マスターシーン シーン19〈血の盟約〉
「――これで全部だな」
廊下に屯っていた黒コート…ゼノの従者を全て片付け終えた六介。振るっていた双剣を光の粒子に変えて消失させる。
邪魔者は片付けた。いよいよ親玉の所へ向かおうと屋上へと足を運ぶ。
「流石は、本部エージェント。これぐらい朝飯前か」
だが、六介の背後から声かがかる。
そこには誰もいなかった筈だ。再び双剣を作り出して振り返ると、そこには黒コートを着た子供――エレクトロノイズがいた。
「お前…!」
「先に言うけど争う気はないよ」
「そっちになくても俺にはある! よくも俺の妻を人質に取ってくれたな! 挙句に、娘まで…!」
「ふーん、凄く家族を大事にしているんだね」
殺気の籠ったオーラを纏う六介に、エレクトロノイズは平然と話す。
「そんなに娘さんが大事なら、ボクに構っている暇があるのかな?」
「なに!?」
思わず六介が訊き返すと、エレクトロノイズは指を鳴らす。
すると、六介の前に光で作られた映像投影が作り出される。
そこに映っていたのは――屋上にて血塗れで座り込んでいる羽粋と、彼女の前で手を翳しているゼノだ。
「さあ、羽粋。貴女にこの血と共に特別な命を下そう」
ゼノの手の中で、黒い血が渦巻いて棘へと化す。
その棘を、羽粋の胸へと容赦なく突き刺した。
「う、あああああああ!!!」
「妾の命令だ――お前を化け物に変えた凍矢を殺せ」
SM「ここでゼノはEロイス『絶対の枷』と『加虐の宴』を発動させる。これにより羽粋には『凍矢を殺す』と言う命令を実行させる。もし、この命令を破った瞬間、死亡となる」
グラッセ&ムーン「死亡!?」
GM「それだけじゃない。死亡した場合、『加虐の宴』の効果で彼女は生きる爆弾と化している為、爆発してしまう。羽粋を助けたいのならば、行動には十分注意するように」
ツバサ「わぁ…加虐衝動らしい、えげつないコンボだよ…」
「ころす…あいつを、ころすぅぅぅ…!!」
「そうじゃ! あいつの身体も心も、周りの人間も滅茶苦茶にしてやるのだ! 貴女自身の力と命でなぁ!!」
負の感情に憑りつかれて更に力を発動させる羽粋に、歪んだ笑みを作るゼノ。そんな光景が六介の前に広がっている。
「羽粋っ!?」
「どうするの? 早くしないと…彼女、ゼノの人形になっちゃうよ?」
「お前ぇ!!」
「もう一つ、情報上げる。今彼らがゼノの所に向かっている。今の状態で羽粋が会ってしまったら――もう戻ってこれなくなるかもね? それじゃ、バイバーイ」
それだけ言うと、エレクトロノイズは姿を消す。
六介は盛大に舌打ちするが、時は待ってくれない。凍矢と出会ってしまったら、きっと良くない事が起きる。それだけは確信した。
「――くそぉ!!!」
娘を助けるために、彼は双剣を携えたまま屋上へと駆ける…。
クライマックスフェイズ シーン20〈罪の中にある約束〉
シーンプレイヤー 海命凍矢
《シーン登場》
凍矢1D→8 124%→132%
月1D→10 122%→132%
蒼空1D→6 131%→137%
翼1D→5 138%→143%
ムーン「ごっふぉ…!?」
グラッセ「ムーンが死んだー!!」
クウ「死にたいのはこっちの方だがな!」
ツバサ「一つたりともロイスを無駄に出来ないよ…!」
グラッセ「あ、回復はどうする?」
クウ「凍矢だろうな。どうせ俺は後で回復できるし」
ムーン「よし。じゃ、俺の分の応急手当キット使えよ」
グラッセ「うん、ありがたく使わせて貰うよ!」
《回復》
2D→16 HP21→HP27
グラッセ「全回復! これで準備は万端!」
他の二人とも合流し、四人はゼノがいるであろう屋上へと足を踏み入れる。
相変わらず闇で塗り潰された真っ暗な空。フェンスで囲まれた限定的な場所の中央付近に、ゼノがいた。傍らには、血塗れになった羽粋が忠誠を誓うように片膝を付いて座り込んでいる。
ゼノ『――待っておったぞ、海命凍矢。そしてその他の実験動物ども』
凍矢『…ゼノ。どうしてこんな事をするんだ? “光”ならもうお前の手元にある。皆を、羽粋をこんな風にする必要は無い筈だ!!』
ゼノ『盟主の為ならばそうだ…だが、それでは妾の気がすまん』
ここで、ゼノが憎々し気に凍矢を睨みつける。
ゼノ『“闇”の守護者と対を成す、“光”の守護者の血筋…妾はあの“光”を使いこなす為に、闇代家に混じっていた海命家の遺伝子によって作られた。だが、肝心の“光”もなければ模範もない――結局妾は欠陥品として捨てられた、貴様らUGNになぁ!!!』
凍矢『なっ!?』
月『UGNが!?』
ゼノ『じゃが、
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