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第1章『旅立ち』 7

「…きろ、…レ…ノス…」
「…きなさいってば、レイ…ス…!!」
「…ん…?」

ふと、聞こえる声に耳を傾ける。
その声が自分を起こそうとしていることに気が付き、ぼんやりとした頭で起きなくてはと体中に命令を送ろうとして…

「…起きろ」
「へ?わぁぁぁ!?」

強制的な手段に出られました。



〜数分後〜

「何すんだよセネリオ!?」
「起こそうとしても、起きなかったからな。慣れない旅だという事はこちらも承知しているが…やはり惜しむべき時間がない今、休息に時間を費やしすぎるのも得策とはいえない」

さらりとレイノスの怒りを受け流すセネリオ。

「口はさんで悪いけど…下手したら死んでたよ?」

リンは冷や汗を垂らす。

「…その事については謝ろう。あまりこういう事の経験は足りないものでな…。それはともかく…シェリダンへ行くとしようか」
「………だな。早くスクルドを取り返したいしな!!」

まだ微妙に腑に落ちないところがあったレイノスだったが、こんな事で時間を取ってスクルドから遠ざかってはシャレにならないと判断し、出発の準備を始めた。



「…よし、もう行けるな?」

セネリオの言葉に、レイノスとリンは頷く。
そうして三人は、シェリダンへの道の第一歩、ベルケンド港への道を歩き出した。


〜ベルケンド港〜
正午を回ったころ、レイノス達はベルケンド港に辿り着いた。
船の出航の前にアイテムや食料などの物資を補充し、シェリダン港行きの船に乗った。
そうしてしばらくの船旅の後、船はシェリダン港へとたどり着いた。


スキット「船って結構揺れる?」
レイノス「ちゃー…船の揺れっぷりを舐めてたか?」
セネリオ「…揺れる」
リン「揺れるよね…馬車とかの小刻みな揺れじゃなくて大きく揺れるから、馬車より酔う人と酔わない人の差が激しいのよね…それに酔い方も馬車とは違うし…」
レイノス「なるほどなあ…人を選ぶ、か。侮りがたし!」
セネリオ「…そんなにおおげさに言う事か?」
13/06/10 02:29更新 / わっくん
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