モニターに映し出された結果に【トリッカー】は安堵の息を漏らし、【スケベ四人衆】は若干悔しそうに、【そっくりさん】のメンバーは悔しそうに画面を見ている。その中でもリクだけは元の姿に戻れずに落ち込んでいるが。
さまざまな表情を見せる3チームに、リラとナナはニヤリと笑っていた。
「チームに混乱と暴走を作るだけなく、隙を突いてタイマーを動かす作戦…見事に成功しましたなぁ、ナナさん…」
「いえいえ、イジメ許可を申請したリラさんのおかげですわぁ…」
明らかに黒い会話をする作者二人に、被害者であるクウとシオンが即座に詰め寄った。
「作者ぁ!! 嵌めやがったなぁ!!!」
「そうだよ、あまりにも卑怯すぎるっ!!!」
「卑怯? フッ、そんなの褒め言葉にしか聞こえないね〜!」
「私達がリッチで極上なバケーションを送れればそれでいいのさー!!」
(((この作者、ウザい…!!)))
もはや開き直る作者二人に殺意が湧き上がるが、キノコまで攻撃してしまえば更に図に乗るので思い留まるしかなかった。
「じゃあ、次は【裏切り者】で〜」
「いきなりか!? ええい、早くメンバーを決めなければ…!」
いきなりのリラの合図に、マールーシャは慌ててメンバーを見回す。
すると、ウィドが自信ありげに前に出た。
「ここは私に任せて貰えませんか? 良い作戦を思いつきましたから」
「あんたが考えた作戦? 本当に大丈夫なんでしょうね?」
「先程の汚名を返上するチャンスですから。まず、アクセル以外の人はこれを鼻に付けてください」
そう言うなり、ポケットから取り出したのは…。
「洗濯バサミ…?」
一見するとこの場にそぐわない代物にサイクスが戸惑いを見せるが、ウィドは迷うことなく一つを鼻に付ける。
まるで匂いを遮断する方法に、アクセル以外のメンバーも同じように鼻に付けた。
「アクセル、片方のブーツを渡してください」
「お、おう…?」
次々に不可解な指示を出すウィドに、アクセルも戸惑いを浮かべつつ言う通りにする。
そうして脱いだブーツを渡すと、ウィドは目を光らせた。
「あとは、コレを嗅がせれば…!」
そう言うなりキノコへ走り、アクセルのブーツを顔へと押し込む。
直後、眠っていた筈のキノコが目を覚ましたと思ったら苦しそうに悶え出す。
その数秒後、キノコは床に失神したように倒れて頭から魂のような物が浮かび上がった。
「キノコが一発でダウンしただとぉ!?」
この光景にマールーシャが驚いてると、モニターに点数が現れる。
ただブーツの臭いを嗅がせただけなのに、何と10点を獲得していた。
「はい、これで私達も10点獲得です♪」
「てめぇ、それオパールが使った作品ネタの俺の声優ネタじゃねーかぁぁぁ!!!」
「ええ、そうですよ? 何でしたら今年の映画(2014年)のようにロボットに改造でも…」
「もう止めてくれぇぇぇ!!?」
これ以上喋らせればとんでもない事になると、アクセルは叫んでウィドの言葉を止める。
「ってか、どんだけの臭さなんだよ…!!」
「うぇえ…!! 鼻が曲がる〜!!」
「あんな足が臭い奴が、キーブレード使いに…!!」
「赤ウニとだけは洗濯物一緒にして欲しくないわ…!!」
どうやらブーツの臭いが広がったらしく、ロクサスとシオンだけでなく、リクとリズにまで鼻を摘まみながらボロクソに言われてしまう。
よく見ると全員、鼻を摘まんで汚物でも見るような目をアクセルに送り付けていた。
「ウィドてめぇ!! 俺の好感度が下がりまくったこの状況どうしてくれるんだっ!?」
「いいじゃないですか、点数は取れましたし。何より、あなたがどう思われ様が私の知った事じゃないですよ」
「俺の靴で倒すよりも、お前の殺人料理を顔面にぶつけたほうがよっぽどうぐぉ!!?」
ウィドに対する悪態を吐いた瞬間、分厚い辞典の角で顔を殴られた。
「アクセル、今なんて言いました? 雑音でよく聞こえませんでした」
「絶対聞こえてるだうごぉ!? げふぉ!?」
「そ、そのくらいで許してやりなよ…!? アタイ達仲間割れしてる場合じゃないだろ…!?」
別名、知識の鉄槌でアクセルを容赦なく殴る黒いウィドに、ラックが冷や汗を垂らして止めに入る。
この言葉が通じたのか、ウィドは殴る手を止めた。
「それもそうですね…。まったく、私の料理の腕前をあなたの親友兼ヒロインと一緒にされるとは、不本意極まりないです」
「ちょっと!! そこでどうしてあたしが殺人料理人扱いされるのよ!!」
(((自覚ないのかよ…)))
売った喧嘩に喰いかかるシオンに、誰もが心の中で呟いた。
「おや? 私は『シオンは殺戮料理を作れる』とは一言も言った覚えは
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