ゲームも終わり、部屋も決まり、それぞれの戦いや暴走も終わり、女性陣にとってはようやく待ちに待った温泉の時間になった。
「何か温泉までの道のりが長かった気がするけど、ようやくだね〜!」
「うん、長い期間が空いた気がするけどすっごく楽しみ〜!」
さりげに作者に対しての暴言を吐き捨てながら笑顔を浮かべるのは、リズとカイリだ。
前回が終わってからの彼らの体感時間としてはたった数分しか経っていないが、実際は一ヶ月近くこちらの方を投稿していなかった。本編を重視していた結果である。こちらの方を楽しみにしている方は本当に申し訳ない事をしました。
「ここにテルス姉さんも合わせたスケベ共がいたら、暴走してるだろうなぁ」
「まあ、そうなったらそうなったで俺達が始末するけどな」
そんな中、ウラノスとカヤはあの大広間で今も氷漬けにされているであろうスケベ四人衆を思い出す。
こんな会話をしていると、ソラが急にエンを見た。
「あれ? そう言えば、エンって確かクウと一緒だろ? って事は、やっぱり覗きとかする――」
ズドォン!!!
「あんな奴の性格、とっくの昔に全部捨てたぞ? それとも俺の言う事が信じられないか?」
「イエオレハシンジマス…ッ!!?」
すぐ足元にダブルセイバーを突き立てドスのある声で脅しにかかるエンに、ソラはガタガタ震えながら片言で答えた。
(((口は災いの元か…)))
この場にいる全員はそう思いながら、あえて丁寧な口調が戻っている事に指摘はしなかった。
「あんなお父さんはほっといて、リヴァルは私達と一緒に入りましょうね〜」
「ばぶ?」
いつの間にかスピカはリヴァルを抱えており、固まってしまった空気の中そのまま女湯へと足を運ぶ。
「待て、スピカ!? どうしてリヴァルをわざわざ女湯に!?」
「どうしてって、リヴァルはまだ赤ちゃんなんだから別にいいでしょ?」
「良くないだろう!! 幾ら幼いからと言っても、沢山の女性達と風呂に入るなんて悪影響を及ぼしかねぐぼ――ァ!!?」
突然スピカが手を動かすと共に、一瞬でエンが全員の視界から消える。
同時に、男湯の方から「ドンガラガシャーン!!」と、何やら盛大な音が響き渡った。
「さ、行きましょうかリヴァル〜♪」
「あぅ…」
(((ビンタ一つでラスボス黙らせたよこの人…っ!!?)))
この時、真に恐ろしいのは各作品のラスボスではなくスピカではないかと、誰もが思ったそうな…。
さて、新たな一騒動も終わり、いよいよ露天風呂へと入る御一行たち。
今回は女湯の方へと視点を重視して映そう。
「うっわー、滅茶苦茶ひろーい!!」
「景色も抜群だねー!!」
脱衣所から出た途端に広がる大きな温泉に美しい海の景色に、リズだけでなくラックも笑顔を浮かべる。
ちなみに、女性陣達は全員バスタオルを巻いている。恥じらいゼロのリズも、スピカとレイアに脅されて付けています。画面前の男性陣、変な想像と舌打ちはしないように!
「そう言う事よー、残念だったわねー。男湯にいる野郎共」
『『『何が残念だー!!!』』』
ラクシーヌが壁に話しかけると、男性達のツッコミ混じりの声が返ってきた。
「バッチリと声は聞こえてるのね…」
「下手な話は止めておいた方が良いかもしれません…」
「そ、そうね…」
壁一枚で仕切られている状態に、アクア、ガイア、オパールに不安が生まれる。
しかし、そんな不安もすぐに女性恒例で起こるあの騒動で掻き消されることになる。
「はぁ〜…温泉と言うのはいいものだわ。日々の疲れが癒されていく…」
「ああ、ホントに…――み、みんな…? 何で、アタイ達の方を見るんだい…?」
温泉に入って少しして、ゼノとラックが気持ちよく疲れを取っていると妙な視線が突き刺さる。
周りを見ると、レイア、シオン、ナミネ、カイリ、ガイアが渇望の眼差しを浮かべている。
「思ったのですが…皆さんどうしてそんなに胸が大きいんですか!?」
「そうだよ! 何かずるいよ!!」
「うんうん、リクもソラも女になった途端に大きいよねー。これでヒロインの座奪おうって魂胆なのかなぁ?」
「いだいいだいっ!! 妾の胸がもげるぅぅぅ!!」
レイアとシオンが詰め寄り、カイリは黒い笑みでゼノの胸を掴んで力の限り捻じり出す。
女性特有の悩みにボイン属性の二人が困惑していると、収拾させようとスピカが声をかける。
「みんな落ち着いて。二人はともかく、私はリヴァルを抱えているんだから」
「そう言うスピカさんだって大きいじゃないですか!! そのスタイルの良さ、何か秘策でもあるんでしょう!?」
だが、そんな宥めも耳に届かず、スピカにまで狙いを定めるガイア。
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