オジマンディアスによる無差別破壊によるコロシアムの修復。そして玉座の撤去も無事に終了した。
「先輩。コロシアムの修復が終了しました」
「ありがと、マシュ…さーて。5戦目はキャスタークラス、術による勝負と行くよー」
藤丸が放送を告げると、バッと立ち上がるものが。
「よし、魔術と言えば俺の出番だ! 今度こそ良い所見せてやる!」
先ほど見事に負けた屈辱をものともせずやる気を見せるグラッセ。相手は魔術に長けた者達が歴史に名を遺した人物。魔術師であるグラッセにとっては、是非とも戦ってみたい相手だろう。
そんなグラッセに、続けてマシュの放送が入った。
「ここでお知らせです。エミヤさんとブーティカさん、そしてタマモキャットさんが軽食の屋台を出店しています。ハンバーガーやフライドポテト以外にドリンクやデザートも売られているそうです。この試合が始まってから、そろそろいい時間ですからね。少し休憩を挿みますので、お腹を空かせた方は是非ともどうぞ」
「エミヤが作る料理!? 私気になってたんだー、出来れば士郎の方がいいけど」
「そんな事言うなよリズ。エミヤだって一回オムライス作ってたろ。確かに衛宮さんちの今日のごはん知っている身としては、赤毛の奴の方がいいけどさ」
「二人とも! それフォローになってないんだけど!?」
何やら平気で地雷を踏んでは爆発させているくらいのマズイ会話を繰り広げる二人に、慌ててグラッセが静止をかけていると。
『…対戦相手の二人。今すぐ私のキッチンに来ると言い』
「この声は…!」
放送を割り込むようにして声をかける男性の声。とても聞き覚えがある。つい先ほど、アーチャー戦の時に揉み合ったサーヴァントの中にいたような…。
『私の料理がどれだけ美味しいか、その舌で存分に味わって貰う! うおおおおおっ!!!』
『エ、エミヤ? なんか背後に炎が見えるんだけど?』
『ふむ。キャットの勘が囁いている。あれは触れてはいけない何かに触れて暴走しているのだと。ああなったら最後、気が済むまでそっとしておくのが一番だワン』
放送越しからでも分かるエミヤの闘争心に、戸惑うブーティカと野生の勘で何かを悟ったタマモキャット。エミヤの何がここまで突き動かすのか。それは原作…『UBW編』を見るのが一番だろう。
「ま、いっか! ムーン、いこ! エミヤのご飯が食べれるー!」
「料理を嗜む俺としても、エミヤの技術は興味あるからな。どんな料理が出てくるか楽しみだぜー!」
「ちょっとー!? 親友よりエミヤさんを選ぶってどういう事ー!?」
煽りに煽ったあげく、親友との試合を無視して料理を食べに行こうとする二人にグラッセが叫ぶ。二人の精神はきっと悪魔か何かだろう。
「ええい、こうなったらやけくそだ! キャスター枠と言うのは誰だ!」
「我の事を呼んだか、雑種」
ザッ、と前方から足を踏みしめる音がする。
そこにいるのは、杖に石板状の本を持った男――魔導士風の衣装を纏ったギルガメッシュだ。
「ぎゃー!! 黒幕キター!!」
「アーチャーの俺と一緒にするでないわ! 俺はウルクの民を纏め上げる王としてまだ知性があるわ! それと真の黒幕はこの我を手玉に取ったり、裏で暗躍して衝突を図って障害となるものを自滅させたり賛美の言葉と言いながら傷口に塩どころか手刀で限界まで苦痛を与えるぐらい抉るような奴を見てから言え!」
グラッセの悲鳴に、一括するように怒鳴りつけるギルガメッシュ。クラスがアーチャーならまず間違いなくゲートオブバビロンで串刺しにされていた事だろう。
話を戻し、キャスター・ギルガメッシュが現れていると、更に後ろからやってくる人物が。
「ふん。貴様の方が幾分かマシだろう。俺の知る真の黒幕と言うのは『まあ怖い』とか言いながら怯えるくせして、襲ってきたモノ全てを触れた瞬間消滅させて誰も居なくなった所で『ああ、怖かった』と胸を撫で下ろしながら呟くようなどうしようもない醜悪だぞ?」
「ハハハハハ! アンデルセン殿も吾輩の作品のように中々な体験をしているのですなぁ!! ちなみに吾輩、全人類の救済を謳いながら人間の精神の在り方を変えようとする黒幕を知っておりますぞ!! 成功していたら人間と言う種はどうなっていた事でしょうなぁ!!」
「黒幕認定である貴様が言う事か、シェイクスピアっ!!」
「なあ、今更ながらにFate作品ってとんでもない世界観なんだな!? てか、なんで黒幕を語ってるのがキャスター陣なの!?」
アンデルセンとシェイクスピアまで自身の知る黒幕談を語り始めるものだから、蚊帳の外に置かれてしまったグラッセだった。
「えーと、すまない。君一人を置いて盛り上がってしまって。彼らは大体あんな感じだ、君が気を落と
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