「全員、集まったね」
あのウェンヴィスとの交戦の後私はすぐにみんなを連れて二人を追い、彼らに連れられるようにしてそのまま再びシュージ先輩の家にお邪魔した。一部意外すぎる人物もいるが協力者の加入により最初に訪れた時よりメンバーが3人ほど増加しているが、この3名が来ることは先輩自身約1名遅れてくる事を除いては想定内のようで私達が家に入るのも暗黙の了解だった
「クロナはもう知っているが、改めて自己紹介しよう。彼の名前はウェンヴィス・エクスペリエンス。俺の知り合いの旅商人で、あの写真は彼が提供してくれた」
今回の事の発端である謎の5人組の写る写真の提供者と言う言葉に白凰と黒凰は反応を隠せず、ダーク君に関しては『嘘だろ』と声に出して驚愕していた。実際私もシュージ先輩の言葉を疑うほどに驚いてしまったので正直気持ちは分かるが、聞いた話によるとこれでも大人らしい。もっとも、見た目だけなら私達とそこまで変わらないが
「そんな訳で、宜しくッス!」
掴み所のない陽気な明るさをアピールするウェンヴィスであるが、先程シュージ先輩が紹介した通り彼が情報提供者と言う事実はそれをみんなを受け付けさせない状況を生み出すのは言わば必然であり、彼らの集まる視線から『早く教えてくれ』と内心思っているのだとウェンヴィスは容易に察した
「……えー、明るい話なしにいきなり話せと?」
「……当たり前」
あくまでもシリアスなムードを切り替えようとするウェンヴィスであるが、それは黒凰の毒舌かつ適切なツッコミによりあっさりと断たれる。『そりゃねぇぜ』とぼやくウェンヴィスであるが、今なら私ですら黒凰と同じ事が言えるかもしれない。何せあの5人組の件は今のこの世界の不安の原因なのだから
「全く……そんなに強ばってたら、肩こるぜ?まぁ、話すけどよ」
「随分暢気だけど、大変な事が分かったんだろ?」
まるで何処かの誰かのように平和的に親交を深めようとしつつ本題に入ろうとするウェンヴィスにまさにその誰かであるダーク君が肝心の本題を問い、ウェンヴィスは『そうだ』と言い強く頷くとやっとその緩い表情を険しいものに変えた
「やつらは謎の人物と契約し、何か良からぬ事をしようとしてるって事は知ってるな?それについて、色々分かったぜ
まずやつらの名は、レジェンドマスター……未来の代表たる5人らしいぜ」
「伝説の主君……まさに、未来の代表を名乗るのに相応しい組織名だねぇ」
「チビスケの言う通り、こいつらの組織名からは何か嫌な予感しかしねぇ。そしてその仮面のガキはホワイトって言うらしくて、本当にレジェンドマスターとは独立してるそうだ」
「やっぱり……でも、なら何故彼らに協力を?」
「傭兵みたいなものって考えるのが自然だろうな。現に契約現場を目撃してんだし、こいつも同じ方法で雇ったって思うのが妥当だろうよ」
「確かに……その方が自然ではあるだろうが、我としてはこんな人物今まで見たことも聞いたこともあるまいぞ」
その白凰の何気ない一言に全員がハッとした。ウェンヴィスの意見通り雇われたと考えるのがもっとも自然ではあるが、レジェンドマスターは科学者を相応の技術があると認めて契約を持ち掛けている。そうなるとホワイトも凄まじい実力を持っている事になるが、にしては全くと言って良いほどその評判を聞かない。つまり、彼は実質突然現れた事になるのだ
「まさか、突然ひょこっと出てきて協力させてくれとでも言ったのかよ?」
「分からぬ。しかし、やつの存在が妙に引っ掛かるのだ……」
「まぁ、お坊ちゃんの言うことも分からんでもねぇ。それにレジェンドマスターのリーダー、こいつの『実行するか』って質問にもちろんって答えてた」
「実行……?」
「その時何とは言わなかったが、あるぜ……この世界に忍び寄る何かがな」
態々未来からこの時代にやって来て、そこから何をしようとしているのかはまだ誰にも分からない未知の領域。まだそれは羽休めをする小鳥のように息を潜め、こちらの世界を覗いている。その上水面下で謎の科学者やホワイトのような様々なエキスパートを雇っていっているのだとしたら、当然“彼”を狙わない訳がない
「まさか、レイ君も危険なんじゃ……!」
「クロナ、実は俺も同じ事を考えていたよ」
彼とは長い付き合いであるシュージ先輩もまた同意見のようで、先程から喋っていたウェンヴィスの代わりに前に出てその思っていることを全員に話した。その際表情は何時にも増して深刻なものとなって
「特にあの“ブラックパラデス”を1度所持して手放した人間は、最終的に記憶が全て忘却する。そんな状態の彼を狙えば、簡単に引き入れる事も可能だからな……」
――ブラックパラデス、それはダークエンド事件の際にレイ君が一時的に使っていた闇
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