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中編 「再開」(中)

「アターーック!!」
「みゅみゅーー!!」
「げほっ!?」

シノンの家に向かう途中。
レイノスはいきなり腹に攻撃を食らった。

「あれ?レイ兄!?ごめんね、魔物と間違えちゃった!」
「よ、ようシノン、久しぶり……ガフッ」

レイノスは倒れた。南無。

「こんにちは、シノンちゃん!」
「ハノンも元気そうでなによりだわ」

スクルドとリンもシノンとハノンに挨拶する。

「みんな、どうしたの今日は?」
「シノンちゃんたちに会いに遊びに来たんだよ!」
「ごめんね、突然押しかけちゃって」
「ううん、ありがとう来てくれて!大歓迎だよ!」

女子三人で盛り上がって話している。
レイノスは倒れている。南無。


「ふ〜、やっと追いついたぜ」

しばらくして、ルークたちが追い付いてきた。

「あの女の子がシノンか?あの幼さで戦闘をこなせるとはにわかには信じがたいな」

シノンの姿を見て驚いているガイ。

「(あのチーグル…かわいい)」

やはりティアはハノンにメロメロだ。

ルークたちが加わり、ますます場は盛り上がった。
レイノスは倒れている。南……


「ていうか俺をいつまでも放置するなーーーーーー!!」


「くそ、みんなしてなんだよ…」
「すねるなってレイノス。ちょっとからかっただけだって。ていうかお前、なんで倒れてたんだ?」
「そういうことは最初に聞けよ……ハノンのタックル食らったんだよ」

ルークの問いに悪態をつきながら答えるレイノス。

「タックル?そんなにすごいのか?」

そこへガイも話に加わり、レイノスの言葉に何か引っかかるものを感じながら聞き返した。

「見せてあげるよ!」

ガイの言葉にシノンが反応する。
そして、手ごろな岩を見つけると…

「ハノン!お願い!」
「みゅみゅーー!」

ハノンが岩に向かって突撃する。すると…


ドゴォォォンンンンン!!


ハノンの突進を受け、岩は真っ二つに割れた。


「まじで岩を割るのかよ!?スゲエ……」

目の前の出来事に、驚きの声を上げるレイノス。

「こんなこともできるんだよ!ハノン!」

シノンの言葉と共に、ハノンは耳をパタパタと動かし…

「え!?」
「飛んだ!?」

スクルドとリンが驚きの声を上げる。
耳をパタパタと動かしているハノンが…空中に浮いているのだ。


「ティア!ガイ!これって……」
「ええ、これは…」
「おいおい、マジかよ……」

ルーク、ティア、ガイの3人も驚いている。
いや、彼らの場合驚きの理由がレイノス達とは異なるかもしれない。
彼らは見覚えがあるのだ。目の前の光景に。


「スゲーなハノン、いったいこんなのどうやって覚えたんだ?」

レイノスが感心しながらシノンに尋ねた。

「確かミュウ長老から……」


「ミュウ!?」


シノンの言葉を遮り、ルークが叫んだ。

「あいつは、ミュウは今でもここにいるのか!?」
「は、はい…」
「どこにいるんだ!?」
「ち、チーグル達の住処の巣の中に…」

ルークの剣幕にとまどいながらも、シノンは答える。

「あそこか…あ、驚かせて悪かったな。教えてくれてサンキューな」

そういうとルークは、チーグル達の住処のある森の奥へと走って行った。


「どうしたんだ、親父の奴…」
「さ、さあ……」

父親の突然の行動に、呆気にとられるレイノスとスクルドであった。


スキット「ハノンの技」
レイノス「にしてもハノン、お前のあのアタック、前くらったのより強力になってないか?」
ハノン「みゅみゅ〜♪」
シノン「この数か月で、威力も正確さもパワーアップして、もう戦闘でも使えるレベルになったんだよ」
ガイ「しかし、さっきのあれはいったいどうやって覚えたんだ?さっき言いかけてたが」
シノン「ミュウ長老が昔見せてくれてたのを、見よう見まねで覚えたんだって」
ハノン「みゅう!」
ティア「見よう見まね…?ソーサラ―リングなしで?そんなことが可能なの?」
ガイ「まあ現実に実現させてるわけだし、可能だったってことだろ」
ティア「…もし私たちが旅していた時代にハノンがいたら、ミュウの立場がないわね」
ガイ「た、確かに……」
11/07/03 05:24更新 / わっくん
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