「と…とにかく、ゲームを開始しましょう。まずはシリーズ第一作目である【KH】のカルタですぅ…」
制裁が終わり、半分ほど包帯を巻いて松葉杖で身体を支えながら話を進める作者。
初っ端からかなりの重傷を負うが、キャラ達は気にする事無くチームを作って作戦会議を始めた。
「さて、俺達のチームは誰が出る?」
「ハイハイハーイ! 俺、俺がやりたーい!!」
テラが意見を求めるなり、待ってましたと言わんばかりにソラが勢いよく手を上げる。
やる気満々のソラに、リクは訝しげな目を向けた。
「ソラが? 出来るのか?」
「いいんじゃないかな? だって、KHはソラが主人公なんだし。それに私もやるから、ソラのフォローは任せて!」
「よし。頼むぞ、カイリ」
「俺そんなに信用無いの!?」
続いてカイリが手を上げると、リクは安心したように態度を変える。
二人の会話に思わずソラが叫ぶ中、別のチームも作戦会議をしていた。
「んで、誰が最初に出るんだ?」
「そうねぇ…最初だから、それなりにカルタが出来る人がいいわね」
「だったら、俺がいくか」
フェンの質問にスピカが考え込んでいると、クウが振袖を軽く捲って前に出た。
「クウが? 大丈夫なんですか?」
「バーカ、俺は格闘家だぞ? 鍛えられた俊敏力と反射神経を舐めるなよ?」
ウィドが不安そうに聞くと、クウは鼻を鳴らす。
こうして代表一人が決まっていると、続けて立候補する人物が現れた。
「では、私も行きましょうか」
「エンさんが!?」
何と敵キャラ内では頂点に立つエンが立候補し、思わずレイアが驚いてしまう。
それは他の人も一緒でポカンと目や口を開かせていると、エンは静かに微笑んだ。
「任せて下さい…――リヴァル〜、お父さんがお年玉プレゼントするからな? お父さんの勇姿見ていてくれよ〜?」
「ばぶ!」
(((出たよ、親バカが…)))
デレデレと息子の頭を撫でるエンに、思わず心の中で呆れを見せるメンバー達であった。
代表者も決まり、作者もカルタも並び終える。
作者は読む方のカルタの束を手に取ると、正座して代表者たちを見回した。
「さあ、手は膝の上に付けてくださいね。では行きますよ…」
ソラ、カイリ、クウ、エン、ゼクシオン、ルクソードの面子を見回し不正が無いのを確認すると、カルタの束に目をやる。
周りの空気が緊張で張り巡らせる中、作者は口を開いた。
《キーブレードの勇者になったら、子供の「ふっ!」》
読んでいる途中で黒い手がカルタの一枚を捉える。
そのままカルタを取ると、ゼクシオンは何処か嬉しそうにしていた。
「ざっとこんな物ですね」
「やるな、ゼクシオン」
誰よりも早くカルタを取ったゼクシオンにルクソードも賞賛の言葉を送る。
他の人達は悔しそうにしているが、一人だけ痛そうに胸を押さえる人物がいた。
「………」
「気持ちは痛い程分かるぞ、ホンモノ」
「よくよく思い返してみれば、あんたってこの時敵だったわね…」
敵になりかけていた頃のセリフに重い空気を纏うリクにルキルが優しく肩に手を置く中、オパールは苦笑いを浮かべる。尚、どの時に言うセリフかは是非ともプレイしてその目でお確かめください。
さて、一部が何とも言えない空気になるが、作者は構わず次のカルタに目を通した。
《いいだろ、勝った方がカイリと「ハイィ!?」》
作者が次のカルタを読み上げるなり、ソラは焦ったように手を伸ばす。
そして、目当てのカルタに頭から突っ込んでいった。
「ぜぇ…ぜぇ…!!」
「ソラ!? もう、頭からスライディングしてまで取る事ないでしょ!?」
派手すぎるソラの行動に、すぐにカイリが注意する。
だが、ソラは聞いてないのか顔を真っ赤にして取ったカルタを必死で隠そうとする。この様子に、一部の人達が思わず笑ってしまった。
「男の子って、こうして見ると可愛いわね」
「ああ、俺も応援したくなるよ」
アクアとテラもソラの行動の理由に気づいたのか、クスクスと温かい目で見ている。
今もソラが慌てふためくが、作者は無視するようにカルタを読み上げた。
《ソラ、行ってこ「頂きぃ!」》
読み上げたカルタに、今度はクウが反応して手を伸ばした。
「させぬぅ!!」
「どわぁ!?」
だが、隣にいたエンが突如ダブルセイバーを取り出して薙ぎ払うようにクウを遠くに吹き飛ばす。
突然の行動に他の人達も呆気に取る中、エンは平然とカルタを取りリヴァルに振り向いた。
「どうだ、リヴァル!! お父さん取った「待てやゴラァァ!!」ぐっ!?」
キラキラと目を輝かせるエンに、吹き飛ばされたクウが少々動きにくい和服を着ているにも関わらず思いっきり蹴り
[3]
次へ
[7]
TOP [9]
目次[0]
投票 [*]
感想
TOP
掲示板一覧
ゲームリスト |
ゲーム小説掲示板
サイト案内 |
管理人Twitter
HOME