□月△日
もうすぐ2ヶ月。ようやく念願の蛍丸がやってきた。明石はもちろん、遠征から戻った愛染も蛍丸の顕現にとても喜んでいた。
後は鶴丸国永だけ。じじいと狐は諦める。
□月□日
カヤに教えてもらったオール890の鶴丸レシピを実践した。でも今日も鶴丸は来ない。
□月◎日
つーるよこーい…はーやくこーい…。
□月☆日
鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴丸鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴鶴
「こえぇぇわぁぁぁーーーーーー!!!??」
ノート一面に書かれた文字に、カヤは立ち上がって日記を壁に叩きつけるように投げ捨てた。
「あら、私の思いを書き溜めただけなのに…」
「もはやこれは呪いだ! 『思い』じゃなくて『重い』だ! どれだけ鶴丸国永に飢えているんだあんたはぁ!?」
「まんばの言うとおりだ! ここまで病んでたらビックリじじいが来たくても来ないわ!」
「そんなものなのかしら…」
「「そんなものだっ!」」
首を傾げるスピカに、二人は揃って断言した。
◎月〇日
とうとう鍛刀で3時間20分が来た。ようやく鶴丸かと《手伝い札》を使って確認したら、『江雪左文字』だった。
兄さんの登場に小夜は喜んでいたが、私は四つん這いで絶望を味わっていた。背後からの宗三左文字の目が痛かった。
「酷いなあんたぁ!!! 江雪と言えばレア太刀の中で最強の刀だぞ!?」
レア刀が来たというのにとんでもない扱いをするスピカに、思わずカヤがツッコミを入れる。そんな彼に、スピカは困ったように弁解を始める。
「当時はそんな事も、左文字兄弟の長男って事も知らなかったのよ。私、鶴以外に興味なかったから」
「それでも酷いぞ…弟達に謝れ」
「もう謝ったわ」
少なくとも、何か一悶着あったのだろう。遠い目を浮かべて山姥切に断言した。
◎月×日
審神者もだいぶ慣れてきた。そろそろ代理の事も考えようと思い、一日だけクウに任せてみた。私と同じで戦い好きだし人辺りも良い、何よりとっさの判断力もある。個人的には大倶利伽羅と仲良くなれる筈だ。
一日だけ本丸を開けて帰ってきたら、やけに騒がしく陸奥守が慌てて出迎えた。理由はすぐに分かった。なぜか手合せを行う稽古場で二人とも拳で喧嘩していたのだ。
話を聞いて見るとお互い意地っ張りな部分が表に出て衝突し、収集がつかないまま喧嘩を始めたらしい。クウは大怪我しても問題ないとして、刀剣男子である大倶利伽羅は手入れをする以外傷を治す事は出来ない。このまま重傷となって折られてしまうのも時間の問題になる。
とにかく殴り合う二人を一喝して止めさせ、本丸の庭で二人正座で並べて説教した。その後『冬の庭』に変えて、二人を雪の中一晩置き去りにして頭を冷やさせた。
「…そうか、その手があったか…いや、あいつらを雪山に一晩正座させても絶対無理だろうな」
自分と同じように撃退していたスピカのやり方に、ブツブツと呟き対策を考え出すカヤ。若干私恨が入っていて怖い。
一方、山姥切は呆れ顔を浮かべていた。
「頭どころか、体中冷えたんじゃないのかこれは?」
「そうじゃのう。やっと解放させたら、二人とも顔色を真っ青にして体中震えておったきに。流石の主も、二人を看病したの」
「いいじゃないか平和で済んで…! 俺なんて、俺なんて…!」
「泣かないで、カヤ…」
今まで仲間達によって多大な被害を被ったカヤが泣き出してしまい、スピカは落ち着かせようと肩に手を置く。
とは言え、カヤがこうなるのも無理はない。刀剣達の性格を変えられるわ、破壊されかけるわ、本丸が食糧不足で危機になったり、セクハラされるわ、刀解されるわ…殴り合いの喧嘩を説教で済ませられる分、まだスピカの方はマシだ。
(…ところでこの“くう”と言う男、大怪我しても問題ないと断言しているが、彼女は嫌っている人物を本丸に入れたのか?)
この時のまんばは知らない。彼女なりの信頼の表れだと言う事に。
…カヤにしてみれば、鶴丸ポジションとも呼ばれるが。
◎月△日
今日はウィドが本丸を見てみたいとの事だったので、弟を訪問させて皆に会わせてみた。
最初はちょっと不安だったんだけど、ちゃんと物覚えも理解もあって、人として、刀として皆平等に接していた。仲良くしてくれて良かったのだけれど…長谷部と少し話した瞬間、二
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