ここは見るからに煌びやかな豪華なスタジオ。見えない場所には大勢の観客が。
その司会席となる場所に、黒のスーツを着た青年と少女がいた。
「ようこそ、KH格付けチェックのスタジオに。MCのウィドと」
「毎回全問正解し続けて一流獲得した結果殿堂入りされたから、今年から司会する事になったリズよ!」
黒スーツに変わらず銀髪を後ろで1つに括ったウィド、少しだけ華やかに髪型をセットした金髪の少女のリズ。2人の挨拶からこの企画がスタートする。
「いやー、まさかこんな企画が通って日の目を見る事になるとは思わなかったわ。こう言うの、やってみたかったのよねー」
「ええ。まさかこうして、こう言った場が設けられるとは思いませんでした。『ドレスなんて物来たくないからウィドと同じ男物のスーツが良い!!』なんてリズから我儘飛び出した時は流石に呆れましたが――さて、この格付けチェック、詳しい説明は不要でしょう。今回お呼びしたKH界隈の一流の皆様なら、こちらでご用意した様々な見極めもきっと分かるでしょう。では、チームの紹介に参ります」
「まずは、私の所から。私の所からは20年後のソラさん&ロクサスチーム、カイリさん&シオン母さんチームよ」
リズがチームを紹介する。そこには顔を両手で抑えて泣きまくっているロクサス(大人)と困惑するソラ(大人)。そして、共に笑顔を浮かべるカイリ(大人)とシオン(大人)のペアが高級そうな椅子に座っていた。
「うちの娘が司会なのはいいけど、ナミネと一緒のチームが良かったぁぁぁ……!!」
「ごめん、ロクサス……」
「頑張ろうね、シオン!」
「まっかせて!」
各自チームの意気込み(?)を聞くと、ウィドも同じように紹介に映る。
「次は私達の所ですね。私達の所からはアクア&テラチーム、リク&ルキルチームとなります」
「私はキーブレードマスターでもあるわ、一流目指して頑張りましょう!」
「そうだな。マスターから鍛えられた実力、戦闘だけではない事を見せよう!」
「未来のソラ達との競い合いとか、変な気分だな――足引っ張るなよ、ニセモノ」
「それはこっちの台詞だ、ホンモノ。しかしこう言うの、落ち着かないな……」
やる気満々のアクアとテラ。複雑な顔をしつつも勝つ気でいるリクとルキル。どちらも同じように高級椅子に座っている。
チームの紹介が終わった事で、ウィドは手元の資料を見ながらこの企画の説明を行う。
「さて。現在皆様は一流からスタートですが、失敗した場合順に【普通】【二流】【三流】【映す価値無し】の5段階となっております。今回の格付けですが、KHにちなんだ問題を全部で5問用意してます。順に、ワイン・骨董品・料理・音楽・食材となります。未成年はお酒は飲めないので、テラ……いえ、テラ様のみこちらでご用意した『ゼアノート化薬』を飲んでから挑戦して貰います」
「そんな薬飲ませて大丈夫なの!?」
格付けらしく言い直しつつウィドが取り出した茶色の怪しげな薬に、アクアが抗議の声をあげる。
その言葉を予想していたのか、ウィドは1枚のメモを取り出す。
「一応本人の自我ありで外見と年齢だけ変わるのと、10分くらいで効果が切れる……とこの説明文に書いてあるので、内容を信じるなら大丈夫かと」
「そもそも、そんな危ない薬誰が作った!?」
「………………さあ、格付けチェック始めて行きましょう!」
「「「本当に誰が作った(の)!?」」」
テラの言葉まで無視して先に進めようとするウィドに、アクアとリクまでツッコミを入れる。
幸先がいきなり不穏になる中、ルキルが手を上げる。
「1ついいか、先生。俺達はどう頑張っても未成年で酒は飲めないんだが?」
10年経った姿のテラノートならまだしも、リクもレプリカであるルキルも本編では未成年のまま。どう頑張ってもお酒を飲める年齢にはなれない筈だ。
「ええ。その辺りをもちろん配慮して、あなた達のチームのみ大人を1人追加する事にいたしました」
「大人?」
「まさか、アンセムじゃないよな……!?」
疑問を浮かべるルキルとは正反対に、リクは脳内に浮かんだ自分に執着しては体を奪おうとしてる人物を思い浮かべる。顔を青ざめると、ウィドは肯定するように頷く。
「はい。あなた達に関係ある大人なので本人を呼ぶか、テラと同じように薬を飲んで貰おうと思いましたが――そうやってキーブレード取り出してでも断固拒否する未来しか見えなかったので、特別枠として別の大人に出演して貰う事にしました」
真っ黒なオーラを出して威嚇してキーブレードを構える2人に、ウィドは予想通りと言わんばかりの目を向けてから、どうぞと声掛けをする。
スタジオに入ってきたのは、腰まであるストレートの長い茶髪に青の目、それに黒の眼鏡を掛けた青年。服
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