「何て言うか…酷いな」
「ああ…本当に生きてるのか?」
そう言って、冷汗を垂らしているリクとテラ。
そんな二人が見る先には、無残な程ズタボロとなったシャオの姿があった。
「大丈夫ですか、シャオさん?」
「まだ痛いよぉ〜…!!」
「泣かないの。ほら、ちゃんと治してるでしょ?」
「でもぉ…!!」
シャオは泣きながら横たわりつつも、レイアとアクアによって回復魔法をかけて貰っている。
それほど酷い攻撃をどうにか耐えきったシャオを他の人も見る中、ウィドは目を向ける事も無く先に進めた。
「大丈夫ですよ、どうせこの世界では死なない設定ですし。さ、シャオの治療の間にゼロボロスを見てみましょうか」
【ゼロボロス】 攻撃:80 魔力:85 耐久:75 敏捷:85 戦術:85 知識:90
特殊アイテム&スキル
『心を知り求める者(ハーティクルメント)』:右が白色、左が黒色のグローブ。ゼロボロスとの融合によって装着された武器。
『双竜の指輪』:それぞれ紅と蒼の龍が施されたペアリングの指輪で、途方もない力を宿している。今はウィドとルキルに付けさせている。
『式』:とある少女に教えて貰った『自在法』と言う技術を自己流に改良した術。主な用途は【身体強化】で、他の用途は魔法で補っている。
『翼』:白と黒の対色の翼。飛行を行い、羽根を弾丸として撃ったり折り畳める。
「何て言うか…凄いんだな、ゼロボロス」
「さすが、いろんなボスと一人で戦ってきただけの事はあるわね…」
「それでいて、『双竜の指輪』もあちらでは神無達の助けになったのだ。同じ旅人を名乗る事はある」
ヴェンとアクアが関心すると、無轟も腕を組んで頷いている。
『双竜の指輪』は夢旅人の話でも出てきており、カルマに操られたアルガとティオンの能力を無効化にして『Sin化』による攻撃を防いだだけでなく不意打ちを喰らわせた。詳しくは第二章の心剣士編をご覧ください。
この三人の会話に、ゼロボロスも何処か嬉しそうに笑うと訳を説明した。
「まあ、僕は皆さんと違って長生きですからね。当然と言えば当然かもしれません」
「そりゃ、500年近く生きていればな…」
「ご、ごひゃく…!?」
何処か呆れ気味の神無の呟きに、ルキルは思わず唖然としてしまう。
あまりの外見と中身のギャップに他の人達も黙り込むが、ソラだけは不思議そうに首を傾げていた。
「って事は…ゼロボロスって俺達の中ではお爺さんになるのか?」
「おじい…!?」
単純思考なソラの発言に、ゼロボロスから凍りつく音が響く。
そのまま顔を引き攣らせて固まってしまったゼロボロスに、ウィドは肩を竦めて苦笑を浮かべた。
「――どうやら、一本取られたみたいですねぇ?」
「馬鹿ってのは恐ろしいな…」
クウがいろんな意味でソラに感心していると、炎産霊神も何処か楽しそうに笑い出した。
『合同編で皆にあったら、どうなるのか楽しみになって来たな〜♪』
「少なくとも、一部は傷つくか怒り狂うかのどっちかだな…」
「イリアドゥスまでもお婆さん扱いしたら、確実に地獄を見るわね…」
その情景を思い浮かべたのか、リクとオパールが青い顔をして呟いた。
「さて、ようやく次で私達パーティの紹介も最後ですね」
「シャオ、大丈夫?」
「うー…どうにかー…」
ウィドが先に進めると、カイリはシャオを立ち上がらせる。
ヨロヨロしながらも起き上ると、クウが口を開いた。
「んじゃま、シャオのステータス行って見るか!!」
【シャオ】 攻撃:50 魔力:50 耐久:50 敏捷:50 戦術:50 知識:95
『キーブレード』:伝説の鍵型の武器。さまざまな扉や鍵穴などを開く・閉じる能力を持っている。
『キーブレードライド』:キーブレードを乗り物に変形させ、世界を結ぶ回廊の移動に使う。ちなみに、世界に居ても変形は可能。
『モード・スタイル』:シャオが使う特殊能力で、武器を双剣や弓に変えたり能力変化を行う。
「普通だ」
「普通だね」
「普通だな」
「うん言うと思ったよ!! 自分で言うのも何だけど、何なのさこのステータス!?」
ソラ、カイリ、リクの直球な感想に、シャオは涙目になってステータスを指差す。
すると、ウィドとクウは困ったようにそれぞれ腕を組んた。
「そんな事言われても、これが通常状態のシャオのステータスですからねぇ?」
「あー…言い換えれてみれば、『358/2Days』のロクサスやシオンみたいに何の取り柄もない状態だよなぁ」
「殆どのランキングで全部平均を保ってた理由がよく分かった」
「うわーん!! グレてやるー!!」
ルキルの言葉がトドメになったのか、シャオは泣きながら叫んで
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