「アンチネス?」
「そう。さっきの影達の事さ」
あたし達はこの真夜中、謎の影の化け物に襲われミッキーの増援もあって何とか倒すことが出来た。そしてさっきの影の化け物達の事について聞いてみた所、影の化け物達の名前は“アンチネス”と言うらしい。アンチダークネスの略称であり、ハートレスがハートレスにならずより強力に凶暴になった姿と言われているらしい。そしてその大半が氷の武具を身体の何処かにつけている。先程のアンチネスはヘルドゥと言うのだが、ヘルドゥの場合、氷の兜だった。しかもアンチネスの中には言葉や知能を持つ者もいるらしい。
その戦闘力は極めて高く、ハートレスのネオシャドウが10000体で掛かろうと、最下級アンチネスのヘルドゥ一体にすら勝てないほどだと言われている。流石のミッキーも、これに勝てるようになるまで苦労したらしい。
「所で、君達に大切な事を伝えに来たんだ」
「大切な事って?」
フィオに続けてダークが不安な声で冷静に聞いた
「もしかして、良くない事か?」
ミッキーはダークのオレンジ色の目を見て頷く。そして話し始める、大事な事を
「今世界には、とてつもない危機が訪れようとしている。だから、君達にも、君達キーブレード使いにも協力して欲しいんだ!」
ミッキーがとっても真剣な声で3人に言った。勿論3人は迷いなく頷き言った
「わかったぜ黒ちゃん!」
「僕達に任せてよ!」
「フッ、しゃねーな」
3人とも、自信たっぷりに言って見せた。その言葉にミッキーは安心感を覚え、軽く微笑む。
「それじゃあ、イエン・シッド様の所へ行こう。みんな、異空の回廊は開けるね?」
これも3人は迷いなく笑顔で頷く。あたしがキーブレードを出現させ、身体中から力を放出しあるものの形をつくりそれが実体化した。それは白く美しい巨大なグリフォンだった。よく見るとそれは実体を持っていないようで、聖獣と呼べる存在だろう。
聖獣エルシオンの加護が機能し、かつてのキーブレード使い達が纏っていたと言う鎧を装備している時と同じ状態となった。これで異空の中でも安心して動く事が出来る
異空の回廊をキーブレードを使って開き、その後、キーブレードを天高く投げた。キーブレードがなんと全体的に白く、巨大な羽が付いたようなホバーバイクの姿となってこちらに帰ってくる。帰ってきた所をうまく飛び乗り、フィオとダーク、ミッキーがいる場所に着地する。
フィオとダーク、ミッキーはキーブレードライドの俺が用意したスペア席に乗り込む。そして、特殊なバリアのような物が張られた。これは最新型キーブレードライドの力である。これにより、鎧を装備していない者でも、世界に充満する闇に影響されない。あたしはキーブレードライドを操縦し、異空の回廊へと走らせる。
そして時は経ちあたし達はイエン・シッド様のいる不思議な塔、ミステリアスタワーへやって来た。ミッキーの案内で、イエン・シッド様のいる部屋へ到達した。そこには、青い魔法帽を被り、青い服に髭が俺の後ろ髪くらいに長く、厳ついが何処か優しい表情の老人がいた。恐らく彼がイエン・シッド様なのだろう。ミッキーがイエン・シッドに一礼する。それにつられてフィオとダークも一礼。
「こんちわっす!」
でもあたしはこのように明るく挨拶した。失礼だぞとダークが叱るが、イエン・シッド様は止せと言うように手を動かす。この動作はミッキーには見覚えがあるようだ
「そなたがマリムか?」
「……おう!」
いつもと違い、笑顔じゃなく、自然ととても真剣な表情になってしまう。緊張しているのか、それとも何か感じているのか、誰にもわからない。
[5]
戻る [6]
次へ
[7]
TOP [9]
目次[0]
投票 [*]
感想
TOP
掲示板一覧
ゲームリスト |
ゲーム小説掲示板
サイト案内 |
管理人Twitter
HOME