第38話『リヒトメタルとリヒトワーム』
翌朝、ヴェイグ達は特殊な金属の情報を探すべく街の住人へ聞き込みを開始した。
しかし情報はなかなか得られず、羽のように軽い金属が本当に存在するのかさえ怪しくなってきた。
更にヴェイグ達には気になることがあった。
「……」
フィオナの機嫌がすこぶる悪いように見えた。
ジークは背後から睨んでくるフィオナの視線を感じながら昨晩のことを思い出した。
ティトレイとの特訓を終え、宿屋へ戻ると入り口のカウンター前でフィオナが仁王立ちしていた。
「買出しご苦労様。それで?街の外まで何を取りに行ってたの?」
「……あ」
ジト目で質問してくるフィオナに対してジークは咄嗟に腰のアイテムポーチを押さえた。
そういえばカインにはバイラスから取れる素材を取りにいくと言って出て行ったことを思い出しアイテムポーチから適当にアイテムを取り出しフィオナへ放り投げた。
フィオナはそれを片手でキャッチし、見てみると六角形の枠の中に宝石のようなものが埋め込まれたアクセサリーだった。
「シールドオニキス?」
防御力を上げるアクセサリーであり、砂漠で遭遇した赤い馬のようなバイラスが落としたアイテムである。
「ふぅ〜ん、これを取りに行ってたんだ〜」
ちなみに宿屋カウンターの隣に食材屋、アイテム屋が並んでいるのだが、アイテム屋のカウンダーから『シールドオニキスセール中』という垂れ幕が目立つようにデカデカとぶら下がっていた。
ジークは他に何かレアなものはないかとアイテムポーチをまさぐっていると、吹き抜けになっている上の階から状況を見ていたヒルダが階段をくだってきた。
「フィオナ、あんたさっきから浮気の証拠を突きつける妻みたいよ?いえ、夫の帰りが遅いことに腹を立てる主婦かしら……」
「なななん、なぁっ……」
フィオナは口をパクパクしながら顔が紅潮し、わなわな震えながらダッシュで階段を駆け上っていった。
「あら?余計なことをしてしまったかしら?」
「いや、助かったぜヒルダ」
ジークは胸を撫で下ろしながらヒルダに礼を言う。
それから一晩、フィオナとは口をきく機会がなく現状にいたるというわけだった。
「ジーク、またフィオナと喧嘩したの?」
ジークの前を歩いていたマオが呆れたように振り返りながら肩をすくませてみせた。
「知るかよ。そもそもいつも喧嘩してるみたいに言うんじゃねぇよ」
「最近は仲良かったけどね〜」
マオは茶化すように笑いながら言うがフィオナの隣を歩いていたカイトは驚いたように目を丸くしていた。
「フィオナって喧嘩するんだ〜。ラジルダにいた時は静かで大人しい子ってイメージだったから全然想像できないよ」
「そうなんですか?フィオナさん、スールズではジークさんにビンタまでしてましたよ?」
「ぇえっ!?フィオナがビンタ!!」
「ちょっとアニー!それは忘れてっ!!」
「昨晩も思ったけど、フィオナは変わったよね〜」
「そ、そう?」
「うん!ワンパクなフィオナも良いと思うよ?」
満面の笑みで頷くカイトに対してフィオナは複雑な心境で俯いた。
(そういやあいつ、バルカで本当は可憐で清楚だとか何とか言ってたっけな)
その時ジークは冗談か何かかと思っていたがもしあの言葉がフィオナの本心なのだとしたら、今までずっと無理をしてきたのか。
本当の自分を出せずに自分といるより、本当の自分でいられるカイトといたほうがフィオナは幸せなのだろう。
ジークは俯きながらそんなことを考えていると前方を歩いていたユージーンの背中にぶつかってしまった。
「悪い」
「歩きながら考え事とは感心せんな」
「新ネタか?」
ジークが言ったそばからブライトから拳骨が飛来した。
「馬鹿なこと言ってんじゃねぇ!次はこの店で聞いてみるぞ」
店の窓から中を覗いてみると壷やら皿といった陶器が飾ってあり、どうやら骨董屋のようだった。
「俺は外で待ってるから行ってこいよ」
ジークは破壊のフォルスがいつ発動するのか自分で分からないためこのような店に入るのは抵抗があった。
そのためバビログラードでも自分の皿を買うのにヴェイグとアニーに行ってもらったほどである。
しかし今回は事情を心得ているはずのヴェイグがジークの腕を引っ張ると反対の手で店のドアを開いた。
「行くぞ」
「お、おい!」
ヴェイグに引っ張られるまま店内に入ると高価そうな骨董がオレンジ色の照明に照らされており、土を焼いた独特の匂いが鼻を通り抜けた。
「いらっしゃい」
店内に入ったことで諦めたジークは大人しくなり、ヴェイグは掴んでいた腕を離すと後ろからユージーン達も店内に入り完全に逃げ道がなくなった。
「訪ねたいことがあるんだが……」
テディベアのようにモコモコしたガジュマの店主に虫の糸からできる金属についてヴェイグは訪ねる。
すると、店主はカウンターの下から両手におさまるサイズの箱を取り出すと蓋を開けて中身を見せた。
「それって、これだろ?」
店主が箱から黒光りする金属を取り出しヴェイグに手渡すと、確かに見た目は金属だが本当に持っているのか信じられないほどの重量だった。
「ま、間違いねぇ!これだ!!」
ヴェイグからティトレイが受け取るとティトレイはカウンターに身を乗り出した。
「おっちゃん!これはどこで売ってるんだ!?」
「あ、あぁ、リヒトメタルならこの店で買えるぜ?なにせ、酋長にも内緒でペトナジャンカに輸出してたくらいだからな」
どうやら金属の名前はリヒトメタルというらしい。
「してたということは、今はしてないの?」
マオが訪ねるとテディベアの店主は残念そうに表情を曇らせた。
「この金属は貰い手も少ねぇからよ、仲介手数料とか面倒だったからこの街の連中には内緒にしてたんだ。だけどよ、最近バイラスが凶暴化し始めただろ?だから取りにいけなくなっちまったんだ」
「じゃあ取れないわけではないんだな?」
ヴェイグの相変わらず静かな質問に店主は頷いた。
「まさかあんたら取りに行くつもりなのか?」
「そうだけど、まさか独り占めしたいから教えないとか言わないよね?」
ジンが疑いの眼差しで確認すると店主は両手を振って否定した。
「まさか!むしろ取りにいくってんなら場所を教えるから俺の分も取ってきてほしいぐらいだ!」
「よし、商談成立だな」
「じゃあまず場所だが砂漠に地上絵があるのは知ってるだろ?」
店主が言っているのは聖壇を結ぶようにして書かれた地上絵のことであり、フェニアの聖殿を呼び覚ますのに重要な役割を果たした地上絵である。
「その地上絵のクチバシにあたる部分に洞窟に繋がる洞穴があるんだ。その洞窟の中にリヒトワームっていう虫が生息してる」
「む、虫がいるの!?」
ルルは鳥肌を隠すように自分の腕をさすった。
「そっか、リヒトメタル…だっけ?その素材を取りに行くってことは虫を探さないといけないんだ」
そう、昨日ティトレイも言っていたがリヒトメタルは虫が吐く糸を鍛えることで金属になる。
金属の状態で手に入るのであれば楽なのだが、今回はリヒトワームという虫を探さなければならない。
納得したマオがルルを見るとルルの顔は青ざめていた。
「ルル、虫が苦手なの?」
「虫が得意な女の子なんていないよ!!」
「そ、そうよマオ!女の子は虫が苦手なの!そんなことも分からないなんて、マオもまだまだ子供ね」
アニーがやれやれといった感じで言うが、薬の調合のためといって虫の巣をほじくりかえしていた所をマオが見ていたことは黙っておくことにした。
「で、そのリヒトワームってのは危険を察知すると糸を吐く習性があんだよ。そん時にはこいつを使ってくれ」
店主は再びカウンターの下に手を突っ込むと人の顔サイズのホビンを取り出し、放り投げた。
「な、何だこりゃあ!?」
両手でキャッチしたティトレイが驚くと店主は腕を組みながらニヤリと笑った。
「そいつは俺様特性、名付けてテディホビンだ」
ヴェイグ達はテディホビンを手に入れた。
「そのテディホビンにリヒトワームが出した糸を巻きつけてくれ。あんたらがどれくらい必要としているのかは知らないがそのホビンに目一杯巻き付けりゃ十分な量が生成できるはずだぜ」
「まさかリヒトワームの糸って製鉄の過程で増えたりすんのか?」
ジークがバレーボールサイズのホビンを見ながら訪ねると店主は得意げに頷いた。
「増える量は職人によってまちまちだが、熱して打ち付ける時に面白いぐらいに伸びんだ!」
「方法は大体理解した。ではさっそく洞窟へ向かうとしよう」
「せいぜい気長に待ってるぜ。あと、こいつは言う必要はないと思うが成虫には気を付けな」
「成虫?」
ヒルダが反芻する。
「糸を吐くリヒトワームってのは所謂(いわゆる)幼虫の状態なんだ。あいつらは一体の成虫から何億っていう卵を産むから繁殖する必要もねぇし、成長する必要もねぇらしい。だからほとんどが幼虫の姿のまま一生を終えるんだが、極稀に、何億分の1かの確立で卵を産むために成虫になるやつがいる。さらにその繁殖期ってのは100年に1度で温暖な地域で産卵するらしい」
「じゃあこんな暑いところじゃ無理なんじゃない?」
マオが言うと店主も頷いた。
「まぁな。ただ後2、3℃気温が低ければ分からなかったらしい。確かに成虫を見れたら超ラッキーかもしれねぇが、成虫の姿を見たやつは帰ってこれないって噂だ。おかげで写真や資料が無いぐらいだからな」
「成虫に出会うのは天文学的確立なんだろ?だったら安心だろ。それより問題は糸を回収した後、どこで製鉄すんだ?」
「それならこの店の裏にある工房を使ってくれ。普段は石釜として使っているが改造すれば製鉄もできる」
「おじさん太っ腹〜♪」
マオが店主に向けて親指を突き出すと、ユージーンが一礼し骨董屋を後にした。
「ふぅ……」
店から出るなりジークが一息ついた。
「お前が入っても大丈夫だったな」
ジークが額の汗を拭う傍らでヴェイグは静かに言う。
「ジーク、お前のフォルスはどうせ発動しない。心配するだけ無駄だ」
「ヴェイグ、それは喧嘩を売ってんのか?」
「いや、俺なりにフォローしたつもりなんだが……すまない、やはりこういうのは俺に向かないようだ」
はたから見るとポーカーフェイスだがヴェイグの眉間には皺が寄っていた。
「あ、謝んなよ!!ヴェイグの言うとおり俺は怯えすぎてたんだからよ!」
「そうか……」
ヴェイグは安心したようにふっと笑顔をもらす。
そして二人の不器用なやり取りを見て爆笑していたティトレイはジンにはたかれた。
「ねぇ、今から洞窟に行くならチームを分けたほうが良いんじゃない?」
「え?」
マオの提案にルルはキョトンとした。
「洞窟って言ってもメセチナ洞窟みたいに広い洞窟じゃなくて洞穴を通っていくんでしょ?だったら崩れやすいかもしれないからルルみたいに武器を大きくして戦ったら洞窟の壁にぶつかった時崩れちゃうかもよ?」
それを聞いてブライトは確かにと唸った。
「だったら導術を使うマオとヒルダも今回は無理だな」
「でかい武器って言ったらフィオナも待機だな」
「は?」
ジークの提案にフィオナは眉を吊り上げながら異を唱えた。
「大きい武器で言ったらユージーンとヴェイグも同じようなもんじゃない。何で私だけ置いてかれるわけ?」
「武器っていうより戦い方って言ったほうが良かったか?狭い洞窟内で風をビュンビュン撒き散らしたらどうなるか分かったもんじゃねぇだろ。せっかくカイトと再会できたんだから一緒に留守番してろよ」
フィオナは反論しようと口を開いたが何も思いつかず踵を返してジークに背を向けた。
「はいはい。そうですね、中距離なのに役立たずな私は精々街の平和でも護っていますよ〜」
不貞腐れてしまったフィオナを見てアニーが苦笑いしているとユージーンが声をかけてきた。
「アニー、洞窟内では何が起こるか分からない。誰かが怪我をした時に備えて付いてきてくれないか?」
「え?あ、はい……」
アニーは襟にかかる髪をいじりながら中途半端に返事をし、ユージーンは首を傾げたがパーティが決まったところでヴェイグ、ティトレイ、ジーク、ユージーン、ブライト、カイン、アニー、ジンの洞窟潜行メンバーは砂漠へと向かった。
〜続く〜
しかし情報はなかなか得られず、羽のように軽い金属が本当に存在するのかさえ怪しくなってきた。
更にヴェイグ達には気になることがあった。
「……」
フィオナの機嫌がすこぶる悪いように見えた。
ジークは背後から睨んでくるフィオナの視線を感じながら昨晩のことを思い出した。
ティトレイとの特訓を終え、宿屋へ戻ると入り口のカウンター前でフィオナが仁王立ちしていた。
「買出しご苦労様。それで?街の外まで何を取りに行ってたの?」
「……あ」
ジト目で質問してくるフィオナに対してジークは咄嗟に腰のアイテムポーチを押さえた。
そういえばカインにはバイラスから取れる素材を取りにいくと言って出て行ったことを思い出しアイテムポーチから適当にアイテムを取り出しフィオナへ放り投げた。
フィオナはそれを片手でキャッチし、見てみると六角形の枠の中に宝石のようなものが埋め込まれたアクセサリーだった。
「シールドオニキス?」
防御力を上げるアクセサリーであり、砂漠で遭遇した赤い馬のようなバイラスが落としたアイテムである。
「ふぅ〜ん、これを取りに行ってたんだ〜」
ちなみに宿屋カウンターの隣に食材屋、アイテム屋が並んでいるのだが、アイテム屋のカウンダーから『シールドオニキスセール中』という垂れ幕が目立つようにデカデカとぶら下がっていた。
ジークは他に何かレアなものはないかとアイテムポーチをまさぐっていると、吹き抜けになっている上の階から状況を見ていたヒルダが階段をくだってきた。
「フィオナ、あんたさっきから浮気の証拠を突きつける妻みたいよ?いえ、夫の帰りが遅いことに腹を立てる主婦かしら……」
「なななん、なぁっ……」
フィオナは口をパクパクしながら顔が紅潮し、わなわな震えながらダッシュで階段を駆け上っていった。
「あら?余計なことをしてしまったかしら?」
「いや、助かったぜヒルダ」
ジークは胸を撫で下ろしながらヒルダに礼を言う。
それから一晩、フィオナとは口をきく機会がなく現状にいたるというわけだった。
「ジーク、またフィオナと喧嘩したの?」
ジークの前を歩いていたマオが呆れたように振り返りながら肩をすくませてみせた。
「知るかよ。そもそもいつも喧嘩してるみたいに言うんじゃねぇよ」
「最近は仲良かったけどね〜」
マオは茶化すように笑いながら言うがフィオナの隣を歩いていたカイトは驚いたように目を丸くしていた。
「フィオナって喧嘩するんだ〜。ラジルダにいた時は静かで大人しい子ってイメージだったから全然想像できないよ」
「そうなんですか?フィオナさん、スールズではジークさんにビンタまでしてましたよ?」
「ぇえっ!?フィオナがビンタ!!」
「ちょっとアニー!それは忘れてっ!!」
「昨晩も思ったけど、フィオナは変わったよね〜」
「そ、そう?」
「うん!ワンパクなフィオナも良いと思うよ?」
満面の笑みで頷くカイトに対してフィオナは複雑な心境で俯いた。
(そういやあいつ、バルカで本当は可憐で清楚だとか何とか言ってたっけな)
その時ジークは冗談か何かかと思っていたがもしあの言葉がフィオナの本心なのだとしたら、今までずっと無理をしてきたのか。
本当の自分を出せずに自分といるより、本当の自分でいられるカイトといたほうがフィオナは幸せなのだろう。
ジークは俯きながらそんなことを考えていると前方を歩いていたユージーンの背中にぶつかってしまった。
「悪い」
「歩きながら考え事とは感心せんな」
「新ネタか?」
ジークが言ったそばからブライトから拳骨が飛来した。
「馬鹿なこと言ってんじゃねぇ!次はこの店で聞いてみるぞ」
店の窓から中を覗いてみると壷やら皿といった陶器が飾ってあり、どうやら骨董屋のようだった。
「俺は外で待ってるから行ってこいよ」
ジークは破壊のフォルスがいつ発動するのか自分で分からないためこのような店に入るのは抵抗があった。
そのためバビログラードでも自分の皿を買うのにヴェイグとアニーに行ってもらったほどである。
しかし今回は事情を心得ているはずのヴェイグがジークの腕を引っ張ると反対の手で店のドアを開いた。
「行くぞ」
「お、おい!」
ヴェイグに引っ張られるまま店内に入ると高価そうな骨董がオレンジ色の照明に照らされており、土を焼いた独特の匂いが鼻を通り抜けた。
「いらっしゃい」
店内に入ったことで諦めたジークは大人しくなり、ヴェイグは掴んでいた腕を離すと後ろからユージーン達も店内に入り完全に逃げ道がなくなった。
「訪ねたいことがあるんだが……」
テディベアのようにモコモコしたガジュマの店主に虫の糸からできる金属についてヴェイグは訪ねる。
すると、店主はカウンターの下から両手におさまるサイズの箱を取り出すと蓋を開けて中身を見せた。
「それって、これだろ?」
店主が箱から黒光りする金属を取り出しヴェイグに手渡すと、確かに見た目は金属だが本当に持っているのか信じられないほどの重量だった。
「ま、間違いねぇ!これだ!!」
ヴェイグからティトレイが受け取るとティトレイはカウンターに身を乗り出した。
「おっちゃん!これはどこで売ってるんだ!?」
「あ、あぁ、リヒトメタルならこの店で買えるぜ?なにせ、酋長にも内緒でペトナジャンカに輸出してたくらいだからな」
どうやら金属の名前はリヒトメタルというらしい。
「してたということは、今はしてないの?」
マオが訪ねるとテディベアの店主は残念そうに表情を曇らせた。
「この金属は貰い手も少ねぇからよ、仲介手数料とか面倒だったからこの街の連中には内緒にしてたんだ。だけどよ、最近バイラスが凶暴化し始めただろ?だから取りにいけなくなっちまったんだ」
「じゃあ取れないわけではないんだな?」
ヴェイグの相変わらず静かな質問に店主は頷いた。
「まさかあんたら取りに行くつもりなのか?」
「そうだけど、まさか独り占めしたいから教えないとか言わないよね?」
ジンが疑いの眼差しで確認すると店主は両手を振って否定した。
「まさか!むしろ取りにいくってんなら場所を教えるから俺の分も取ってきてほしいぐらいだ!」
「よし、商談成立だな」
「じゃあまず場所だが砂漠に地上絵があるのは知ってるだろ?」
店主が言っているのは聖壇を結ぶようにして書かれた地上絵のことであり、フェニアの聖殿を呼び覚ますのに重要な役割を果たした地上絵である。
「その地上絵のクチバシにあたる部分に洞窟に繋がる洞穴があるんだ。その洞窟の中にリヒトワームっていう虫が生息してる」
「む、虫がいるの!?」
ルルは鳥肌を隠すように自分の腕をさすった。
「そっか、リヒトメタル…だっけ?その素材を取りに行くってことは虫を探さないといけないんだ」
そう、昨日ティトレイも言っていたがリヒトメタルは虫が吐く糸を鍛えることで金属になる。
金属の状態で手に入るのであれば楽なのだが、今回はリヒトワームという虫を探さなければならない。
納得したマオがルルを見るとルルの顔は青ざめていた。
「ルル、虫が苦手なの?」
「虫が得意な女の子なんていないよ!!」
「そ、そうよマオ!女の子は虫が苦手なの!そんなことも分からないなんて、マオもまだまだ子供ね」
アニーがやれやれといった感じで言うが、薬の調合のためといって虫の巣をほじくりかえしていた所をマオが見ていたことは黙っておくことにした。
「で、そのリヒトワームってのは危険を察知すると糸を吐く習性があんだよ。そん時にはこいつを使ってくれ」
店主は再びカウンターの下に手を突っ込むと人の顔サイズのホビンを取り出し、放り投げた。
「な、何だこりゃあ!?」
両手でキャッチしたティトレイが驚くと店主は腕を組みながらニヤリと笑った。
「そいつは俺様特性、名付けてテディホビンだ」
ヴェイグ達はテディホビンを手に入れた。
「そのテディホビンにリヒトワームが出した糸を巻きつけてくれ。あんたらがどれくらい必要としているのかは知らないがそのホビンに目一杯巻き付けりゃ十分な量が生成できるはずだぜ」
「まさかリヒトワームの糸って製鉄の過程で増えたりすんのか?」
ジークがバレーボールサイズのホビンを見ながら訪ねると店主は得意げに頷いた。
「増える量は職人によってまちまちだが、熱して打ち付ける時に面白いぐらいに伸びんだ!」
「方法は大体理解した。ではさっそく洞窟へ向かうとしよう」
「せいぜい気長に待ってるぜ。あと、こいつは言う必要はないと思うが成虫には気を付けな」
「成虫?」
ヒルダが反芻する。
「糸を吐くリヒトワームってのは所謂(いわゆる)幼虫の状態なんだ。あいつらは一体の成虫から何億っていう卵を産むから繁殖する必要もねぇし、成長する必要もねぇらしい。だからほとんどが幼虫の姿のまま一生を終えるんだが、極稀に、何億分の1かの確立で卵を産むために成虫になるやつがいる。さらにその繁殖期ってのは100年に1度で温暖な地域で産卵するらしい」
「じゃあこんな暑いところじゃ無理なんじゃない?」
マオが言うと店主も頷いた。
「まぁな。ただ後2、3℃気温が低ければ分からなかったらしい。確かに成虫を見れたら超ラッキーかもしれねぇが、成虫の姿を見たやつは帰ってこれないって噂だ。おかげで写真や資料が無いぐらいだからな」
「成虫に出会うのは天文学的確立なんだろ?だったら安心だろ。それより問題は糸を回収した後、どこで製鉄すんだ?」
「それならこの店の裏にある工房を使ってくれ。普段は石釜として使っているが改造すれば製鉄もできる」
「おじさん太っ腹〜♪」
マオが店主に向けて親指を突き出すと、ユージーンが一礼し骨董屋を後にした。
「ふぅ……」
店から出るなりジークが一息ついた。
「お前が入っても大丈夫だったな」
ジークが額の汗を拭う傍らでヴェイグは静かに言う。
「ジーク、お前のフォルスはどうせ発動しない。心配するだけ無駄だ」
「ヴェイグ、それは喧嘩を売ってんのか?」
「いや、俺なりにフォローしたつもりなんだが……すまない、やはりこういうのは俺に向かないようだ」
はたから見るとポーカーフェイスだがヴェイグの眉間には皺が寄っていた。
「あ、謝んなよ!!ヴェイグの言うとおり俺は怯えすぎてたんだからよ!」
「そうか……」
ヴェイグは安心したようにふっと笑顔をもらす。
そして二人の不器用なやり取りを見て爆笑していたティトレイはジンにはたかれた。
「ねぇ、今から洞窟に行くならチームを分けたほうが良いんじゃない?」
「え?」
マオの提案にルルはキョトンとした。
「洞窟って言ってもメセチナ洞窟みたいに広い洞窟じゃなくて洞穴を通っていくんでしょ?だったら崩れやすいかもしれないからルルみたいに武器を大きくして戦ったら洞窟の壁にぶつかった時崩れちゃうかもよ?」
それを聞いてブライトは確かにと唸った。
「だったら導術を使うマオとヒルダも今回は無理だな」
「でかい武器って言ったらフィオナも待機だな」
「は?」
ジークの提案にフィオナは眉を吊り上げながら異を唱えた。
「大きい武器で言ったらユージーンとヴェイグも同じようなもんじゃない。何で私だけ置いてかれるわけ?」
「武器っていうより戦い方って言ったほうが良かったか?狭い洞窟内で風をビュンビュン撒き散らしたらどうなるか分かったもんじゃねぇだろ。せっかくカイトと再会できたんだから一緒に留守番してろよ」
フィオナは反論しようと口を開いたが何も思いつかず踵を返してジークに背を向けた。
「はいはい。そうですね、中距離なのに役立たずな私は精々街の平和でも護っていますよ〜」
不貞腐れてしまったフィオナを見てアニーが苦笑いしているとユージーンが声をかけてきた。
「アニー、洞窟内では何が起こるか分からない。誰かが怪我をした時に備えて付いてきてくれないか?」
「え?あ、はい……」
アニーは襟にかかる髪をいじりながら中途半端に返事をし、ユージーンは首を傾げたがパーティが決まったところでヴェイグ、ティトレイ、ジーク、ユージーン、ブライト、カイン、アニー、ジンの洞窟潜行メンバーは砂漠へと向かった。
〜続く〜
■作者メッセージ
【楽談パート21】
takeshi「ども〜!お引っ越し中のtakeshiです」
チャリティ「せ、せまっ!なんか今日狭くない?」
takeshi「今日の楽談はスマホからですからねぇ。XPのサポートが終わってからまだ買い替えていなかったのでPCが使えないんですよ」
チャリティ「メディア媒体で広さ変わんの!?ていうか、狭いんだからもうちょっとあっちいきなさいよ!」
takeshi「私だってたまにチャリティさんの吐息がかかるのを我慢してるんだから腕がぶつかるくらい我慢しなさいな」
チャリティ「私の吐息なんてご褒美でしょうが。ありがたく思いなさい」
takeshi「そんな気持ち悪いご褒美嬉しくありませんよ。まったく、そんな貧相な体してるくせにどこでスペースとってるんですか?・・・あっ」
チャリティ「一部を凝視してんじゃないわよ!そして勝手に察するな!!」
takeshi 「安産型で良いじゃないですか」
チャリティ「言うなぁああああ!!!あんた後でトイレね」
takeshi「どこのヤンキーですか・・・。それより、スマホに変えておいて本当に良かったですよ」
チャリティ「すんごい打ちにくそうだけどね〜」
takeshi「フリックスタイル(?)になかなか慣れないんですよね」
チャリティ「もうちょい慣れれば本編もスマホで書けたでしょうね」
takeshi「・・・今のはわざとですか?」
チャリティ「あっれれ〜?今のは言っちゃいけないんだっけぇ?ごめんあそばせ〜♪」
takeshi「隠してても仕方がないので暴露してしまいますが、本編をPCで書いてもスマホに移植する術がないうえに、スマホだと上手く打てないため本編は保留にして楽談だけ先にやっています」
チャリティ「いくらやることがなかったからって、本編の話はどうする訳?今の時点ではまだ何も書かれてないんだから何も話せないじゃない」
takeshi「そこは・・・予想と想像をしながらやりませんか?イメージしろ!ってやつです」
チャリティ「よく分からないけど分かったわ。面白そうだし、今回は特別に私から振るわね」
takeshi「ん?まぁお好きにどうぞ」
チャリティ「こんなサービス、滅多にしないんだからねっ!」
takeshi「パクってないでさっさと始めなさい!はいスタート!」
チャリティ「遂に私が生き返ったわね!!」
takeshi「は?」
チャリティ(合わせなさいよ!予想と想像でイメージなんでしょ!?)
takeshi「い、いやぁ、ようやくジーク達と旅ができますね」
チャリティ「ルルちゃんったら私が生き返った途端抱きついてきちゃうし、ジークやジンも泣き始めちゃうし、人気者は辛いわね!」
takeshi「で、でも読者さんも、急にチャリティさんが生き返ってビックリしてるんじゃないかなー。やっぱりそういう超展開はナンセンスだったかなー・・・なんつって」
チャリティ「ちょっと何言ってんの?伏線なら張ってあったじゃな〜い。作者はあんたなんだから、しっかりしてよね!」
takeshi「え?ありました?」
チャリティ(空気を読まんかボケェ!!)
takeshi(近いからって叩かないでくれます!?それとあなた、空気を読めるけど読まないっていう自分の設定覚えてます!?)
チャリティ(そんなもんどうだっていいわよ!どうせ誰も覚えてないんだから!)
takeshi「ち、ちなみに生き返ったことで直接カレギアを見てどう思いました?」
チャリティ「黒い霧と同じくらいラブコメの波動が充満してたわ。ルルちゃん昔は私にべったりだったのにマオのことばっかり見てるし、ジークはヘタレてるし、アニーはそんな様子を見てニヤニヤしながら日記書いてるし」
takeshi「なんか本当に見てきたかのようですね・・・」
チャリティ「見てきたの!!」
takeshi「チャリティさんも復活したことで、いよいよ物語は大詰め!次回あたりはユリスとの最終決戦です!」
チャリティ「ぇえっ?まだ飛行機作ってないわよ?」
takeshi「そんなもの無くてもユリスが会いに来てくれたじゃないですか!」
チャリティ「6芒星は!?」
takeshi「ユリスのやり方が気に食わず、既に寝返り済みです!チャリティさんもお父さんが二人になるって喜んでたじゃないですか!」
チャリティ「ジ、ジークが幸せになれるなら何よりだわ!ラブコメパワーでユリスを浄化してさっさとルルちゃんを連れて村へ帰るんだから!そう、私達の戦いはこれからよ!」
takeshi「次回作にご期待ください」
チャリティ「なんか打ち切りみたいになっちゃったけど、新作あるの?」
takeshi「テイルズ系で一つないことはないですが、折角新年度を迎えたのですから何か新しいことを始めたいですね」
チャリティ「楽しいことしたいわね!」
takeshi「いっそのこと100万とかもらえたらいろんなことができるんですがね〜」
チャリティ「お金の話をすると一気に現実感出るわよね・・・」
takeshi「というか何の話をしていましたっけ?」
チャリティ「狭いって話じゃなかった?」
takeshi「それは戻りすぎな気が・・・。しかしそれなら次回は新しいPCにお引っ越し完了してるはずなので少しはマシなはずですよ」
チャリティ「ふぅ〜ん」
takeshi「ホントに何の話をしてるのか分からなくなってきたので今回はこの辺で。ではまた〜」
―――おまけ―――
アグリア「ちっ、やるじゃねぇか!」
リトルクイーン「あなたこそ」
カノンノE「ジャッジライトだよ!ジャッジライト!」
プレザ「いいえ、ここはLevel5で勝負をつけるべきだわ」
ノーマ「セネセネは応援しなくていいの?」
セネル「なぜ俺にふる?」
ノーマ「だってお嫁さんが歌ってるんだよ?」
クロエ「嫁だと!?どういうことだクーリッジ!?」
シャーリィ「お兄ちゃん!?」
セネル「えぇい!このやり取り何回目だと思ってるんだ!?」
ユーリ「今だ!吠えろラピード!!」
ラピード「アオーーーン!!」
メル「誰か来たみたいだよ?」
ディオ「今の助っ人カードを使ったのか!?」
リグレット「いい加減どけ!」
エトス「絶対ダメ〜!!」
ヨーデル「あの、通ってもよろしいでしょうか?」
フレン「殿下!!」
スタン「なぁ、事情は知らないけどお客さんなんだろ?入れてあげたらどうだ?」
エトス「パ、パパがそう言うなら……」
スタン「だからパパじゃないって!!勘違い乙〜」
クラトス「待て。ヨーデルと言ったか。貴様何故ここに来た」
ヨーデル「呼ばれたからですが」
クラトス「お前を呼んだ覚えはない。帰れ」
リタ「あんたが呼んだんじゃないんだから当たり前でしょ!」
ジーニアス「クラトス、そのサングラスはどうしたの?」
ヨーデル「父さんはいつもそうだ!僕を見ようともしないで!」
ロイド「父さんだって!?もしかして俺の兄弟か!?」
しいな「あんた一人息子だろ!」
コレット「わぁ〜昼ドラみたいだね♪」
マルタ「コレット、それ嬉しそうに言うことじゃないから……」
アグリア「お前も歌うか?」
ヨーデル「いえ、歌はちょっと……」
ミミー「だったらここは小生が一曲たしなんでやるパン」
セネル「たしなむって……」
ミミー「エヴリデイ♪ヤングライフ♪ジュ・ネ・ス♪」
リチャード「天才だな!」
ユージーン「天使の歌声を聞いたようだ……」
ジューダス「さて、真剣に考えるか」
ミミー「さらりと流すんじゃないパン!!」
プレセア「させません」
エミル「プレセア?」
プレセア「いなりコンコン、リアラにな〜ぁれっ」
ジェイド「あなたは呪文無しで変身できたのでは?」
リアラ「わ、私が二人!?」
リアラ(プ)「いいえ、私が本物のリアラよ」
リアラ「私そんなに暗くないもん!」
リアラ(プ)「キャピ☆」
クレス「古っ!今時キャピなんて言う子どこにもいないよ!!」
ミント「でもその古さがリアラさんっぽいというか」
リアラ「ミントそれどういう意味!?」
リアラ(プ)「ねぇカイル。私、助っ人カードを使ってほしいの」
リアラ「残念でした。カイルは騙されないんだから!」
カイル「リアラの言うとおりだ!誰が偽者の言うことなんか聞くもんか!」
リアラ(プ)「そう、やはりあなたは私が探してる英雄ではなかったのね」
カイル「白山名君の名において命ずる。助っ人よ、誰か来い!」
リアラ「カイル!?」
ロニ「あいつ、リアラと初めて会った時相当こたえてたからな〜」
ハロルド「カイルの弱点を突いてくるとは、やるわね!」
ガイ「おい……どうやらカイルは大変なものを呼んでしまったようだぞ?」
バルバトス「ぶるrrrrrああああああ!!!!バルバトス・ゲイティア、ここに推参〜ヌ」
ナナリー「何でよりにもよってこいつなんだい!?」
カイル「ギアスを使いすぎたか!?」
クレス「一度しか使ってないだろ!!」
メルディ「みんな必死だな!」
キール「まったく、醜いものだな。まっ、僕達は正解したおかげでこうして美味い料理が……て、辛ぁああい!!!!」
アーチェ「オーホッホッホッホ!!油断しているからそうなんのよ!」
リッド「俺のは辛くねぇぞ?」
ファラ「私のも美味しいよ?」
キール「ト、トラップか……」
イバル「ミラ様、完食です!」
ジュード「これから箱根の上り坂なのに……」
ミラ「二人ともよくやった。それで、味のほうはどうだった?」
イバル「味……ですか?」
ミラ「そうだ。どのような味だったのか分からなければ推理しようがないだろう」
イバル「味〜アジ〜あじは〜……ジュードが記憶しています!」
ジュード「ぇえっ!?僕もイバルと競うのに夢中で味なんて覚えてないよ!?」
ティポ「バボー!!」
エリーゼ「も、もう料理がありませんよ?」
プレザ「助っ人カードを使ってもう一皿追加したら?」
ミラ「苦しいがそれしかないだろうな」
ローエン「では責任をとってイバルさん、お願いできますね?」
イバル「し、仕方あるまい!活目せよ!!」
バルバトス「カードなんぞ……使ってんじゃねぇ!!灼熱のバーンストライクゥ!!!」
レイア「あぶなっ!!」
アルヴィン「おいおい、これじゃカード使えねぇじゃんか!」
プレセア「我ながらいい仕事をしました」
リフィル「プレセア、恐ろしい子ッ!!」
〜続く〜
takeshi「ども〜!お引っ越し中のtakeshiです」
チャリティ「せ、せまっ!なんか今日狭くない?」
takeshi「今日の楽談はスマホからですからねぇ。XPのサポートが終わってからまだ買い替えていなかったのでPCが使えないんですよ」
チャリティ「メディア媒体で広さ変わんの!?ていうか、狭いんだからもうちょっとあっちいきなさいよ!」
takeshi「私だってたまにチャリティさんの吐息がかかるのを我慢してるんだから腕がぶつかるくらい我慢しなさいな」
チャリティ「私の吐息なんてご褒美でしょうが。ありがたく思いなさい」
takeshi「そんな気持ち悪いご褒美嬉しくありませんよ。まったく、そんな貧相な体してるくせにどこでスペースとってるんですか?・・・あっ」
チャリティ「一部を凝視してんじゃないわよ!そして勝手に察するな!!」
takeshi 「安産型で良いじゃないですか」
チャリティ「言うなぁああああ!!!あんた後でトイレね」
takeshi「どこのヤンキーですか・・・。それより、スマホに変えておいて本当に良かったですよ」
チャリティ「すんごい打ちにくそうだけどね〜」
takeshi「フリックスタイル(?)になかなか慣れないんですよね」
チャリティ「もうちょい慣れれば本編もスマホで書けたでしょうね」
takeshi「・・・今のはわざとですか?」
チャリティ「あっれれ〜?今のは言っちゃいけないんだっけぇ?ごめんあそばせ〜♪」
takeshi「隠してても仕方がないので暴露してしまいますが、本編をPCで書いてもスマホに移植する術がないうえに、スマホだと上手く打てないため本編は保留にして楽談だけ先にやっています」
チャリティ「いくらやることがなかったからって、本編の話はどうする訳?今の時点ではまだ何も書かれてないんだから何も話せないじゃない」
takeshi「そこは・・・予想と想像をしながらやりませんか?イメージしろ!ってやつです」
チャリティ「よく分からないけど分かったわ。面白そうだし、今回は特別に私から振るわね」
takeshi「ん?まぁお好きにどうぞ」
チャリティ「こんなサービス、滅多にしないんだからねっ!」
takeshi「パクってないでさっさと始めなさい!はいスタート!」
チャリティ「遂に私が生き返ったわね!!」
takeshi「は?」
チャリティ(合わせなさいよ!予想と想像でイメージなんでしょ!?)
takeshi「い、いやぁ、ようやくジーク達と旅ができますね」
チャリティ「ルルちゃんったら私が生き返った途端抱きついてきちゃうし、ジークやジンも泣き始めちゃうし、人気者は辛いわね!」
takeshi「で、でも読者さんも、急にチャリティさんが生き返ってビックリしてるんじゃないかなー。やっぱりそういう超展開はナンセンスだったかなー・・・なんつって」
チャリティ「ちょっと何言ってんの?伏線なら張ってあったじゃな〜い。作者はあんたなんだから、しっかりしてよね!」
takeshi「え?ありました?」
チャリティ(空気を読まんかボケェ!!)
takeshi(近いからって叩かないでくれます!?それとあなた、空気を読めるけど読まないっていう自分の設定覚えてます!?)
チャリティ(そんなもんどうだっていいわよ!どうせ誰も覚えてないんだから!)
takeshi「ち、ちなみに生き返ったことで直接カレギアを見てどう思いました?」
チャリティ「黒い霧と同じくらいラブコメの波動が充満してたわ。ルルちゃん昔は私にべったりだったのにマオのことばっかり見てるし、ジークはヘタレてるし、アニーはそんな様子を見てニヤニヤしながら日記書いてるし」
takeshi「なんか本当に見てきたかのようですね・・・」
チャリティ「見てきたの!!」
takeshi「チャリティさんも復活したことで、いよいよ物語は大詰め!次回あたりはユリスとの最終決戦です!」
チャリティ「ぇえっ?まだ飛行機作ってないわよ?」
takeshi「そんなもの無くてもユリスが会いに来てくれたじゃないですか!」
チャリティ「6芒星は!?」
takeshi「ユリスのやり方が気に食わず、既に寝返り済みです!チャリティさんもお父さんが二人になるって喜んでたじゃないですか!」
チャリティ「ジ、ジークが幸せになれるなら何よりだわ!ラブコメパワーでユリスを浄化してさっさとルルちゃんを連れて村へ帰るんだから!そう、私達の戦いはこれからよ!」
takeshi「次回作にご期待ください」
チャリティ「なんか打ち切りみたいになっちゃったけど、新作あるの?」
takeshi「テイルズ系で一つないことはないですが、折角新年度を迎えたのですから何か新しいことを始めたいですね」
チャリティ「楽しいことしたいわね!」
takeshi「いっそのこと100万とかもらえたらいろんなことができるんですがね〜」
チャリティ「お金の話をすると一気に現実感出るわよね・・・」
takeshi「というか何の話をしていましたっけ?」
チャリティ「狭いって話じゃなかった?」
takeshi「それは戻りすぎな気が・・・。しかしそれなら次回は新しいPCにお引っ越し完了してるはずなので少しはマシなはずですよ」
チャリティ「ふぅ〜ん」
takeshi「ホントに何の話をしてるのか分からなくなってきたので今回はこの辺で。ではまた〜」
―――おまけ―――
アグリア「ちっ、やるじゃねぇか!」
リトルクイーン「あなたこそ」
カノンノE「ジャッジライトだよ!ジャッジライト!」
プレザ「いいえ、ここはLevel5で勝負をつけるべきだわ」
ノーマ「セネセネは応援しなくていいの?」
セネル「なぜ俺にふる?」
ノーマ「だってお嫁さんが歌ってるんだよ?」
クロエ「嫁だと!?どういうことだクーリッジ!?」
シャーリィ「お兄ちゃん!?」
セネル「えぇい!このやり取り何回目だと思ってるんだ!?」
ユーリ「今だ!吠えろラピード!!」
ラピード「アオーーーン!!」
メル「誰か来たみたいだよ?」
ディオ「今の助っ人カードを使ったのか!?」
リグレット「いい加減どけ!」
エトス「絶対ダメ〜!!」
ヨーデル「あの、通ってもよろしいでしょうか?」
フレン「殿下!!」
スタン「なぁ、事情は知らないけどお客さんなんだろ?入れてあげたらどうだ?」
エトス「パ、パパがそう言うなら……」
スタン「だからパパじゃないって!!勘違い乙〜」
クラトス「待て。ヨーデルと言ったか。貴様何故ここに来た」
ヨーデル「呼ばれたからですが」
クラトス「お前を呼んだ覚えはない。帰れ」
リタ「あんたが呼んだんじゃないんだから当たり前でしょ!」
ジーニアス「クラトス、そのサングラスはどうしたの?」
ヨーデル「父さんはいつもそうだ!僕を見ようともしないで!」
ロイド「父さんだって!?もしかして俺の兄弟か!?」
しいな「あんた一人息子だろ!」
コレット「わぁ〜昼ドラみたいだね♪」
マルタ「コレット、それ嬉しそうに言うことじゃないから……」
アグリア「お前も歌うか?」
ヨーデル「いえ、歌はちょっと……」
ミミー「だったらここは小生が一曲たしなんでやるパン」
セネル「たしなむって……」
ミミー「エヴリデイ♪ヤングライフ♪ジュ・ネ・ス♪」
リチャード「天才だな!」
ユージーン「天使の歌声を聞いたようだ……」
ジューダス「さて、真剣に考えるか」
ミミー「さらりと流すんじゃないパン!!」
プレセア「させません」
エミル「プレセア?」
プレセア「いなりコンコン、リアラにな〜ぁれっ」
ジェイド「あなたは呪文無しで変身できたのでは?」
リアラ「わ、私が二人!?」
リアラ(プ)「いいえ、私が本物のリアラよ」
リアラ「私そんなに暗くないもん!」
リアラ(プ)「キャピ☆」
クレス「古っ!今時キャピなんて言う子どこにもいないよ!!」
ミント「でもその古さがリアラさんっぽいというか」
リアラ「ミントそれどういう意味!?」
リアラ(プ)「ねぇカイル。私、助っ人カードを使ってほしいの」
リアラ「残念でした。カイルは騙されないんだから!」
カイル「リアラの言うとおりだ!誰が偽者の言うことなんか聞くもんか!」
リアラ(プ)「そう、やはりあなたは私が探してる英雄ではなかったのね」
カイル「白山名君の名において命ずる。助っ人よ、誰か来い!」
リアラ「カイル!?」
ロニ「あいつ、リアラと初めて会った時相当こたえてたからな〜」
ハロルド「カイルの弱点を突いてくるとは、やるわね!」
ガイ「おい……どうやらカイルは大変なものを呼んでしまったようだぞ?」
バルバトス「ぶるrrrrrああああああ!!!!バルバトス・ゲイティア、ここに推参〜ヌ」
ナナリー「何でよりにもよってこいつなんだい!?」
カイル「ギアスを使いすぎたか!?」
クレス「一度しか使ってないだろ!!」
メルディ「みんな必死だな!」
キール「まったく、醜いものだな。まっ、僕達は正解したおかげでこうして美味い料理が……て、辛ぁああい!!!!」
アーチェ「オーホッホッホッホ!!油断しているからそうなんのよ!」
リッド「俺のは辛くねぇぞ?」
ファラ「私のも美味しいよ?」
キール「ト、トラップか……」
イバル「ミラ様、完食です!」
ジュード「これから箱根の上り坂なのに……」
ミラ「二人ともよくやった。それで、味のほうはどうだった?」
イバル「味……ですか?」
ミラ「そうだ。どのような味だったのか分からなければ推理しようがないだろう」
イバル「味〜アジ〜あじは〜……ジュードが記憶しています!」
ジュード「ぇえっ!?僕もイバルと競うのに夢中で味なんて覚えてないよ!?」
ティポ「バボー!!」
エリーゼ「も、もう料理がありませんよ?」
プレザ「助っ人カードを使ってもう一皿追加したら?」
ミラ「苦しいがそれしかないだろうな」
ローエン「では責任をとってイバルさん、お願いできますね?」
イバル「し、仕方あるまい!活目せよ!!」
バルバトス「カードなんぞ……使ってんじゃねぇ!!灼熱のバーンストライクゥ!!!」
レイア「あぶなっ!!」
アルヴィン「おいおい、これじゃカード使えねぇじゃんか!」
プレセア「我ながらいい仕事をしました」
リフィル「プレセア、恐ろしい子ッ!!」
〜続く〜