「マリムよ。そなた達には教えて置かなければ行けない事がある」
「……何だってんだよ?」
「かつて、こんな伝説があった……」
心から邪念が消え去り、その伝説を聞く事に。
レイムチェーン。それはあたしの持つキーブレードであり、伝説の勇者の一人であるヒカリが使っていたとされるキーブレードらしい。古の時代、とある世界に一体の竜が現れた。竜はあらゆる物を破壊しつくし、他の世界までも破壊仕掛けた。
絶体絶命のその時に立ち上がった勇者こそヒカリ。ヒカリは世界を救う為に旅立ち、炎、氷、雷、闇を司る仲間を集め、そしてキングダムハーツから力を授かり、竜を封印したとされている。
この5人の勇者とその伝説を、人はファイブ・ブレードと呼んだ
光の勇者ヒカリ、炎の勇者エンキ、氷の勇者ヒョウコ、雷の勇者ライジン、闇の勇者イルム。彼らの力は今もこの世の何処かにいる人間に受け継がれているとも伝説の中に埋もれたとも言われているが、その真相を知る者はいない。
現在彼らが使っていたキーブレードのキーチェーンは見つかっているが、どういう訳か力を封印されているようで、あたしの持つキーチェーンを除くファイブ・ブレードのキーチェーンは博物館に厳重に保管されているらしい。
この伝説に出てきた竜は暗黒の力を持ってして数々の世界を滅ぼしていたと聞くが、その世界は少しずつ復興していき、今ではしっかり元通りなんだとか。
古の伝説の話を聞き、思わずあたし達全員息を飲んだ。
「その……ファイブ・ブレード伝説と、今起きてる事は何か関係あるでしょうか……?」
ダークが先程の話に動揺しながらもイエン・シッド様に聞いてみる。イエン・シッド様は軽く頷いてから全く表情を変えずに言う
「マリムのキーブレード、いや、光のキーブレード――レイムチェーンの力は封印されている。なので、その力の解放のヒントになると思ってな。それに、新たな驚異対しての対抗策として使えるかもしれん」
「……新たな驚異?」
いつの間にかいつになく冷静過ぎる声で呟いていた。いつも能天気だと言われているはずのあたしがここまで神経質になるなんて正直思わなかった。その言葉に対して、ミッキーが答える。
「“]V機関”。黒いコートに身を包んだノーバディ達さ。」
あたし達はノーバディの事はすでに知っていたが、]V機関なんて言葉は聞いたことがない。ミッキーの話を聞くところ、名前の通り13人のノーバディで構成された組織で、その目的、正体等、全てが謎となっている。しかも、風の噂では最近メンバーが増えつつあるらしい。
「先程ソラ達が旅立った。マリム、フィオ、ダーク。そなた達の力を貸してほしい」
イエン・シッド様が3人を見て言った。3人は迷いなく当然のように明るい笑顔で頷き、言った。
「やるか、相棒!」
「僕達に任せてください!」
「あたし達なら出来るって!」
順番にダーク、フィオ、あたしがその意気込みを言い放った。その言葉でイエン・シッド様とミッキーはとても大きな安心感を得た。だが、力を貸すという事は、旅に出るという事であり、様々な世界を渡る。その為にはキーブレードライド、及びグミシップが必要なのだが、グミシップは先程ソラ達に託したばかりで、しかもキーブレードライドが使えるのはあたしのみ。フィオとダークはキーブレードライドが使えるようになってから旅立つ事になった。
「それではマリムよ、頼んだぞ。」
「はい!見てろよ?絶対世界を救ってやるぜ」
「行ってらっしゃい、マリム!」
「頑張ってきな、相棒!」
「おう、行ってくるぜ相棒君」
「なっ……!」
相棒君ことダークにウィンクを軽くすると彼は顔を赤くしていた。あたしは外に向かって走り出し、いよいよ冒険が始まる
「ここからが、あたし達のアドベンチャーだ!!」
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