とあるボウリング場で俺達はチーム決めをする事にした。
「良い?このクジを引いて同じ色の人同士が同じチームだよ」
「「OK!」」
フィオが用意した割り箸の先端にはそれぞれ色が塗られており、色は全部で三色なので合計三つのチームに分かれる。ちなみに何時までも悩んでいては仕方ないと言う事でダークがリズを誘い、彼女は笑顔で了承してくれた。ちなみにリズとはリズベットの愛称らしい。
「よし、チームが決まったな」
「なんか、上手い具合に分かれたな」
ディアの言う通りだった。赤チームが俺、リズ、ダーク。青チームがクロナ、フィオ、ライガ。緑チームがディア、紫音、鈴神。もちろんそれぞれのリーダーはレイディアントスターでも中心人物であるクロナとディア、そして元々リーダーである俺である。
「じゃあ宜しくね、レイ」
「うん、任せて!」
先程の深刻な表情が嘘のように明るい笑顔のリズはどうやら俺達に心を開いてくれたようだ。一体何処から来たのかわからない少女のその様子に安心すると、彼女の首についている黒い何かが目に入った。
「リズ、それは?」
「えっ、何が?」
「ほら、首輪みたいなのがついてる」
「マジだ。相棒、少し見せてくれ」
それをダークも見ていたらしく、リズの首についた何かを見た。それは不気味な雰囲気を放っており、その中心には先程の空と同じ色をした小さな結晶が埋め込まれており、それが不気味に輝いていた。
「駄目だ、わからない」
「ダークでもわからないなんて……」
「…あっ、本当だ!何よこれ!?」
自身の首元に触れ、リズはやっと黒い何かに気がついた。正体不明の物に困惑し、それを外そうとするがどうやっても外れる気配は無かった。
「鍵穴らしき場所も無いよね……」
「あぁ、そしたらキーブレードで開けるもんな」
「キーブレードって?」
初めて聞くものを問うようにリズが困惑した表情で言った。先程からわからない事だらけで参ってしまっているのだろう。
「あぁ、鍵の形をした不思議な剣の事で、鍵同様様々なロックを解ける」
「へぇ、それ何処で手に入れたの?武具店に売ってる訳じゃ無いわよね?」
「「武具店?」」
ごく自然のようにリズが口にした言葉に俺達二人の耳が止まった。この辺りには当たり前だが武具店などなく、ましてや他の世界にすら存在しない。戦争でもしてれば話は別だろうが、世界は多少ハートレスがいるだけで依然平和である。
「おい、そろそろ始めるぞ」
ライガに言われ、一旦この話を切り上げて準備をする事にした。俺はこの時気付いていなかったが、先程のやり取りを見ていた人がいた。
「何よあのリズって人……レイ君とばかりいて……」
初めて会ってから俺といる時間が予想以上に長いリズに嫉妬するクロナと、
「……見つけた、器を」
何処からか俺達を監視している男だった。
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