一時期は虚ろな城へと変わっていた光の都―――『レイディアントガーデン』。
その世界で商店街の一角に一つのグミシップが降り立つと、ソラが背伸びしながら降り立った。
「ここも久々だな〜!」
ソラが笑顔で辺りを見回していると、ヴェンに続いてカイリとリクも降り立つ。
最後にオパールが降り立つと、辺りを見回していたヴェンが訝しげに聞いてきた。
「なあ、ここ本当に『レイディアントガーデン』なのか?」
「そうだけど、何で?」
「いや…俺が来た時は、もっとこう…――綺麗だったって言うか…」
オパールが聞き返すと、ヴェンは頭を掻いて当時の『レイディアントガーデン』を思い出す。
あの時はアンヴァースが発生していたものの、水や花があって綺麗な町だった。その頃と比べると、何処か寂れているように感じる。
そんなヴェンの疑問に、オパールは腕を組んで遠い目をした。
「仕方ないわよ……今から十年前、ここにハートレスの大群が襲ってきたの。おかげでこの世界は闇に包まれ、ハートレスの巣食う殺伐とした場所に変わったわ」
「ハートレス?」
「すぐに分かるわよ、嫌でも遭うから」
そう言っていると、五人に妙な感覚が過ぎる。
その方向に目を向けると、ハートレスのソルジャーが数匹現れた。
「――ほらね」
オパールはそう呟くと、腰にあるタガーに手をかける。
それを合図に、ソラとリク、そしてヴェンもキーブレードを取り出して構えた。
「カイリ、離れてて!」
「うん!」
ソラの言葉に、戦えないカイリはすぐに四人から距離を取る。
こうして戦いのスピースが作られると、リクが訝しげにオパールを見た。
「あんた、戦えるのか?」
「当たり前、でしょ!」
リクの言葉に答えつつ、オパールは飛び蹴りを放ってきたソルジャーを避ける。
そうして、後ろから素早くタガーで斬りつける。斬りつけた部分は弱点だったのか、一撃で闇に消えていく。
そのすぐ近くでは、ヴェンがキーブレードを後ろに構えていた。
「いっけぇ!!」
丁度集まっていたソルジャーに向かって、キーブレードを回転させて投げつける。
ソルジャーに『ストライグレイド』を当てると、気絶したのか頭をクラクラさせている。
それを見て、ソラはすぐにキーブレードを上に掲げた。
「集まれ!!」
『マグネ』を発動させると、気絶していたハートレスが磁石に引き寄せられるように集まってくる。
成す術も無く空中の球体に引き寄せられるソルジャーに向かって、リクが一気に近づいた。
「てりゃぁ!!」
渾身の一撃でキーブレードを振ると、『マグネ』で集まっていたソルジャーは全て消え去った。
そのままリクが着地すると、辺りを見回しつつキーブレードを消した。
「これで全部だな」
「今のがハートレスなのか? アンヴァースとは違うな…」
アンヴァースとはまた違った敵にヴェンが呟いていると、タガーを腰のベルトに付いた鞘に仕舞いながらオパールが声をかけた。
「んじゃ、レオン達のいるアンセムの研究室まで行くわよ。しっかりついて来なさい」
その後、ソラ達は何度かハートレスの奇襲に遭いつつ、どうにか研究所前に到着した。
中に入ると、割れたガラスや何かの本が散乱している。その奥には、一人の男の肖像画がある。
それを見てヴェンは一瞬立ち止まるものの、ソラ達が横の通路に行くのですぐに追いかけた。
広い空間にある廊下を渡り、ようやくメインコンピューターに辿り着くと四人の男女が待っていた。
「レオン! エアリス! ユフィ! シド!」
ソラが嬉しそうに声をかけると、ユフィも笑顔を見せて近づいた。
「あっ、ソラ…――あれ…もしかして、カイリ!? 元気だった!?」
「久しぶりだね、ユフィ!!」
歳も近いからか、それなりに仲良くなった二人は再会を喜ぶ。
そんな二人の横では、レオンがリクとヴェンを見て首を傾げていた。
「ソラ、その二人は?」
「ああ……こっちは親友のリク。で、こっちは友達のヴェン」
「よろしくな!」
「よろしく」
二人が挨拶していると、エアリスはクスリと笑ってオパールを見た。
「オパール、ちゃんと連れて着たんだね」
「ね? あたしだって、やれば出来るのよ」
何処か得意げにオパールが言った瞬間、ガンッと殴りつける音が響く。
見ると、シドが拳をコンピューターに叩きつけ怒りを露わにしてオパールを睨んでいた。
「何がやれば出来るだっ!!! こっちはどれだけ心配したか分かってるのか!!?」
「うっさいわね!! まだ一日も経ってないでしょ!?」
「二人とも、喧嘩は止めろ」
「お前は黙ってろぉ!!!」 「レオンは黙っててっ!!!」
レオンが止めようとした
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