その刹那、高らかな音と共に花火が高く打ち上げられた。この世界特有の特殊加工花火は、7色に煌めいた。満天の星空が浮かぶ夜空と染まってとても幻想的で、切ないくらいに
「イヤッハー!!」
「やかましい!」
あたしは超がつくほど大きい声で叫び、その際にダークに突っ込まれるのはもはや安定。それほどあの花火に感激し、どんどん打ち上げられる虹色の花火を見るたびにあたしは叫んだ
「イヤッハー!」
「じゃかしい!!」
ダークは本日二回目の突っ込みを繰り出し、うるさいと感じながらもあたしの笑顔がいつもより輝いているのを満足そうに見ていて、フィオは何処か満足そうだった。
「フッ」
ダークがあたしでも不思議なサイドテールのような部分を触り、何やら意味不明な事を言った。
「やっぱここきもちいな」
「はぁ!?」
実はダークにとってはあたしの髪型の一部であるサイドテール部分は感触が良いらしく、ツボらしい。しかしあたしはそれを全く理解出来てない。もとい出来ない。フィオも理解出来ないらしいのだが、あたしの翼部分を触るダークの表情はとても気持ち良さそうだ。このせいで若干変態疑惑が立っているがそこは友達なので半分許している
「ダーク、それきもちいの?」
フィオが少し動揺しながらも期待した声で聞く。ダークは自信満々な笑顔で頷いた。フィオはそれを試そうと、自他共に認める跳躍力でジャンプし、あたしのサイドテール部分を触ってみた。だがフィオは何も感じず、もしもあたしのサイドテール部分が猫じゃらしならダークはある意味猫という事だろう。全く想像出来ないが
「あぁ……?」
あたしはイマイチ理解出来てない物の、祭りを楽しんだ。花火大会序盤に叫んだあの弾幕ももちろん何度も叫び、今日と言う日を思いっきり楽しんだ。
3人の帰り道、町の交差点に立つ3人。夜空に輝く月の光が3人を優しく照らす。あたしが手を振りながら家がある方向へと歩いていき、フィオとダークも同様に手を振って立ち去ろうとしたがその時、突如建物の影が動きだしそれは分列して3人の前にそれぞれ立ちはだかった。
「何だ!?」
あたしは驚きながらもキーブレードを出現させ、戦闘体勢に入る
「わからない!!」
ダークも太刀を出現させ、謎の影が少しずつその実態を現していく。
「二人とも、気を付けて!」
フィオがアローガンを出現させながら言う。二人は当たり前だと言わんばかりに頷く。そして、謎の影がその実態を現した。
それはハートレスの一体であるシャドウが氷の兜を被ったような化け物だった。ハートレスの1種かと思われるが、こんな物は見たことがない。
「あんた……!ハートレスじゃないな……」
ハートレスに似ている物の、発している気配やオーラがまるで違う。謎の影の一体が俺に攻撃を仕掛けるが、辛うじてキーブレードで防いだ。すぐにカウンターを仕掛けるものの、謎の影は後ろに下がり避けた。
「強い……!」
フィオが言う。アローガンで謎の影を打とうとするが、どれも防がれた。打つ前に攻撃されているのだ。フィオは射撃と魔法を主力として使うので、至近距離戦闘はかなり不利なのである。一方ダークは太刀を使い、何とか凌いではいるが、攻撃がヒットするのも時間の問題だ。
二人の援護に入ろうとするが、さっきまで戦っていた謎の影がそれを阻もうと立ち塞がった。
「!」
そして影の攻撃をもろに喰らってしまい、吹っ飛ばされた。壁にぶつかり倒れ、深刻なダメージが俺を襲う。
「「マリム(ちゃん)!!」」
謎の影に追い詰められ、思いもよらない大ピンチに陥った。だが、その時だった。突如光の柱が謎の影達を弾き飛ばし、回復魔法であるケアルラが突如あたしにのみ発生し、回復されていた。そして俺の前に立っていたのは、見覚えのある姿だった
「く、黒ちゃん!?」
あたしの前に立っていたのは黒いコートを着ていて、耳がとっても大きくて丸い、王様ことミッキーマウスだった。その手にはキーブレードが握られている。
「大丈夫かい、マリム?」
ミッキーは振り返り言った。その高い声にあたし達は何度も聞き覚えがある。幼い頃、ミッキーに会った事があり昔はよく遊んでもらっていた。フィオとダークのキーブレードも、ミッキーから継承してもらった物なのだが、あたしのみ誰に継承してもらったのか謎である。思い出そうとしても何故か思い出せない
「お、おう!」
立ち上がり、再びキーブレードを構える。その構え方は姿勢を低くし、キーブレードを両手で構えると言う物。そのまま謎の影に突っ込むが、やはり影は強い。だが、ミッキーが影を背後から攻撃し、2VS1となった。二人の連携で影をまずは一体倒し、倒された影は霧のように消えていった。
「よし、次はフィオとダークを助けるぜ!」
「うん!
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