第48話『洗脳と幻覚』
「言ってることとやってることが矛盾してるんですけど!?」
謝りながら剣を振ってくるヒューマの男性に対しマオはトンファーでガードするが表情が本物なだけに攻められずにいた。
そんな時、ヴェイグ達の鼻を微小な香りが突き抜けた。
ここの風習なのか建物全体にお香が焚かれていたが、この臭いはお香とは少し違った香りな気がした。
ヴェイグは大剣で男の剣を弾き、後退するとジークの背中とぶつかり背中合わせとなった。
「ジーク、これはまさか……」
「香りのフォルスだろうな。だがティトレイの時とは違って意識があるのは何でだ?」
以前にティトレイが香りのフォルスにより洗脳された時、彼は無我夢中で襲ってきた。
しかし今回は襲ってくるヒューマにもガジュマにも意識はある。
それもこちらに対する敵意ではなく、謝罪の意識が。
「おらよっと!」
ガジュマの男性はアニーの背後より斧を振り下ろすがそれをユージーンが槍で防御する。
掛け声こそ攻撃する気満々だったが、体が動いた先にたまたまアニーが背中を向けていたため何だか分からないうちに振り下ろしたかのような呆気にとられたような表情をしていた。
これでは迂闊に反撃することも叶わない。
もし敵意が剥き出しか、あるいは完全に洗脳された状態ならば強烈な一撃を与えて気絶させても彼等の記憶には残らない。
しかし不本意な状態で攻撃してくる彼等に一撃を加えた場合、全てが終わった後に遺恨が残ってしまう。
これが香りのフォルスによるものならアニーの雨のフォルスによって匂いを消すことができる。
しかし不幸にもここは屋内なため天井も低く雨雲を作ることができないでいた。
「すまねェ!!」
ヒューマの男がハンマーを振り下ろす。
それをヒルダは横に避けると男の背後に回り、当身を入れる。
「どういたしまして」
ヒルダの言葉が届くか届かないかのタイミングで男は意識を失った。
「ヒルダ!?何平気な顔して気絶させてんの!?」
カインがガジュマの剣を受け止めながら驚く一方で、ヒルダは面倒臭そうに髪をかきあげた。
「だって、こうでもしないと私達がやられるわよ?」
「そうだけどよぉ……」
ティトレイもヒルダに反論したいが反論できずにいた。
このまま手を拱(こまね)いては何も進展せず怪我人が増えるばかりだ。
もしくはヒルダが次々と気絶させていき、彼女にまた冷たい視線を浴びせることになってしまう。
イゴルやクウ・ホウも必死で止めようとしている。
ティトレイは相変わらず主催者の机に座って高みの見物を決め込んでいるフィレンツェを見て歯軋りをした。
「どいてくれぇ!!」
ティトレイは無我夢中でガジュマの男に突進する。
するとその衝撃でガジュマの男が吹き飛ぶと後ろにいた同じガジュマやヒューマを巻き込みドミノ倒しにしていった。
ティトレイの目の前に道ができる。
ティトレイはドミノ倒しになっているヒト達の上を飛び越え、主催者の机の右側に着地する。
「やはり大量生産品では話にならんか」
フィレンツェはいまだに机から降りようとはせず、鼻で笑ってみせた。
「ヒトを物みたいに言うんじゃねぇ!」
ティトレイは一瞬で机との距離を詰めると拳をフィレンツェに振り上げる。
しかし、それをボクサーグローブをはめた熊のようなガジュマが間に割って入りガードする。
「同じさ。どんなに強固な意志があろうと私の前では皆操り人形同然だ」
熊のガジュマはグローブでティトレイの顔を殴ると、それをまともに受けたティトレイの視界が揺れ、よろける。
だが倒れるほどのダメージはなく、すぐにフィレンツェに向き直る。
「使えなくなれば代用品を用意すれば良いだけの話だ。所詮大量生産された物の中の一つなのだからな」
そう言ってフィレンツェは熊のガジュマを座ったまま足で蹴り飛ばすと、今度は昆を持ったヒューマの女性が昆を振り下ろすとティトレイの頭を直撃する。
「ぐお!」
反動でティトレイの頭が下がるがそれでも怯まず踏ん張り、女性の持つ昆だけを蹴り飛ばした。
「だがまぁ、私の操り人形の中でも貴様は特別だったぞ?ティトレイ。もう一度操ってやろうか?」
フィレンツェは不適な笑みを浮かべると懐から彼女の武器である鞭(ムチ)を取り出した。
(やべぇ!フィレンツェのフォルスに抗う方法が分からねぇ!!)
ティトレイはとりあえず腕で自分の鼻と口を塞ぐがフィレンツェは鞭を叩きつけ、バチンという音を木霊させる。
すると、また新たな匂いが会場へ広がり始める。
「……」
ティトレイはしばらくフィレンツェを睨み続ける。
意識はまだハッキリしている。
四肢も自分の意思で動く感覚がある。
フィレンツェのフォルスは不発で終わったのだろうか?
「旋風槍!」
不意に、ティトレイは背中を切り裂かれる痛みを感じた。
「ぐぁあっ!!」
背中が熱い。
風を纏ったユージーンの槍はティトレイの背中をえぐり、ドロドロと血が溢れ出した。
「なぁティトレイ、工場とはいえお前も物造りの端くれだ。自分の作品は自分で処分するのが製作者の義務だとは思わないか?」
切り裂かれた激痛により床に四つん這いになっているティトレイをフィレンツェは見下しながら言う。
「ユージーン……まさか」
ティトレイは背後にいるユージーンを四つん這いの体勢のまま首だけ振り向いて見た。
すると、目の前に槍の切っ先が向いた。
「ここまでだな、フィレンツェ」
「な、何だって……」
ティトレイは唖然とした。
今のユージーンの言葉はフィレンツェに対しての言葉のはずだが、その言葉は明らかに今四つん這いになっているティトレイに向けられたものだった。
「フォルスフレイム!!」
「マオ!何をする!?」
周囲に耳を澄ませてみると、たった今マオの爆発によりヴェイグが吹き飛んだところだった。
他にもブライトが銃の照準をヒルダに向けていたためジンが斬り込み、ジークはカインの掌底破を鳩尾に受けていた。
「これは一体……」
仲間割れを始める異様な光景にヒルダは呆然としていた。
すると、余所見をしていたせいか正面から杖をふりかぶるアニーへの反応に遅れた。
「させない!!」
間一髪、ルルがヒルダの目の前に割り込み如意棒で杖を受け止める。
しかし咄嗟の判断だったため如意棒は細長く、杖を受け止めた衝撃がルルにじんじんと伝わってくる。
「ア、アニー……?」
ルルは片目を閉じながらアニーへ呼びかける。
しかしアニーが杖を引く様子はない。
「アニー!目を覚ましなさい!」
ヒルダは何を思ったのかパナシーアボトルをアニーの顔にぶちまけた。
「きゃっ」
するとアニーは悲鳴を上げながら後退し、首を振って顔にかかったパナシーアボトルを払い落とした。
「水じゃなくて悪いんだけど、少しは目が覚めたかしら?」
ヒルダは警戒しながら言うと、アニーはヒルダとルルの顔を交互に見ながら瞬きをした。
「あ、あれ?ルルちゃんにヒルダさん?私、フィレンツェさんと戦っていたはずじゃ……」
アニーは何時の間にか自分の目の前にいたはずのフィレンツェの行方を捜した。
すると、相変わらず主催者の机の上で優雅に座っており、その隣では背中に大きな傷を負ったティトレイがユージーンの攻撃をかわしていた。
「これはもしかして……」
「どういうこと?」
勝手に自問を始めたアニーに対してルルは首を傾げながら背後のヒルダを見た。
するとヒルダは何故か詠唱を始めていた。
「ルルちゃん伏せて!!」
アニーに言われ咄嗟にルルがしゃがむと、アニーはダイブするようにルルの上を飛び越え、そのままヒルダの脇腹を掴むようにしながら突進してヒルダを押し倒した。
それと同時に紫電の矢が斜め上へと発射され、天井を打ち抜いた。
「ヒルダさん、しっかり!」
アニーはヒルダに馬乗りになった状態のままアイテムポーチの中からパナシーアボトルを取り出し、ヒルダの口に強引に突っ込む。
「ゲホッ!」
ヒルダはむせた後、馬乗りになっている相手を睨む。
すると、アニーの顔をみるなりヒルダは目を丸くする。
「あら?これは一体……」
アニーがヒルダの上からどくと、2人は立ち上がった。
「なるほどね、さっきのアニーには私がフィレンツェに見えていたのね」
アニーは頷く。
「えっ?えぇっ?」
それがどうしてヒルダもアニーを攻撃することになるのか理解できないルルは混乱するがアニーにこれ以上匂いをかがないよう濡れたハンカチを口と鼻に押し付けられた。
「みなさんはフィレンツェに操られているわけではないんです。ただフィレンツェの香りで幻覚を見せられているんです」
「幻覚?」
ルルはアニーとヒルダに促され、主催者の机がある壁とは反対側の会場の隅に移動しながら首を傾げる。
足元には小窓があり、そこを開放することで匂いを逃がそうとするが思ったよりも効率が悪い。
だが、ここにいれば幻覚にかかることはない。
「みんな、今攻撃している相手がフィレンツェに見えているのよ」
ヒルダがユージーンの槍を足でガードするティトレイを見ながら言う。
つまりこれはテイルズでいうチャーム状態である。
味方なのにもかかわらず攻撃をしてしまう。
なぜなら相手は完全に敵と戦っていると思い込んでいるのだから。
「アニーの陣術で何とかならないの?」
これまで状態異常の類はアニーの陣術で解除してきた。
しかし、アニーは首を横に振った。
「ごめんなさい、こんな症状は初めてだから……」
そう、アニーの陣術にチャーム効果を解除する陣は無い。
かと言ってパナシーアボトルを投げ続けていても12人分投げていればすぐに底をついてしまう。
「なんとかヴェイグさんがティトレイさんと合流できればいいんですけど……」
ティトレイはユージーン相手に苦戦を強いられているがヴェイグと組めば突破口を開くことができる。
そんな予感がしたがいまだに乱闘を続けるヒューマとガジュマに阻まれ2人には距離があり、肝心のヴェイグはマオに手を焼いている。
(マオと戦うのは2年ぶりか……)
ヴェイグはマオと初めて会った時のことを思い出していた。
クレアを氷付けにしてしまい、途方に暮れていたときにユージーンと共に村に現れ、最初は追い返そうとしたがマオは聞く耳をもたず、結局戦闘になった。
あの時はフォルスを使うなと言われていたマオが結局フォルスを使うことでヴェイグは負けてしまった。
「思えばあの時からお前は俺の話を聞かなかったな」
あの時と違って今はヴェイグがフォルスを禁じている。
別に誰かに言われた訳ではないが仲間を怪我させるわけにはいかない。
決して手加減して勝てる相手ではないことは分かっているが、それでも相手がマオとなるとフォルスを使うことはできなかった。
ヴェイグが大剣を重い音を立てながら振り下ろすと、マオはバックステップをして回避した。
「フィレンツェの攻撃、見た目の割りに重いよ!もしかしたらヴェイグ以上かも!!」
マオはヴェイグを目の前にして彼の中のヴェイグに警告する。
それを聞いてヴェイグは悲しいような嬉しいような複雑な気持ちになる。
「マオ、いつまでもお前に負けたままの俺だと思わないほうがいい」
ヴェイグは切っ先をマオに向け、左手で切っ先の先を軽く触れる牙突のような構えで精神を集中させる。
すると、大剣に冷気が集まっていく。
「だったらこうしない?パナシーアボトルをジークに渡してカインを正気に戻したら2人にマオの足止めをさせるの」
ヒルダはカインを背負い投げしているジークを指差す。
「それだったらジンの方が適任なんじゃ……」
アニーはブライトの銃弾を剣で弾き続けるジンを横目で見る。
「大丈夫、あの2人は私が特訓したのよ?実力はお墨付きだから安心なさい」
「ティトレイも一緒じゃなかったっけ?」と首を傾げるルルにヒルダはパナシーアボトルを渡す。
それを受け取ったルルは一度頷くと天井すれすれに大きな弧を描くようにパナシーアボトルを放り投げた。
「ジーク兄さん!」
ジークはパナシーアボトルをキャッチすると、背負い投げされたことに驚いたのかポカーンとしているカインに強引に飲ませた。
〜続く〜
謝りながら剣を振ってくるヒューマの男性に対しマオはトンファーでガードするが表情が本物なだけに攻められずにいた。
そんな時、ヴェイグ達の鼻を微小な香りが突き抜けた。
ここの風習なのか建物全体にお香が焚かれていたが、この臭いはお香とは少し違った香りな気がした。
ヴェイグは大剣で男の剣を弾き、後退するとジークの背中とぶつかり背中合わせとなった。
「ジーク、これはまさか……」
「香りのフォルスだろうな。だがティトレイの時とは違って意識があるのは何でだ?」
以前にティトレイが香りのフォルスにより洗脳された時、彼は無我夢中で襲ってきた。
しかし今回は襲ってくるヒューマにもガジュマにも意識はある。
それもこちらに対する敵意ではなく、謝罪の意識が。
「おらよっと!」
ガジュマの男性はアニーの背後より斧を振り下ろすがそれをユージーンが槍で防御する。
掛け声こそ攻撃する気満々だったが、体が動いた先にたまたまアニーが背中を向けていたため何だか分からないうちに振り下ろしたかのような呆気にとられたような表情をしていた。
これでは迂闊に反撃することも叶わない。
もし敵意が剥き出しか、あるいは完全に洗脳された状態ならば強烈な一撃を与えて気絶させても彼等の記憶には残らない。
しかし不本意な状態で攻撃してくる彼等に一撃を加えた場合、全てが終わった後に遺恨が残ってしまう。
これが香りのフォルスによるものならアニーの雨のフォルスによって匂いを消すことができる。
しかし不幸にもここは屋内なため天井も低く雨雲を作ることができないでいた。
「すまねェ!!」
ヒューマの男がハンマーを振り下ろす。
それをヒルダは横に避けると男の背後に回り、当身を入れる。
「どういたしまして」
ヒルダの言葉が届くか届かないかのタイミングで男は意識を失った。
「ヒルダ!?何平気な顔して気絶させてんの!?」
カインがガジュマの剣を受け止めながら驚く一方で、ヒルダは面倒臭そうに髪をかきあげた。
「だって、こうでもしないと私達がやられるわよ?」
「そうだけどよぉ……」
ティトレイもヒルダに反論したいが反論できずにいた。
このまま手を拱(こまね)いては何も進展せず怪我人が増えるばかりだ。
もしくはヒルダが次々と気絶させていき、彼女にまた冷たい視線を浴びせることになってしまう。
イゴルやクウ・ホウも必死で止めようとしている。
ティトレイは相変わらず主催者の机に座って高みの見物を決め込んでいるフィレンツェを見て歯軋りをした。
「どいてくれぇ!!」
ティトレイは無我夢中でガジュマの男に突進する。
するとその衝撃でガジュマの男が吹き飛ぶと後ろにいた同じガジュマやヒューマを巻き込みドミノ倒しにしていった。
ティトレイの目の前に道ができる。
ティトレイはドミノ倒しになっているヒト達の上を飛び越え、主催者の机の右側に着地する。
「やはり大量生産品では話にならんか」
フィレンツェはいまだに机から降りようとはせず、鼻で笑ってみせた。
「ヒトを物みたいに言うんじゃねぇ!」
ティトレイは一瞬で机との距離を詰めると拳をフィレンツェに振り上げる。
しかし、それをボクサーグローブをはめた熊のようなガジュマが間に割って入りガードする。
「同じさ。どんなに強固な意志があろうと私の前では皆操り人形同然だ」
熊のガジュマはグローブでティトレイの顔を殴ると、それをまともに受けたティトレイの視界が揺れ、よろける。
だが倒れるほどのダメージはなく、すぐにフィレンツェに向き直る。
「使えなくなれば代用品を用意すれば良いだけの話だ。所詮大量生産された物の中の一つなのだからな」
そう言ってフィレンツェは熊のガジュマを座ったまま足で蹴り飛ばすと、今度は昆を持ったヒューマの女性が昆を振り下ろすとティトレイの頭を直撃する。
「ぐお!」
反動でティトレイの頭が下がるがそれでも怯まず踏ん張り、女性の持つ昆だけを蹴り飛ばした。
「だがまぁ、私の操り人形の中でも貴様は特別だったぞ?ティトレイ。もう一度操ってやろうか?」
フィレンツェは不適な笑みを浮かべると懐から彼女の武器である鞭(ムチ)を取り出した。
(やべぇ!フィレンツェのフォルスに抗う方法が分からねぇ!!)
ティトレイはとりあえず腕で自分の鼻と口を塞ぐがフィレンツェは鞭を叩きつけ、バチンという音を木霊させる。
すると、また新たな匂いが会場へ広がり始める。
「……」
ティトレイはしばらくフィレンツェを睨み続ける。
意識はまだハッキリしている。
四肢も自分の意思で動く感覚がある。
フィレンツェのフォルスは不発で終わったのだろうか?
「旋風槍!」
不意に、ティトレイは背中を切り裂かれる痛みを感じた。
「ぐぁあっ!!」
背中が熱い。
風を纏ったユージーンの槍はティトレイの背中をえぐり、ドロドロと血が溢れ出した。
「なぁティトレイ、工場とはいえお前も物造りの端くれだ。自分の作品は自分で処分するのが製作者の義務だとは思わないか?」
切り裂かれた激痛により床に四つん這いになっているティトレイをフィレンツェは見下しながら言う。
「ユージーン……まさか」
ティトレイは背後にいるユージーンを四つん這いの体勢のまま首だけ振り向いて見た。
すると、目の前に槍の切っ先が向いた。
「ここまでだな、フィレンツェ」
「な、何だって……」
ティトレイは唖然とした。
今のユージーンの言葉はフィレンツェに対しての言葉のはずだが、その言葉は明らかに今四つん這いになっているティトレイに向けられたものだった。
「フォルスフレイム!!」
「マオ!何をする!?」
周囲に耳を澄ませてみると、たった今マオの爆発によりヴェイグが吹き飛んだところだった。
他にもブライトが銃の照準をヒルダに向けていたためジンが斬り込み、ジークはカインの掌底破を鳩尾に受けていた。
「これは一体……」
仲間割れを始める異様な光景にヒルダは呆然としていた。
すると、余所見をしていたせいか正面から杖をふりかぶるアニーへの反応に遅れた。
「させない!!」
間一髪、ルルがヒルダの目の前に割り込み如意棒で杖を受け止める。
しかし咄嗟の判断だったため如意棒は細長く、杖を受け止めた衝撃がルルにじんじんと伝わってくる。
「ア、アニー……?」
ルルは片目を閉じながらアニーへ呼びかける。
しかしアニーが杖を引く様子はない。
「アニー!目を覚ましなさい!」
ヒルダは何を思ったのかパナシーアボトルをアニーの顔にぶちまけた。
「きゃっ」
するとアニーは悲鳴を上げながら後退し、首を振って顔にかかったパナシーアボトルを払い落とした。
「水じゃなくて悪いんだけど、少しは目が覚めたかしら?」
ヒルダは警戒しながら言うと、アニーはヒルダとルルの顔を交互に見ながら瞬きをした。
「あ、あれ?ルルちゃんにヒルダさん?私、フィレンツェさんと戦っていたはずじゃ……」
アニーは何時の間にか自分の目の前にいたはずのフィレンツェの行方を捜した。
すると、相変わらず主催者の机の上で優雅に座っており、その隣では背中に大きな傷を負ったティトレイがユージーンの攻撃をかわしていた。
「これはもしかして……」
「どういうこと?」
勝手に自問を始めたアニーに対してルルは首を傾げながら背後のヒルダを見た。
するとヒルダは何故か詠唱を始めていた。
「ルルちゃん伏せて!!」
アニーに言われ咄嗟にルルがしゃがむと、アニーはダイブするようにルルの上を飛び越え、そのままヒルダの脇腹を掴むようにしながら突進してヒルダを押し倒した。
それと同時に紫電の矢が斜め上へと発射され、天井を打ち抜いた。
「ヒルダさん、しっかり!」
アニーはヒルダに馬乗りになった状態のままアイテムポーチの中からパナシーアボトルを取り出し、ヒルダの口に強引に突っ込む。
「ゲホッ!」
ヒルダはむせた後、馬乗りになっている相手を睨む。
すると、アニーの顔をみるなりヒルダは目を丸くする。
「あら?これは一体……」
アニーがヒルダの上からどくと、2人は立ち上がった。
「なるほどね、さっきのアニーには私がフィレンツェに見えていたのね」
アニーは頷く。
「えっ?えぇっ?」
それがどうしてヒルダもアニーを攻撃することになるのか理解できないルルは混乱するがアニーにこれ以上匂いをかがないよう濡れたハンカチを口と鼻に押し付けられた。
「みなさんはフィレンツェに操られているわけではないんです。ただフィレンツェの香りで幻覚を見せられているんです」
「幻覚?」
ルルはアニーとヒルダに促され、主催者の机がある壁とは反対側の会場の隅に移動しながら首を傾げる。
足元には小窓があり、そこを開放することで匂いを逃がそうとするが思ったよりも効率が悪い。
だが、ここにいれば幻覚にかかることはない。
「みんな、今攻撃している相手がフィレンツェに見えているのよ」
ヒルダがユージーンの槍を足でガードするティトレイを見ながら言う。
つまりこれはテイルズでいうチャーム状態である。
味方なのにもかかわらず攻撃をしてしまう。
なぜなら相手は完全に敵と戦っていると思い込んでいるのだから。
「アニーの陣術で何とかならないの?」
これまで状態異常の類はアニーの陣術で解除してきた。
しかし、アニーは首を横に振った。
「ごめんなさい、こんな症状は初めてだから……」
そう、アニーの陣術にチャーム効果を解除する陣は無い。
かと言ってパナシーアボトルを投げ続けていても12人分投げていればすぐに底をついてしまう。
「なんとかヴェイグさんがティトレイさんと合流できればいいんですけど……」
ティトレイはユージーン相手に苦戦を強いられているがヴェイグと組めば突破口を開くことができる。
そんな予感がしたがいまだに乱闘を続けるヒューマとガジュマに阻まれ2人には距離があり、肝心のヴェイグはマオに手を焼いている。
(マオと戦うのは2年ぶりか……)
ヴェイグはマオと初めて会った時のことを思い出していた。
クレアを氷付けにしてしまい、途方に暮れていたときにユージーンと共に村に現れ、最初は追い返そうとしたがマオは聞く耳をもたず、結局戦闘になった。
あの時はフォルスを使うなと言われていたマオが結局フォルスを使うことでヴェイグは負けてしまった。
「思えばあの時からお前は俺の話を聞かなかったな」
あの時と違って今はヴェイグがフォルスを禁じている。
別に誰かに言われた訳ではないが仲間を怪我させるわけにはいかない。
決して手加減して勝てる相手ではないことは分かっているが、それでも相手がマオとなるとフォルスを使うことはできなかった。
ヴェイグが大剣を重い音を立てながら振り下ろすと、マオはバックステップをして回避した。
「フィレンツェの攻撃、見た目の割りに重いよ!もしかしたらヴェイグ以上かも!!」
マオはヴェイグを目の前にして彼の中のヴェイグに警告する。
それを聞いてヴェイグは悲しいような嬉しいような複雑な気持ちになる。
「マオ、いつまでもお前に負けたままの俺だと思わないほうがいい」
ヴェイグは切っ先をマオに向け、左手で切っ先の先を軽く触れる牙突のような構えで精神を集中させる。
すると、大剣に冷気が集まっていく。
「だったらこうしない?パナシーアボトルをジークに渡してカインを正気に戻したら2人にマオの足止めをさせるの」
ヒルダはカインを背負い投げしているジークを指差す。
「それだったらジンの方が適任なんじゃ……」
アニーはブライトの銃弾を剣で弾き続けるジンを横目で見る。
「大丈夫、あの2人は私が特訓したのよ?実力はお墨付きだから安心なさい」
「ティトレイも一緒じゃなかったっけ?」と首を傾げるルルにヒルダはパナシーアボトルを渡す。
それを受け取ったルルは一度頷くと天井すれすれに大きな弧を描くようにパナシーアボトルを放り投げた。
「ジーク兄さん!」
ジークはパナシーアボトルをキャッチすると、背負い投げされたことに驚いたのかポカーンとしているカインに強引に飲ませた。
〜続く〜
■作者メッセージ
【楽談パート31】
マリア「あら?またこの形に戻ってしまってるわね」
takeshi「それは私が帰ってきたからですよ」
マリア「あらあら、お帰りなさい♪」
takeshi「た、ただいまです。まず今回は謝罪しなければならないことがあります」
マリア「何かしら?」
takeshi「つい最近の話なのですが「ここ最近テイルズっぽい」とか言ってもっとラブコメチックなことを書きたいとか言っていました」
マリア「えぇ、そうね。確か今月の頭に言ってたわね」
takeshi「でもそれって、テイルズらしく書きたくないならオリジナル小説を書けって話だったんですよね。テイルズという既にできあがった盤上を選んだ以上、そのルールに従わないといけないというか、二次創作の時点で本家本元をディスる権利はないんですよね。調子にのってしまい、申し訳ありませんでした」
マリア「そうね、まずはきちんと謝ることから始めるべきよね」
takeshi「だがしかし!前回マリアさんが言っていた『エセ京都弁』に関しては謝る気は一切ございません!!俺は悪くねぇ!」
マリア「あらあらまぁ、まだ反省が足りないのかしらねぇ?」
takeshi「まずは話を聞いてください!ね!?パンケーキ作ってあげますから!!」
マリア「そ、それはいらないわ……。むしろ聞いてあげるから作らないでちょうだい?」
takeshi「京都弁って方言の中でもポピュラーなものなのですが、やはり原生をそのまま使うと標準語圏やその他の地域の方々がハァ(゜Д゜)!?て顔をしてしまうのですよ!なので少しばかり…いえ結構標準語に傾けた『エセ京都弁』にする必要があるんです!」
マリア「ハァ(゜Д゜)!?っていう顔?」
takeshi「ハァ(゜Д゜)!?っていう顔です」
マリア「その、ハァ(゜Д゜)!?っていう顔は他にはどのような場面で使うのかしら?」
takeshi「例えばすっごく楽しみにして見に行った映画が原作を読み終えてから来てることを仮定して製作されていたため中途半端なところで終わった時にハァ(゜Д゜)!?という顔を使います」
マリア「最近ハァ(゜Д゜)!?って思うことがあったみたいな言い方ね」
takeshi「ゴールデンウィーク明けに『そらのおとしもの』を見に行ったのですが、原作は私的に気持ちの良い終わり方をしたので期待して行ったのですが、実際に見に行ったら「さぁここからが本番だぜ!」と思いながら足を組み替えた瞬間にエンディングテロップが流れてハァ(゜Д゜)!?という顔をしました。ちなみにテルマエ・ロマエUは良かったですよ?」
マリア「あらあらちゃっかり映画の感想なんか言いやがっちゃったりして、それこそハァ(゜Д゜)!?といった感じね」
チャリティ「あんたらさっきから顔文字うざい!!!」
マリア「あらチャリティちゃん、帰ってきてたの?」
チャリティ「しまった……。来月まで黙って見てるつもりだったのに……」
takeshi「まったく、チャリティさんもお母さんに会いたかったのなら素直に会いたかったって言えば良いじゃないですか」
チャリティ「う、うっさいわね!あんたも前に言ってたでしょ?いざ会うと素直になれないのよ!!」
マリア「あらあら♪」
takeshi「まぁさんざん言ってるようにマリアさんがここにいられるのは今月だけですしジーク達はこっちに来れないので、ジーク達の分までお話をしてください」
チャリティ「あんた……」
マリア「あら?頑張れば呼べるわよねぇ?」
takeshi「そ、そんな訳で!次回からマリアさんのことを根掘り葉掘り聞くために前回マリアさんが独りでやってたコーナーを今度は三人でやろうと思います!」
マリア「あら?今「ひとり」の言い方に悪意を感じたのは気のせいかしら?」
チャリティ「き、気のせいでしてよママ!!」
takeshi「ということで今回はこのへんで!ではまた〜」
―――おまけAfter story―――
ロンドリーネ「アフターストーリーって付くだけでお洒落になるもんだね〜」
ディオ「そうか?」
エトス「クラ○ドとかソういう京アニの臭いがするよ……」
ピオニー「俺的にはラブストーリーのほうがしっくり来たんだがな」
ジェイド「おや、陛下いたんですか」
ピオニー「俺の存在を忘れてたやつは腹筋500回の刑に処す」
メル「ところで、何でまだ続いてるの?前回終わったはずだよね?」
エステリーゼ「それは恐らく私達の料理を作ったのが誰なのかまだ教えてもらっていないからではないでしょうか?」
ロンドリーネ「アッタリー☆」
ディオ「なんか前回勝手にまとめられたけど、全然終われねぇっての」
リダ「ていうか、答えをきくまでもなく答えはダークワンダーシェフでしょ」
ダークワンダーシェフ「正解だ。しかし何故分かった?」
ユーリ「衣の厚さだよ。お前、具材をケチって衣でかさ増ししやがっただろ?」
ダークワンダーシェフ「ちっ、よく気付いたな」
ゴーシュ「貧乏人を舐めないことだな」
メルディ「バイバ!!」
キール「どうしたメルディ!?」
フォッグ「おう!アレか!?」
チャット「あ、フォッグさんお久しぶりです」
メルディ「メルディ、大変が事しちゃっとヨ〜」
ファラ「な、何をしたの?」
メルディ「メルディ歌と踊りが好き設定すっかり忘れてたな!みんなで歌うたってる時、メルディジュース飲んでた!」
リッド「大事件じゃねぇか!!」
チャット「メルディさんこのままだとノーマさんにボビーオ○ゴンっていうあだ名を付けられちゃいますよ!?」
ノーマ「あたしそんなにネーミングださくないわ!!」
クレス「はっ!分かったぞ!?」
クラース「……何がだ?」
クレス「ジュードは柔道(じゅーどー)が得意!」
ミント「クレスさん…無理して駄洒落を言わなくて良いんですよ?」
アーチェ「ずっと忘れてれば良かったのに〜」
クレス「ユーリの方が有利(ゆーり)だ!」
チェスター「そのネタここのどっかで誰かがもう言ったぞ!!」
メルディ「リトルクイーン!早く歌うな!そしたら私踊るヨ!」
リトルクイーン「私よりもアグリアが適任でしょう」
アグリア「はぁ?だったらレイア歌えよ」
レイア「アグリアが人に譲るなんて気持ち悪い!イアハート歌いなよ!」
カノンノE「えっと〜、私歌い方わかんないですう」
メル「急にアホになっちゃった!!」
カノンノE「コレット歌いなよ。勘違いしないでよね!別にあんたの歌が聞きたいとか、そんなんじゃないんだからね!ただ面倒なだけなんだからね!」
コレット「えと、私ステージの上でしか歌えないから……」
カノンノG「ちゃっかり嫌味よね、今の」
コレット「ロディ、歌ったら?」
ロンドリーネ「私!?う〜ん、最近ウチクダケーに押され気味なのよね〜」
エトス「もう、だったラボクが歌うよ!」
「「「どーぞどーぞ」」」
エトス「君たち前振りが長すぎだよ……」
ハリエット「ていうか本当に歌うの?」
ムルモ「はい、マイク」
エトス「みんなー!いっくよ〜☆」
〜続く〜
マリア「あら?またこの形に戻ってしまってるわね」
takeshi「それは私が帰ってきたからですよ」
マリア「あらあら、お帰りなさい♪」
takeshi「た、ただいまです。まず今回は謝罪しなければならないことがあります」
マリア「何かしら?」
takeshi「つい最近の話なのですが「ここ最近テイルズっぽい」とか言ってもっとラブコメチックなことを書きたいとか言っていました」
マリア「えぇ、そうね。確か今月の頭に言ってたわね」
takeshi「でもそれって、テイルズらしく書きたくないならオリジナル小説を書けって話だったんですよね。テイルズという既にできあがった盤上を選んだ以上、そのルールに従わないといけないというか、二次創作の時点で本家本元をディスる権利はないんですよね。調子にのってしまい、申し訳ありませんでした」
マリア「そうね、まずはきちんと謝ることから始めるべきよね」
takeshi「だがしかし!前回マリアさんが言っていた『エセ京都弁』に関しては謝る気は一切ございません!!俺は悪くねぇ!」
マリア「あらあらまぁ、まだ反省が足りないのかしらねぇ?」
takeshi「まずは話を聞いてください!ね!?パンケーキ作ってあげますから!!」
マリア「そ、それはいらないわ……。むしろ聞いてあげるから作らないでちょうだい?」
takeshi「京都弁って方言の中でもポピュラーなものなのですが、やはり原生をそのまま使うと標準語圏やその他の地域の方々がハァ(゜Д゜)!?て顔をしてしまうのですよ!なので少しばかり…いえ結構標準語に傾けた『エセ京都弁』にする必要があるんです!」
マリア「ハァ(゜Д゜)!?っていう顔?」
takeshi「ハァ(゜Д゜)!?っていう顔です」
マリア「その、ハァ(゜Д゜)!?っていう顔は他にはどのような場面で使うのかしら?」
takeshi「例えばすっごく楽しみにして見に行った映画が原作を読み終えてから来てることを仮定して製作されていたため中途半端なところで終わった時にハァ(゜Д゜)!?という顔を使います」
マリア「最近ハァ(゜Д゜)!?って思うことがあったみたいな言い方ね」
takeshi「ゴールデンウィーク明けに『そらのおとしもの』を見に行ったのですが、原作は私的に気持ちの良い終わり方をしたので期待して行ったのですが、実際に見に行ったら「さぁここからが本番だぜ!」と思いながら足を組み替えた瞬間にエンディングテロップが流れてハァ(゜Д゜)!?という顔をしました。ちなみにテルマエ・ロマエUは良かったですよ?」
マリア「あらあらちゃっかり映画の感想なんか言いやがっちゃったりして、それこそハァ(゜Д゜)!?といった感じね」
チャリティ「あんたらさっきから顔文字うざい!!!」
マリア「あらチャリティちゃん、帰ってきてたの?」
チャリティ「しまった……。来月まで黙って見てるつもりだったのに……」
takeshi「まったく、チャリティさんもお母さんに会いたかったのなら素直に会いたかったって言えば良いじゃないですか」
チャリティ「う、うっさいわね!あんたも前に言ってたでしょ?いざ会うと素直になれないのよ!!」
マリア「あらあら♪」
takeshi「まぁさんざん言ってるようにマリアさんがここにいられるのは今月だけですしジーク達はこっちに来れないので、ジーク達の分までお話をしてください」
チャリティ「あんた……」
マリア「あら?頑張れば呼べるわよねぇ?」
takeshi「そ、そんな訳で!次回からマリアさんのことを根掘り葉掘り聞くために前回マリアさんが独りでやってたコーナーを今度は三人でやろうと思います!」
マリア「あら?今「ひとり」の言い方に悪意を感じたのは気のせいかしら?」
チャリティ「き、気のせいでしてよママ!!」
takeshi「ということで今回はこのへんで!ではまた〜」
―――おまけAfter story―――
ロンドリーネ「アフターストーリーって付くだけでお洒落になるもんだね〜」
ディオ「そうか?」
エトス「クラ○ドとかソういう京アニの臭いがするよ……」
ピオニー「俺的にはラブストーリーのほうがしっくり来たんだがな」
ジェイド「おや、陛下いたんですか」
ピオニー「俺の存在を忘れてたやつは腹筋500回の刑に処す」
メル「ところで、何でまだ続いてるの?前回終わったはずだよね?」
エステリーゼ「それは恐らく私達の料理を作ったのが誰なのかまだ教えてもらっていないからではないでしょうか?」
ロンドリーネ「アッタリー☆」
ディオ「なんか前回勝手にまとめられたけど、全然終われねぇっての」
リダ「ていうか、答えをきくまでもなく答えはダークワンダーシェフでしょ」
ダークワンダーシェフ「正解だ。しかし何故分かった?」
ユーリ「衣の厚さだよ。お前、具材をケチって衣でかさ増ししやがっただろ?」
ダークワンダーシェフ「ちっ、よく気付いたな」
ゴーシュ「貧乏人を舐めないことだな」
メルディ「バイバ!!」
キール「どうしたメルディ!?」
フォッグ「おう!アレか!?」
チャット「あ、フォッグさんお久しぶりです」
メルディ「メルディ、大変が事しちゃっとヨ〜」
ファラ「な、何をしたの?」
メルディ「メルディ歌と踊りが好き設定すっかり忘れてたな!みんなで歌うたってる時、メルディジュース飲んでた!」
リッド「大事件じゃねぇか!!」
チャット「メルディさんこのままだとノーマさんにボビーオ○ゴンっていうあだ名を付けられちゃいますよ!?」
ノーマ「あたしそんなにネーミングださくないわ!!」
クレス「はっ!分かったぞ!?」
クラース「……何がだ?」
クレス「ジュードは柔道(じゅーどー)が得意!」
ミント「クレスさん…無理して駄洒落を言わなくて良いんですよ?」
アーチェ「ずっと忘れてれば良かったのに〜」
クレス「ユーリの方が有利(ゆーり)だ!」
チェスター「そのネタここのどっかで誰かがもう言ったぞ!!」
メルディ「リトルクイーン!早く歌うな!そしたら私踊るヨ!」
リトルクイーン「私よりもアグリアが適任でしょう」
アグリア「はぁ?だったらレイア歌えよ」
レイア「アグリアが人に譲るなんて気持ち悪い!イアハート歌いなよ!」
カノンノE「えっと〜、私歌い方わかんないですう」
メル「急にアホになっちゃった!!」
カノンノE「コレット歌いなよ。勘違いしないでよね!別にあんたの歌が聞きたいとか、そんなんじゃないんだからね!ただ面倒なだけなんだからね!」
コレット「えと、私ステージの上でしか歌えないから……」
カノンノG「ちゃっかり嫌味よね、今の」
コレット「ロディ、歌ったら?」
ロンドリーネ「私!?う〜ん、最近ウチクダケーに押され気味なのよね〜」
エトス「もう、だったラボクが歌うよ!」
「「「どーぞどーぞ」」」
エトス「君たち前振りが長すぎだよ……」
ハリエット「ていうか本当に歌うの?」
ムルモ「はい、マイク」
エトス「みんなー!いっくよ〜☆」
〜続く〜