レイノス「先へ進んだ俺たちは、出会った」
スクルド「六神将最後の一人、ウルドに……！」
スクルド「ウルドは、六神将の一人で私たちの敵…」
スクルド「おまけに彼女はオリジナルである私のことをとても敵視していた」
スクルド「それでも私は、彼女と分かり合うことを諦めることは出来なかった」
スクルド「なぜなら、私は彼女で、彼女は私…。同じ、同位体同士なんだから…」
ウルド「私はレプリカ。スクルド・フォン・ファブレから創られた劣化コピー…」
ウルド「だけど、そんな事実は私にとって苦痛以外の何物でもなかった」
ウルド「だから私は彼女を倒して証明してみせる。自分が劣化コピーではないことを…！」
ウルド「そしてなにより…クラノス様のために！」
セネリオ「戦闘が膠着状態を見せる中、ウルドが仕掛けてきた」
アルセリア「彼女の放った第七音素を受けて私たちは大ダメージを負い、さらに状態以上に陥ってしまいました」
スクルド「状態以上でフラフラの状態の中、私はなんとか気力を振り絞り…自分の第七音素を放ちました」
ミステリアス「ウルドのものとは効果が違い、スクルドの第七音素は俺たちの状態以上を解除した」
リン「そして、光の波がウルドめがけて襲いかかっていったんだけど…」
レイノス「ここでウルドはオーバーリミッツ発動から秘奥義を放ってきやがったんだ！」
シノン「この秘奥義で、スクルドの光の攻撃はウルドの闇の攻撃に飲み込まれて…」
レイノス「俺たちは全滅した」
ウルド「私の秘奥義により彼らは倒れ、戦いは終わった…」
ウルド「そう思っていた…だが……」
ウルド「そこに立っていたのは、二人の少女だった」
クレア「戦闘を離脱していた俺は、奴らが倒れてすぐ行動に移った」
クレア「ＦＯＦ変化による『回生功』…これによりシノンとスクルドの回復に成功した」
ウルド「そこで私もようやく彼の行っていることに気付き、攻撃を仕掛けた」
シノン「だけど、ハノンが体当たりでクレアの体を吹き飛ばしたから、なんとかウルドの譜術を受けずに済んだの！」
ハノン「みゅみゅ！」
クレア「譜術を回避した代わりに別件でダメージを受けたがな…」
シノン「あ、あはははは…」
ハノン「みゅう！」
シノン「ともかく、なんとか復活した私たちだけど、やっぱり私たち二人だけじゃ厳しかったよ」
スクルド「それでも…私たちは負けるわけにはいかなかったんです！」
シノン「私とスクルドはオーバーリミッツを発動したの！」
スクルド「私は『ホーリーランス』を放ちました。攻撃ではなく、光による目くらましのために」
シノン「そこへ私とハノンが秘奥義を発動させたの！」
ハノン「みゅう！」
シノン「秘奥義を受けたウルドは、壁に思いっきり叩き付けられて、そして…」
スクルド「…最後は私の秘奥義が命中し、戦いは終了しました」
ウルド(＆スクルド)side 〜過去と未来、二人の鎮魂歌〜
私はこの世界に生まれて、いろんなことを知った
シンシアさんから勉学を、グレイシアさんからは戦いを学んだ。
そして、いろんなものを見聞きし、時には調べ、オールドラントというこの世界を知った。
だけど、そうしていくなかで私はふと一つの疑問を抱いてしまった。
―クラノス様のやろうとしていることは、本当に正しいことなのか
それは、決して感じてはいけない疑問…ウルドにとっては禁忌(タブー)といってよかった。
なぜなら、自分はクラノス様に従順な人形として生まれてきたのだから。
彼に捨てられることを想像すると、とても怖くて、苦しかった。
それは親に捨てられる雛の気持ちなのだろうか。
それとも…
スクルド「私は彼女に聞いたの。あなたはクラノスのことを…異性として愛しているんでしょうって」
私には分からなかった。
クラノス様に対するこの感情の正体が。
『恋』という概念がどういうものか頭で理解できていても、経験としては初めてのことだったから。
だけど、彼女のその問いを聞くと、不思議と胸がすっとして、納得していた。
そうだ。私は心の中でクラノス様の理念に賛同できなくなっていたにもかかわらず、最後まで彼に離反することなどできなかった。
彼に拒絶されたくなかったから！
彼に私を必要としてほしかったから！
彼に愛されていたかったから！
彼を愛していたから！
薄れゆく意識の中で、私は彼女…スクルドに託した。
クラノス様から頂いた『聖杖ノルン』を。
私が果たせなかったクラノス様を止めるという願いを、その身に託して。
スクルド「ウルドが永遠の眠りにつくと、彼女の体はゆっくりと消えていきました」
スクルド「それと同時に、私の中にウルドの記憶や想いが流れ込んできた」
スクルド「彼女が遺した『聖杖ノルン』を握りし
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