予選・ストリート級『NYケルトブラザーズ』
「なあ、クー・フーリンよ…」
「何だよ、フェルグス。改まって…」
「一年前を、覚えているか…?」
「ああ…よーく覚えてるよ。あの時のマスターは、まだ駆け出しで……予選のストリート戦だけでヒーヒーやって、結局一回やっただけで終わってたよなぁ…」
あの頃は全てのサーヴァントのクラスに偏りがあり、十分に育っていない者も多数。どうにか規定レベルギリギリに届く構成で挑んだものの、フレンドのサーヴァントの力でどうにか勝利をもぎ取った。
その時のマスターの台詞は「もう無理、これ以上無理、絶対挑まない」と震え声だった。
「それが今じゃあ…」
「よっしゃー、宝具使わず初戦突破っ! 流石沖田さんとアルテラ!」
「当然です、マスター! 沖田さんにかかれば、このくらい朝飯前です!」
「マスター、次に滅ぼすべき文明はどこにある?」
「お疲れ様です、皆さん! 今年のネロ祭、いえ…バトル・イン・ニューヨーク2018、この調子でトップを狙っていきましょう!」
「「おおーっ!!」」
「……逞しく育ちすぎだろ…!!」
無傷で自分達をフルボッコにして拳を上げるマスターと沖田に、クーフーリンは地面に倒れたまま涙を流したという。
予選・クラブ級『ざんにん!エンパイア』
「次の相手は、ふーやーちゃんとセミラミス様か…」
「どうします、先輩? どちらもスキルを使われるとこちらが危ないです。ここはフレンドさんから強力な術サーヴァントをお借りしますか?」
「いや、その必要はないだろ。マシュはこのまま前衛に入って――」
パーティの編成を行うと同時に、マスターたる彼は魔術礼装を変える。
とある学園の制服――『2004年の断片』に。
「賢王とジークを入れて宝具ぶっぱなせば、すぐに終わる」
「『王の号砲』(メラム・ディンギル)!!」
「『灼熱竜息・万地融解』(アカフィローガ・アルグリース)!!」
「「きゃあああああああぁぁぁ!!!」」
ギルガメッシュ(キャスター)のバフに魔術礼装の宝具強化を組み合わせた、怒涛の全体宝具攻撃に悲鳴を上げる不夜城のアサシンとセミラミス。
この戦いも無傷で勝利を収めるマスターに、遠くから観戦してたクーフーリンはたまたま近くにいたエミヤ(アーチャー)に声をかけた。
「…マスター、逞しく育ちすぎだろ…!」
「それはもう二回目だぞ」
本選・ジム級『ザ・ロードローラー』
「次はアレキウスとイスカンダルか…。ああ…ガチャに失敗した思い出が…! Zeroコラボ卑怯だ…興味なかったイスカンダルと教授(諸葛孔明)が意地でも欲しくなるなんて…っ!」
「先輩、元気を出してください! いつか教授とイスカンダルさんの復刻が来るはずですから!」
「んで、マスター? メンバーは俺達でいいのか?」
絶望に打ちひしがれるマスターに、今回呼んだ主力メンバーの1人が声をかける。
着物にジャケットと言う姿の女性――両儀式、そしてエミヤ(アサシン)の二名だ。
「正直、相手は男性だから…女性特攻宝具持ちのカーミラ様使えないんだよ。同じく育ててるジギル・ハイドは魔神柱相手ならそれなりに効果があるんだけど、宝具がサーヴァント向きでないのは分かってるだろう?」
「それで、僕達が選ばれた訳か。これから戦う敵に対しては、確かに僕達しか戦力になりえるアサシンのサーヴァントはいないな」
「けど、俺達どっちも単体宝具。しかもアレキウスは15万はHPあるぞ? 俺の即死効果も、サーヴァント相手じゃ効きそうにない」
式の宝具の一番の強みは、高確率の即死攻撃だ。雑魚相手ならばほとんど一撃で終わるが、今回のボスはサーヴァント。簡単に一撃で終わってはくれないだろう。
「うん。だからここからは…」
「マシュを後衛にして、代わりにフレンドさんのサーヴァントに頼む事にした」
「『暁の時を終える蛇よ、此処に』(ウラエウス・アストラペ)!!」
「『時のある間に薔薇を摘め』(クロノス・ローズ)!!」
「直視――死が、俺の前に立つんじゃない!!」
「よし、初撃で全体攻撃してからのエミヤと式によるラッシュでここもどうにか突破だ!! ありがとう、クレオパトラさん!!」
「先輩…そろそろ、アサシンの全体攻撃宝具持ちのサーヴァントを育てるべきかと私は思います」
「うん…このイベントが落ち着いたら、気長に育てるよ…星5なんて夢のまた夢だしね…」
本選・アリーナ級『I・SJ』
「なあ、マシュ、ロビン。今年の夏は大変だったなぁ」
「そうですね、先輩」
「いやあのマスター? どうしたんだ急に? そして茨木はともかく、オルタの嬢ちゃんはリリィと水着はカルデアにいる
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