ミドルフェイズ6 シーン11〈黒須の目的〉
シーンプレイヤー 御坂翼
GM「さて、黒須について調べたからトリガーイベントを発生させて貰おう。ここでは黒須左京との接触のシーンを行う。シーンプレイヤーは翼だ」
《シーン登場》
翼1D→1 47%→48%
ツバサ「いやー、前回の酷さが嘘のようだよ!」
GM「それじゃあ、黒須左京との接触だけど、二人も出たかったら出てもいいよ?」
グラッセ「いえ。俺達浸食率がマズイし、何より上級ルルブでキャラの確認したんですが…UGNを憎む理由が分かったので、極力は避けます」
ムーン「上に同じだ。これは憎まれても仕方ない」
GM「それでは、描写をしようか。君は依然シキと戦った公園ガード下で《ワーディング》を張って待ち合わせをすると、黒須が現れるよ」
黒須『…よく俺の連絡先が分かったな』
翼『ボクもブラックドックだからね』
黒須『それで、わざわざ呼び出したと言う事は七雲空を連れてきたのか?』
翼『いいや。空さんは現在行方不明なんだ――黒須さん、何か心当たりとかある?』
黒須『【デュアルコンバート】に先を越されたか…!』
翼『それ、戦闘用人格で構成されたセルだよね?』
黒須『話が早いな。流石は管理セルと言った所か――まあいい、ここに来た理由を教えよう』
そう言うと、黒須は腕を組む。
眼鏡を軽く押しやると、改めてツバサを見遣る。
黒須『俺がここに来たのは“戦闘用人格”に関してだ。その為に七雲空に接触しようとした。その過程で、【デュアルコンバート】も七雲空を狙っている事を知ったんだ』
翼『どうしてそのセルが空さんを狙ったのか分かる?』
黒須『…なぜお前に教える必要がある?』
翼『…質問を変えるよ。黒須さん、あなたはどうして空さんに接触しようとするの? 戦闘用人格は珍しいかもしれないけど、FHを探せば何人もいる筈だ。なのに、どうして入ってきたばかり、しかも元UGNエージェントである空さんにしたの?』
黒須『…奴の経歴に興味を惹かれた。それだけだ』
翼『経歴?』
黒須『知らないのか? まあ、奴の記録は抹消されたからな』
翼『ちょっと待って、抹消って何!?』
黒須『ライトニング、お前は公安警察特殊犯罪調査室――特調の事は知ってるか?』
翼『それ、UGNとパイプのある警察組織だよね。でもUGNを嫌っていて、オーヴァードも同じように嫌悪している…オーヴァードを殲滅する事で事件を解決させようとする過激派でもある。あなたと同じように』
黒須『否定はしない。七雲空――奴はその幹部の息子だ』
翼『う、嘘!? それってお偉いさん!?』
黒須『俺も完全に調べきれていないが…奴は特調に所属する幹部の一人息子だったそうだ。レネゲイドの存在が公になって10年以上だ…これからの特調を引っ張る人間として教育されてきた、期待の星と言っても過言ではなかっただろう』
だが、とここで言葉を切る。
黒須『将来を約束されていた男が、オーヴァードに発症していたとしたら? 嫌っている存在が紛れ込んだと組織が知ったら? 相対する敵と教えられて、いざ自分がその立場だと突きつけられたら?』
翼『……空さんは社会的抹消される代わりに、UGNに入った?』
黒須『可能性は大いにある。俺は本人から話を聞いてみたい、そう思った。そして戦闘用人格についてもな。オーヴァードを根絶やしにするヒントがあるかもしれない。丁度良かったんだ。奴の戦闘用人格は“特別”だからな』
翼『特別?』
黒須『だが、【デュアルコンバート】に誘い込まれたならば…少し対策を練らなければならない。奴を見つけたら呼んでくれ、場合によっては力を貸そう』
翼『待って!』
話も終わり、去っていく黒須の背中に翼は声をかける。
もう彼女には激しい復讐者に対する畏怖や怯えはない。あるのは、ノイマン能力によって導き出した彼の本音。
翼『黒須さん、空さんに接触したい本当の理由……今の自分を空さんに重ねたんじゃないの? オーヴァード排除の思想、UGNに裏切られた、復讐の為にFHに鞍替え…だから!』
黒須『勘違いするな』
翼が語り掛けるが、黒須は振り返るなり冷たい視線を浴びせて遮った。
黒須『オーヴァードは全て排除する。一度見逃したとしても何時か必ず俺もろとも滅ぼす――それが俺の欲望(ねがい)だ』
それは、揺ぎ無い欲望(ねがい)。FHならば、誰しもが内に持っているモノ。
力でねじ伏せても、心に響かせてたとしても、彼の思いは何をもってしても曲げる事は叶わない。その事を翼がひしひしと感じている間に、黒須はその場を去っていく。
《ワーディング》を解いても尚、翼はしばらく動く事はなかった…。
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