こうしてテラの説明が終わると、クウが疲れた表情で固まるルキルを見た。
「――で、その後どうなったと思う?」
「…ク、クリアしたんじゃないのか?」
とりあえず、差当りのない言い方で質問に答えるルキル。
すると、テラが再びゆっくりと首を横に振った。
「あの黒コートのボスを倒した後なんだが――」
「何よ、この戦いにくい場所はぁ!!? 防御も出来ないし、移動しにくいし…スピリットもいないし、攻撃も上手く避けられないじゃない!!? どうせならフェアに戦えぇ!! 今まで散々倒されてばっかりだからって、こんな風に自分に有利な場所作るって大人げないにも程があるわよー!!?」
そんな文句を言いつつ、二回目のボスであるアンセム(ゼアノート)と戦っているオパール。
再びどこからか何かが突き刺さる音が聞こえたが、カイリと作者は画面に注目していた。
「オパール、今!! リアリティシフトのマーク!!」
カイリのアドバイスに、オパールは即座に指の間に挟んでいるタッチペンを操作しながら下画面に当てた。
「オッケー!!……おーし、ちゃんとした場所に戻った!! ここから一気に反撃してやる!!!」
「いいぞー、やれー!!」
元の地形に戻り、スピリット達も出てきた事によりガッツポーズを作ったオパールに、作者は声援を送った。
―――それから数分後…。
「第三回戦…? しかも、体力がありえない!?」
ようやく倒したと思ったら、何と姿や地形まで変わったアンセム戦が再び幕を開ける。
しかも、体力が先程よりもかなり多いと言う状況だ。
「ゼムナスより多いじゃない!? オパール、大丈夫!?」
「ふっ…上等よ。動けないのとフリースローを利用して、一気に決着付けるぅ!!! 毒やら強力な攻撃は回復で補えば…!!!」
「「おおーっ!!」」
見る見る内に体力を減らしつつ回復するオパールの操作に、作者だけでなくカイリも関心の声を上げた。
「…………」
このラスボス戦のプレイに、ルキルはもはや言葉が出なくなってしまう。
クウとテラが同情するように肩を叩いていると、今まで黙っていたアクアが口を開いた。
「ただ…この後、さらに続くんだけど――」
オパールの必死の操作でアンセム戦を終え、セーブして先に進むとドリームイーター達による最終決戦へのイベントが。
「ここからは本当のラスボス戦だね…」
「オパール、準備は――…って…?」
カイリの言葉に頷きつつ、作者がオパールに目を向けると…。
「コウモリバットを笑顔で撫でるリク…!! 駄目…これもう死ぬぅ…っ!!!」
「――駄目だ、今のイベントでオパールは使い物にならなくなってる……仕方ない、私がやるしか…」
イベントシーンを見てクリティカルヒットしてしまったのか、顔をニヤニヤさせて幸せでトリップしているオパール。
そんなオパールの手から3DSを取って操作しようとする作者に、カイリは思わず不安の目を向けた。
「で、出来るの?」
「任せなさいって。さ、さっそくボス戦レッツゴーっと――」
タッチペンを使い、いよいよラスボス戦へと向かう。
そうしてソラ編での続きでもあるイベントを見終え、あの銀髪の黒コート―――ゼアノート戦が始まる。
「若い頃のゼアノート…大丈夫? 今からでもオパールを正気に――」
「カイリ、この私を舐めて貰っては困る。これでも『Bbs』を除いた隠しボスをクリアしてきたんだ。これぐらい――…って、何じゃあこの猛ラッシュはぁぁぁ!!?」
始まって攻撃しようとするなり、キーブレードを使った続けざまの攻撃が襲い掛かる。
「は、早く回復!! その前に避けて!!」
「一辺に言わないでぇぇぇ!!? うわぁ、『スロウ』状態になった!? ぬおおおぉ!!?」
無茶な注文をするカイリにツッコミを入れつつ、どうにか攻撃を必死で避けて回復に専念する作者。
「くっそぉ!! 『Bbs』での老人やらアンセムにゼムナスじゃ弱かったのに、なんでテラや今の状態の若者になった途端ここまで強くなるんだぁぁぁ!!?」
必死で指を動かして操作しつつ、先程の二人と同じような文句を叫ぶ。
またまた何処からか何かが突き刺さった音が聞こえたが、それどころではない。と、ここでカイリが思い出したように作者を見た。
「あ…今思い出したけど、確かそのゼアノートって『BbsFM』の隠しボスだったよね? しかも、それクリアしないままプレイしてるから…」
「すっかり忘れてたぁぁぁ!!! いや、諦めるな自分!! もうHPは残り一ゲージ、ここで一気に特攻を…――よーし! 終わったー…って、あれ?」
HPがゼロになった途端、何故かフィールドが歪みだす。
第二回戦の開幕か
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