「五秒やる、神への祈りを済ませろ」
首元の刃にテルスが固まる中、ギロリと睨みながら全身に殺気を纏わせるエン。
その姿はさながら必殺仕事人だ。
「ヒイィイイイ!!? ウラノス助けてぇ!!?」
「いやいや。赤ん坊にまでセクハラする行為したら、さすがの俺も助ける気が失せるから。それに一応俺達の味方だし」
「息子に一瞬でも触れば…色目で誑かせたら容赦はせん…!!!」
(((一歳にも満たない赤ん坊に色目は効かないと思うが…)))
全員が声に出さない様に思っていると、勇敢にもナナが現実に返した。
「ところで、時間もうないですよー?」
「「「「え?」」」」
この言葉に、【最強血縁】達が一斉に振り返る。
見ると、モニターの残り時間が9秒となっていた。
「また時間が!?」
「あたしが何とかします!!」
スピカが悲鳴を上げる中、ガイアがキノコへと駆け出す。
そして自身の武器であるフレイムタガーを両手に取り出すと、素早く構えた。
「新技行きます!! 紅蓮乱舞!!」
短剣に炎を纏わせるなり、踊るように舞いながら素早くキノコを切り刻む。
「はい、タイムアップ〜」
「うそぉ!?」
だが、攻撃の途中でキノコは無情にもその場で消える。
すぐにウラノスとスピカがモニターを確認するが、HPは半分以上も残っていた。
「取れたのがたったの4点…てめぇら、卑怯過ぎるぞ…!!」
「あのリヴァルもあなた達が仕組んだ事ね…!!」
ウラノスが全身に電撃を帯び立たせる隣で、スピカも黒いオーラで拳をポキポキ鳴らす。
今にも攻撃してきそうな二人に対し、ナナは平然としている。
「まあまあ、それよりあれを見て精神落ち着かせましょうよ」
「あれって何だ――!!」
ナナの指した方向にウラノスが目を向けると。
「リヴァル〜、もう大丈夫だからな〜」
「あぅ…ひぅ」
「エンさん、あの…リヴァル君が…」
「ん、リヴァルが何を言ってるのかか? 『お父さんみたいなパパになる』と言っているんだ〜、可愛いと思わないかガイア?」
「…私には泣いてるようにしか見えないんですけど…?」
(((もはや重度の親バカだ…)))
泣いてる息子にすらデレデレした表情を見せるエンに、ガイアだけでなく全員が呆れかえった。
「あんたの将来の旦那見てると…怒る気が失せるわ」
「ごめんなさいね、将来こんな夫になるようで…」
同じように、ウラノスもスピカも黒いオーラが消えて半目になってしまっている。
あんな親バカが本編でラスボスを務めたのだから、それも当然だろうが。
「さて、そこでボロボロになっているラスボス達は素っ飛ばして私達の番「待てぇい!!!」あ、起きた」
ナナが無視して進めようとしたが、ゼアノートが潔く復活して阻止した。
「勝手に俺達を抜かすなんて何を「何言ってるの? もうタイマー過ぎてるよ?」え?「だーかーらー、あんたらのキノコもうタイムアップになってるんだって」何だとぉ!!?」
淡々とリラが今の現象を教えると、ゼアノートはモニターに注目する。
画面はタイムアップとなっており、またまた0点を獲得していた。
「ほら、さっきエンが壊した壁の破片が当たってたから…」
「あれをカウントしたというのかぁぁぁ!!?」
ナナが理由を教えると、復活と同時にゼムナスが叫ぶ。
この絶望しきった【悪役軍団】に、エンは目を光らせた。
「ふん、いい気味です…!」
(((怖いですよ、お父さん…)))
―――6回目も終了し、更に時間は進む…。
「ここは俺が「私に任せて、【開闢の宴】での成果を発揮するわ! コキュートス・レーザー!!」アクア、俺にも出番をくれぇ!!?」
やる気満々だったテラを押しのけ、本編で登場した新技を見せつけるアクア。
「ここは俺が援護しよう。ヴィクセン、頼む」
「任せろ!! 来い、クローンソラ。……な、カードが壊れた!? 何をしとるか、早く攻撃をガードして…ぬのぉ!? 相手側にも攻撃がぁぁぁ!!?」
「…ヴィクセンに任せたのが間違いでした」
好き勝手に動くクローンソラの所為で相手側にも攻撃が入り、ルクソードだけでなくゼクシオンも頭を押さえる。
「待て!? どうして俺達に武器を構えてるってハナシ!?」
「あんたらの『リミットカット』、体力減ってないと発動しないだろ?」
「大丈夫よ、ちゃんと加減して攻撃するから。行くわよ、クウ!」
「そう言う問題じゃ「「グラビガ! グラビデ!」」「ぎゃああ!! 体力がぁぁぁ!?」」
クウとテルスの放つ重力の魔法に、シグバールとデミックスが悲鳴を上げる。
「受けてみろ!! 長い努力で溜めまくったモグメダルの結晶だー!!」
「タ○爆弾
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