ここは後輩世界のカルデアの拠点、ストームボーダー。
主にぐだ子の暴走とガチャ運でゴルドルフの悲鳴とカドックのツッコミ、次にエミヤとアキレウスの叫びが多いこの場所で、また一つ騒動が生まれようとしていた。
「あー、クソっ!! あの人類悪女が、毎回毎回俺をコキ使いやがって!!」
汚い文句を吐きながら通路を歩くのはオベロン。黒い方の状態だからか素を出している。
「流石にうんざりしてきた……けどどうするか――ん?」
「あ。これはこれは、このカルデアの僕。どうしたんだい、眉間に皺が寄ってちゃ折角の美形が台無しだ」
前からやってきたのは、白い方のオベロン。意思疎通は出来るが、感じる霊基はシャドウサーヴァントに近い。
このオベロンは別のカルデアから呼ばれたサポート用のサーヴァントだ。ついでにこのオベロンを派遣した相手もデータを見て理解する。
「先輩の所の俺か。俺の代わりにサポートで呼ばれてたのか。その白い姿、なかなか様になっているじゃないか」
「いやー、この姿でいる方が何かと楽なものでね。しかしそちらは大変そうだ。僕の所はあまり周回をやらないから、平和なものさ」
「へー。そちらでは全く持って無駄な時間を満喫しているようで」
自分自身との会話を行ったオベロンだが、ここである事を思いつく。
「なあ、折角だから俺達同士で1日交換しないか? 俺はお前のカルデアに行くから、お前はそのまま俺のカルデアに居続けるんだ。世界を騙すプリテンダーの能力があれば、それくらいは簡単だろ?」
最低な提案をするオベロン。普通だったら断られてもおかしくないのに、白オベロンはニヤリと笑う。
「へぇ……僕のカルデアに来たいって? いいさ、僕に勝ったらその提案を認めようじゃないか!!」
こうして、先輩オベロン(白)vs後輩オベロン(黒)の戦いが幕を開ける――。
オベロン(後輩)「あれだけ大口を叩いた割に、大した事なかったな。何がともあれ、無事に勝負に勝って1日交換が出来た。いやー、あの破天荒のカルデアから抜け出せて自由を手に入れたぞー。さーて、せっかくの休みだ。白い状態ではあるが、このカルデアを満喫しながらのびのびと――」
ビービー!
オベロン(後輩)「いきなり警報!? ん? 通信?」
先輩マスター『オベロン、また天草が聖杯を持ち出そうとしてる!! 早く来てー!!』
オベロン(後輩)「はぁ!? なんでルーラーなのにプリテンダーのお…僕が!? ああ、通信切りやがった!! もう!!」(騒ぎの場所通りに向かう)
天草「怪盗天草四郎時貞――今回こそ、回収したばかりの聖杯を盗ませていただきますよマスター!!」(バッ)
ホームズ「ふっ、性懲りもなくやってきたか怪盗め。探偵である私がいる限り、そのたくらみは何度だって阻止して見せる!!」(バッ)
オベロン(後輩)「…いやなんだこれ? 馬鹿か? なんでルーラー同士で殴り合いやってんだよ!? 普通はアヴェンジャーかバーサーカーだろうが!?」
先輩マスター「やっと来たオベロン! 何やってたんだよ、それより早く天草に宝具をぶち込んで寝かせてくれー!!」
オベロン(後輩)「ああ、僕が呼ばれた理由はそれね。いやはやホント、苦労するよねぇ!!」(宝具)
その後
天草「スヤァ」(ホームズに連れて行かれる)
オベロン(後輩)「これで仕事は終わりかな。じゃ、僕は食堂に行くから――」
先輩マスター「何言ってんの。今日は周回あるから、オベロンも参加だぞ」
オベロン(後輩)「は? 聞いてないんだけど!?」
先輩マスター「いや、昨日伝えたけど? まあいいや、編成はもう決まってるから一時間後にシュミレーター室ねー」(去る)
オベロン(後輩)「まじかよ……周回からサボれると思ったからこっち来たのに。まあいい、どうせサポートだけだし、あっちで人類悪女のツッコミがないだけ楽に済むだろ」
戦闘開始
オベロン(後輩)「……なんて、思ってたのに」
先輩マスター「オベロン、自分にNP50%チャージスキル! そして全体宝具だっ!!」
オベロン(後輩)「なんでサポートだけでなく、攻撃まで担当する事になってんだよ!? しかも強さを偽装しているから火力が出ないのでバレる!! 常に人類悪女へのツッコミはしないが、倍近く働いてないかこれぇぇぇ!!」(小声)
ジーーー
オベロン(後輩)「ハッ、視線!」
アルキャス「…………」(何やってんですか、あちらのカルデアのオベロン、と言う目)
オベロン(後輩)(最悪だ! ああ最悪だ! バレた、完全にこっちのアルトリアにバレてるー!!)
アルキャス「マスター、オベロンの宝具は一旦最後に。先に体力が一番多い方を削りましょう」
先輩マスター「オベロンの火力なら初手で一掃出来るけど…
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