i-mobile
HEARTS33【君との思い出】

「いっけぇ!エルシオン!!」

クロナを守ると固く誓った為フルパワーを発揮し聖獣であるエルシオンを召喚しアンチネス達は速効でやられてしまった。当然増援はやって来るが、それもまたエルシオンの翼に吹き飛ばされた

「さあ、逃げよう!」
「うん!」

だがクロナはまだ身体が思うように動かない。10年も拘束されていた為、身体が固まってしまっているのだ。その様子を見かねた俺は、クロナの前に背中を向けてしゃがみ言った

「乗って」

クロナは頷き、背中に乗った。つまりはクロナをおぶって逃げると言う事。しかし、それだと見つかった時にマトモに戦えない。戦えてもエルシオンをまた召喚しなければならず、その場合上手くコントロールしながらクロナを守らなければならない。つまりソラ達と合流しなければならないと言う事。

「行くよ?しっかり掴まってて!」
「うん」
「3、2、1、GO!」

GOの合図でクロナをおぶって走り出す。キーブレードライドを使おうにも、俺のキーブレードライドは少し特殊で、1度使うと時間が立たなければ使えないのだ。だからそれまではこうやっておぶっていくしかない。

「レイ君の背中に乗ってると、あのときを思い出すなぁ………」

彼女を乗せて走っていると、突然クロナが言い出した。

「あのとき?」

振り向く暇もなく走りながら聞く。

「あのときだよ」

クロナが当時の事を思い出しながら語り出す。



10年前、私が足を挫いた時に、あのときもレイ君は、言ってくれたよね……

『クロナ大丈夫?』
『うん。大丈夫……』

クロナが転んで、立てる状態ではない当時の事を思い出してきた。

『でも、痛い…』

その様子を見た俺は、クロナの前に背中を向けてしゃがみ言った

『乗って』

先程も言った台詞。その日クロナは俺の背中に乗って家に帰った。

「あぁ、あのときね!」

全て思い出し、今も走り続ける。いつものクロナなら『そう!』とか言って返事をしてくれるのだが、何故か今回はしなかった。一旦止まってクロナの顔を覗いて見ると、クロナは寝ていた。その寝顔を見てフッと笑い、改めて走り出した。

「おーい!」

すると前方からソラ達が来た、つまりやっと合流出来た事になる。

「その子は?」
「あぁ、この子は………」

ソラ達に事情を簡単に説明した。

元々俺はアースと言う世界の出身で、フィオやダーク、クロナと共によく遊んでいたのだが、突如クロナが謎の影の化け物に拐われて、俺はその悲しみからキーブレード使いとして覚醒し、キーブレードの事をよく知る姉、ヒナタの特訓の元、キーブレードマスター候補になるまでに強くなり、それに共鳴するようにフィオ、ダークもキーブレードが覚醒。そして14才の時のある日、クロナが外の世界にいると言う夢を見て、外の世界に旅立った。それからはデスティニーアイランドで日々を過ごし、今に至るのだ

15/08/08 05:37更新 / レイラ
[1]作者メッセージを読む

[5]戻る [6]次へ
[7]TOP [9]目次
[0]投票 [*]感想

i-mobile

TOP TOP
掲示板一覧 掲示板一覧
ゲームリスト ゲームリスト | ゲーム小説掲示板
サイト案内 サイト案内 | 管理人Twitter
HOME HOME