*2部7章「ナウイミクトラン」におけるORT戦の実話……と言うより、メンバー選出からの妄想です。選出メンバーはまだまたいたのですが、流石に全部は厳しいので印象に残るメンバー達を台詞付きにしてみました。ネタバレ全開の内容なので、ご注意ください。
激戦を勝ち抜いたが、とうとう目覚めたORT――決して勝てないとされる怪物。
それでもマスターはカルデアの最大限の支援を受けながら、サーヴァントを召喚してORTの進行を全力で止めにかかる。ORT相手では、たった一度きりの召喚。ORTに敗北したサーヴァントは即座に情報を食われ、取り込まれたら二度と召喚が出来ない。これまでに縁を結び、召喚したサーヴァント達がいなくなるまでに、ORTを止めなければならない。
今までにない戦い。シャドウボーダーに乗りながらマスターは召喚して戦わせる。何度目かの交戦で体力ゲージを減らすマスターに、同乗しているカドックがORTの解析結果を叫ぶ。
「ORTのクラス変更だ! 次は――セイバーだ!」
「よし、アーチャーで迎え撃て! ただし、主力はまだやめておけ!」
「分かってる! でも、誰を……!」
同じく乗っているゴルドルフの忠告に頷き、マスターはメンバー選出に頭を悩ませる。そんな中、震えながら手を上げるものが。頭にアポロンを乗せたギリシャのアーチャー、パリスだ。
「だ、だったら僕が行きます! ヘクトール兄さんが命がけで削ってくれたんです、僕1人でも――!」
先ほどヘクトールを出陣させ、ORTの中に取り込まれたのを思い出しながら志願するパリス。
「いいえ、ここは私が行くわ」
だが、それを遮る声と共に前に出る者が。
偶像(アイドル)の元となった女神。エウリュアレだ。
「エウリュアレ!?」
「悔しいけど、私じゃあの化け物の主力になりえない。だから先に私を使いなさい――出来る限り、削ってあげるから」
「……分かった」
エウリュアレの志願に、マスターは頷く。
エウリュアレの強みは男性特攻。しかし、相手は性別など存在しないであろう怪物だ。エウリュアレでは戦力になり得ない。ここで削る役回りになるしかない。
シャドウボーダーを後にしたエウリュアレはORTの前へと召喚される。ただただ目の前にある物を無差別に蹂躙し前へと進む巨大な怪物相手に、早速弓を構える。
「これでいいのよ、これで……ま、生贄になるなんてこれっぽっちもないけれど!」
「ううん――エウリュアレは、ボクがまもる!!」
エウリュアレの背後から、影が差す。
そこには両手に斧を構えたバーサーカー、アステリオスがいた。
「アステリオス!? マスター、なんで!!」
『多少なりとも援護出来るんだから一緒に使うのが理想だろ? それに――本人の要望だから』
満足げなマスターの声、そしてアステリオスの姿にエウリュアレは小さく笑う。
「まったく、いらない気づかいを……いいわ。後を託す為にも、私を守りなさいアステリオス!!」
「オオオオオォォォオオオオ!!」
エウリュアレとアステリオスの奮闘により、ORTの体力が削れる。しかし、他のサーヴァント同様に長くは持たずに2人とも取り込まれてしまう。
「2人とも、捕食された。次は――フォーリナー!?」
次に出された解析結果に、カドックはマズイとばかりに声が荒げる。
ゴルドルフも同じ気持ちで、顔を歪める。
「くそ! このカルデアにおいてアルターエゴもフォーリナーも常に人員不足だと言うのに! まだ序盤だと言うのに主力のリソースなぞ避ける訳がない!」
「バーサーカーも駄目なんだろ……誰か1人を犠牲に送り出し、交戦してORTのクラスを変更させると言う方法を取るしかないな……!」
「いや本当にすみませんと言うか、何故かそっちは縁がこなくて……」
アルターエゴにもフォーリナーにも縁がないマスター。そのせいでこの戦いで苦戦させられるなど思ってもみなかった。
「だったら私が行くわ。私も妹と同じであの化け物相手ではどうしようもないもの……ここで離脱しても問題なくてよ」
「ステンノ!?」
次に申し出たのはステンノ。彼女もまた、男性以外では役回りが持てない能力だ。今の先が見えずに主力を切れない状態では、確かにありがたい状況ではある。
「上姉様! でしたら私達も!」
そこに、ランサーとライダーのメデューサ、そしてゴルゴーンも駆け付ける。
「駄目よ、愚妹達。あなた達は主力になりえる存在よ――ここに残りなさい」
「ですが!」
「残りなさい。私の邪魔をしないで」
食い下がろうとするライダーにピシャリと言いつけると、3人は押し黙る。
ストームボーダーの外へ1人向かう。が、その途中で足を止めた。
「信じてるわよ――
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