クライマックスフェイズ シーン10〈人としての心、怪物としての心〉
シーンプレイヤー 海命凍矢
GM「さあ、いよいよクライマックスフェイズの時間だ! お前ら準備はいいかー?」
SM「ここでは全員で登場して貰うわよ。シーンプレイヤーは主役の海命凍矢、ダイスを振って頂戴」
クウ「ツバサ、大丈夫か?」
ツバサ「Eロイス沢山くださーい!(浸食値は投げ捨てる物!!)」
グラッセ「まだダイス振ってないのに本音と建前が…」
ムーン「いいから振ろうぜ」
《シーン登場》
凍矢1D10→4 68%→72%
月1D10→1 65%→66%
空1D10→10 71%→81%
翼1D10→2 92%→94%
ツバサ「いやっったぁぁぁーーーーーー!!!」
クウ「あー…まあ、80%超えたらダイスが更に追加になるからこんなものか」
ムーン「安定の低さだな、俺。火力大丈夫か…?」
グラッセ「でもその分《リザレクト》出来るだろ? 俺も100%超えるまでは何回かカバーリング出来そうだ」
GM「さて、君達は再び合流して駅の外れに存在する志武谷川へとやってきた。中は様々な落書きで彩られており、かなり薄暗い。隠れ蓑にするにはピッタリな雰囲気だ」
翼『情報に寄れば、ここに逃げ込んだ筈だよ。ここは奥が行き止まりになってるから見つけられると思うけど…』
ムーン「なあ。ここでイージーエフェクト《獣の直感》を使いたいんだがいいか?」
GM「うんまあいいだろう。では月、君は知覚を鋭くすると二つの気配を奥から感じ取る事が出来るよ」
月『…気を付けろ、奥に人の気配がする』
空『いよいよか。気を引き締めろよ』
凍矢『ハ、ハイ!』
ツバサ「じゃあ、僕達は新しい武器と防具を装備するとして…GM、ちょっとRP挟みたいけどいい?」
GM「オフコース!」
様々なグラフィックの落書きで彩られた薄暗い通路を歩く度に、足音が無機質に響く。奥に進むにつれて、水の流れる音も聞こえ出す。
ある程度進むと、下水道が密集しているのか川が見えてくる。都会とは思えない程、水は比較的濁ってはおらず、向こう側に通じる橋がある。
その橋を渡っていると、徐に翼が空に話しかけた。
『ねえ、空さん』
『何だよ?』
『うちのリーダーの命令。遺産は破壊しろって』
『回収じゃなくてか?』
『危険な物を破壊して何か悪い?』
正論とばかりにジトッと睨む翼。
その顔を見て、空は頭を押さえて呆れたため息を吐く。
『…ホント、場違いなセルに押し付けられたな』
『でも、満更じゃないでしょ?』
『居心地が悪い。こんな…こんなの、俺は望んじゃいねぇ…!』
『…ボクは何も言えない。だけど、これだけは言わせて――ボク達が望んでいるのはこの町の日常。それを壊すのなら、空さん。あなたでも容赦しない。セルメンバー全力で潰しにかかる』
『ざ…けんな! んな脅し――!』
忠告する翼に怒りを感じ、空は血を操り大剣を作ろうとする。
だが、それよりも早く無駄のない動きで拳銃の銃口が顔に向けられた。
幼い見た目ながらも達人並みの銃の動きを見せられて固まる空。逆に翼は冷めた目をして睨み続けている。
『本気だよ。それに、今ので数発は心臓貫いてるよ?』
『お前…』
『衝動のままに動いても強くはならない。ボクはそれを知っている…人じゃないからこそ、知っているんだ。一応リーダー命令だから、従って貰うよ?』
『…分かったよ! 犯人も遺産とやらも纏めてぶっ壊せばいいんだろ!』
完全にヤケクソになって答える空に、翼は満足して拳銃を仕舞う。勝手は真似をしないだろうと判断したからだ。
そんな二人のやりとりは、月も凍矢も見ていた。
『あっちはあっちで騒がしいな。凍矢、大丈夫か?』
『は、はい。ただ、ちょっと緊張が…!』
『その緊張を解せよ。戦いではちゃんとサポートしてただろ? 大丈夫、凍矢なら出来る』
『そう、ですよね…これは化け物の力なんだから…』
胸を押さえながら呟いた凍矢の言葉に、嫌な記憶でも思い出したのか月も思わず乾いた笑みを浮かべる。
『化け物、か…確かに強ち間違ってはないさ』
『ご、ごめんなさい…』
気を悪くしたと分かり、凍矢は更に謝り縮こまる。
そんな凍矢に月は目を閉じると、静かに問いかけた。
『なあ、凍矢。一つ聞いていいか?』
『何をですか?』
『俺は、ジャームに見えるか? 怪物に見えるか?』
『そ、そんな訳ないじゃないですか!! 月さんがジャームだなんて、そんな風に思った事ないですよ!!』
これは顔色を窺った訳でも建前でもない、凍矢の本心だ。
自分達は人と違う力を持っている。何時しか中身まで化け物になってしまうリスクだってついている。だが、月は人そのものだ。い
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