泊まる場所も決まり、一部を除いて部屋でくつろぎながら温泉の集合時間を待つ。
そんな中、【梅の間】の廊下で何やら騒がしい音が…。
「そして――ゼアノート様をシンクロ召喚!!」
そう言いながらゼノが召喚したのは、【シュー○ング・スター・ド○ゴン】だ。
これにはレイアは目を丸くする。
「あ、あのぉ…それがゼアノート様…ですか?」
「ええ、そうよ。この見る物を魅了する素晴らしい輝き、あの髪と同じ美しい銀の色、そして圧倒的な神々しい御姿。まさにあのお方とそっくりであろう?」
「は、はぁ…?」
うっとりとした目で自分の召喚したモンスターを見るゼノに対し、レイアは生返事しか返せない。
ここで状況を呑み込めない人に説明するが、二人は今遊○王カードのデュエル真っ最中だ。現に、デュ○ルディ○クを腕に装着している。理由は…『ある物』を手に入れる為・守る為だ。
「ゼアノート様で、【ヴァ○ロン・オメガ】を攻撃!!」
「罠カード、【安○地帯】を【ヴァ○ロン・オメガ】に発動です! これにより、戦闘では破壊されません!」
「けど、ダメージまでは防げないわ」
ゼノの宣言通り、レイアのライフが100削られる。残りは――たったの200だ。対するゼノは、何と2900もライフが残っている。
「あぅ! でもこの瞬間、私は手札からモンスターを召喚します!!」
「手札から!?」
「ハイ!! 手札から、クウさんを特殊召喚です!!」
そう言うと、レイアはクウ――基、【トラ○エディア】を召喚した。
「え、そのモンスターあいつなの?」
「はい! ウィドさんが「あいつはこれがお似合いだ」と言ってましたから!!」
「そ、そう…」
自信満々に言い切るレイアに、ゼノは呆れしか浮かばなかった。
「どうしますか? ターンエンドしますか?」
「そうねぇ…妾はカードを二枚伏せて――」
手札から二枚のカードを伏せるゼノを見て、レイアは心の中で笑った。
(ふふふ…ゼノさん、無駄ですよ。次の私のターンで【ハネ○タ】を召喚。そして【ギャラ○シー・クィーンズ○イト】を使って全てのモンスターをレベル10に変更し、私のお気に入りでもある【No.99希望皇○ホープ○ラグーン】を召喚すれば――)
「【地○れ】」
「え?」
「【地○れ】。【トラ○エディア】を破壊するわ」
「ク、クウさーん!?」
レイアが気付いた時には、【トラ○エディア】は地面に呑まれて消えていく。
その光景に絶望したのか、レイアはその場で膝立ちになって放心する。
「そんな、クウさんが…クウさんが…!!」
「ふふん。すぐにやられるのを考えたら、確かにあの男とお似合いね。妾はこれでターンエンドよ」
余裕を見せながらターンを終了すると、ゼノは心の中でニヤリと笑う。
(これで相手の召喚は防いだも同然。次の妾のターン、今伏せたカード【リビン○デットの○び声】を発動して墓地にいる【○ェアリー・ア○チャー】を特殊召喚して効果を発動すれば、妾の勝利! これで、あの小娘が綺麗に掃除した部屋を奪え――)
「……しませんよ」
「え?」
声のした方を見ると、レイアの周りのオーラが変わっていた。
「許しませんよ、ゼノさんっ!!!」
バッと立ち上がり、怒鳴りつけるレイア。
そして、腕に付けたディスクのデッキに指を当てる。
「聞こえる…私を呼ぶカードの声が――ドロー!!!」
勢いよく引いた所為か、ゼノにはカードが一瞬輝いて見えてしまう。
不可思議な感覚に嫌な予感が渦巻くが、それはすぐに現実となる。
「私は墓地から罠カードを発動!!!」
「墓地からのトラップ!?」
「【ブレイ○スルー・○キル】!!! このカードをゲームから除外する事で、モンスター1体の効果を無効にします!!! 私が選択するのは、【シュー○ィング・スター・ド○ゴン】!! これで、破壊を防ぐ効果・攻撃無効の効果は消滅です!!」
「くぅ!?」
「さあ、始めますよ…愛と正義の儀式を!!」
追い詰めたゼノに強く宣言すると、レイアは行動を起こす。
「私は手札から【ハネ○タ】を召喚!! さらに、【ヴァ○ロン】のレベルを一つ下げて墓地から【レベ○・スティーラー】を特殊召喚!! そして魔法カード【ギャラ○シー・クィーンズ○イト】を発動し、フィールド上に出ている私のモンスターをレベル9に変更です!!」
「レベル9のモンスターが三枚!!?」
「はい! この三体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築! エクシーズ召喚!」
大きくレイアが手を振り上げると、場に出ている三体のモンスターが光り出す。
「これが、私にある確かな思い…」
一つの呟きと共に、光が集約され
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