」
カノンノE「兎に角!一度来たからには全部食べてもらうからね!!」
主人公「はい」
モルモ「テンプレ選択肢だね・・・・・・」
イバル「勝負だジュード!お前が俺に勝てたら巫子の座を譲ってやる!」
ジュード「うん、良いよ。そっちの方がやる気だせそうだしね」
イバル「後悔するなよ?自転車でもカードファイトでもアイドル対決でも勝負が付かないが、ここで貴様をコテンパンにしてやる!!」
ジュード「それはこっちのセリフだよ!」
イバル「という訳でミラ様!俺とリンクしてスピードアップです!!」
ミラ「こらイバル!貴様勝手に・・・・・・」
ジュード「エリーゼ!僕達もやるよ!」
エリーゼ「あ、はい!でも・・・・・・私もうお腹いっぱいです・・・・・・」
ミラ「すまないイバル。私もだ・・・・・・」
ティポ「2人ともなんか吐きそう!!」
アルヴィン「満腹感もリンクしてんじゃねぇか!!」
ミトス「あれれ〜、おっかしぃぞぉ〜?」
ジーニアス「ど、どうしたのミトス?」
ミトス「この唐揚げも、チキングリルも油が少ない気がしない?」
プレセア「確かにカロリー値が全て極端に抑えられています」
リーガル「まるでお年寄りに配慮したような食事だな」
ロイド「そうか分かったぜ!多分これはクラトスをいたわって作られた料理なんだ!」
クラトス「何故私なのだ?」
ロイド「だってクラトスって4000歳だろ?」
クラトス「それはそうだが・・・・・・」
コレット「それで、ミトスは腕時計で何をしているの?」
ミトス「黙って見てなよ」
デューク「はうっ!!」
ユーリ「どうしたデューク!?」
リタ「放っときなさいよ。どうせまた異次元と交信でもしてんでしょ?」
デューク「ふっ、その通り。ちょうど今第35次元異相よりお告げが来たところだ」
レイヴン「眠りながら喋ってるけど、大丈夫なの?ていうかお告げって何よ?」
デューク「決まっている。この料理を作った犯人の名前だ!」
ゴーシュ「寝言に決まってる」
リーガル「寝言ではない。あれが噂の眠りのデュークというやつだ」
クラース「推理ショーの始まりというわけか」
デューク「先程から一人だけ、食事をする人間のことを考えて妙なアレンジを加える料理人がいただろう」
パティ「そうじゃったかの?」
デューク「今回も恐らく同じ料理人であることは間違い無い。そう、4000歳のクラトスの胃のことを考慮し油を控えめにした犯人。それは・・・・・・」
パティ「そ、それは?」
デューク「次回に明かそう」
〜続く〜