放課後
部活動に入っていないミライは、さっさと帰る予定だった。
だが、一人の人物に呼び止められた。
「ミライ〜!!もう帰るの?」
「部活動入ってないし………で、あんたはなんの用?フウナ」
フウナと呼ばれたその人物は、ミライにすがり小さな体でピョンピョンとリズミカルに跳ねた。
「だって〜ヒマなんだもん〜」
「家に来ないでよ。って言うかまず離れてよ」
フウナは、べったりとミライに寄り添っていた。
小さい頃からの幼馴染のフウナだが、ちょっとベタベタしすぎなのが玉に瑕なのだ。
「とりあえず、今日はダメ。今度ね」
「………はぁ〜い………」
つまらなそうな顔で、フウナは行ってしまった。
その後、ミライは家に帰るや否や鞄を放り投げ、制服のままベッドに入った。
「あ〜あ、暇だな〜。何か………起きない………かな……」
そのままゆっくり目を閉じた。
『……………!!』
誰かの声が聴こえる。
『ねぇ!!……………て……!!』
だんだんはっきりと聴こえる声。それに伴い意識もはっきりしてきた。
『ねぇ!!目覚めて!!』
重い瞼を開ける。
と、同時に強い光が入り込む。真夏日のような熱い光。そして聴こえる波の音。
目の前にいるのはツンツン頭の茶髪の男の子。
「あんた……誰?」
『俺?俺は……!!』
名前の部分が聞こえない。が、ミライは聴こえていたように思えた。
「ここは何処?」
『俺の故郷なんだ。キレイだろ!!』
「……うん………」
なんとなく落ち着いてホッとするような島。
この島が、懐かしく感じた
「(懐かしい……?どうして……………?)」
その時、ブワッと強い風がふいた。
と、同時にハッと目が覚めた。
「なんか変な夢だったな……。あの子……あれ?名前なんて言ってたっけ」
聴こえた名前を忘れるのはきっと夢だから。そう思っていた。
そう………思っていた……………。
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