3回戦・お宝大作戦
「わーい、勝った勝ったー! さっすがオルジュナー!」
戦闘が終わり、オルジュナに抱き着くのは後輩でお馴染みのぐだ子。
そこから離れた場所で、ミスター・Mはガタガタ震えていた。
「オルジュナ一人で戦場を蹂躙する様に、思わず死ぬかと思ったんだけど!?」
「いいじゃん。ムニエル殴らず、サーヴァント全滅で済ませているんだから」
「心臓に悪いわー! あー、もう。後輩でこれだろ、お前の先輩の戦い方も酷いんだろうなぁ…」
別のカルデアの聖杯戦線を見ようと端末を点けると、こちらでも丁度三回戦をやっている。
丁度戦いも終盤で、先輩ことぐだ男は…。
「うおおおお!! くらえ、マスターパーンチ!!」
「げふっ! なんの、ムニエルパーンチ!!」
「あだぁ! これで最後だ、新所長直伝ゴッフパーンチ!!」
再度ぐだ男が拳をぶつけると、モニターのミスター・MはそのままKOとなる。
上手い具合にタイマンになったからだろう。サーヴァントを使わず、マスター同士で互いに殴り合う。そんな光景に思わずミスター・Mが渇望の眼差しを送った。
「う、羨ましい! 俺もああ言うのがやりたかった!」
「だったらやってやろうか?」
振り返ると、ぐだ子はエミヤに投影して貰った武器を持っている。
この後、ミスター・Mが悲鳴を上げながら逃げ回ったのは言うまでもない。
4戦目・死の足音
「カーミラ様ー! オケアノスのキャスター!」
ハサン軍団による攻めの進軍に、ぐだ男側の二体が倒れてしまう。唯一の救いは、どうにか静謐と呪腕の二体も相打ちになった事だろう。
「ふっふっふ。どうだ、スカサハから教えて貰った攻めの戦術は! これで残るはクーフーリンとセイバー北斎のみ! さあ、百貌のハサンとアルトリアランサーオルタ!やってしまえー!」
これで勝ったとばかりに、ビシっと指を突き付けるミスター・M。そして、二体が残りのランサーとセイバーに迫る。
「なめんじゃねーぞ! おらああああ、ゲイボルグ!」
「ぬおおおお、こういう時こそ気合で乗り切る! 諸国瀧廻り!」
やられてたまるかとばかりに、クーフーリンと葛飾北斎がガッツで乗り切りつつ反撃を繰り出し続ける。
気づいた時には、百貌とランサーオルタは戦場から退場していた。
「……あれ? 返り討ちされてる?」
いつの間にか自軍が削られている事に、オロオロするミスター・M。
その前に現れたのは、死にそうになっているクーフーリンだ。
「おう、ついでにアタランテも倒してやったぞ…! とはいえ、残りのメデューサまで相手する余裕はないんでな。北斎の嬢ちゃんが引き付けている間に、大将を狙わさせて貰うとするぜ…さーて、覚悟して貰おうか…!」
ブン、と振るって槍を構える。その一点は、ミスター・Mの心臓に向けている。
「じゃあな、とっとと死んでくれぇ!!」
「いやあああああああ!! これ模擬戦ーー!!」
「……今のクーちゃんさ。stay nightの主人公を殺すワンシーンと同等の顔してるなー」
グサグサグサと逃げるミスター・Mに三回槍を突き刺し、勝利を収めたのだった。
5回戦・挟撃戦術
「ごめん、キャスニキ。死んできて!」
「必中持ちカルナを前に諦めるなよおいーーー!!」
戦闘開始早々、カルナの必中にピンチに立たされたぐだ男はキャスターのクーフーリンに親指を突きつけた。
「これも作戦の一つなんだ! キャスニキはとにかく自滅覚悟でヒロインXとカルナを削ってくれ! 後は絶対何とかする!」
「本当か!? 信じるぞマスター、無駄死にしたら承知しねーからな!? おらぁかかってきやがれーーー!!!」
自ら盾になり、カルナとヒロインXに立ち向かう。気分は陳宮の『そこです自爆しなさい』宣言を受けて生贄にされた感じだろう。
こうして二人相手に一人特攻するキャスニキ。そんな戦いを、敵陣営のマーリンが遠くから眺めていた。
「はっはっは。マスターくんはこっちに逃げて来たみたいだね。恐らくはライダーと一緒に逃げてくるだろうけど、マスターくんの手持ちの中で無敵か回避スキルを持ち、その上で育てているのは、最近来たオデュッセウスとライダーイシュタル、牛若丸のみ。金枠2人は全体宝具で火力は低い。牛若丸もすぐに宝具は打てないだろう」
戦闘開始前のぐだ男の編成会議――『聖杯戦線では回避と無敵とガッツ持ちが役に立つ』発言をこっそり聞いていたマーリンは、余裕綽々だ。
「そう。僕を倒さないと、カルナと挟み撃ちでマスターくんはチェックメイトって訳さ。おや、やってきたね。さーて、一体誰が相手だ…い?」
――数秒後。ミスター・Mの陣地にて
「ん? マーリンから
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