ここは都内某所。名前を伏せたのには、特に意味はない。
ま、そんなこたぁどうでもいい。俺はいつものように普通に学校に通っていた。ちなみに中学な。
たいして面白くもないが、勉強しとかないと将来困るのは自分だからな。
そんな俺が登校途中、事件は起こった。ありゃあたまげた。
なんせ突然目の前にぬいぐるみが浮かんでんだ。そりゃあ誰だって驚くわなぁ。
そん時の俺は何を思ったかそいつの後に付てったんだ。
そしたらなんか弱々しくなってきて、細い建物の間に入ってったと思ったらいきなり声がした。
「僕が、見えるの…?」
見えるか見えないかで言ったら見てるわけで、こいつが何を言ってるかなんて俺には分からなかった。
「お願い…国を、助けて……」
勝手に話を進めるなとか言ってやりたかったが、そんな暇はなかったね。一瞬で光に包まれたんだから。
もう俺はよくわからんまま気を失った。
「…ん、ここは」
目が覚めると、足下が柔らかい。ん?柔らかい?ホワッツ?さっきまで俺のいた場所どこ行った、おい!
「あっ、やっと起きた。貴様、一体どんだけ寝れば気が済むのだ!!」
えらくかわいい声が聞こえた。全く、どこのガキだ。
「誰がガキだって」
「うわっ!」
いきなり顔をのぞき込みやがった!あわてて飛び起きると、そこで初めて自分はベッドのような物に寝ていた事に気がついた。
俺を起こした奴が目の前にいる構図になるが、やっぱり小せえ。小学生並みだ。そいつは腰まである金髪ツインテを持っていた。
「ほら、さっさと起きろ!」
腕を捕まれて体が起こされる。その時俺はまだ寝ぼけていた。そんな状態で強引に起こされたために不祥事が起こった。
「わぷっ」
ドン、と軽く地面が揺れた気もしたが、今はそんな事はどうでもいい。この惨事を目の当たりにしたら110に電話をされかねない。
急に立たされてバランスを崩した俺は、ただ倒れただけではなく、いま、まさに、幼女を押し倒している。
しかも足と足の間に俺の足が深く入っていて膝の当たりは何かに当たっているし、片手はもれなく胸部を触っている。
だが、ふくらみは全く感じられなかった。全くどこのエロゲだ。ってそんな場合じゃない!さっさと体を起こす俺。
しかし、こいつは先ほどの不祥事によって後頭部を打ったらしく、俺が押し倒した(?)状態からぴくりともしない。
「おーい、起きろー」
とりあえず呼びかけてみるが返事はなかった。
「…仕方ねぇか」
さっきまで俺が寝ていた所へ寝かして、俺はしばらく待つ事にした。
「う、ん…」
数分待つと、ようやく目を覚ました。とりあえず聞きたい事がある。
「突然で悪いんだが、一体ここはどこだ?」
短くわかりやすく、そして的を射た核心的な俺の一言は、
「えっと、ここはホノス」
よく分からない回答でかき消された。そんな地名、聞いた事もないぞ。
「お前の居たところからだと、たぶん異世界かな」
異世界?どこの漫画の世界に迷い込んだんだ俺は?
「?わたぼうから聞いてないの?あんた新しいM・M(モンスターマスター)でしょ」
M・M?だいたいモンスターって魔物の事だよな?
「それはそうと、私どれくらい寝てたの?」
「俺に対しての謝罪は無しか。いきなり引っ張りやがって」
まあいい。たぶん、一、二分だな。
「あ、そうなの。よかった」
何がいいもんか。状況説明を俺は要求するぞ。
「それは後、っと」
ようやく立ち上がったと思ったら、またしても俺の腕をつかみやがった。
「とりあえず王様の所に来て」
そのまま俺は引っ張られてその場を後にした。
言うのを忘れていたが、俺は断じてロリコンなどではない。むしろ年上が好きだ。
「よくぞ参られた。貴殿がこの国に新しく参られたM・Mじゃな」
城のような場所につれてこられて、真っ先に玉座らしき場所へと入ってしまった俺はちょっとお腹の出ちゃってる王様っぽい人にあった。
「あの…すみませんが、俺はそのモンスターなんとかっていうのじゃ無いんですが…」
俺もさすがに常識人だ。偉そうな人には敬語を使うのは当たり前と言っても過言ではない。
「ほっほ、新人なのじゃから当たり前じゃ。我が国を救ってくださる為にはるばる異世界まで来ていただけるとは、感謝感謝じゃ」
またでた。異世界って何なんだよ。あと、国を救うって何の事だ?
「なんじゃと!?主はわたぼうから何も聞いておらんのか」
わたぼう?まずはそいつが誰か、それを説明してくれ。
「…わたぼうの奴め…仕方ないが、貴殿にはこちらの世界で立派なM・Mになってもらわねばならん」
「いや、だからですね、そのM・Mとやらがよく分からんのですが…」
「M・Mとは、魔物を従え魔物と戦う職業の事じゃ詳しくは牧場に行きながらそこのツグミに聞
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