「さて、あなた達の仲間から出た企画はこれで全部ですが……どれを選びます?」
「全部嫌ですけど!?」
こんなロクでもない無い企画を持ってにこやかに質問するウィドに、即座にグラッセがツッコミを入れる。
気持ちは同じなのか、リズも腕を組んで頷く。
「今回は私も同意見。こうなったら自分達で企画を作るしかないわね……」
もうめんどくさいとか言ってられない。ここで案を出さなければ、色んな意味でハチャメチャな企画を選ばなければならない。
どうするかと考えていると、机でムーンが何やら作業をしていた。
「――よし、出来た。なあ、俺が考えた企画を出してみたいんだが」
「構いませんよ。では、発表をお願いします」
いち早く企画を完成させたムーンが壇上に上がるのを見て、グラッセも聞く体制に入る。
「ムーンの考えた企画か。一体どんなのだろうな……」
「俺の考えた企画だけど、ここは皆で季節モノのイベントをしたらどうかと思ってな。そうすれば皆でワイワイ楽しめるだろ? そう言う感じで、俺の企画を発表だ!!」
ハロウィン。それはお化けの仮装をしてお菓子を貰う、子供のイベント。
カボチャのお菓子。さつまいものお菓子。クッキーにチョコと様々な甘い物があなたを待っている事でしょう。
今、1人の夢見る少年によるお菓子を巡るハロウィンが始まります。
「ま た せ た な!!」(左手にχブレード、右手にリズの能力(融合技術)によってキーブレードが大剣化したモノ、背後にはグラッセが召喚しているであろうオーディン)
「待てやぁぁぁ!? 未だかつてないほどにムーンが厄介な存在と化してんだけど!? リズとグラッセアイツら協力してやがんなぁ!!?」
「カヤさん…グラッセ君から『ごめんなさい脅しに屈しました』と言うメッセージと共に力使い続けて今にも倒れそうな二人の写真が送られてきました」
「手段選ばないにもほどがあるだろ!? ジェダイドすぐに通達だ全員逃げろーーー!!!!」
子供達は口にするのは、甘くて美味しいお菓子を貰える魔法の言葉。
「お菓子ぃぃぃぃ!!!」
「ぎゃーーーーー!!」
『ウラノスーーーーーー!?』
「ですおあとりぃぃぃぃぃぃとぉぉぉぉぉぉ!!!」
「ぎゃあーーーーーーーーーー!!!」
『お菓子を用意してなかったばかりにクウも犠牲にーーーーー!?』
進む道で、同じくお菓子を集める可愛らしいお化けの仲間とも出会います。
「オデ オカシ クイタイ」
(ぶくぶくぶく…!!)
「シャオが泡吹いた状態で捕まってる!?」
「ヨコセ カシ ヨコセエエエエエエエ!!!」
『ぎゃー!! 食われるーーーーー!!?』
数々の甘いお菓子の出会いに、足取りは今にも飛んでしまいそうな程です。
「トリィィィィトォォォォ!!!」
『わああああああぁ!!?』
『大人達が纏めて空の彼方まで吹っ飛ばされたーーーーーー!!』
果たして、ムーンはどれだけのお菓子と巡り合えるのか?
《始まりのチルドレン 〜お菓子だらけのハロウィンパーティ♪〜》
「どうだ? 皆で楽しめて、俺も好物のお菓子を食べれる。これぞWin‐Winな話ってな」
「ねえ、台詞とナレーションの温度差が全く合ってないんだけど!?」
「タイトル詐欺も良い所だよこんなのパニックホラーだろ!? 子供泣くぞッ!?」
「全員、何としてでもこの企画を阻止しろ!! 採用されたら最後、俺達の命がないぞーーーーーーー!!!」
鼻を高くするムーンとは逆に、リズ、グラッセ、カヤの悲鳴が響き渡る。折角出した企画を潰そうとする彼らの扱いを受けたムーンはカチンとくる。
「何でこんなに不評なんだよ!?」
「逆に何で採用されると思った!?」
即座にクウがツッコミを入れる。気持ちは一緒なのか、この場にいる全員が武器を取り出している。採用したら最後、トラウマ級の恐怖を刻みながら世界が破滅するだろう。
「仕方ないわね――こうなったからには、私が行くわよ!」
身内の不始末を拭うとばかりに、次のプレゼンはリズが立候補した。
「「「リズが?」」」
「おう、そこの3人。飛び蹴り喰らいたいなら後でたっぷりと喰らわせてやるぞ? とにかく、皆のプレゼンを見て分かったわ。これは今の流行りに乗っかりつつ自分がやりたい物語を考えればいいんでしょ?」
失礼なグラッセ、カヤ、クウに処刑宣言しつつ確認すると、ウィドは頷く。
「まあ、これまで出たケースを見ればそうなりますね」
「だったら、私が見せてやるわ! 皆が納得するような壮大な物語をねぇ!!」
時を得て現世に復活したマスターゼアノートの戦い。
死闘とも言える激戦を繰り広げ、決死の特攻によりリズはゼアノートと刺し違える形で決着を付けた。
(あ
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