オープニングフェイズ1 シーン1〈日常が崩れた日〉
シーンプレイヤー 神影恋火
GM「それじゃ、早速始めるよ。恋火の登場だけど――まだ正式なオーヴァードじゃないから、浸食率のダイスは振らなくてもいいよ」
ガイア「分かった!」
SM「さて、今恋火がいるのは学校。授業が終わって放課後になった辺りなんだけど、今現在いろいろ用事が出来てしまってる状況なのよ。具体的には――」
都心から2、3県離れた地域に位置する近郊都市、黄昏市。
その市内にある小学校から大学が合わさった巨大学校施設の一角に存在する建物、黄昏高校。放課後となったこの時間、一人の女子生徒――神影恋火が廊下を歩いていた。
『はぁ…日直も楽じゃないなー。もう一人は風邪引いて休んでるし…』
日直である恋火は、文句を言いながらも今日一日日直の仕事を全うしていた。
残りの仕事を済ませ、あとは職員室にいる先生に日誌を届けるだけ…。ようやく忙しい一日が終わろうとしたが、ここでクラスメイトの一人に見つかってしまった。
『あ、恋火! 丁度いい所に、ちょっと生徒会の仕事手伝って欲しいんだけど!』
『ええ!? でも、あたし今から先生に日誌を…』
『どうせ提出するだけでしょ! こっちは大変だから猫の手も借りたい状況なの! お願い!』
『うっ…しょ、しょうがないなぁ…』
手を合わせて頭を下げられては、さすがの恋火も断れない。
仕方なく生徒会の仕事も手伝う事となり、日誌と届けてようやく下校出来た時、夕日は完全に沈み夕焼けと夜の空が混じり合っていた。
『もー、今日は何なの…全くついてないよぉ…!』
朝からずっと嫌な事尽くめて文句を吐き出す恋火。
そんな恋火の背後から、声がかけられた。
『あれ、恋火お姉ちゃん?』
振り向くと、そこには中学生の女の子――お隣に住む、狭川羽粋がいた。学校帰りのようで、通学鞄を持っている。
『恋火お姉ちゃんも、今学校の帰り? 奇遇だね、私もなの。お姉ちゃん、一緒に帰ろ?』
『………』
『お姉ちゃん?』
『「か、か、か…」』
ガイア「可愛いーーーーーーーーーーー!!!」(抱き着く)
SM「ぎゃあああああああああ!!?」(抱き着かれる)
ウィド&スピカ「「リズ!?」」
ガイア「リズが健気で可愛すぎるー!! 守る!! 命に代えてでもこの子は守って見せるーー!!!」
テルス「私もうちの子にするわー!」(同じく抱き着く)
ウラノス「既成事実作ってでも俺の物にしてやる…!!」(メラメラ…)
ウィド「あなた達、落ち着きなさい。現実と仮想をごちゃまぜにするんじゃありません。実際は性格が破綻しまくった成れの果てですよ?」
SM「成れの果てってなんじゃあ!!? 出来るだけ母さんのマネをしながら演じただけでどうしてこうなるのよー!!?」
GM「……セッション、再開するよ?」
『ごめんね、羽粋。そうだね、一緒に帰ろうか』
気を取り直して(?)頷くと、恋火は羽粋と共に帰宅する。
だが、歩いて駅に着くといつも使っている電車は事故があったようで遅れており、沢山の人が立ち往生している。
二人が困っていると、電車の遅れに合わせてか臨時運行のバスがやってきた。少し時間がかかるが、これで帰れそうだ。
『あ、バスが来たよ! お姉ちゃん、早く早く!』
ガイア(守りたい、この笑顔…!!)
SM(ゾクッ! 何か凄い寒気が…やっぱり母さんのマネはやめようかな?)
スピカ「頑張りなさい、リズ。これも修行と思えばいいのよ」
SM「いや何の修行になるの、これ? って言うか心を読まないでよ…」
羽粋に手招きされ、臨時運行のバスに乗る。それなりに人が乗っているが、幸いにも一番後ろの席が空いていた。
二人が後部座席に座ると、バスが発進する。ガタガタと揺られながら、羽粋と話をする事にした。
『えーと、羽粋はこんな時間まで何をしてたの?』
『私ね、ケーキ屋のバイトしてたの。今度新作のケーキを作るから、お店の人達とアイデア出してたんだ。試作品が完成したら、お姉ちゃんに食べさせてあげるね!』
『本当! ありがとう、羽粋! あ、出来ればお肉を使ったケーキとかお願いね!』
『そ、それは難しいかなぁ…?』
恋火の輝かしい笑顔に、羽粋は「無理」とは言えず困った顔で誤魔化す。
日常の中にあるささやかな幸せ。そんな日々が、ずっと続くと恋火は思っていた。
この時、この瞬間までは。
『うわあぁ!?』
『エ――?』
運転手の悲鳴に、恋火は前を見る。
ライトに照らされた黒い人影。バスの前に現れ――突き飛ばした。
全てを理解する前にバスが横転して転がり、一瞬の内に視界が赤に染まった。
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