セネリオ「ワイヨン峡窟での戦いを終えた夜、俺は剣の訓練をしていた」
グレイシア「そんなセネリオのもとに、私とトールがやってきた」
セネリオ「二人は俺に戻ってくるよう説得してきたが、俺はいつものようにそれを断った」
グレイシア「だが、その日は私たちもしつこく食い下がって説得を続け、やがて業を煮やした単細胞男がセネリオに勝負を挑んできた」
トール「誰が単細胞だ！」
セネリオ「…俺はトールと戦い、そして敗れた」
セネリオ「トールに敗れた俺のもとに現れたのは、クラノスだった」
クラノス「私は言った。今のままでは封印術を解除することは出来ない。私たちのもとに戻ってくれば、封印術は解除すると」
セネリオ「…奴は５日間考える時間を与えるといい、トールたちと共にその場を去っていった」
レイノス「次の日、セネリオの様子はおかしかったんだ」
リン「なんだかとっても焦ってるようで、かなりイラついてるようだったわ…」
スクルド「けがをして私が治癒術をかけようとしても、ものすごい剣幕で拒否してきたんです」
シノン「セネセネ、怒ってるみたいで怖かったよ…」
ハノン「みゅうう…」
セネリオ「クラノス達と出会った夜から五日間、俺はあいつらの言葉を忘れるべく、封印術の解除に取り組んだ」
セネリオ「しかし解除は進まず、焦りばかりが募り、挙句の果てにレイノスと衝突する羽目になってしまった…」
セネリオ「そして５日目の夜、頭を冷やすべく外をぶらついていた俺のもとに…クラノスは現れた」
クラノス「私は彼に事実を突き付けた。『今のセネリオは弱い』ということを」
セネリオ「その言葉を受け、俺は怒りのままに剣を振るった。しかし…クラノスはその攻撃をあっさりと弾き返してきた」
クラノス「私は彼に言った。生温く甘い仲間意識の連中といるからこそ弱いままなのだと。セネリオがいるべきは、厳しくも固いきずなで結ばれたこちら側なのだと」
セネリオ「俺は…クラノスのその言葉に何も言い返せなかった」
セネリオ「なぜなら俺は、レイノス達と旅をしながら気付いていたからだ。あいつらとの生温い仲間関係に自分が心のどこかでなじめていなかったことに」
レイノス「次の日、セネリオがいなくなっちまってたんだ」
アルセリア「私たちは手分けしてセネリオさんを探しました」
クレア「だが、セネリオはなかなか見つからなかった」
スクルド「セネリオさん…」
ミステリアス「だが、幸いにもセネリオは俺たちの前に現れた」
レイノス「ほっとしながら近づこうとした俺たちに対して、セネリオはいきなり攻撃を仕掛けてきたんだ」
リン「突然のセネリオの攻撃に、私たちは次々と倒されていったわ」
レイノス「そして最後にスクルドだけが残ったとき…セネリオは倒れた」
セネリオ「俺は……前日の夜、クラノスのもとへと戻った」
セネリオ「戻ってきた俺に対し、クラノスは封印術を一定時間の間解除した」
セネリオ「そして、奴の指示により…レイノス達を襲った」
セネリオ「俺は封印術が解けたその力で次々と奴らを倒していったが…最後にスクルドが残ったところで、封印術解除の術式が解け、俺はその場に倒れた」
セネリオ「倒れた俺をクラノスが介抱し、そしてレイノス達に告げた。俺が…クラノスのもとへ寝返ったということを」
セネリオ「本拠地である空中都市『ティファレト』へ戻ってきた俺は、クラノスにより完全に封印術を解かれた」
セネリオ「そして、久しぶりに六神将…あいつらのところへ仲間として戻ってきた」
セネリオ「同僚たちとの邂逅は、レイノス達のもとでは感じることのなかった不思議な安心感があった」
セネリオ「それでもあいつら…レイノス達のことがふと、頭に浮かんでモヤモヤとすることがあった」
セネリオ「特にウルドの顔を見ると…どうしてもあいつの笑顔が浮かんできた。いつも自分に笑顔を向けてくれる、六神将たちとはどこか違う安心感を感じたあいつに…」
レイノス「俺は…セネリオが裏切ったという事実を、受け入れられずにいた」
リン「それで、一週間もふさぎ込んでたレイノスに、私が活を入れてやったのよ」
リン「私は聞いたの。あんたはセネリオをどうしたいのかって」
レイノス「俺はもちろんセネリオに戻ってきてほしかった。だけど、あいつはクラノスのもとに行っちまった」
レイノス「俺はショックだったんだ！あいつにとって俺は…俺たちはその程度の存在だったのかって！」
リン「だけど、そうやってうじうじしてるレイノスに、私は言ってやったの。戻って来てほしいなら、悩んでないでその想いを大切にして、セネリオにぶつけてやれってね」
レイノス「そして、リンが手に取ったそれ……『ストームブリンガー』を見て、俺は確信した」
レイノス「あいつと俺
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