「グラッセ、早く!! よーし一番乗りー!!」
「ぐえぇ!? ちょ、リズ…首が閉まって…!!」
まず初めにバスから降りて来たのは主人公であるリズ。そして、彼女に襟首を掴まれている幼なじみのグラッセだ。
何処から見ても仲が良い(?)二人に、いち早く友達であるシャオが声をかける。
「久しぶりだね! リズ、グラッセ!」
「あんた、誰だっけ?」
シャオを見てストレートに聞くリズに、思わずグラッセもその場でズッコケた。
「おいリズ、あれだけ暴れてたのにまた忘れたのかよ!!」
「そうだよ、シャオだよ!! いい加減覚えてよ!?」
「冗談よ、冗談♪ シャオ、久しぶり!」
二人がツッコミを入れると、リズは改めて笑顔を浮かべて挨拶する。
こうして三人が再会を喜んでいると、バスからロクサス、ナミネ、シオンが降りてきた。
「ロクサスとナミネもよく来たな!」
「シオンもいらっしゃい。今日はゆっくりして行ってね」
「ああ、少しの間だけどお言葉に甘えさせて貰うな」
「えっと…しばらくお世話になります」
「んー、気持ちいいー! 海もいいけど、山も素敵だねー!」
ソラとカイリが歓迎の言葉を送ると、それぞれ三人は返事を返す。
「来たぜー、親父!」
次に大きなスポーツバックを肩にかけてムーンがバスから降りると、笑顔でリクへと駆け寄っていく。
そんな未来の子供に、リクも笑みを浮かべて出迎える。
「ムーン、よく来――」
その時、バックの紐を持つムーンの手首が突然掴まれた。
まるで犯人を捕まえるように手首を掴んだオパール。そうして不審な目で睨みつけているので、ムーンの笑顔も引き攣る。
「オ、オパールさん…!? どうして、俺の手首を押えてるんですか…!?」
「押えるに決まってるでしょう…が!」
「ぐあっ!?」
ムーンの手首を軽く捻り、後ろに回し込む様に拘束すると持っていたバックがずり落ちた。
―――ゴドン!
地面に落ちたバックから、何やら鈍い金属音が響く。
よく見ると、バックの底には手を入れられる穴が開いており…その中には武器であるリジェクトソードが入っていた。
「…あんた、リクに何をしようとしたのかしら?」
「オ、オパールさん。俺前々からオパールさんの事を美しくて綺麗な人だと思っていたんですよでもそんな外見だけじゃなくって中身も優しくて面倒見が良くて強くて逞しい世間から見たら正に理想の女性と言うかあなたの様な人が母親ならきっと親子で仲良く腕の関節が折れる程に痛いぃぃぃ!!!??」
長々とオパールを褒めちぎる作戦が失敗し、更に手首を動かして腕の関節を捻り上げられてしまった。
「ちょっとー、誰かペンチ持って来てー」
「俺が悪かったです!!! もうしませんから手を放して!!!」
「チッ…」
必死でムーンが謝ると、オパールは渋々と手首を放して関節技を解いた。
(いってぇ…どうにか助かった…!! とにかく、次はあの女のいない所でリクを始末して…!!)
関節技を極められたと言うのに、反省する事なく物騒な事を考えるムーン。
その近くでは、リズが持って来たペンチをオパールに渡していた。
「ねえ、オパール。ペンチを使って何をするつもりだったの?」
「…生爪…!」
((この作品でリクを始末するのは諦めよう…!!))
呪詛のような恐ろしい呟きに、ムーンだけでなくロクサスまで震えあがる。どんな理由があれ、恋する乙女は決して敵に回してはいけない。
何がともあれ、オパールのおかげでこの作品内でのリクの身の安全は最低限守られたのであった。
「おい…何でムーンはあんな事を? 闇に操られているとはいえ、新しい小説じゃちゃんとした親子のはずじゃ…?」
「……いろいろあるんだよ」
「何があるんだ!?」
遠い目になるナナに、今後の設定について何も知らされてないリクに不安が募ったのは言うまでもない。
「お久しぶりです、ウィドさん、スピカさん」
「久しぶりだね、スピカ!」
「ジェダイトとラックもよく来てくださいました」
「久しぶりね、アカム○ルムを倒して以来かしら?」
不吉な会話をしている間にもジェダイドとラックが降りて来て、誕生日企画で共に共闘したウィドとスピカが笑顔で出迎える。
「いやー、俺達までこの場に呼ばれるとはな。作者も粋な事してくれるじゃねーか」
「ああ。休暇を言い渡して正解だな」
ここでなんと、機関メンバーのアクセルとサイクスもバスから降りてくる。
笑いながら話す二人に反応したのは、意外にもヴェンだった。
「うわー! リアもアイザも大人になってる!」
「そりゃ【Bbs】から10年も経ってるから当然だろ? それと、今の俺達の名前はアクセルとサイクスだ
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