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CHAPTER32【闇のレイ】


翌朝、調度朝日が昇ってきた頃のデスティニーアイランドにある離れ小島。ソラは1年前によくリクとカイリと三人で一緒に座っていたあのパオプの木にただ一人で腰を掛けて少しずつ昇っていく朝日を見つめていた。こうしてここから景色を見ていると、あの頃の事を思い出す。あのときは何も苦しみなんて無かった。毎日が楽しかった。だがハートレス達が現れ、あの頃の楽しい日常は砕かれた。ソラがそんなことを考えているとそこに俺はやって来た。

「来たか。」

俺をここに呼んだのはソラだ。実はソラはリクの行方やカイリの裏切りに頭を悩ませ、考えた末に自分を鍛えて、強くなる事を決めこうして自分を呼んでお互いの実力を確かめ合おうという事になったのだ。

ソラはパオプの木から飛び下り、自らのキーブレードを構える。ソラは俺が自分と互角の力を持っていると踏んで、この勝負で自分の力を試そうとしていた。しかし、そんな考えはすぐに断ち切られた。

「えっ!?」

俺が出現させたキーブレードは、普段使っているレイムチェーンではなく、禍々しい闇の気配漂うキーブレード、ブラックパラデスだった。俺はそのままブラックパラデスをディアと同じように構える。その目からは何時もと違う何かが感じられた。俺は確かに光の世界に還ってきてから変わったが、更に何かが変わったような不気味な雰囲気を放っている。

「じゃあ、始めようよ……ソラ」
「お、おう………!」

ソラが俺の不気味な態度に少し動揺した物の、約束していた勝負は何があろうとやる。先手を打ったのはソラだった。俺に向かって突撃するが、突然現れた謎の黒い壁に阻まれた。

「これはっ!?」
「ダークシールド。闇の盾さ」

この黒い壁、ダークシールドは俺が呼び出した物。ソラは『まさか』と思った。レ俺が闇の力を使うなんて信じられないからだ。

「ダークファイガ!」
「何っ!?」

だが俺が放った闇の炎、ダークファイガが放たれた瞬間、そんな考えは断ち切られた。ソラは動揺を隠しきれず、何もできずに闇の炎に直撃してしまった。直撃した左腕は酷い火傷を負ってしまい、動かなくなった。

「くっ!」
「まだまだ!」

追い討ちを掛けるようにブラックパラデスを豪快に振り回す。ソラはそれらをキーブレードでガードしている物の、体力がもう限界に達してきた。

「っ………!」
「どうした?ソラ、もう終わりか?」

悪魔のような言葉の一つ一つがソラの耳に確かに聞こえた。俺がいつの間に闇の力を手に入れたのか、ソラは気になって仕方がなかった。だが、今のままではその真実を知れそうにない。

「だらしないな」
「くっ!何故………………!」

振り向くことすら出来ないくらいの俺の連続攻撃がソラを襲う。もはや攻撃をガードするだけで精一杯だ。攻撃をガードし続けているうちに、ソラは自分の右足に激痛を感じた



14/07/30 23:18更新 / レイラ
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