「ジャッジメント―――『ペナルティ・オブ・エレクト』」
ジャスが指を鳴らすと同時に、激しい電撃がシャオへと襲いかかる。
「くっ――!!」
背の双翼を羽ばたかせ、上空へと回避する事で電撃を避ける。
そのまま、ジャスに向かって片足に力を込めて近づいた。
「『ブレイズ・ローカス』!!」
思いっきり足を振り上げると同時に、炎の衝撃波が襲いかかる。
まるで燃え盛る炎の壁に、ジャスは白の槍を握り締める。
直後、思いっきり横に振って炎を両断した。
「僕の“慈悲”の前には―――どんな壁も通用しませんよ」
そう言って、近くにいたシャオに槍を振るう。
シャオは身を捻りながら間一髪で回避し、ジャスの間合いを取る。
「だったら…!!」
そう呟くと同時に、黒の翼を大きく広げた。
「『ウィングノクターン』!!」
黒翼を羽ばたかせ、黒の羽を弾丸のようにして鋭く飛ばす。
その攻撃にジャスは避け、地面へと当たって空振りする。
だが、シャオはしてやったりの表情を浮かべた。
「フッ――!」
シャオが黒翼を羽ばたかせると、地面に刺さった羽が爆発し再び砂埃に包まれた。
「また爆煙ですか? 今度は何を――」
ジャスが呆れていると、シャオのいる場所が光った。
「第二段階、チェンジ―――『ライト・モード』!!」
光が辺りに霧散すると同時に、砂埃が晴れる。
見ると、シャオの服装が白と黒の色に変わっており、白と黒の光の球体が守るようにして周りを回っている。いつの間にかキーブレードを握っているが、先程と違って光り輝いている。
再び姿を変えたシャオを見ていると、頭上にキーブレードを構えた。
「――『ホーリー』!!」
光の柱がシャオの周りに現れると同時に、回転しながらジャスに襲いかかる。
しかし、ジャスは再び横に切り払ってそれを斬り裂いた。
「だから、通用しないと言っているでしょう?」
「まだまだぁ!!」
そんなジャスに、シャオはキーブレードに光を溜めて飛び上がる。
そして、キーブレードの先端をジャスに向けてエネルギーを溜め出した。
「『ラグナロク』!!」
切っ先に溜めた光は螺旋状に飛び散り、ジャスに襲い掛かる。
追尾性もあり強力な攻撃に、シャオは手応えを感じつつ地面に降り立つ。
そうしてジャスを見ると、何故か青銅の槍を持って蹲っていた。
「――かなり強力な攻撃ですね」
そう言って立ち上がるジャスは、無傷だった。
思わず表情を歪めていると、青銅の槍―――『ロンギヌス』を突き出す。
すると、槍の切っ先に自分と全く同じ光のエネルギーが収縮された。
「この力、ソックリお返ししましょうか」
「ちょ!? 待った待った待ったうわあああぁ!!! 『リクレク』ゥゥゥ!!?」
シャオの言葉などお構いなしに、ジャスは光のエネルギー波動を発射される。
この攻撃にとっさに身を守り攻撃を反射する『リクレク』を使う事により、どうにかシャオは難を凌ぐ。
攻撃を防いで魔法の障壁が消える中、シャオは茫然としながらジャスを見た。
「ジャスさんって、こんなに強かったっけ…!?」
「少なくとも、どこぞの悪者ぶっているアホ丸出しの男よりは何倍も強いですよ」
(あれ? ジャスさんって、昔その人とタイマンやって負けたんじゃなかったっけ?)
自称ワルモノと言う何考えているか分からないヘタレでヤラレ役の少年を思い出していると、ジャスの目が眼鏡越しに光った。
「シャオくーん? 半殺しにされたいですかー?」
「しまったっ!? 何時の間にか心読まれてた!?」
恐ろしいほどの満面の笑みを浮かべるジャスに気付き、シャオの顔は真っ青になる。
そんな時、ふいにシャオの頭に何かが過ぎった。
(あれ…? 今、何か変に引っ掛かりが…?)
自分が放ったセリフにおかしい所は無い。
なのに、何か大事な事が隠されている気がしてならない。
その引っ掛かりの正体を突き止めようと意識を集中させる。
「折角です…――ここからは、予定変更で断罪の時間と行こうか」
が、ジャスの言葉に意識は現実に戻った。
見ると、いつの間にかジャスの空気だけでなく口調も変わっている。
戦闘モードへと変わったジャスを見てある師匠の一人を思い出し、戦っているのも忘れて必死で宥めに入った。
「ジャ、ジャスさん落ち付こうよ!? そんな些細な事でそこまで怒るって正義の味方としてどうかと思うよっ!? それだから何時まで経ってもレイさんに舐められっ放し――!!」
「懺悔の時間は済んだか? まずは火葬だ」
「まずはって何なのぉ!? って言うか殺す気満々っ!!? これ試験でしょ!? 死合いって書いた試合じゃないでしょぉぉぉ!!!??」
「答えは
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