ルルに提出されたんだがどうしろってんだ?
俺は宿題にも課題にも出した覚えはないんだが……。
遅れたがブライトだ。
とりあえずここまで書いたマオとルルにコメントを残してやるか。
まずマオ。
まぁ、なんだ……お気の毒にな。
ルルには俺が弁明しといてやるよ。
次にルル。
俺は悪くねぇ!!
何が悲しくて俺が酋長に謝らなきゃならねぇんだ!
それに俺そんなに適当か?これでも結構本気で接してるつもりなんだがな……。
ジークの件については後で説教しておく、報告ご苦労。
さて、コメントはこんなもんで良いか。
んじゃ、折角だし俺も続きの記録を書くかな。
翌朝、俺達はクインシェルを発った。
港にてチャリティの子分達にジークが絡まれたがそれはカインが上手いこと退けた。
また、出航前にケナード(酋長の名前な)のじいさんに新月が近いから注意しろと忠告された。
なんのことか分からねぇがじいさんが忠告するなら何かがあるんだろう。
そして船が出港した後、俺は全員を船室に集めた。
理由は旅で勉学が疎かにならないよう授業をするためだ。
今回は実力をみるためにテストだけにしたんだが……結果は個人の尊厳を護るために伏せることにする。
それともう一つ、勉学の他に戦闘経験も積まなければならない。
そこで翌日からチーム分けをし、午前中は戦闘訓練、午後は授業というスケジュールを開始した。
ただ、特訓が終わった後の授業中にマティアスが毒を盛られたと言って怒鳴り込んできたのが気になる。
つってもただ夕方まで寝ているだけの睡眠薬ならそこまで深く考える必要もねぇだろ。
そう思っていたんだが、マティアスの毒についてはその夜解決した。
少量なら薬になるんだが、確かに多く摂取しすぎれば毒かもな。
多く語ると情報が漏れた時が恐ろしいのでこの辺に留めておくことにする。
そこから更に翌日、俺達は訓練をしていると海賊と鉢合わせた。
相手は2人、その内の1人『夏』のフォルスの能力者アルティスとマティアスが戦闘になった。
その様子はまさに怪獣戦争だった。
マオやヒルダの導術を受けてもびくともしなかった甲板に穴が開き、帆もボロボロに破れちまった。
なんとか海賊は追い返したが、とても航行できる状態じゃねぇ。
だが幸運にもこの船に職人が乗っていたらしい。
その職人は金槌さえあれば大抵何でもできると言っていたらしく、本当にたった半日で直しちまいやがった。
その後しばらくしてバルカ港に着いたが、修理の間やここまでくる間にみっちり訓練をしたおかげで手応えはあった。
密かに日課が増えた奴等もいるようだ。
何にせよ、次に6芒星に会った時はもう負けねぇ!!
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