翌日。損傷した船は無事に直り、新たな仲間を従えて以前敗北した海域に近づく。
目標の島が見えて来て、ある程度の距離に近づいた所で島からヴェン、テラ、アクアが飛んできた。
三人が飛んできたのを確認し、オパールは船の速度を緩めるよう指示をする。広がっていた帆を畳んで速度を落としていると、昨日と同じように船には隣接せずに離れた所でアクアが話しかけて来た。
「性懲りもなく来たのね。海賊なんて馬鹿な考えはもう」
止めにしなさい、と続く言葉は遮られる事になる。
上空から何かが飛んで来たと思ったら、テラが爆発したのだ。
「うわあああ…!!」
「「テラ!?」」
バイク形状のキーブレードと共に、海の中に落下するテラ。一体何をしたのか理解出来ず、ヴェンとアクアは船を見る。
甲板にいるのは、オパール、ソラ、リク、ルキル、ツバサ。カイリは巻き込まれないよう操舵席の近くにいる、船の操作はしないと見ていい。
昨日より人が増えているのは分かるが、攻撃をした素振りは見えていない。どこから…とアクアが分析し始めたが、すぐに分かる事になる。
「遺跡はどこじゃーーーーーー!!!」
マストの上の見晴台。そこでウィドがバズーカを持ちながら雄たけびを上げたからだ。
「「ウィドーーーー!!?」」
「あの島にあるわ! さあ、どんどん邪魔者を蹴散らしちゃって頂戴、ウィド先生!」
「任せろぉ!! うおおおおおおぉ!!」
オパールの煽りに、バズーカを消すとマシンガンを取り出して連射でアクアとヴェンに銃弾を撃ちまくる。
完全に学者モード全開のウィドに、二人は表情を青ざめて逃げるように旋回を始めた。止まったら最後、ウィドの攻撃が容赦なく襲い掛かる。
色々言いたい事がアクアの中で生まれるが、まずこれだけは彼らに言っておきたかった。
「あ、あなた達卑怯にも程があるわよっ!?」
「海賊に卑怯もへったくれもありませーん! て言うか、ライド使ってるアクア達に言われたくないし!」
こちらが優位だからだろう、オパールはビシっと指を差して逆に言い返す。
ちなみに、後ろにいるメンバーはと言うと…。
「なあ、俺達ってキーブレード使いだよな? 世界を救う立場だよな? 完全にゼアノートと同じ立場じゃないのかこれ? エン達より酷い事やってないか?」
「考えたら負けだよ、リク伯父さん…!」
「先生はすごいなー、あはははは」
リクは遠い目をしており、ツバサは顔を逸らし、ルキルに至っては現実逃避をしている。
身内二人がこうなると、もうウィドを強制的に止める方法は存在しない。この場にスピカがいればまだ抑止力になるだろうが、こんな海の上で来てくれる確率は0に等しい。
「大砲用意ー、撃てー!」
「クイックトリガー!!」
ここでオパールが大砲を使い、ウィドも弾切れになったマシンガンを消すと二丁拳銃のハンドガンでヴェンに追撃を行う形で技を出す。
飛んで来た大砲を、寸前でヴェンはどうにか躱す。だが、一瞬だけ動きが鈍った所でウィドの銃撃に巻き込まれた。
「うわあああん!」
「ヴェン!?」
アクアが近づこうとするが、テラと同じように海に落下していくヴェン。
「こうなったら…!」
一人となったアクアは、エンジンをかけて何と船へと突っ込む。その勢いで乗り物から跳躍すると、甲板へと降り立った。もちろん、キーブレードは元に戻して手の内にある。
まだ戦う意思があるアクアに、オパールも不敵に笑った。
「ふっ、やっと対等な形で戦えるわね」
「ええ。一人になったけど、まだ負けていないわよ!」
「いいわ、その心意気に免じてサシで決着つけようじゃない!」
直後、アクアの前にマストにいたウィドが降り立つ。
遠距離に特化したライフルを構えて「何時でも狙い打てるぜぇ!!」とサングラスを光らせて。
「学者モードのウィドがねぇ!!」
ドヤ顔で宣言するオパール。普段は戦いにおいて冷徹なアクアの表情は凍り付く。
そして悪魔と化したオパールとウィドと違って、まだ良心が残っているソラ達は一斉に顔を背けたのだった。
「い…いやああああああぁ!!」
およそ10秒後、アクアは銃撃と共に悲鳴を上げる事になる。
こうして勝負に勝った海賊一行は、アクア達が守っていた島の上陸に成功する。
砂浜から平地が続いていて、少し先には山が見える。木や蔦などの植物はそんなに存在しない。
さて。ウィドの活躍によりアクアを倒した後、海に墜落させたテラとヴェンは船で回収している。今は三人とも砂浜の上で正座をさせている状態だ。もちろん、オパールの命令で。
「さーて、勝負に勝ったんだからお宝について知っている事話してくれるわよねー?」
拒否権などないとばかりに、ニ
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