ミドルフェイズ8 シーン13〈一時の休息〉
シーンプレイヤー 海命凍矢
GM「さて、戦闘も終わった事で君達には空と会う場面にしたいんだが…」
グラッセ「それなんですが、ちょっと俺考えた事があるんです――と言うの何ですが」
ツバサ「あ、それならボクと凍矢だけで出た方がいいよね? GM、いい?」
GM「んー…まあ、構わない。それじゃ、出るのは二人だけだね。シーンインしてくれ」
《シーン登場》
凍矢1D→10 59%→69%
翼1D→3 67%→70%
町中での戦いも収束し、現在町の中は羽狛が呼んでくれたUGNの部隊が戦闘の処理を行ってくれている。
一見するとスーツ姿や特殊な制服を着た人達が町で作業を行っているが、《ワーディング》内で行われている為一般人が目撃する事はない。
淡々と隠蔽工作を行い対処する人々。一方、支部内では緊迫した空気に包まれていた。
翼『………』
凍矢『翼、入るぞ?』
軽くノックをしてから、凍矢は返事を待たずに中に入り込む。
凍矢『えっと…何か欲しい物とかあるか? 食べ物も飲み物も用意できるけど?』
翼『ううん、大丈夫…ごめんね、気を使わせて』
凍矢『いや…謝るのは俺の方だ』
翼『凍矢は何も悪くないよ。何にも、悪くない…』
凍矢『――すまない。閉じ込める形にしてしまって』
深々と頭を下げる凍矢。だが、椅子に座っている翼は目を合わせる事はしなかった。
今翼がいる部屋は、椅子だけが置いてある部屋。窓はなく、蛍光灯だけが明るく輝いている。
元々ここは空き部屋。だが、FHである彼女を監視する為にわざわざ片付けてまで用意した場所だ。
翼『しょうがないよ。空さんはこの事件に関与していたから重要参考人として別の場所で監禁、ボクは黒須左京の為の保険としてここにいる。始末されないだけマシだし、こうして凍矢と話も出来るし! それより、月の様子は?』
凍矢『月は気絶していただけだ。空さん程酷くはないよ』
翼『……ねえ、凍矢。お願いがあるんだ』
凍矢『何?』
翼『黒須左京ともう一度話がしたいんだ。パソコンとか持ってくる事って出来る?』
凍矢『え、えーと…』
グラッセ「GM、可能ですか?」
GM「うーん…一応ルルブ1にアイテム〈モバイルPC〉が書いてあるんだが、支部では霧谷ので使ってたし。普通のノートPCならいいだろう」
ツバサ「決まりだね」
凍矢『はい、持ってきたよ』
翼『ありがとう。あ、凍矢は念の為画面に映らないように…部屋の外に出てて。会話は出来る限りエフェクト使って』
凍矢『分かった…翼、何かあったら呼んでくれ』
ツバサ「GM、《タッピング&オンエア》使って黒須との通信を試みるよ」
GM「いいよ。浸食値を上げて…71%だ」
グラッセ「俺も扉の外から《声無き声》を使って翼と意識を繋げます。これで会話が出来ますよね?」
SM「ああ、認めよう」
凍矢がちゃんと扉を閉じたのを見て、翼はパソコンを開く。
電源を入れて、パソコンを通して電波を発信させる。少しすると、パソコンに付いているスピーカーから声が聞こえた。
黒須《――ライトニングか。もう嗅ぎ付けたのか?》
翼『空さんと月が倒れてた場所に残されたあれだけの電撃の跡……この町にいるブラックドック能力者はボクを除けばあなたしかいないでしょ?』
黒須《さすがだな、お前なら気づいてくれると思ったぞ》
翼『あなたは何がしたいの? 空さんに接触する事が目的だったんじゃないの?』
黒須《ああ、そうだ…七雲空はどうしている?》
凍矢(これ…UGNが監禁してますって答えたらマズイよな?)
翼(あー…殴り込みに行きそう。とりあえず…)
凍矢との内密な会話を終わらせると、当たり障りのないように答える。
翼『…起きていない、気絶したままだよ。だけど、その方がいいのかもしれない。だって、空さん…ボク達の事平気で傷つけようとしたから。戦闘用人格のように、戦いにしか興味を持たなくなって…ボク達の事、忘れたみたいに…!!』
黒須『…ライトニング、奴が起きたらこの場所に連れてこい。待っているぞ』
翼『待ってよ! 連れてこいって言われても、今の空さんは――!!』
黒須『心配するな。奴はもう正気…いや、表面上洗脳は解けている。自分の意思で動けるはずだ』
翼『それって、どう言う』
翼が聞こうとするが、その前に黒須が通信を切ってしまった。
一方的に切った事で画面が真っ暗になるが、すぐにデスクトップが明るくなった。
凍矢(翼、もう入ってもいい?)
翼(…うん)
パソコンを閉じながら頷くと、凍矢は部屋に入り今の会話について思考する。
凍矢『洗脳が解けているって、一体どう言う事だろう?』
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