第37話『イライラとモヤモヤ』
「ねぇ、ジークは?」
フィオナはカインに訊ねると、期待通り答えはすぐに返ってきた。
「ティトレイと買い出しに行ったよ?」
「買い出し?・・・・・・どこに?」
フィオナの脳内に?マークが浮かぶ。
ここは宿屋のロビーだが、食材もアイテムも全てここで売っている。
買い出しと言っても何処へ何を買いにいくというのだろうか。
「僕も同じこと聞いたんだけど、ここら辺のバイラスから取れる素材も集めにいくんだって」
「それって!!」
フィオナは宿屋を飛び出して行った。
(それってつまり特訓ってことじゃない!!)
フィオナは昨晩、結局二人の特訓はどうするのか答えをハッキリ聞いてない。
それを聞くためにジークを探していたのだが、自分を差し置いて特訓に行ったことにどうも苛立ちを覚えていた。
(でも本当に素材集めのためだけなのかしら・・・・・・)
そう思うとフィオナの足は止まりそうになる。
(本当に素材集めだけなら手伝えば良いのよね!)
自己完結させ、少し遠くに見える大きな塔をとりあえず目指すことにする。
そしてその塔の真下ではジークが口を開けて見上げていた。
「うっし!扉は空いてるみたいだな!」
ティトレイは中を確認するなり入るように手で招いた。
「ここが神殿なのか?」
「クインシェルでケナードさんが聖獣の話をしてただろ?ここは聖獣の1人、フェニアがいたところなんだぜ?」
「なるほどな・・・・・・」
以前にピピスタを通った際、ナッツに化けていたヤコに巨大な鳥が住む聖殿があると聞いたが、ここのことだったのかとジークは何か感慨深い気持ちになった。
これが恐らく遺跡巡りをする旅行者の気持ちなのだろう。
「フェニアの像とか無いのか?」
「像はさすがにねぇな〜。あ、でも紋章みたいのなら最上階にあるぜ?」
「ゴールは最上階か。修行っぽくて良いんじゃねぇの?」
ジークが気合を入れるようにリストを締め直すと、ティトレイもにかっと笑った。
「この先の部屋は仕掛けがあるんだ。それを解除してくるからジークは待ってな」
どうやらその部屋だけはバイラスも出ないらしく、ティトレイは1人走って行ってしまった。
「やっ」
待っている間どうしようかと思ったが、不意に九本の尻尾を揺らすヤコがジークの隣に出現した。
「・・・・・・ホント、唐突に現れるよな」
「じゃあ今度は耳元で囁いてから具現化しようか?」
「それは遠慮する」
「そう。それより、さっき私のこと考えてたでしょ?」
ヤコは頭だけを残してお辞儀をするように状態を曲げ、悪戯っ子のような笑みを見せる。
「・・・・・・ヤコって本当は相手の心を読むフォルスなんじゃねぇの?」
「あら?当たっちゃった?」
ヤコは姿勢を戻すと口元に指をあて、クスリと笑った。
「ちょっと嬉しいかも」
ジークは決まりが悪いように舌打ちをして目を逸らした。
「つうか、こんな堂々と姿見せて良いのかよ?影の中からナイラが監視してたらどうすんだ?」
「それは多分大丈夫かな。今は」
ヤコはジークの影に視線を落とした後、またすぐジークの目を見つめた。
「それより今は君。どうしても今、君と話さないといけないの」
「・・・・・・どういうことだ?」
ジークが眉をひそめて訊ねると、ヤコは一度自分たちの右手にある入口の扉を見た。
左手の通路の先にはティトレイが向かった仕掛けのある空間がある。
ヤコは再び、ジークに視線を戻すと憂うように手を頬にあてた。
「今の状況のほうが私にとっては嬉しいけど、それだとユリスが滅ぼす前に世界が滅んじゃうから」
よく分からないがヤコが呆れていることだけは分かり、それだけにジークは腹が立った。
しかしヤコがおもむろに腕を伸ばし、ジークの手をそっと握ると胸の鼓動が高まるのを感じた。
「だから、今は君が1番やりたいことを、してあげたい人のためにしてあげて。自分の気持ちに嘘をつくのも、誤魔化すのもダメ。私のことはジークの心の整理が付いてからで良いから」
ヤコは少し残念そうに微笑む。
すると紅塗りの赤いクマが際立って綺麗に見える。
「ヤコ・・・・・・」
なんだか、胸の中の霧が晴れたような気分だった。
一方、フィオナは塔の前で誰かさんと同じように口を開けて見上げていた。
(高・・・・・・。ようやくカイトから開放されったってのに、ここに居なかったらどうしてくれようかしら?)
確かにカイトとの久しぶりの会話はとても楽しかった。
しかし流石に1日中ともなるとフィオナも疲れてしまう。
ちょっと水を飲んでくると言って抜けてきたものの、何故私がそんな嘘をつかなければならないのか。
そもそも昼間もジークがパーティを離れ、ルルとジンが手伝いに行くのをチラっとだけだが見ていた。
何故私に手伝うよう言ってこないのか。
フィオナのイライラボルテージは勢いよくコップに注いだ炭酸飲料の如く溢れそうになっていた。
「え?」
扉をくぐろうとした刹那、フィオナはヒトの気配を察知し、咄嗟に扉の影に隠れた。
なぜ隠れようと思ったのか自分でも分からない。
ただフィオナはそっと扉の影から首を伸ばし、通路を覗く。
すると、通路の中央に探しビトのジークがいた。
しかし1人ではない。
何やら軽快に話をしているようだが声の質からしてティトレイではないようだ。
(ほほぅ、ティトレイと買い出しに行って、どうしたら女の子と2人きりになるのかしら・・・・・・!?)
ジークは人見知りなため初対面の相手とはなかなかコミュニケーションがとれない。
マティアスとは早々に話せるようになったが、それでも半日程の時間は要した。
にもかかわらず今のジークはフィオナの知らない女性と随分親しげに話している。
しらずしらずのうちに扉の淵を握る手に力が入り、鉄製の扉がミシミシと音を立て始める。
「フィオナー!!」
と、突然距離はあるがフィオナの後ろから呼びかけられたフィオナはビクッと肩を震わせてから振り返ると、カイトがこちらに走ってきていた。
フィオナはダッシュでカイトと合流するなり、大声を出さないように人差し指を口にあてながら必死に静かにするように促した。
「ど、どうしたのさフィオナ?」
音量を下げて質問するカイトにフィオナは胸を撫で下ろす、
しかし今度は言い訳を考えなければならず、再びあたふたし始めた。
「えっと、大声を出してバイラスに囲まれたら困るでしょ?だから・・・・・・」
「あぁ、それもそうだね。ごめん」
素直に信じてもらえたことにフィオナは安心したが逆にその素直さがフィオナに罪悪感も与えた。
「ていうか、こんな所までどうしたのよ?」
「それはこっちのセリフだよ!フィオナが街の外に行ったってカインから聞いたから心配して探しに来たんじゃないか!」
「もう・・・・・・そんなの私よりカイトのほうが危ないじゃない。でも、心配してくれてありがとう」
カイトが照れて何か言っている隙にフィオナは後ろの塔を見た。
すると、何故か胸の中がモヤモヤし苛立ちが増してきた。
「ふんっ、さっさと帰るわよ?」
「・・・・・・え?あ、うん」
カイトが呆気にとられている中、フィオナはずんずんピピスタへ歩いて行き、フィオナが動いたことでカイトの視界からでも塔の入口が見えるようになる。
少し目を凝らしてみるとジークとティトレイが出てきたところだった。
「・・・・・・ジーク?」
「カイト?帰るんでしょ?」
何故か不機嫌そうなフィオナに呼ばれ、カイトはフィオナを追っていった。
「仕掛けを解除するのにマオの火のフォルスが必要なこと、すっかり忘れてたぜぇ〜」
「解除してきてやるとか頼もしいこと言っておいてそれかよ・・・・・・」
ティトレイが大きな口を開けて笑う傍らでジークは呆れたように肩を落とす。
しかしジークの耳がピクっと動くと苦笑いしていたジークの表情が真剣な物となり、腕をティトレイの前に伸ばして止まるよう促した。
「敵さんの登場か?」
ティトレイはグローブを付け、ボウガンに矢をセットする。
「どうやら囲まれているみたいだぜ?」
前方から蹄の音を響かせながら赤い馬に角の生えたバイラスがゆっくりと近付いてくる。
そして右側からはカンガルーにボクサーのグローブをはめたバイラスが。
反対の左側から枯れ木の根と枝が手足のようなバイラスが詠唱に入る。
ジークもリストを締める。
その直後、背後より黄色い髪だけでボディが丸見えの操り人形のようなバイラスがダイブするようにティトレイとジークに飛びかかった。
「サンドイッチかよ!?」
二人は前方に転がりながら操り人形のようなバイラスの飛び掛りを回避し、ティトレイは転がりながらボウガンを左に撃ち、枯れ木のバイラスに撃つことにより詠唱を止める。
逆に右側のカンガルーのようなバイラスは長い腕を使い右ストレートを打ってくる。
それをジークは拳で弾き、跳躍する。
「飛燕連脚!!」
ジークは跳んだ勢いのままバイラスを蹴ろうとするが、バイラスはストレート攻撃直後バックステップしてしまい、空振ってしまう。
そこへ赤い馬のバイラスが角を光らせ突進してくる。
それをティトレイは真正面から受け止めた。
しかしジークがまだ着地していない間にもカンガルーは再び右ストレートを打ってくる。
回避のできないジークは腕をクロスさせガードするが空中では衝撃を抑えられず後ろに飛ばされてしまう。
それでも何とか着地するが今度は左ストレートが飛んでくる。
カンガルーとは距離があるが腕が長いせいで射程範囲内であり、ジークは再びガードする。
(ちっ)
特訓のおかげでジークも以前より大分強くなっていたが、黒い霧の影響でバイラスも遥かに凶暴化していた。
バイラスはとどめといわんばかりにアッパーを繰り出しながら勢いに任せてジャンプした。
ジークの腕にかなりの衝撃がはしったが、今のがカンガルーのとっておきだったのだろう。
大技を繰り出したことでカンガルーはジャンプしたまま無防備状態になっている。
「ここだ!!」
ジークは跳躍すると空中で前転するかのように回転し、カカトでカンガルーの頭を蹴り飛ばし地面に落下させた。
そしてジークも着地するとすかさず掌に闘気を込める。
「掌底破!!」
闘気をカンガルーに叩き込むとバイラスは断末魔を上げながら消滅した。
一方赤い馬の角を両手で掴むことにより力比べをしていたティトレイだったが、馬の顎に膝で蹴り上げるとその衝撃にノックバックした。
「轟裂破!」
ティトレイが勢い良く両手を突き出すと馬のバイラスは何度も地面にバウンドしながら吹き飛び、消滅する。
「樹砲閃!」
すかさずティトレイは地面に向かってボウガンを放つと、弾丸は地面をバウンドし枯れ木のバイラスを貫く。
再び詠唱を狙っていたバイラスだったが先程のティトレイの一撃も重なり、無念のうちに消滅する。
「ジーク!」
残りの1体は任せたと言わんばかりにティトレイが吠えるとジークはナイフを持ちながら体だけ回転している操り人形のようなバイラスに向かっていった。
ナイフを持って回転しているため隙がないように見えるが、顔だけはターゲットを確認するため回転していない。
そこを狙うためジークは跳躍して足を振る。
しかし関節の動きが自由な人形は突如足の関節を外し、マトリックスのようにブリッジしながらジークの攻撃を回避した。
しかし回転しながらブリッジしたため、ナイフがノコギリのように地面に突き刺さり、仰向けのまま身動きがとれなくなった。
「岩砕滅殺陣!!」
拳を固く握ったジークはその拳をバイラスに叩き込み、バイラスと共に地面を叩き割った。
「おっしゃあ!」
全滅させたティトレイとジークはハイタッチした。
「良かったなぁジーク。神殿を登らなくても神殿のバイラスと戦えてよォ」
「今のはここら辺のバイラスじゃないのか?」
「人形みたいのと、馬みたいなバイラスがいたろ?あいつらは神殿のバイラスなんだぜ?扉が開きっぱなしなもんだから出てきちまったのかもな!」
ティトレイは相変わらず大きな口を開けて笑うが、実はそれって大問題なのではないかと密かに疑問を抱くジークだった。
〜続く〜
フィオナはカインに訊ねると、期待通り答えはすぐに返ってきた。
「ティトレイと買い出しに行ったよ?」
「買い出し?・・・・・・どこに?」
フィオナの脳内に?マークが浮かぶ。
ここは宿屋のロビーだが、食材もアイテムも全てここで売っている。
買い出しと言っても何処へ何を買いにいくというのだろうか。
「僕も同じこと聞いたんだけど、ここら辺のバイラスから取れる素材も集めにいくんだって」
「それって!!」
フィオナは宿屋を飛び出して行った。
(それってつまり特訓ってことじゃない!!)
フィオナは昨晩、結局二人の特訓はどうするのか答えをハッキリ聞いてない。
それを聞くためにジークを探していたのだが、自分を差し置いて特訓に行ったことにどうも苛立ちを覚えていた。
(でも本当に素材集めのためだけなのかしら・・・・・・)
そう思うとフィオナの足は止まりそうになる。
(本当に素材集めだけなら手伝えば良いのよね!)
自己完結させ、少し遠くに見える大きな塔をとりあえず目指すことにする。
そしてその塔の真下ではジークが口を開けて見上げていた。
「うっし!扉は空いてるみたいだな!」
ティトレイは中を確認するなり入るように手で招いた。
「ここが神殿なのか?」
「クインシェルでケナードさんが聖獣の話をしてただろ?ここは聖獣の1人、フェニアがいたところなんだぜ?」
「なるほどな・・・・・・」
以前にピピスタを通った際、ナッツに化けていたヤコに巨大な鳥が住む聖殿があると聞いたが、ここのことだったのかとジークは何か感慨深い気持ちになった。
これが恐らく遺跡巡りをする旅行者の気持ちなのだろう。
「フェニアの像とか無いのか?」
「像はさすがにねぇな〜。あ、でも紋章みたいのなら最上階にあるぜ?」
「ゴールは最上階か。修行っぽくて良いんじゃねぇの?」
ジークが気合を入れるようにリストを締め直すと、ティトレイもにかっと笑った。
「この先の部屋は仕掛けがあるんだ。それを解除してくるからジークは待ってな」
どうやらその部屋だけはバイラスも出ないらしく、ティトレイは1人走って行ってしまった。
「やっ」
待っている間どうしようかと思ったが、不意に九本の尻尾を揺らすヤコがジークの隣に出現した。
「・・・・・・ホント、唐突に現れるよな」
「じゃあ今度は耳元で囁いてから具現化しようか?」
「それは遠慮する」
「そう。それより、さっき私のこと考えてたでしょ?」
ヤコは頭だけを残してお辞儀をするように状態を曲げ、悪戯っ子のような笑みを見せる。
「・・・・・・ヤコって本当は相手の心を読むフォルスなんじゃねぇの?」
「あら?当たっちゃった?」
ヤコは姿勢を戻すと口元に指をあて、クスリと笑った。
「ちょっと嬉しいかも」
ジークは決まりが悪いように舌打ちをして目を逸らした。
「つうか、こんな堂々と姿見せて良いのかよ?影の中からナイラが監視してたらどうすんだ?」
「それは多分大丈夫かな。今は」
ヤコはジークの影に視線を落とした後、またすぐジークの目を見つめた。
「それより今は君。どうしても今、君と話さないといけないの」
「・・・・・・どういうことだ?」
ジークが眉をひそめて訊ねると、ヤコは一度自分たちの右手にある入口の扉を見た。
左手の通路の先にはティトレイが向かった仕掛けのある空間がある。
ヤコは再び、ジークに視線を戻すと憂うように手を頬にあてた。
「今の状況のほうが私にとっては嬉しいけど、それだとユリスが滅ぼす前に世界が滅んじゃうから」
よく分からないがヤコが呆れていることだけは分かり、それだけにジークは腹が立った。
しかしヤコがおもむろに腕を伸ばし、ジークの手をそっと握ると胸の鼓動が高まるのを感じた。
「だから、今は君が1番やりたいことを、してあげたい人のためにしてあげて。自分の気持ちに嘘をつくのも、誤魔化すのもダメ。私のことはジークの心の整理が付いてからで良いから」
ヤコは少し残念そうに微笑む。
すると紅塗りの赤いクマが際立って綺麗に見える。
「ヤコ・・・・・・」
なんだか、胸の中の霧が晴れたような気分だった。
一方、フィオナは塔の前で誰かさんと同じように口を開けて見上げていた。
(高・・・・・・。ようやくカイトから開放されったってのに、ここに居なかったらどうしてくれようかしら?)
確かにカイトとの久しぶりの会話はとても楽しかった。
しかし流石に1日中ともなるとフィオナも疲れてしまう。
ちょっと水を飲んでくると言って抜けてきたものの、何故私がそんな嘘をつかなければならないのか。
そもそも昼間もジークがパーティを離れ、ルルとジンが手伝いに行くのをチラっとだけだが見ていた。
何故私に手伝うよう言ってこないのか。
フィオナのイライラボルテージは勢いよくコップに注いだ炭酸飲料の如く溢れそうになっていた。
「え?」
扉をくぐろうとした刹那、フィオナはヒトの気配を察知し、咄嗟に扉の影に隠れた。
なぜ隠れようと思ったのか自分でも分からない。
ただフィオナはそっと扉の影から首を伸ばし、通路を覗く。
すると、通路の中央に探しビトのジークがいた。
しかし1人ではない。
何やら軽快に話をしているようだが声の質からしてティトレイではないようだ。
(ほほぅ、ティトレイと買い出しに行って、どうしたら女の子と2人きりになるのかしら・・・・・・!?)
ジークは人見知りなため初対面の相手とはなかなかコミュニケーションがとれない。
マティアスとは早々に話せるようになったが、それでも半日程の時間は要した。
にもかかわらず今のジークはフィオナの知らない女性と随分親しげに話している。
しらずしらずのうちに扉の淵を握る手に力が入り、鉄製の扉がミシミシと音を立て始める。
「フィオナー!!」
と、突然距離はあるがフィオナの後ろから呼びかけられたフィオナはビクッと肩を震わせてから振り返ると、カイトがこちらに走ってきていた。
フィオナはダッシュでカイトと合流するなり、大声を出さないように人差し指を口にあてながら必死に静かにするように促した。
「ど、どうしたのさフィオナ?」
音量を下げて質問するカイトにフィオナは胸を撫で下ろす、
しかし今度は言い訳を考えなければならず、再びあたふたし始めた。
「えっと、大声を出してバイラスに囲まれたら困るでしょ?だから・・・・・・」
「あぁ、それもそうだね。ごめん」
素直に信じてもらえたことにフィオナは安心したが逆にその素直さがフィオナに罪悪感も与えた。
「ていうか、こんな所までどうしたのよ?」
「それはこっちのセリフだよ!フィオナが街の外に行ったってカインから聞いたから心配して探しに来たんじゃないか!」
「もう・・・・・・そんなの私よりカイトのほうが危ないじゃない。でも、心配してくれてありがとう」
カイトが照れて何か言っている隙にフィオナは後ろの塔を見た。
すると、何故か胸の中がモヤモヤし苛立ちが増してきた。
「ふんっ、さっさと帰るわよ?」
「・・・・・・え?あ、うん」
カイトが呆気にとられている中、フィオナはずんずんピピスタへ歩いて行き、フィオナが動いたことでカイトの視界からでも塔の入口が見えるようになる。
少し目を凝らしてみるとジークとティトレイが出てきたところだった。
「・・・・・・ジーク?」
「カイト?帰るんでしょ?」
何故か不機嫌そうなフィオナに呼ばれ、カイトはフィオナを追っていった。
「仕掛けを解除するのにマオの火のフォルスが必要なこと、すっかり忘れてたぜぇ〜」
「解除してきてやるとか頼もしいこと言っておいてそれかよ・・・・・・」
ティトレイが大きな口を開けて笑う傍らでジークは呆れたように肩を落とす。
しかしジークの耳がピクっと動くと苦笑いしていたジークの表情が真剣な物となり、腕をティトレイの前に伸ばして止まるよう促した。
「敵さんの登場か?」
ティトレイはグローブを付け、ボウガンに矢をセットする。
「どうやら囲まれているみたいだぜ?」
前方から蹄の音を響かせながら赤い馬に角の生えたバイラスがゆっくりと近付いてくる。
そして右側からはカンガルーにボクサーのグローブをはめたバイラスが。
反対の左側から枯れ木の根と枝が手足のようなバイラスが詠唱に入る。
ジークもリストを締める。
その直後、背後より黄色い髪だけでボディが丸見えの操り人形のようなバイラスがダイブするようにティトレイとジークに飛びかかった。
「サンドイッチかよ!?」
二人は前方に転がりながら操り人形のようなバイラスの飛び掛りを回避し、ティトレイは転がりながらボウガンを左に撃ち、枯れ木のバイラスに撃つことにより詠唱を止める。
逆に右側のカンガルーのようなバイラスは長い腕を使い右ストレートを打ってくる。
それをジークは拳で弾き、跳躍する。
「飛燕連脚!!」
ジークは跳んだ勢いのままバイラスを蹴ろうとするが、バイラスはストレート攻撃直後バックステップしてしまい、空振ってしまう。
そこへ赤い馬のバイラスが角を光らせ突進してくる。
それをティトレイは真正面から受け止めた。
しかしジークがまだ着地していない間にもカンガルーは再び右ストレートを打ってくる。
回避のできないジークは腕をクロスさせガードするが空中では衝撃を抑えられず後ろに飛ばされてしまう。
それでも何とか着地するが今度は左ストレートが飛んでくる。
カンガルーとは距離があるが腕が長いせいで射程範囲内であり、ジークは再びガードする。
(ちっ)
特訓のおかげでジークも以前より大分強くなっていたが、黒い霧の影響でバイラスも遥かに凶暴化していた。
バイラスはとどめといわんばかりにアッパーを繰り出しながら勢いに任せてジャンプした。
ジークの腕にかなりの衝撃がはしったが、今のがカンガルーのとっておきだったのだろう。
大技を繰り出したことでカンガルーはジャンプしたまま無防備状態になっている。
「ここだ!!」
ジークは跳躍すると空中で前転するかのように回転し、カカトでカンガルーの頭を蹴り飛ばし地面に落下させた。
そしてジークも着地するとすかさず掌に闘気を込める。
「掌底破!!」
闘気をカンガルーに叩き込むとバイラスは断末魔を上げながら消滅した。
一方赤い馬の角を両手で掴むことにより力比べをしていたティトレイだったが、馬の顎に膝で蹴り上げるとその衝撃にノックバックした。
「轟裂破!」
ティトレイが勢い良く両手を突き出すと馬のバイラスは何度も地面にバウンドしながら吹き飛び、消滅する。
「樹砲閃!」
すかさずティトレイは地面に向かってボウガンを放つと、弾丸は地面をバウンドし枯れ木のバイラスを貫く。
再び詠唱を狙っていたバイラスだったが先程のティトレイの一撃も重なり、無念のうちに消滅する。
「ジーク!」
残りの1体は任せたと言わんばかりにティトレイが吠えるとジークはナイフを持ちながら体だけ回転している操り人形のようなバイラスに向かっていった。
ナイフを持って回転しているため隙がないように見えるが、顔だけはターゲットを確認するため回転していない。
そこを狙うためジークは跳躍して足を振る。
しかし関節の動きが自由な人形は突如足の関節を外し、マトリックスのようにブリッジしながらジークの攻撃を回避した。
しかし回転しながらブリッジしたため、ナイフがノコギリのように地面に突き刺さり、仰向けのまま身動きがとれなくなった。
「岩砕滅殺陣!!」
拳を固く握ったジークはその拳をバイラスに叩き込み、バイラスと共に地面を叩き割った。
「おっしゃあ!」
全滅させたティトレイとジークはハイタッチした。
「良かったなぁジーク。神殿を登らなくても神殿のバイラスと戦えてよォ」
「今のはここら辺のバイラスじゃないのか?」
「人形みたいのと、馬みたいなバイラスがいたろ?あいつらは神殿のバイラスなんだぜ?扉が開きっぱなしなもんだから出てきちまったのかもな!」
ティトレイは相変わらず大きな口を開けて笑うが、実はそれって大問題なのではないかと密かに疑問を抱くジークだった。
〜続く〜
■作者メッセージ
―――オマケ―――
ロンドリーネ「コメント欄にオマケだけって随分久し振りね・・・・・・」
ディオ「一話の更新分にどんだけ詰め込んでんだって話だよな」
エトス「ディオも大分突っ込めるようになったよね」
ヴェイグ「屋上に行こうぜ・・・・・・久しぶりに切れちまったよ・・・・・・」
アニー「ヴェイグさん急にどうしたんですか!?」
セネル「上等だ!」
ジェイ「いや屋上ってどこですか!?」
ヴェイグ「いくぞセネル!!」
セネル「こい!!」
ヴェイグ「クゥレェアァァアアアアアアアアアアア!!!!!」
セネル「ステラァァアアアアアアアアア!!!!!」
ジュディス「あら、大声大会なの?私も混ぜてもらおうかしら」
カロル「ジュディスがやるならボクもやるよ!!」
ユーリ「大恥大会の間違えだろ?」
リタ「ぜっったいに参加するんじゃないわよ!!」
ヴェイグ「ピィィィチパアアアアアアアイ!!!!!」
セネル「シャァァリィイイイイイイイイイ!!!!!」
カイル「リアラァァアアアアアアア!!!!!!」
リアラ「カイル!?」
ロイド「コレットォォオオオオオオオ!!!!!」
ゼロス「なんかもう好きな人叫ぶだけになってね?」
ミトス「ロイドってコレットの名前叫んだことあったっけ?」
ジーニアス「コレットが5聖刃に連れていかれた時に叫んでたよ」
ジュード「ミ、ミラ〜・・・・・・」
レイア「声ちっさ!!恥ずかしいなら言わなきゃ良いのに」
主人公「イア・・・・・・」
カノンノP&G「「言わせねぇよ!?」」
ルーク「だあ!どいつもこいつもうるせえっての!!」
アニス「で?今のルークはどっちの名前を叫ぶの?」
ルーク「は?」
ジェイド「そうですね。今のルークはアッシュとルークが混ざった状態ですから、どちらの名前を叫ぶかによって、どちらが吸収されたのかがハッキリしますねぇ」
ティア「大佐!そういうのはどうかと・・・・・・」
イオン「そうですよジェイド。どちらであろうと、ルークはルークではありませんか」
ルーク「イオォォオオオオオン!!!!!!」
アニス「はうあ!まさかのイオン様!?」
ナタリア「それはいけませんわルーク!メシウマでしてよ!!」
ルーク「ナタリア!どこで覚えたそんな言葉!?」
ジェイド「まっ、どちらが吸収されたのかはググれば良い話ですがね。それよりナタリア。調理は良いのですか?」
ナタリア「もう作り終わりました。ですからその報告にきましたの!」
エトス「じゃあ早くソう言いなよ・・・・・・」
ロンドリーネ「はいじゃあ実食!!」
キュッポ「ジェイ〜、偵察完了だキュ」
ジェイ「ご苦労様、キュッポ」
クロエ「キュッポに偵察させてたのか?」
マルタ「あー!!ペットを連れ込んでるぅ!!」
ジェイ「今、キュッポのことをペットと言いましたか?」
マルタ「え?そのハムスター、ペットじゃないの?」
キュッポ「キュッポはハムスターじゃないキュ!!」
ノーマ「ホタテだよ」
キュッポ「ホタテでもないキュ!!」
ゴーシュ「ラッコが喋ってる!?あ・・・・・・」
レイヴン「ちょ、ちょっと、急に呆けてどしたの?」
ゴーシュ「いけません・・・・・・。実にいけませんわ・・・・・・」
デューク「急に口調が・・・・・・多重人格者か!むっ、何をする!?」
リタ「ちょっと!急に着せ替え始めたわよ!!」
ジェイ「あれは解離性同一障害ですね」
クロエ「あと三人ほど人格が隠れていそうだな」
ユーリ「あんたら何か知ってんのか!知ってんなら何とかしてくれ!!」
ゴーシュ「コレクト!実にコレクト!!」
エステル「ぁあっ!デュークがフリフリのゴスロリ姿に!!」
ティポ「エリーゼとお揃いだ〜♪」
アルヴィン「そこはかとなく似てるんじゃね?」
エリーゼ「全然似てません!!!」
ジェイ「さぁて、どうしましょうか。敵に塩を送るのも良いですが見返りが欲しいですね〜」
ユーリ「てんめぇ・・・!!」
ゴーシュ「次は黒髪の貴方ですの!!」
ユーリ「や、やめ・・・・・・」
クロエ「もう一度ショックを与えれば元に戻るぞ?」
ジェイ「クロエさん何言っちゃってるんですか!!」
ユーリ「リタ!ジュディ!」
リタ「カロルの女装なら準備できてるわよ!!」
カロル「い、いつのまに!?」
ゴーシュ「あら可愛い子♪」
ユーリ「よし!スカートをめくれぇ!!」
ジュディス「ごめんなさいね♪」
カロル&ゴーシュ「「ギャーーー!!!!」」
ジェイ「クロエさん、元ネタでは貴方の方が意地悪するタイプじゃないですか!」
クロエ「騎士たる者、勝負はいつでも公平でなくては」
ジェイ「さすが、三馬鹿の1人なだけはありますね・・・・・・」
クロエ「三馬鹿ってまとめるな!!それにここまで残ってるのだって貴様の不幸のせいじゃないのか!?貴様もエミルみたいにエンディングがどうのとか言ってみたらどうなんだ?」
エミル「エンディングが見えた!」
ゼロス「エンディングって、どうせヨスガるんでしょうよ」
エミル「ヨスガるとか言わないでくれるかな!?」
メル「まぁまぁ、みんな落ち着いて」
ジェイ「そういえばあなたは唯一両作品に出ている人でしたね」
エミル「どっちに出ても扱いが酷いけどね」
メル「そ、そんなことないよ!?」
ジェイ「顔文字みたいな顔をしているくせに何を言ってるんですか?」
メル「ふぁい!?(゚Д゚)」
ジェイ「それですよそれ!」
(゚Д゚)「人を顔文字扱いなんて失礼だよ!」
ディオ「メル!もう名前が顔文字になってるぞ!!」
ロイド「で、結局そいつどうすんだよ?そこのラッコが良いならノイシュも入れて良いだろ?」
ガイ「まぁそうなんだが、喋るしな〜。聖獣っていう可能性もあるだろ?」
キュッポ「キュッポを追い出すとお前を水タイプで攻撃してやるキュ」
ロイド「何で俺!?」
パティ「いや、ここは土属性なのじゃ!」
ロイド「属性って何だよ!?」
ソフィ「私の炎属性(萌え)でイチコロ」
ロイド「お前は闇じゃねぇの!?」
カイル「ロイド!俺を踏んでいけ!!」
ロイド「踏み台だろ普通!どっちにしろキモイからやらねぇけどな!!つうかどんだけ勢揃いなんだよ!?」
ジェイ「キュッポはセイジュウです・・・・・・よ?」
ロイド「・・・・・・何でお前は泣きそうなの?ていうかその女装は何?」
エステル「右利きの人が左上を見ながら言う時はやましいことを考えている、です」
ウィル「すまない、キュッポはただの動物なんだ」
ジェイ「ちょっ、ウィルさん!?」
クロエ「諦めろ、綾崎ハーマイオニー」
スタン「魔法使いみたいな名前だな」
キュッポ「分かったキュ!キュッポは先に帰ってるキュ!」
モーゼス「あっさり帰ったの」
ピオニー「ど〜れ、そろそろ職権乱用しますか」
ジェイド「おや、ようやくですか」
ティア「そんな堂々と言っていいのかしら・・・・・?」
ピオニー「ちょっと良いかい?ロンドリーネさん」
ロンドリーネ「何かしら?」
ピオニー「ダオスってやつに会いたくないかい?」
ロンドリーネ「会いたいに決まってるじゃない!!」
ディオ「今回この企画ができたのも、きっかけはダオスに会うためだもんな・・・・・・」
ピオニー「そのダオスに会わせる代わりにペナルティ無しに助っ人を呼ばせてくれと言ったらどうする?」
ロンドリーネ「くっ、交換条件という訳ね。でも貴方達にダオスを呼べるのかしら?」
ピオニー「ジェイド、あれを」
ジェイド「ここに世界樹の実り(レプリカ)があります。これをチラつかせれば・・・・・・」
ダオス「世界樹の実り!世界樹の実りではないか!!」
ロンドリーネ「ダオス!?」
ジェイド「おや、もう来てしまいましたか」
ガイ「旦那、いつの間にあんなものを用意したんだ?」
ジェイド「皆さんがカラオケ大会に夢中になっている間にクレスさん達からちょちょいと頂いたんですよ」
ルーク「つうか、取り引きする前に本人が来ちまったら、成立しないんじゃねぇの?」
ジェイド「困りましたねぇ〜」
ロンドリーネ「あぁいいよいいよ!勝手にどんどん呼んじゃって!それよりダオス、あっちに沢山パフェがあるぁら一緒に食べよ?」
ダオス「ロ、ロンドリーネ!何故ここに!?待て!何処へ連れていくつもりだ!?」
ジェイド「では、お言葉に甘えてここはカードを二枚使うとして、誰が呼びましょうか?」
ロンドリーネ「今回は私からのサービスだからシャーリィ、呼んであげて」
シャーリィ「わ、私?」
ロンドリーネ「ほらいくよダオス!」
ダオス「い、いやぁぁああああ」
シャーリィ「そんなこと言われても私できないよ・・・・・・」
ミミー「何言ってるパン。妹にしかできない呪文があるパン」
ムルモ「はい、ステッキ」
シャーリィ「こ、これは!!」
エステリーゼ「シャーリィさん、ファイトです!」
シャーリィ「うぅ・・・・・・い、いきます!」
キール「どうもさっきから首がかゆいような・・・・・・」
シャーリィ「ピラルクピラルクギョギョギョギョギョ〜♪お魚だ〜い好き☆」
(゚Д゚)「いらっしゃいませ〜」
ディオ「メルの顔戻してやれよ!!」
アリエッタ「お邪魔します・・・・・・」
アニス「えー!?何で根暗ッタがくるの〜!?」
アリエッタ「根暗じゃないもん!!」
ヴァーツラフ「うむ、この舞茸はなかなかの美味か」
セネル「何でそんなもん入ってるんだ?」
エトス「あレ?このメンバーって・・・・・・」
ルーク「あと1人は誰だ?」
リグレット「私だ」
エトス「ダメー!!」
リグレット「な、何をする!?視界を塞がれては入れないではないか!!」
エトス「キミは入っちゃダメー!!」
ダリス「何をそんなに拒絶することがある。入れて差し上げなさい」
エトス「東京に帰れ!!」
リグレット「東京など私は知らん!」
リーガル「メルトキオのことだろうか?」
アスベル「なんだかよく分からないがチャンスだ!みんなが揉めている間に食べきるぞ!!」
マリク「そういう訳です陛下。早く食べてください」
リチャード「パスタが・・・・・・」
シェリア「パスタが?」
リチャード「パスタがいてぇ・・・・・・」
フレン「ははは、パスタが痛いわけないじゃないですか」
リチャード「くっ、料理人は分かったというのに食べきれないとは・・・・・・。おのれフレン、ラストレクイエムをお見舞いしてくれる」
モーゼス「カズヤ!」
キール「カズマだ!!」
リチャード「カズヤだ!!」
ソフィ「仕方無いから私が食べてあげる」
リチャード「ソフィ・・・・・・」
ヒューバート「だ、大丈夫なんですか?」
ソフィ「辛い・・・・・・」
パスカ「ソフィが赤くなった!」
ソフィ「ゴフー」
アスベル「わー!ソフィ吐いちゃだめだって!」
マリク「なぜ俺のヒザの上で吐くんだ!?」
マルタ「テイルズ初のゲロを吐くヒロインってあの子だったの!?」
アルヴィン「まさかあんな小さい子がゲロインだとはな・・・・・・」
〜続く〜
ロンドリーネ「コメント欄にオマケだけって随分久し振りね・・・・・・」
ディオ「一話の更新分にどんだけ詰め込んでんだって話だよな」
エトス「ディオも大分突っ込めるようになったよね」
ヴェイグ「屋上に行こうぜ・・・・・・久しぶりに切れちまったよ・・・・・・」
アニー「ヴェイグさん急にどうしたんですか!?」
セネル「上等だ!」
ジェイ「いや屋上ってどこですか!?」
ヴェイグ「いくぞセネル!!」
セネル「こい!!」
ヴェイグ「クゥレェアァァアアアアアアアアアアア!!!!!」
セネル「ステラァァアアアアアアアアア!!!!!」
ジュディス「あら、大声大会なの?私も混ぜてもらおうかしら」
カロル「ジュディスがやるならボクもやるよ!!」
ユーリ「大恥大会の間違えだろ?」
リタ「ぜっったいに参加するんじゃないわよ!!」
ヴェイグ「ピィィィチパアアアアアアアイ!!!!!」
セネル「シャァァリィイイイイイイイイイ!!!!!」
カイル「リアラァァアアアアアアア!!!!!!」
リアラ「カイル!?」
ロイド「コレットォォオオオオオオオ!!!!!」
ゼロス「なんかもう好きな人叫ぶだけになってね?」
ミトス「ロイドってコレットの名前叫んだことあったっけ?」
ジーニアス「コレットが5聖刃に連れていかれた時に叫んでたよ」
ジュード「ミ、ミラ〜・・・・・・」
レイア「声ちっさ!!恥ずかしいなら言わなきゃ良いのに」
主人公「イア・・・・・・」
カノンノP&G「「言わせねぇよ!?」」
ルーク「だあ!どいつもこいつもうるせえっての!!」
アニス「で?今のルークはどっちの名前を叫ぶの?」
ルーク「は?」
ジェイド「そうですね。今のルークはアッシュとルークが混ざった状態ですから、どちらの名前を叫ぶかによって、どちらが吸収されたのかがハッキリしますねぇ」
ティア「大佐!そういうのはどうかと・・・・・・」
イオン「そうですよジェイド。どちらであろうと、ルークはルークではありませんか」
ルーク「イオォォオオオオオン!!!!!!」
アニス「はうあ!まさかのイオン様!?」
ナタリア「それはいけませんわルーク!メシウマでしてよ!!」
ルーク「ナタリア!どこで覚えたそんな言葉!?」
ジェイド「まっ、どちらが吸収されたのかはググれば良い話ですがね。それよりナタリア。調理は良いのですか?」
ナタリア「もう作り終わりました。ですからその報告にきましたの!」
エトス「じゃあ早くソう言いなよ・・・・・・」
ロンドリーネ「はいじゃあ実食!!」
キュッポ「ジェイ〜、偵察完了だキュ」
ジェイ「ご苦労様、キュッポ」
クロエ「キュッポに偵察させてたのか?」
マルタ「あー!!ペットを連れ込んでるぅ!!」
ジェイ「今、キュッポのことをペットと言いましたか?」
マルタ「え?そのハムスター、ペットじゃないの?」
キュッポ「キュッポはハムスターじゃないキュ!!」
ノーマ「ホタテだよ」
キュッポ「ホタテでもないキュ!!」
ゴーシュ「ラッコが喋ってる!?あ・・・・・・」
レイヴン「ちょ、ちょっと、急に呆けてどしたの?」
ゴーシュ「いけません・・・・・・。実にいけませんわ・・・・・・」
デューク「急に口調が・・・・・・多重人格者か!むっ、何をする!?」
リタ「ちょっと!急に着せ替え始めたわよ!!」
ジェイ「あれは解離性同一障害ですね」
クロエ「あと三人ほど人格が隠れていそうだな」
ユーリ「あんたら何か知ってんのか!知ってんなら何とかしてくれ!!」
ゴーシュ「コレクト!実にコレクト!!」
エステル「ぁあっ!デュークがフリフリのゴスロリ姿に!!」
ティポ「エリーゼとお揃いだ〜♪」
アルヴィン「そこはかとなく似てるんじゃね?」
エリーゼ「全然似てません!!!」
ジェイ「さぁて、どうしましょうか。敵に塩を送るのも良いですが見返りが欲しいですね〜」
ユーリ「てんめぇ・・・!!」
ゴーシュ「次は黒髪の貴方ですの!!」
ユーリ「や、やめ・・・・・・」
クロエ「もう一度ショックを与えれば元に戻るぞ?」
ジェイ「クロエさん何言っちゃってるんですか!!」
ユーリ「リタ!ジュディ!」
リタ「カロルの女装なら準備できてるわよ!!」
カロル「い、いつのまに!?」
ゴーシュ「あら可愛い子♪」
ユーリ「よし!スカートをめくれぇ!!」
ジュディス「ごめんなさいね♪」
カロル&ゴーシュ「「ギャーーー!!!!」」
ジェイ「クロエさん、元ネタでは貴方の方が意地悪するタイプじゃないですか!」
クロエ「騎士たる者、勝負はいつでも公平でなくては」
ジェイ「さすが、三馬鹿の1人なだけはありますね・・・・・・」
クロエ「三馬鹿ってまとめるな!!それにここまで残ってるのだって貴様の不幸のせいじゃないのか!?貴様もエミルみたいにエンディングがどうのとか言ってみたらどうなんだ?」
エミル「エンディングが見えた!」
ゼロス「エンディングって、どうせヨスガるんでしょうよ」
エミル「ヨスガるとか言わないでくれるかな!?」
メル「まぁまぁ、みんな落ち着いて」
ジェイ「そういえばあなたは唯一両作品に出ている人でしたね」
エミル「どっちに出ても扱いが酷いけどね」
メル「そ、そんなことないよ!?」
ジェイ「顔文字みたいな顔をしているくせに何を言ってるんですか?」
メル「ふぁい!?(゚Д゚)」
ジェイ「それですよそれ!」
(゚Д゚)「人を顔文字扱いなんて失礼だよ!」
ディオ「メル!もう名前が顔文字になってるぞ!!」
ロイド「で、結局そいつどうすんだよ?そこのラッコが良いならノイシュも入れて良いだろ?」
ガイ「まぁそうなんだが、喋るしな〜。聖獣っていう可能性もあるだろ?」
キュッポ「キュッポを追い出すとお前を水タイプで攻撃してやるキュ」
ロイド「何で俺!?」
パティ「いや、ここは土属性なのじゃ!」
ロイド「属性って何だよ!?」
ソフィ「私の炎属性(萌え)でイチコロ」
ロイド「お前は闇じゃねぇの!?」
カイル「ロイド!俺を踏んでいけ!!」
ロイド「踏み台だろ普通!どっちにしろキモイからやらねぇけどな!!つうかどんだけ勢揃いなんだよ!?」
ジェイ「キュッポはセイジュウです・・・・・・よ?」
ロイド「・・・・・・何でお前は泣きそうなの?ていうかその女装は何?」
エステル「右利きの人が左上を見ながら言う時はやましいことを考えている、です」
ウィル「すまない、キュッポはただの動物なんだ」
ジェイ「ちょっ、ウィルさん!?」
クロエ「諦めろ、綾崎ハーマイオニー」
スタン「魔法使いみたいな名前だな」
キュッポ「分かったキュ!キュッポは先に帰ってるキュ!」
モーゼス「あっさり帰ったの」
ピオニー「ど〜れ、そろそろ職権乱用しますか」
ジェイド「おや、ようやくですか」
ティア「そんな堂々と言っていいのかしら・・・・・?」
ピオニー「ちょっと良いかい?ロンドリーネさん」
ロンドリーネ「何かしら?」
ピオニー「ダオスってやつに会いたくないかい?」
ロンドリーネ「会いたいに決まってるじゃない!!」
ディオ「今回この企画ができたのも、きっかけはダオスに会うためだもんな・・・・・・」
ピオニー「そのダオスに会わせる代わりにペナルティ無しに助っ人を呼ばせてくれと言ったらどうする?」
ロンドリーネ「くっ、交換条件という訳ね。でも貴方達にダオスを呼べるのかしら?」
ピオニー「ジェイド、あれを」
ジェイド「ここに世界樹の実り(レプリカ)があります。これをチラつかせれば・・・・・・」
ダオス「世界樹の実り!世界樹の実りではないか!!」
ロンドリーネ「ダオス!?」
ジェイド「おや、もう来てしまいましたか」
ガイ「旦那、いつの間にあんなものを用意したんだ?」
ジェイド「皆さんがカラオケ大会に夢中になっている間にクレスさん達からちょちょいと頂いたんですよ」
ルーク「つうか、取り引きする前に本人が来ちまったら、成立しないんじゃねぇの?」
ジェイド「困りましたねぇ〜」
ロンドリーネ「あぁいいよいいよ!勝手にどんどん呼んじゃって!それよりダオス、あっちに沢山パフェがあるぁら一緒に食べよ?」
ダオス「ロ、ロンドリーネ!何故ここに!?待て!何処へ連れていくつもりだ!?」
ジェイド「では、お言葉に甘えてここはカードを二枚使うとして、誰が呼びましょうか?」
ロンドリーネ「今回は私からのサービスだからシャーリィ、呼んであげて」
シャーリィ「わ、私?」
ロンドリーネ「ほらいくよダオス!」
ダオス「い、いやぁぁああああ」
シャーリィ「そんなこと言われても私できないよ・・・・・・」
ミミー「何言ってるパン。妹にしかできない呪文があるパン」
ムルモ「はい、ステッキ」
シャーリィ「こ、これは!!」
エステリーゼ「シャーリィさん、ファイトです!」
シャーリィ「うぅ・・・・・・い、いきます!」
キール「どうもさっきから首がかゆいような・・・・・・」
シャーリィ「ピラルクピラルクギョギョギョギョギョ〜♪お魚だ〜い好き☆」
(゚Д゚)「いらっしゃいませ〜」
ディオ「メルの顔戻してやれよ!!」
アリエッタ「お邪魔します・・・・・・」
アニス「えー!?何で根暗ッタがくるの〜!?」
アリエッタ「根暗じゃないもん!!」
ヴァーツラフ「うむ、この舞茸はなかなかの美味か」
セネル「何でそんなもん入ってるんだ?」
エトス「あレ?このメンバーって・・・・・・」
ルーク「あと1人は誰だ?」
リグレット「私だ」
エトス「ダメー!!」
リグレット「な、何をする!?視界を塞がれては入れないではないか!!」
エトス「キミは入っちゃダメー!!」
ダリス「何をそんなに拒絶することがある。入れて差し上げなさい」
エトス「東京に帰れ!!」
リグレット「東京など私は知らん!」
リーガル「メルトキオのことだろうか?」
アスベル「なんだかよく分からないがチャンスだ!みんなが揉めている間に食べきるぞ!!」
マリク「そういう訳です陛下。早く食べてください」
リチャード「パスタが・・・・・・」
シェリア「パスタが?」
リチャード「パスタがいてぇ・・・・・・」
フレン「ははは、パスタが痛いわけないじゃないですか」
リチャード「くっ、料理人は分かったというのに食べきれないとは・・・・・・。おのれフレン、ラストレクイエムをお見舞いしてくれる」
モーゼス「カズヤ!」
キール「カズマだ!!」
リチャード「カズヤだ!!」
ソフィ「仕方無いから私が食べてあげる」
リチャード「ソフィ・・・・・・」
ヒューバート「だ、大丈夫なんですか?」
ソフィ「辛い・・・・・・」
パスカ「ソフィが赤くなった!」
ソフィ「ゴフー」
アスベル「わー!ソフィ吐いちゃだめだって!」
マリク「なぜ俺のヒザの上で吐くんだ!?」
マルタ「テイルズ初のゲロを吐くヒロインってあの子だったの!?」
アルヴィン「まさかあんな小さい子がゲロインだとはな・・・・・・」
〜続く〜