第2章『シェリダンの兎』 2
レイノス達は意図せずだが、ノエルというアルビオールを借りるための手がかりを得ることに成功した。
そして、三人は途中でやはり最先端な音機関に目を奪われながらも、更にノエルの情報を掴めるであろう集会所に向かう。
そして、南に歩き集会所らしき場所に三人は辿り着く。
レイノスは少し重そうな扉を開けると、どうやら集会所で合っていたらしい。
先ほど三人と会ったギンジがちょうどクノンを叱りつけていた。
だが、ギンジは三人が到着したことに気づくと、説教の声を止め、三人に入るように促した。
「いや、さっきは本当にクノンがご迷惑を」
三人は言われるがままにソファーに腰掛ける。
そして、三人が座ると早速ギンジはさっきのクノンの一件について頭を下げる。
「いや、別にいいんです。それよりオレ達この街にある人を尋ねてきたんです」
「あの、さっきクノンさんが言っていたノエルさんに会いに来たんです」
レイノスとリンはギンジの謝罪に恐縮しつつ、自分たちがここにやってきた目的を伝えた。
「あの、私がノエルといいます」
そういって現れたのはお茶を運んできた金髪の女性であった。
彼女は、自分がノエルであると名乗った。
「あの、ノエルさんオレ達にアルビオールを貸して下さい!それから操縦士になってください!!」
レイノスは、女性がノエルだと分かるや否や勢いよくソファーから立ち上がり、ノエルへと詰め寄る。
ノエルはレイノスのあまりの勢いに運んでいたお茶をこぼしかけたがなんとか持ち直す。
しかし、レイノスの余りにも率直過ぎる願いにノエルは状況が読めないといった様子だ。
「もう…レイノス、一回座りなさい。ちゃんと事情を説明しないと」
「ああ、そうだな……悪い」
リンはすぐにレイノスの腕を引いて、無理やりソファーに座らせる。
そして、事情を説明すべきだとレイノスを説得し、レイノスもそれを承諾する。
「あの、私はリンディス・ガラン・ガルディオス、こっちはレイノス・フォン・ファブレといいます」
「まあ、あなたたちはガイさんとルークさん達のお子さんなんですか!?そういえばよく似ていますね」
とりあえず、ノエルもソファーに腰掛け、リンが事情を説明する前に自分達の名を名乗った。
すると、ノエルはフルネームを聞いた瞬間にガイとルーク達の子だと分かり、嬉しそうにそして驚いたように微笑んだ。
「はい、そして今日こちらにノエルさんを尋ねに来たのは……」
「ファブレ公爵の娘、スクルド・フォン・ファブレの誘拐事件か?」
リンが状況説明に入ろうとする。
だが、その声を途中で遮ったのはクノンだ。
どうやら、レイノスとリンが名乗った時からクノンはある程度の予想が出来ていたようである。
「今日の朝一番でシェリダンに届いた情報だからな、まさか本当だったなんてな」
クノンの表情は先ほどまでのウサギを思わせるような子供っぽいものではなく、27歳相応の真面目で神妙な顔をしていた。(外見の子供っぽさはともかく)
どうやら、シェリダンには今朝スクルド誘拐事件の情報が届いたようだ。
「それでオレ達はスクルドを探す為に、昔親父達がアルビオールを操縦してもらっていたノエルさんを訪ねてきたんです!ノエルさんオレ達に力を貸して下さい!!」
クノンの話によりある程度状況が伝わったと判断したレイノスは、すぐに本題であるアルビオールの貸し出しを二人に申し出た。
だが、レイノスの申し出にノエルとギンジは少し困ったように顔を見合わせた。
「ああ、アルビオールの貸し出しは無理、今整備中だし」
そして、ギンジからなにやら申し上げにくそうにしている所をクノンが直球でレイノス達にアルビオールの貸し出しが無理であることを伝えた。
20年で技術は進んだものの、アルビオールはやはり大量には無いそ整備が大事な音機関だ。
やはり、突然の申し出では無理だったようだ。
「すみません、事前に連絡があれば間に合わせていたんですが……」
「お力になれなくて申し訳ありません」
ノエルとギンジは本当に申し訳なさそうに頭を下げる。
レイノスとリンは頭を下げる二人に恐縮しながら二人に頭を上げるように言う。
「はあ、しかたナいな〜」
そんな中、口を開いたのは…クノンであった。
クノンは溜息をつきながら、続けて言う。
「ボクが力を貸シてやるよ」
「お、お前が!?」
それは突然の申し出だった。
クノンの申し出に、レイノスは戸惑いの言葉を漏らす。
「こいつ等、二人の知り合いの子ナんでしょ?じゃあ力を貸すよ」
「そうだな、それはいい考えだ」
クノンはギンジとノエルの方を向き、レイノスとリンを一瞥しながら話しかける。
ギンジもクノンの提案に賛成の意を示し、ノエルも隣でそれに同調するように頷いた。
「って事でよろしくネ。準備があるカら街の方で待ってテよ」
クノンは三人に意見をする暇を与えずにそう言い残し身支度に向かった。
こうして、クノンが仲間となった。
スキット「後先不安」
レイノス「残念、アルビオールは整備中か」
リン「仕方がないわ、やっぱり事前に連絡を取っておかないといけなかったわね」
セネリオ「まあ、戦力の補充が出来ただけいいとするべきだろ」
リン「そうね」
セネリオ「あの男の身のこなしは今のオレと同等かそれ以上だった。それなりに期待できる」
レイノス「セネリオが人を褒めてる!?」
セネリオ「褒めるべき点があれば褒める。まぁお前には褒めるべき点など無いがな」
レイノス「なんだと!!」
リン「二人ともやめなさいってば!……はあ、こんな調子でこれからの旅、大丈夫かな…」
そして、三人は途中でやはり最先端な音機関に目を奪われながらも、更にノエルの情報を掴めるであろう集会所に向かう。
そして、南に歩き集会所らしき場所に三人は辿り着く。
レイノスは少し重そうな扉を開けると、どうやら集会所で合っていたらしい。
先ほど三人と会ったギンジがちょうどクノンを叱りつけていた。
だが、ギンジは三人が到着したことに気づくと、説教の声を止め、三人に入るように促した。
「いや、さっきは本当にクノンがご迷惑を」
三人は言われるがままにソファーに腰掛ける。
そして、三人が座ると早速ギンジはさっきのクノンの一件について頭を下げる。
「いや、別にいいんです。それよりオレ達この街にある人を尋ねてきたんです」
「あの、さっきクノンさんが言っていたノエルさんに会いに来たんです」
レイノスとリンはギンジの謝罪に恐縮しつつ、自分たちがここにやってきた目的を伝えた。
「あの、私がノエルといいます」
そういって現れたのはお茶を運んできた金髪の女性であった。
彼女は、自分がノエルであると名乗った。
「あの、ノエルさんオレ達にアルビオールを貸して下さい!それから操縦士になってください!!」
レイノスは、女性がノエルだと分かるや否や勢いよくソファーから立ち上がり、ノエルへと詰め寄る。
ノエルはレイノスのあまりの勢いに運んでいたお茶をこぼしかけたがなんとか持ち直す。
しかし、レイノスの余りにも率直過ぎる願いにノエルは状況が読めないといった様子だ。
「もう…レイノス、一回座りなさい。ちゃんと事情を説明しないと」
「ああ、そうだな……悪い」
リンはすぐにレイノスの腕を引いて、無理やりソファーに座らせる。
そして、事情を説明すべきだとレイノスを説得し、レイノスもそれを承諾する。
「あの、私はリンディス・ガラン・ガルディオス、こっちはレイノス・フォン・ファブレといいます」
「まあ、あなたたちはガイさんとルークさん達のお子さんなんですか!?そういえばよく似ていますね」
とりあえず、ノエルもソファーに腰掛け、リンが事情を説明する前に自分達の名を名乗った。
すると、ノエルはフルネームを聞いた瞬間にガイとルーク達の子だと分かり、嬉しそうにそして驚いたように微笑んだ。
「はい、そして今日こちらにノエルさんを尋ねに来たのは……」
「ファブレ公爵の娘、スクルド・フォン・ファブレの誘拐事件か?」
リンが状況説明に入ろうとする。
だが、その声を途中で遮ったのはクノンだ。
どうやら、レイノスとリンが名乗った時からクノンはある程度の予想が出来ていたようである。
「今日の朝一番でシェリダンに届いた情報だからな、まさか本当だったなんてな」
クノンの表情は先ほどまでのウサギを思わせるような子供っぽいものではなく、27歳相応の真面目で神妙な顔をしていた。(外見の子供っぽさはともかく)
どうやら、シェリダンには今朝スクルド誘拐事件の情報が届いたようだ。
「それでオレ達はスクルドを探す為に、昔親父達がアルビオールを操縦してもらっていたノエルさんを訪ねてきたんです!ノエルさんオレ達に力を貸して下さい!!」
クノンの話によりある程度状況が伝わったと判断したレイノスは、すぐに本題であるアルビオールの貸し出しを二人に申し出た。
だが、レイノスの申し出にノエルとギンジは少し困ったように顔を見合わせた。
「ああ、アルビオールの貸し出しは無理、今整備中だし」
そして、ギンジからなにやら申し上げにくそうにしている所をクノンが直球でレイノス達にアルビオールの貸し出しが無理であることを伝えた。
20年で技術は進んだものの、アルビオールはやはり大量には無いそ整備が大事な音機関だ。
やはり、突然の申し出では無理だったようだ。
「すみません、事前に連絡があれば間に合わせていたんですが……」
「お力になれなくて申し訳ありません」
ノエルとギンジは本当に申し訳なさそうに頭を下げる。
レイノスとリンは頭を下げる二人に恐縮しながら二人に頭を上げるように言う。
「はあ、しかたナいな〜」
そんな中、口を開いたのは…クノンであった。
クノンは溜息をつきながら、続けて言う。
「ボクが力を貸シてやるよ」
「お、お前が!?」
それは突然の申し出だった。
クノンの申し出に、レイノスは戸惑いの言葉を漏らす。
「こいつ等、二人の知り合いの子ナんでしょ?じゃあ力を貸すよ」
「そうだな、それはいい考えだ」
クノンはギンジとノエルの方を向き、レイノスとリンを一瞥しながら話しかける。
ギンジもクノンの提案に賛成の意を示し、ノエルも隣でそれに同調するように頷いた。
「って事でよろしくネ。準備があるカら街の方で待ってテよ」
クノンは三人に意見をする暇を与えずにそう言い残し身支度に向かった。
こうして、クノンが仲間となった。
スキット「後先不安」
レイノス「残念、アルビオールは整備中か」
リン「仕方がないわ、やっぱり事前に連絡を取っておかないといけなかったわね」
セネリオ「まあ、戦力の補充が出来ただけいいとするべきだろ」
リン「そうね」
セネリオ「あの男の身のこなしは今のオレと同等かそれ以上だった。それなりに期待できる」
レイノス「セネリオが人を褒めてる!?」
セネリオ「褒めるべき点があれば褒める。まぁお前には褒めるべき点など無いがな」
レイノス「なんだと!!」
リン「二人ともやめなさいってば!……はあ、こんな調子でこれからの旅、大丈夫かな…」
■作者メッセージ
というわけでクノンが仲間に。
てかセネリオスキットでしかしゃべってねえw
てかセネリオスキットでしかしゃべってねえw