意識集合体との契約を行うため、その内の一人であるノームと戦ったレイノス達。
ノームは戦いの末に降参を申し出て、戦いは終わったのだが…
「どういうことだよ!?契約しないって」
レイノスが、怒鳴る。
クラノス達が無理やり行った契約を解除するには、こちら側が再契約をする必要があるというので戦い、ノームはレイノス達の力を認めた。
しかし、ノームはなおも契約に応じてくれなかったのだ。
「いや〜、契約しないとはいってないじゃ〜ん。ただ、もう一つお願いしたいことがあるだけだよ〜ん」
「…そのお願いとは、いったいなんだ?」
セネリオが、憮然とした表情でノームの要求を尋ねる。
だが、セネリオの問いに答えたのはノームではなく、彼のそばにいるクレイアイドルだった。
「お前達、鬼ごっこしろ」
「お前達、鬼な」
「逃げろー」
そういうと、クレイアイドルたちは散り散りになってしまった。
「…というわけで、あいつら全員捕まえてね。あいつら、攻撃が通じないから技とか術とかバンバン使っちゃっていいからさ」
「はあ!?なんだよそれ!ふざけんな!俺達は遊んでる場合じゃ…」
「嫌ならいいけど〜、契約はできないよ〜ん」
「ぐぬぬぬ…足下みやがって」
ノームの要求に逆らう事も出来ず、唇をかみしめて悔しそうな表情を見せるレイノス。
「そ、その、クレイアイドルさんは何人いるんですか」
アルセリアが、恐る恐る尋ねる。
先ほど見た感じでは、かなりいたように見えたが…
アルセリアの質問に答える為、ノームが口を開く。
「50匹だよ〜ん」
それから、クレイアイドルとの鬼ごっこが始まった。
といっても、広い遺跡の中のあちこちにいる為、かくれんぼに近いかもしれない。
見つけたクレイアイドルの見張りをスクルドが行い、残りの6人で捜索を行った。
ノームによれば、クレイアイドル達は土を食って生きている種族の為、幸いにも食事の心配はいらないらしい。
「あはは、可愛いなあ〜」
見張り係に選ばれたスクルドは、クレイアイドルが増える度に幸せそうだった。
彼女を見張りに選んだのは正解だっただろう。
他の6人は、3手に分かれて捜索をしていた。
〇セネリオ&シノン・ハノンチーム
「ねえセネセネ、なんでスクルドを一緒に連れて行かなかったの?」
シノンがセネリオに尋ねる。
スクルドを見張りに任命したのは、セネリオだったのだ。
任命されたスクルドは、表面上素直にそれに従い、見張るクレイアイドルが増える度に幸せそうな顔をしているが、セネリオが新たなクレイアイドル探しの為に見張り場所から離れる度、寂しそうな表情をしているのをシノンは見逃していなかった。
「別に深い意味はない」
「パパが言ってたよ、男たるもの女の人は大切にせんといかんって」
「…『女』であるお前に男の教えを伝えたのか?」
「…言われてみればパパ、なんで私にそんな話したんだろ。……って、話を逸らさないで!とにかく、スクルドのこと、大事にしなきゃダメなんだからね」
シノンの忠告にセネリオは答えることなく、黙々とクレイアイドル探しを続けるのであった。
〇レイノス&リンチーム
「ったく、なんでこんなことしないといけねえんだよ」
「ほらほら、いつまでもぼやかないの」
不満そうなレイノスを、リンがなだめる。
リンの表情は、どこか楽しげだ。
「なんか楽しそうだな、リン」
「うん…なんか、鬼ごっこで旅に出たばっかの頃を思い出して懐かしくなっちゃった」
「旅に出たばっかの頃?ああ…シェリダンでのことか」
スクルドを取り戻すために旅に出たばかりの頃、レイノスとリンとセネリオの3人はシェリダンにやってきた。
そして、着いて早々、オーズという職人の音機関をいじくって追われていたクノンを追いかける鬼ごっこをすることとなってしまったのだ。
「あの時は大変だったよなあ、クノンの奴すばしっこくて、俺とリンじゃ相手にならなかった」
「クレイアイドル達は数は多いけど動きは遅いし、あの時の事を思えば、マシじゃない?」
「はは、それもそうだな」
改めて、あの時のことをレイノスは思い出す。
あの時は、まだリンとセネリオと、それからクノンしかいなかった。
それが今は、アルセリアがいて、ミステリアスがいて、シノンとハノンがいて、当初の旅の目的であったスクルドもいる。
本当にいろいろとあった。
途中でフォルクスの妨害にあったり、賊たちと戦い、スクルドを取り戻した太と思ったらリンがさらわれて、賊の頭を倒して、その日の夜にリンに…
「/////」
あの日のことを思い出して、レイノスは赤面してしまう。
そんなレイノスの顔を、リンが不思議そうな顔で見ている。
「どうしたのレイノス?顔赤いわよ?」
「な、なんでもねえって!い
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