第七演技「フィナーレ 全力闘技」
いよいよ復刻高難易度2016もラストとなった。一つの終わりとも言える戦いに、観客の熱狂も今まで以上に上がっている。
そんな中で、マスターは控室にて端末を持ちながら拳を握っていた。
「よし、前半編もいよいよファイナルが近づいた! さーて、練り練った選抜メンバーの発表だー!!」
最後の戦いでもあるネロ軍団。彼女達に立ち向かう、この場に集まった5人のメンバーを見回す。
「まずはマシュ! コスト0に加えて皆を守る防御の要! いつものように、皆を守ってくれ!」
「はい! マシュ・キリエライト、全力で戦います!」
「次にキャストリア! 耐粛清防御に弱体解除での防御とサポート! そして便利なNPスキルで素早く宝具を回してくれ! あとダメ元で死霊魔術付けたから」
「確率ガッツ…完全に運ゲーではないですか、戦略とは一体…」
「次は我がカルデアでルーラー1のアタッカー、怪盗天草四郎! 便利なスキルと宝具による全体強化解除で、相手を丸裸にしつつ一掃してくれ!!」
「お任せを。ところで、賞品に聖杯は「そぎゃんもんあっわけなかろ、わりゃほんなこつうちこきゃくるぞ?」あっはい」
「後半はサマーカジュアルのエミヤ! 後者になると付与されると言う防御スキルを無視出来る宝具でネロ共々取り巻きを薙ぎ払ってくれ!」
「それはいいが……マスター、今方言が出ていなかったかね?」
「後半のサポートとして、ホームズも入れておいた! ジークフリード戦で役に立ったエレメンタリー・マイ・ディアをもう一度!」
「最後にまた私を使ってくれるのは素直に嬉しいね。任せておきたまえ」
こうして編成発表を終えると、マスターはある人物を呼び寄せる。
「で、この戦いで選んだフレンドは……」
登場したのは――彼らもよーく知っている人物だった。
「後輩ぐだ子のレベル100&スキルマオルジュナだーーー!! こいつを殿において、最後は更地にする勢いでいくぞーーーー!!!」
「駄目押しで宝具をぶっ放す気かねマスター!?」
明らかに戦略も何もない、ただのごり押し戦法にエミヤが叫ぶ。
ワイワイと騒ぐ部屋で、ホームズは一歩引いた視点からフレンド含めたメンバーを静かに見回していた。
(弱体解除、強化解除、防御ギミックの対策としては確かに万全だが…オルジュナはカレイドスコープで開幕宝具を放てるとは言え、特攻礼装持ちではない。天草とエミヤを含めても、些か火力が足りない編成だ)
このメンバーのアタッカー全員が全体宝具。スキルや特攻礼装で火力を補う事が出来ても、効果が切れた場合は敵を倒しきれない可能性は十分にある。
だが、ホームズはこの事をマスターには啓せずに黙ってパイプを噴かす。
(果たしてこれが、吉と出るか凶と出るか…)
フィナーレ戦が始まった。待ち受けるのは、ネロ含めた6騎のサーヴァント。
今までとは明らかにランクが違う6vs6の戦い。ジャック・メディア・アルトリアオルタランサー、その後ろには、天草四郎・オジマンディアス・そしてネロ。
クラスの違いはもちろん、倒されるたびに様々な強化が相手に付与される。ギミックや強化に翻弄されつつ、マスター達は戦い抜いた。
「はぁ…はぁ…!」
その激闘の結果、どうにかこちらは誰一人欠ける事無く、オジマンディアスとネロだけと言う6vs2の土俵を作り上げた。
「どうにか、ジャック・アルトリアオルタランサー・メディア・天草四郎は倒した…!」
「さすがは怪盗の力を持った私! 通常の私も宝具放つ前に倒してやりました!」
怪盗霊衣になってからやたら見せる、キリッといい顔をする天草四郎。普段はイラっとするか呆れるかだが、このドヤ顔も今なら許せる。
敵で出ると、本当に厄介極まりない存在。それが天草四郎時貞なのだ。
「一人も落ちずに残り二人となった。ここは賞賛するべきだろう。だが…ここから厳しいぞ」
「うん…相手には沢山のバフがかかってる。こんな状態じゃ…!」
待機中のホームズの助言に、マスターは再度相手を見る。
ネロとオジマンには回復・チャージ増加がついている。しかもネロはガッツが3回。宝具を放つ前に倒すなど、到底出来ない。
現に、オジマンのチャージがもう溜まってしまった。
「マズ、オジマンディアスが!!」
「させません! 神明裁決!」
「なぬ!?」
即座に天草がスキルを発動し、オジマンの動きを封じる。そして強化したバスター攻撃で反撃を繰り出す。
「スタンでどうにか足止め出来た! けど…」
次のターンではオジマンだけでなく、ネロの宝具も打たれてしまう。
マシュの無敵スキルは回復中、キャストリアのNPも先程使ってしまった為溜まっていない。ここで
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